2017年12月22日
【スピーカー・レビュー】スピーカー JBL 4312M II BK
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Harman International Japan Co.,Ltd. All rights reserved.
13.3cm 3ウェイ コンパクトモニター(スピーカー)
Harman International Japan Co.,Ltd. All rights reserved.
2008年
2017年現在、現行品です。
価格:
ブラックアッシュ調仕上げ(BK)標準価格 ¥68,000(税抜)/ペア
HARMAN公式通販価格¥68,000円(税抜)/ペア
※詳しい内容は、Harman International JapanのWebサイトを参照下さい。
Harman International Japan
【JBL関連レビュー共通】
※すでに別のJBLレビューを読んだ方は飛ばしてください。
恐らくこのブログを見ている方でJBLを全く知らない人はいないかと思いますが、管理人の簡単な紹介を入れておきます。
1927年にLansing Manufacturing Inc.としてアメリカのカリフォルニアで創業。
現在も本社はカリフォルニアのノースリッジにあります。
意外と知られていないことは、コンシュマー向けの「JBL」ブランドと、業務用向けの「JBL Professional」ブランドの2つのブランドが存在していることです。
販売も分かれています。
1969年にジャービス・コーポレーション(現ハーマン・インターナショナル・インダストリーズ)に買収されました。
ハーマン・インターナショナル・インダストリーズは、アメリカのコネチカットに本社があるオーディオ機器などを製造、販売する多国籍企業です。
所有ブランドは、JBLをはじめ、harman/kardon、Mark Levinson、AKGなどがあります。
2017年にサムスン電子がハーマン・インターナショナル・インダストリーズを買収し、合併されています。
その影響は、まだ表には出ているように感じませんが、今後の動向が気になるところです。
JBLの特徴は、微細な音から大音量まで機敏に反応し、能率よく破たんすることなく、音が前に出てきて熱量が伴ってくる音にあると思っています。
ダイナミック、躍動的、反応の良さ/高能率、大型ユニット、透明かつ豊かな音などのキーワードがはまると思います。
JBLは、スピーカーユニットの性能を他社では行っていない120デシベルという大音量でも検証しているそうで、ピーク時にも強いユニットを作り続けている数少ないメーカーかと思います。
また技術面において、他社ではほとんど採用されていないホーンドライバー、コンプレッションドライバーにあると思います。
ホーンドライバーは、反応が良く繊細な音楽的表現力を備えていることや一方で大音量でもひずみが少なく音を鳴らすと言われています。
ホーンはその構造から大型になることや、指向性の狭さ、ホーン特有の音色などの弱点がありますが、そこは研究開発を続け、進化していますので2017年現行製品の多くはその弱点が気になることは少ないと管理人は考えています。
コンプレッションドライバーは、能率が高く、入力信号に対して敏感で、大音量にも強いユニットと言われています。
JBLはこういった特徴から、好き嫌いがはっきりしやすい音を出すブランドなのだと思います。
管理人もそうですが、その昔、大型スピーカーを使っていた人や、スピーカーは3wayユニットなどのマルチユニットでないと、という人には親和性がある音だと思います。
プレミアム・・・主に大型フロア型
スタンダード・・・主にホームシアター用
スタジオモニター・・・JBLと言えばこれというくらいの代表モデル
プレミアムアクティブ・・・据え置き型
アクティブ・・・色々なシーンや場所に対応
ホームシアター・・・シアターバー
ヘッドフォン/イヤホン・・・色々なシーンや場所に対応
カーオーディオ・・・ユニットから完成品まで
に大きくは大別されます。
本スピーカーは、JBLの中では「スタジオモニター」カテゴリーに位置し、エントリークラスのコンパクトモニターです。
2008年から2012年までほぼ毎年、専門誌の受賞モデルでもあります。
販売開始の2008年には6つの賞を受賞しています。
ユニットや本体は同じで、値段と色違いのモデルがあります。
JBL 4312M II WX
本スピーカーのブラックアッシュ仕上げのみ、JBLホワイトロゴが側面に大きく入っています。
色違いのブルーバッフル/ウォールナット天然木仕上げの4312M II WXには側面ロゴはありません。
ブラックアッシュ仕上げのロゴは、プロフェッショナルモデル(業務用)をイメージしているそうです。
ロゴの有無についてどちらがいいかは、好みの問題ですね。
メーカーによると、「インテリアやライフスタイルに合わせたチョイス」という位置づけのようです。
なお、実際には、価格差があることもあり、本スピーカーの「4312M II BK」と、「4312M II WX」は音が違うのか、気になる人も多いと思います。
管理人は、まず量販店でスピーカー切り替えをして視聴をしました。
10回以上、視聴に行ったと思います。
また、最終的には、AVAC社で試聴機を用意して頂き、所有している機材環境も出来るだけ用意してもらい、視聴をしました。
そこでは、管理人が使う目的のサラウンド用として最終確認をしています。
結果的には、塗装の色で音が違うことが判りました。
お店の方に、音に違いを感じると話をしたところ、塗装や色で違うことが多いということでした。
一般的には、黒塗装、それもピアノブラック仕上げは結構硬く締まった音がすることが知られているということでした。
本スピーカーは、ピアノブラックではなく、ブラックアッシュ仕上げです。
アッシュ材を使用しているのだと思いますが、素地の木目を残したブラック塗装です。
光沢はなく、落ち着いた仕上げと言えると思います。
もしかすると、ブルーバッフル/ウォールナット天然木仕上げは素材の木目が出てくるのに対し、ブラックアッシュは木目だけで木の色などは見えなくなるので、材料費を抑えられるのかもしれませんね。
うがった見方ですいません。
個人的には、光沢のあるピアノブラックの音が好みなので、ちょっと残念ですが、それでも別に、これはこれで悪くはありません。
なお、ピアノブラック仕上げのコンパクトスピーカーと言えば、値段差がかなりありますが、購入時に比較したB&Wの805 D3が高音質で有名ですね。
次元の違う高音質でした。
そのようなわけで、本スピーカーの「4312M II BK」と、「4312M II WX」は、大きな違いとまではいかない気がしますが、違いを感じます。
■「4312M II BK」:音が前に出てくる元気な音で、音像が立っている印象です。
■「4312M II WX」:音が前に出てくるのはブラックと同じですが、音像より音場寄りな印象で、ちょっとだけマイルドに感じました。
ただし、違いは本当にわずかな気がします。
たぶん、ブラインドでは当てられないような気がします。
肝心の音ですが、前に出てくる元気の良い音はJBLらしいと言えるかと思います。
音色に癖のようなものはあまり感じません。
JBL特有のホーンを使っているわけでもないですし、出力が90dBと高感度なため、アンプを選ばない方だと思います。
管理人はONKYOなどアンプを選ぶスピーカーを使ってきたので、能率の良さによる使いこなしが楽に感じたのは、このスピーカーでした。
アッティネーターが付いていますが、経年変化でガリがでそうなところが心配です。
管理人は、このスイッチは全く触っていません。
1年に何回かは、経年変化を防ぐため、回してあげると良いそうですが、なかなかそういう機会が少ないので、思い出したら、今度回すようにしたいと思います。
高域と低域の伸びが凄いということはありませんが、こもり感が気になることもありません。
このコンパクトモニターに、どこまで期待するかにもよるような気がします。
これをメインスピーカーとして買ったなら、不満になるでしょうが・・・。
周波数特性は、55Hz 〜 50kHzと、オーディオの世界では、ほぼ問題ない再生能力があり、この数字からは高域に強みがあることが判ります。
実際、中高域はキレイで芯のある乾いた音が、熱量を伴って出てきます。
試聴を数か月以上(約半年)、繰り返して比べた他製品は、こちらです。
・B&W:805 D3
・B&W:705 S2
・Monitor Audio:Gold 100
・Monitor Audio:Gold FX
・Monitor Audio:Silver 100
・DALI:RUBICON 2
これが視聴を繰り返し、選別して、最終的に試聴機でサラウンド音声まで実際に切り替えて聴いた機種になります。
量販店では、コンパクトクラスの代表的なものは確認したつもりです。
FOSTEX、DINAUDIO、KEF、YAMAHA、Victor、SONY、ONKYO、ELAC、Wharfedale、Sonus Faber、CABASSE、KRIPTON、TANNOY、QUAD、TADなど。
量販店とは言え、ずっとスピーカーコーナーで切り替えて聴いていたので、店員さんにずいぶん、声を掛けられたものです。
こうして、上記の機種に絞り込んで、最終確認しました。
本スピーカーとは値段差が2倍〜10倍近く価格が違うものまでラインナップして比較してみました。
値段関係なしに、音を確認したかったためです。
ずらりと並ぶスピーカーを切り替えて使うわけですから、本来の性能で鳴っていないのは仕方ないと思います。
まずは、その環境で、傾向を掴む、という目的での視聴です。
ちなみに結果は、B&W:805 D3の圧勝でした。
特に2chフロントとして大型スピーカーと肩を並べても全くそん色ない、贅沢なコンパクトモニターだと思いました。
一方、課題がありました。
管理人はサラウンドで使う予定だったため、基本的にフロントスピーカーと同じメーカーで揃える必要があり、同時に試聴したB&W:803 D3とB&W:804 D3とのセットで、マルチチャンネルで試しました。
B&W:804 D3が、どうにも値段と音がしっくりしなくて、物足りない印象でした。
ここまでの値段がするならば、良い音なのは当然で、さらにもう少し音の満足度(低域や躍動感、楽しい音?)が欲しいというような印象です。
これは好みの問題ですが、ハイスピードでクールで解像感たっぷりの現代的スピーカーの最たるものだと感じました。
B&W:803 D3は、上記のモヤモヤした何か足りないと感じる部分がほとんどなくなったのですが、予算を軽くオーバーしてしまいます。
それに、804で感じたこの値段なのに何か物足りないという印象が、という部分もやはりあって、805が気に入ったからと言って、簡単に決断できませんでした。
あとでJBLを購入するわけですが、管理人が感じた物足りなさは、その時判りました。
JBLらしい音や乾いた音、そして音がガンガン前に出てくる太く芯のある音なのだと。
好みの問題ですので、B&Wが悪いなどと言うつもりはありません。
逆に非常に良い音だと思いますし、筐体がしっかりしているので、「スピーカーが消える」現象も体験し、それは上には上があるのだな、と勉強になった次第です。
それとB&Wを選べなかった最大の理由は、予算以外に、壁掛け/天吊りが出来ないことでした。
これが致命傷でした。
B&W:805 D3を天吊りした人は世界でもいないかもしれない、とお店の人に言われたのを今でも忘れません。(悪い意味ではなく)
このB&W:805 D3にブラケットの穴を開けるのはちょっと、というお話しでしたし、自分で穴を開けないといけないため選択肢から外れました。
で、結局、別の日に、JBL各種をお店に用意して頂き、聴いたところ、本スピーカーの値段は10分の1以下ですが、「この音だね」とすぐにしっくりしました。
管理人のレベルでは、ペア90万円のB&Wより、ペア6.8万円のスピーカーがあっているのですね。
ただし、フロントスピーカーはJBLの大型フロアスピーカーを購入しましたので、結局大幅に予算オーバーしましたが・・・。
最後の最後に、JBLを聴いたわけですが、もうJBLしか好みに合わないんだな、と思い知らされた時でもありました。
AVAC社の担当の方も、B&Wを聴いた後の、管理人の反応を見て、「お客様にあうのは、もうJBLしかないかもしれませんね」というくらい、絞りに絞りましたので。
これだけ判りやすく好みのスピーカーメーカーに出会ったので、完全に満足しているわけです。
そしてこれだけたくさんの機種を時間を掛けて聴き比べして、最後に聴いたJBLがすんなり納得できたのは、管理人の好みにはまった、という偶然だったと思います。
まあ、ちなみに本スピーカー「4312M II BK」が大満足の音だったかと言われると色々感じることはありますが、比較すると他に選択肢がないということや、サラウンド用なのでこの値段でこれだけ鳴れば不満はない、と言う感じです。
管理人の好みとしてという前提が付きますが、決してメインのフロント2chになることはありませんが、サブのスピーカーとしては十分他の用途でも使えると思います。
サラウンドスピーカーとしては、フロントスピーカーに音が負けてしまうと意味がありませんし、管理人は音像派なので、飛び出してくる音が気に入っています。
これだけ元気ですと、サラウンドの音も明るく楽しい音になります。
どこかの帯域が気になるようなことも特にはありません。
メイン2chとして厳密に聴けば、色々感じることはあるとは思いますが・・・。
Harman International Japan Co.,Ltd. All rights reserved.
なお、天吊りには、専用のJBL純正ブラケットを購入しました。
MTC-U1(/1本)です。
色々純正以外のブラケットを探しましたが、重さに耐えられず動いてしまう、とか、ネジの位置が合わないなど、なかなか難しそうでしたので、純正を選びました。
当然ですが、純正ですので、重さの問題は全くなく、身動き1つしない状態で完全に固定可能でした。
サラウンド用として天吊りしているわけですが、面白いメリットがあります。
それはフロントバスレフという今では珍しいタイプです。
天吊りや壁掛けですと、どうしても壁や天井に近くなり、主流の背面バスレフですと、低音がブーミーになりがちです。
このスピーカーはフロントですのでそういうセッティングのしやすさにメリットがあると思います。
これはブックシェルフスピーカーとして、本棚や壁近くに置く場合も、セッティングしやすいのが特徴になると思います。
一方で、背面に何もないオーディオ的には良い環境に置きますと、低音が不足しているように感じるのではないでしょうか?
JBLのスピーカーはエイジングしないと音がひどい、というお話しをよく目にしていたので、そういう心の準備をしていたわけですが、最初に聴いた音から管理人には良い音に聴こえました。
中高域がキレイで、音がクッキリしていてみずみずしい感じでした。
低音は、ウーファーユニットが最初は固いことは当たり前ですので、ほぐし目的のエイジング用CDを使って、時間があればエイジングしました。
そもそも最初から低音が出ない、という感じはしませんでした・・・。
耳が悪いのかな?
それともサラウンド用なのでそういうものだと思っていたからかもしれません・・・。
エイジングは、ある意味、どこで終わりかわかっていません。
最初の半年以上は、土日に、家族も含め外出して誰も家にいない時にエイジング用のCDを掛けて出かけるようにしていました。
CDは2chのものですが、AVアンプでDTS Neo6のフォーマットにして、マルチチャンネル化して鳴らしていました。
こうすることで、全てのスピーカーが同じような音でエイジングできるわけです。
まあ2chなので、左右の音が違うので、厳密には違いますが、それでも左右差が少ないCDを利用しました。
参考までにエイジングCDは、専用の物ではなく、環境音のものをメインに使いました。
川のせせらぎ、海岸の波打ち、滝、森林の鳥や虫の鳴き声などが入っているCDをメインに、良く聴くジャンルの音源をローテーションさせました。
結果的には、環境音のCDを使った後は、なぜか音がキレイになる気がします。
ちなみに、2017年現在、120時間くらいエイジングしましたが、急に音域が広がった気がします。
80時間くらいまでは、聴く日によって音が良くなったり悪くなったり変化するように感じて、ちょっと落ち着かない感じでした。
ひどいときには、左右のスピーカーの音量差まで感じるほどでした。
気温や湿度、電源の安定度などの環境要素に加え、視聴するこちら側の体調など複数の要素が、追加されての変化なのだと思います。
120時間を過ぎたころに、そのあたりがある日を境に、安定して気になることが少なくなりました。
本スピーカーの気になる点も挙げておきます。
生産が中国であるためか、ちょっと仕上げが雑な気がします。
スピーカー・グリルカバーは、4か所をベリッと剥がすマジックテープ仕上げなのですが、スピーカー側のマジックテープの接着が弱く、ちょっと剥がれてしまいました。
しかもたった一度だけ、納品された時に、お顔を拝もうとフロントグリルを外しただけで、そうなりました・・・。
自分で接着剤を付けて補強すれば良いのですが、値段の割にちょっと安っぽいなと感じます。
塗装やその他の仕上げで気になる点はありませんでした。
仕上げが良くないというコメントも見ていましたので、あくまで歩留まりの問題かと思います。
何か、気になる点があれば、販売店経由でハーマン社に問い合わせすれば、きっちり対応してくれると思います。
管理人も購入前や購入後も、いくつか問い合わせをする場面があったのですが、ちゃんと対応して頂きました。
販売店であるAVAC社の担当者が、かなり頑張ってくれていたことが一番の理由です。
このときの対応で、管理人は大きな買い物をするときは、AVAC社にお願いするようにしています。
メーカーとの調整などは、きっちりとしてくれます。
メーカーの返事がつれないことも多々ありますが・・・。
なお、ハーマン社の対応レスポンスは、即答というほど早くはないので、予め心に余裕を持っておいたほうが
スムーズかと思います。
また、本スピーカーは、ある意味当たり前ですが、ペアで左右があります。
アッティネーターのつまみは、向かって右上に2個付いています。
これは左右どちらのスピーカーもそうです。
左右の違いは、スコーカーとツイーターが並んでいるのですが、左右のスピーカーでは、この並びが逆になっています。
左右のスピーカーを並べた時には、ドーム状になっているツイーターが外側になるようにします。
つまり向かって左のスピーカーのツイーターは、左側です。
向かって右のスピーカーのツイーターは、右側です。
音に違いがあるのかは試していないので不明です。
ただ、メーカーが左右を指定している以上、合わせた方が無難かと思います。
【管理人独断レビュー】
※スマホで見る場合は、画面を横にしてください。(行ずれしてしまいます)
※表の見方
○:非該当
●:該当
まるの数:3つが最大、2つが標準、1つはなし
まるの数は点数ではなく、どちらに寄っているかという指標
本スピーカーは、JBLらしい気難しさを持ったコンパクトなスピーカーです。
エイジングは必要なのだと思います。
価格相応以上に鳴ると思いますが、あくまでもコンパクトスピーカーであることはお忘れなく。
中型以上のモニター型やフロア型、トールボーイタイプとは、やはり鳴り方のジャンルが違います。
ドーンとした低音が出るかと言われると、出ません。
きめ細やかな解像感のある繊細な中高域が出るかと言われると、出ません。
高域がキレイで、低域もそこそこ、そつなく鳴るので、ブックシェルフ型の範囲内で、デスクトップとして使う分には十分なスピーカーだと思います。
またはブックシェルフ型という範囲を理解した上で、メインで使っても、何も問題なく、元気に鳴ってくれます。
ただし、本スピーカーをメインに使う場合は、自身の満足度を満たす音か、必ず視聴したほうが良いと思います。
コンパクトスピーカーで良いのか、中型モニタースピーカーでないと物足りないのか、それともトールボーイ以上の大型スピーカーでないといけないのか、そこはまず自身の好みや満足感を得られるレベルか判断が必要です。
コンパクトスピーカーで良い場合は、本スピーカーは特に問題はありません。
元気よく鳴るコンパクトスピーカーの筆頭なのだと思います。
求めればきりがありませんが、コンパクトスピーカーの中では、十分にオーディオグレードの音がすると思います。
JBLらしい熱い音を出すので、キレイな音を好む方には向いていないのだと思います。
前に出てくる芯のある乾いた音色は、一度は試聴して好みをはっきりさせないといけないスピーカーでもあります。
サブ機としてや、サラウンド用に使う分には、何も問題ありませんが、メインとなると求めるレベルが人によって大きく違うと思いますので。
そういう意味では、使う場面によって評価が変わるライン上にいるスピーカーなのだと思います。
なお、今までしっかりとしたオーディオセットを所有したことがなく、アンプとスピーカーを用意したいという人が、管理人の知人にいたと想定します。
10万円以下のコンパクトスピーカーで何がお勧めかと言われると、(元気で音が出てくるスピーカーが好みであれば)本スピーカーをお勧めすると思います。
ちなみに、本スピーカーのデメリットは、初心者の方にはなじみのないエイジングが必要である点です。
管理人はあまりエイジングによる違いを感じるほうではありませんが、人によっては最初は音が良くないという話もよく見かけます。
しばらく我慢して鳴らす必要があるのかもしれません。
また、B&Wなどと違い、筐体が振動しがちです。
セッティングにはちょっと工夫が必要かと思います。
床や棚に直にポン置きしても良い音は鳴らないと思います。
(まあ、たいていのスピーカーに共通していますが・・・)
本スピーカーの特性からして、ちょっと硬めのボードかインシュレーターを用意してあげたほうが良い結果になりやすいと思います。
【JBL 4312M II BK】
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【姉妹品 JBL 4312M II WX】
【JBL 4312M II WX】
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【比較商品】
Harman International Japan Co.,Ltd. All rights reserved.
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Harman International Japan Co.,Ltd. All rights reserved.
2017 Sony Corporation, Sony Marketing Inc.
2017 Sony Corporation, Sony Marketing Inc.
2016 Sony Corporation, Sony Marketing Inc. All rights reserved.
2015 Sony Corporation, Sony Marketing Inc. All rights reserved.
2002-2009 SAEC CO.,LTD ALL Rights Reseved.
2002-2009 SAEC CO.,LTD ALL Rights Reseved.
2002-2009 SAEC CO.,LTD ALL Rights Reseved.
2011 Maezono Sound Labs. Corp. 株式会社前園サウンドラボ
2011 Maezono Sound Labs. Corp. 株式会社前園サウンドラボ
【JBL】
【ハイレゾ ネットワーク】
Harman International Japan Co.,Ltd. All rights reserved.
製品概要
種別
13.3cm 3ウェイ コンパクトモニター(スピーカー)
特徴
JBLコンパクトモニターの大ヒットモデル、4312Mが新設計のコンポーネント群を搭載しフルモデル・チェンジ。
JBLの最新モニターシリーズのメソッドを採り入れコンパクトモニターの新たなスタンダードを築きます。
オリジナル4312Mと同じコンパクトなサイズながら、よりワイドレンジに、より高能率に生まれ変わった4312MII。
トッププレートにあしらわれたJBLオレンジのラインとゴールドに輝くツイーターのダイアフラムが目印です。
JBLモニターの定番、ブルーバッフル/ウォールナット天然木仕上げの(WX)に加え、ブラックアッシュ調仕上げの(BK)を投入し、インテリアやライフスタイルに合わせたチョイスが可能になりました。
Harman International Japan Co.,Ltd. All rights reserved.
製品詳細
発売日
2008年
販売
2017年現在、現行品です。
メーカー希望小売価格
価格:
ブラックアッシュ調仕上げ(BK)標準価格 ¥68,000(税抜)/ペア
HARMAN公式通販価格¥68,000円(税抜)/ペア
仕様
Harman International Japan Co.,Ltd. All rights reserved.
使用ユニット:
LF:133mm径ピュアバルブ・ホワイトコーン・ウーファー
HF:50mm径ピュアバルブコーン・ミッドレンジ
UHF:19mm径テンパード・ピュアチタン・ドーム・ツィーター
インピーダンス:6Ω
許容入力:75W
出力音圧レベル:90dB(2.83V/1m)
周波数特性:55Hz 〜 50kHz(−6dB)
クロスオーバー周波数:7kHz / 12kHz
寸法:181×300×180mm
重量:4.0kg
防磁対応:○
※詳しい内容は、Harman International JapanのWebサイトを参照下さい。
Harman International Japan
JBLについて
【JBL関連レビュー共通】
※すでに別のJBLレビューを読んだ方は飛ばしてください。
恐らくこのブログを見ている方でJBLを全く知らない人はいないかと思いますが、管理人の簡単な紹介を入れておきます。
1927年にLansing Manufacturing Inc.としてアメリカのカリフォルニアで創業。
現在も本社はカリフォルニアのノースリッジにあります。
意外と知られていないことは、コンシュマー向けの「JBL」ブランドと、業務用向けの「JBL Professional」ブランドの2つのブランドが存在していることです。
販売も分かれています。
1969年にジャービス・コーポレーション(現ハーマン・インターナショナル・インダストリーズ)に買収されました。
ハーマン・インターナショナル・インダストリーズは、アメリカのコネチカットに本社があるオーディオ機器などを製造、販売する多国籍企業です。
所有ブランドは、JBLをはじめ、harman/kardon、Mark Levinson、AKGなどがあります。
2017年にサムスン電子がハーマン・インターナショナル・インダストリーズを買収し、合併されています。
その影響は、まだ表には出ているように感じませんが、今後の動向が気になるところです。
JBLの特徴は、微細な音から大音量まで機敏に反応し、能率よく破たんすることなく、音が前に出てきて熱量が伴ってくる音にあると思っています。
ダイナミック、躍動的、反応の良さ/高能率、大型ユニット、透明かつ豊かな音などのキーワードがはまると思います。
JBLは、スピーカーユニットの性能を他社では行っていない120デシベルという大音量でも検証しているそうで、ピーク時にも強いユニットを作り続けている数少ないメーカーかと思います。
また技術面において、他社ではほとんど採用されていないホーンドライバー、コンプレッションドライバーにあると思います。
ホーンドライバーは、反応が良く繊細な音楽的表現力を備えていることや一方で大音量でもひずみが少なく音を鳴らすと言われています。
ホーンはその構造から大型になることや、指向性の狭さ、ホーン特有の音色などの弱点がありますが、そこは研究開発を続け、進化していますので2017年現行製品の多くはその弱点が気になることは少ないと管理人は考えています。
コンプレッションドライバーは、能率が高く、入力信号に対して敏感で、大音量にも強いユニットと言われています。
JBLはこういった特徴から、好き嫌いがはっきりしやすい音を出すブランドなのだと思います。
管理人もそうですが、その昔、大型スピーカーを使っていた人や、スピーカーは3wayユニットなどのマルチユニットでないと、という人には親和性がある音だと思います。
JBL主要ラインナップ
プレミアム・・・主に大型フロア型
スタンダード・・・主にホームシアター用
スタジオモニター・・・JBLと言えばこれというくらいの代表モデル
プレミアムアクティブ・・・据え置き型
アクティブ・・・色々なシーンや場所に対応
ホームシアター・・・シアターバー
ヘッドフォン/イヤホン・・・色々なシーンや場所に対応
カーオーディオ・・・ユニットから完成品まで
に大きくは大別されます。
クオリティ・レビュー総評
本スピーカーは、JBLの中では「スタジオモニター」カテゴリーに位置し、エントリークラスのコンパクトモニターです。
2008年から2012年までほぼ毎年、専門誌の受賞モデルでもあります。
販売開始の2008年には6つの賞を受賞しています。
ユニットや本体は同じで、値段と色違いのモデルがあります。
JBL 4312M II WX
本スピーカーのブラックアッシュ仕上げのみ、JBLホワイトロゴが側面に大きく入っています。
色違いのブルーバッフル/ウォールナット天然木仕上げの4312M II WXには側面ロゴはありません。
ブラックアッシュ仕上げのロゴは、プロフェッショナルモデル(業務用)をイメージしているそうです。
ロゴの有無についてどちらがいいかは、好みの問題ですね。
メーカーによると、「インテリアやライフスタイルに合わせたチョイス」という位置づけのようです。
なお、実際には、価格差があることもあり、本スピーカーの「4312M II BK」と、「4312M II WX」は音が違うのか、気になる人も多いと思います。
管理人は、まず量販店でスピーカー切り替えをして視聴をしました。
10回以上、視聴に行ったと思います。
また、最終的には、AVAC社で試聴機を用意して頂き、所有している機材環境も出来るだけ用意してもらい、視聴をしました。
そこでは、管理人が使う目的のサラウンド用として最終確認をしています。
結果的には、塗装の色で音が違うことが判りました。
お店の方に、音に違いを感じると話をしたところ、塗装や色で違うことが多いということでした。
一般的には、黒塗装、それもピアノブラック仕上げは結構硬く締まった音がすることが知られているということでした。
本スピーカーは、ピアノブラックではなく、ブラックアッシュ仕上げです。
アッシュ材を使用しているのだと思いますが、素地の木目を残したブラック塗装です。
光沢はなく、落ち着いた仕上げと言えると思います。
もしかすると、ブルーバッフル/ウォールナット天然木仕上げは素材の木目が出てくるのに対し、ブラックアッシュは木目だけで木の色などは見えなくなるので、材料費を抑えられるのかもしれませんね。
うがった見方ですいません。
個人的には、光沢のあるピアノブラックの音が好みなので、ちょっと残念ですが、それでも別に、これはこれで悪くはありません。
なお、ピアノブラック仕上げのコンパクトスピーカーと言えば、値段差がかなりありますが、購入時に比較したB&Wの805 D3が高音質で有名ですね。
次元の違う高音質でした。
そのようなわけで、本スピーカーの「4312M II BK」と、「4312M II WX」は、大きな違いとまではいかない気がしますが、違いを感じます。
■「4312M II BK」:音が前に出てくる元気な音で、音像が立っている印象です。
■「4312M II WX」:音が前に出てくるのはブラックと同じですが、音像より音場寄りな印象で、ちょっとだけマイルドに感じました。
ただし、違いは本当にわずかな気がします。
たぶん、ブラインドでは当てられないような気がします。
音声レビュー
肝心の音ですが、前に出てくる元気の良い音はJBLらしいと言えるかと思います。
音色に癖のようなものはあまり感じません。
JBL特有のホーンを使っているわけでもないですし、出力が90dBと高感度なため、アンプを選ばない方だと思います。
管理人はONKYOなどアンプを選ぶスピーカーを使ってきたので、能率の良さによる使いこなしが楽に感じたのは、このスピーカーでした。
アッティネーターが付いていますが、経年変化でガリがでそうなところが心配です。
管理人は、このスイッチは全く触っていません。
1年に何回かは、経年変化を防ぐため、回してあげると良いそうですが、なかなかそういう機会が少ないので、思い出したら、今度回すようにしたいと思います。
高域と低域の伸びが凄いということはありませんが、こもり感が気になることもありません。
このコンパクトモニターに、どこまで期待するかにもよるような気がします。
これをメインスピーカーとして買ったなら、不満になるでしょうが・・・。
周波数特性は、55Hz 〜 50kHzと、オーディオの世界では、ほぼ問題ない再生能力があり、この数字からは高域に強みがあることが判ります。
実際、中高域はキレイで芯のある乾いた音が、熱量を伴って出てきます。
使いこなしTips
試聴を数か月以上(約半年)、繰り返して比べた他製品は、こちらです。
・B&W:805 D3
・B&W:705 S2
・Monitor Audio:Gold 100
・Monitor Audio:Gold FX
・Monitor Audio:Silver 100
・DALI:RUBICON 2
これが視聴を繰り返し、選別して、最終的に試聴機でサラウンド音声まで実際に切り替えて聴いた機種になります。
量販店では、コンパクトクラスの代表的なものは確認したつもりです。
FOSTEX、DINAUDIO、KEF、YAMAHA、Victor、SONY、ONKYO、ELAC、Wharfedale、Sonus Faber、CABASSE、KRIPTON、TANNOY、QUAD、TADなど。
量販店とは言え、ずっとスピーカーコーナーで切り替えて聴いていたので、店員さんにずいぶん、声を掛けられたものです。
こうして、上記の機種に絞り込んで、最終確認しました。
本スピーカーとは値段差が2倍〜10倍近く価格が違うものまでラインナップして比較してみました。
値段関係なしに、音を確認したかったためです。
ずらりと並ぶスピーカーを切り替えて使うわけですから、本来の性能で鳴っていないのは仕方ないと思います。
まずは、その環境で、傾向を掴む、という目的での視聴です。
ちなみに結果は、B&W:805 D3の圧勝でした。
特に2chフロントとして大型スピーカーと肩を並べても全くそん色ない、贅沢なコンパクトモニターだと思いました。
一方、課題がありました。
管理人はサラウンドで使う予定だったため、基本的にフロントスピーカーと同じメーカーで揃える必要があり、同時に試聴したB&W:803 D3とB&W:804 D3とのセットで、マルチチャンネルで試しました。
B&W:804 D3が、どうにも値段と音がしっくりしなくて、物足りない印象でした。
ここまでの値段がするならば、良い音なのは当然で、さらにもう少し音の満足度(低域や躍動感、楽しい音?)が欲しいというような印象です。
これは好みの問題ですが、ハイスピードでクールで解像感たっぷりの現代的スピーカーの最たるものだと感じました。
B&W:803 D3は、上記のモヤモヤした何か足りないと感じる部分がほとんどなくなったのですが、予算を軽くオーバーしてしまいます。
それに、804で感じたこの値段なのに何か物足りないという印象が、という部分もやはりあって、805が気に入ったからと言って、簡単に決断できませんでした。
あとでJBLを購入するわけですが、管理人が感じた物足りなさは、その時判りました。
JBLらしい音や乾いた音、そして音がガンガン前に出てくる太く芯のある音なのだと。
好みの問題ですので、B&Wが悪いなどと言うつもりはありません。
逆に非常に良い音だと思いますし、筐体がしっかりしているので、「スピーカーが消える」現象も体験し、それは上には上があるのだな、と勉強になった次第です。
それとB&Wを選べなかった最大の理由は、予算以外に、壁掛け/天吊りが出来ないことでした。
これが致命傷でした。
B&W:805 D3を天吊りした人は世界でもいないかもしれない、とお店の人に言われたのを今でも忘れません。(悪い意味ではなく)
このB&W:805 D3にブラケットの穴を開けるのはちょっと、というお話しでしたし、自分で穴を開けないといけないため選択肢から外れました。
で、結局、別の日に、JBL各種をお店に用意して頂き、聴いたところ、本スピーカーの値段は10分の1以下ですが、「この音だね」とすぐにしっくりしました。
管理人のレベルでは、ペア90万円のB&Wより、ペア6.8万円のスピーカーがあっているのですね。
ただし、フロントスピーカーはJBLの大型フロアスピーカーを購入しましたので、結局大幅に予算オーバーしましたが・・・。
最後の最後に、JBLを聴いたわけですが、もうJBLしか好みに合わないんだな、と思い知らされた時でもありました。
AVAC社の担当の方も、B&Wを聴いた後の、管理人の反応を見て、「お客様にあうのは、もうJBLしかないかもしれませんね」というくらい、絞りに絞りましたので。
これだけ判りやすく好みのスピーカーメーカーに出会ったので、完全に満足しているわけです。
そしてこれだけたくさんの機種を時間を掛けて聴き比べして、最後に聴いたJBLがすんなり納得できたのは、管理人の好みにはまった、という偶然だったと思います。
まあ、ちなみに本スピーカー「4312M II BK」が大満足の音だったかと言われると色々感じることはありますが、比較すると他に選択肢がないということや、サラウンド用なのでこの値段でこれだけ鳴れば不満はない、と言う感じです。
管理人の好みとしてという前提が付きますが、決してメインのフロント2chになることはありませんが、サブのスピーカーとしては十分他の用途でも使えると思います。
サラウンドスピーカーとしては、フロントスピーカーに音が負けてしまうと意味がありませんし、管理人は音像派なので、飛び出してくる音が気に入っています。
これだけ元気ですと、サラウンドの音も明るく楽しい音になります。
どこかの帯域が気になるようなことも特にはありません。
メイン2chとして厳密に聴けば、色々感じることはあるとは思いますが・・・。
Harman International Japan Co.,Ltd. All rights reserved.
なお、天吊りには、専用のJBL純正ブラケットを購入しました。
MTC-U1(/1本)です。
色々純正以外のブラケットを探しましたが、重さに耐えられず動いてしまう、とか、ネジの位置が合わないなど、なかなか難しそうでしたので、純正を選びました。
当然ですが、純正ですので、重さの問題は全くなく、身動き1つしない状態で完全に固定可能でした。
サラウンド用として天吊りしているわけですが、面白いメリットがあります。
それはフロントバスレフという今では珍しいタイプです。
天吊りや壁掛けですと、どうしても壁や天井に近くなり、主流の背面バスレフですと、低音がブーミーになりがちです。
このスピーカーはフロントですのでそういうセッティングのしやすさにメリットがあると思います。
これはブックシェルフスピーカーとして、本棚や壁近くに置く場合も、セッティングしやすいのが特徴になると思います。
一方で、背面に何もないオーディオ的には良い環境に置きますと、低音が不足しているように感じるのではないでしょうか?
JBLのスピーカーはエイジングしないと音がひどい、というお話しをよく目にしていたので、そういう心の準備をしていたわけですが、最初に聴いた音から管理人には良い音に聴こえました。
中高域がキレイで、音がクッキリしていてみずみずしい感じでした。
低音は、ウーファーユニットが最初は固いことは当たり前ですので、ほぐし目的のエイジング用CDを使って、時間があればエイジングしました。
そもそも最初から低音が出ない、という感じはしませんでした・・・。
耳が悪いのかな?
それともサラウンド用なのでそういうものだと思っていたからかもしれません・・・。
エイジングは、ある意味、どこで終わりかわかっていません。
最初の半年以上は、土日に、家族も含め外出して誰も家にいない時にエイジング用のCDを掛けて出かけるようにしていました。
CDは2chのものですが、AVアンプでDTS Neo6のフォーマットにして、マルチチャンネル化して鳴らしていました。
こうすることで、全てのスピーカーが同じような音でエイジングできるわけです。
まあ2chなので、左右の音が違うので、厳密には違いますが、それでも左右差が少ないCDを利用しました。
参考までにエイジングCDは、専用の物ではなく、環境音のものをメインに使いました。
川のせせらぎ、海岸の波打ち、滝、森林の鳥や虫の鳴き声などが入っているCDをメインに、良く聴くジャンルの音源をローテーションさせました。
結果的には、環境音のCDを使った後は、なぜか音がキレイになる気がします。
ちなみに、2017年現在、120時間くらいエイジングしましたが、急に音域が広がった気がします。
80時間くらいまでは、聴く日によって音が良くなったり悪くなったり変化するように感じて、ちょっと落ち着かない感じでした。
ひどいときには、左右のスピーカーの音量差まで感じるほどでした。
気温や湿度、電源の安定度などの環境要素に加え、視聴するこちら側の体調など複数の要素が、追加されての変化なのだと思います。
120時間を過ぎたころに、そのあたりがある日を境に、安定して気になることが少なくなりました。
本スピーカーの気になる点も挙げておきます。
生産が中国であるためか、ちょっと仕上げが雑な気がします。
スピーカー・グリルカバーは、4か所をベリッと剥がすマジックテープ仕上げなのですが、スピーカー側のマジックテープの接着が弱く、ちょっと剥がれてしまいました。
しかもたった一度だけ、納品された時に、お顔を拝もうとフロントグリルを外しただけで、そうなりました・・・。
自分で接着剤を付けて補強すれば良いのですが、値段の割にちょっと安っぽいなと感じます。
塗装やその他の仕上げで気になる点はありませんでした。
仕上げが良くないというコメントも見ていましたので、あくまで歩留まりの問題かと思います。
何か、気になる点があれば、販売店経由でハーマン社に問い合わせすれば、きっちり対応してくれると思います。
管理人も購入前や購入後も、いくつか問い合わせをする場面があったのですが、ちゃんと対応して頂きました。
販売店であるAVAC社の担当者が、かなり頑張ってくれていたことが一番の理由です。
このときの対応で、管理人は大きな買い物をするときは、AVAC社にお願いするようにしています。
メーカーとの調整などは、きっちりとしてくれます。
メーカーの返事がつれないことも多々ありますが・・・。
なお、ハーマン社の対応レスポンスは、即答というほど早くはないので、予め心に余裕を持っておいたほうが
スムーズかと思います。
また、本スピーカーは、ある意味当たり前ですが、ペアで左右があります。
アッティネーターのつまみは、向かって右上に2個付いています。
これは左右どちらのスピーカーもそうです。
左右の違いは、スコーカーとツイーターが並んでいるのですが、左右のスピーカーでは、この並びが逆になっています。
左右のスピーカーを並べた時には、ドーム状になっているツイーターが外側になるようにします。
つまり向かって左のスピーカーのツイーターは、左側です。
向かって右のスピーカーのツイーターは、右側です。
音に違いがあるのかは試していないので不明です。
ただ、メーカーが左右を指定している以上、合わせた方が無難かと思います。
クオリティ・レビュー詳細
【管理人独断レビュー】
※スマホで見る場合は、画面を横にしてください。(行ずれしてしまいます)
音声評点
・音場感
狭い ○○●●●○ 広い
・音像感
迫力 ○●●○○○ 繊細
・スピード感
ファースト○○●●○○ スロー
・音色
明るい ●●○○○○ 暗い
・解像感
シャープ ○○○●●○ マイルド
・コストパフォーマンス
高い ○●●○○○ 低い
※表の見方
○:非該当
●:該当
まるの数:3つが最大、2つが標準、1つはなし
まるの数は点数ではなく、どちらに寄っているかという指標
さいごに
本スピーカーは、JBLらしい気難しさを持ったコンパクトなスピーカーです。
エイジングは必要なのだと思います。
価格相応以上に鳴ると思いますが、あくまでもコンパクトスピーカーであることはお忘れなく。
中型以上のモニター型やフロア型、トールボーイタイプとは、やはり鳴り方のジャンルが違います。
ドーンとした低音が出るかと言われると、出ません。
きめ細やかな解像感のある繊細な中高域が出るかと言われると、出ません。
高域がキレイで、低域もそこそこ、そつなく鳴るので、ブックシェルフ型の範囲内で、デスクトップとして使う分には十分なスピーカーだと思います。
またはブックシェルフ型という範囲を理解した上で、メインで使っても、何も問題なく、元気に鳴ってくれます。
ただし、本スピーカーをメインに使う場合は、自身の満足度を満たす音か、必ず視聴したほうが良いと思います。
コンパクトスピーカーで良いのか、中型モニタースピーカーでないと物足りないのか、それともトールボーイ以上の大型スピーカーでないといけないのか、そこはまず自身の好みや満足感を得られるレベルか判断が必要です。
コンパクトスピーカーで良い場合は、本スピーカーは特に問題はありません。
元気よく鳴るコンパクトスピーカーの筆頭なのだと思います。
求めればきりがありませんが、コンパクトスピーカーの中では、十分にオーディオグレードの音がすると思います。
JBLらしい熱い音を出すので、キレイな音を好む方には向いていないのだと思います。
前に出てくる芯のある乾いた音色は、一度は試聴して好みをはっきりさせないといけないスピーカーでもあります。
サブ機としてや、サラウンド用に使う分には、何も問題ありませんが、メインとなると求めるレベルが人によって大きく違うと思いますので。
そういう意味では、使う場面によって評価が変わるライン上にいるスピーカーなのだと思います。
なお、今までしっかりとしたオーディオセットを所有したことがなく、アンプとスピーカーを用意したいという人が、管理人の知人にいたと想定します。
10万円以下のコンパクトスピーカーで何がお勧めかと言われると、(元気で音が出てくるスピーカーが好みであれば)本スピーカーをお勧めすると思います。
ちなみに、本スピーカーのデメリットは、初心者の方にはなじみのないエイジングが必要である点です。
管理人はあまりエイジングによる違いを感じるほうではありませんが、人によっては最初は音が良くないという話もよく見かけます。
しばらく我慢して鳴らす必要があるのかもしれません。
また、B&Wなどと違い、筐体が振動しがちです。
セッティングにはちょっと工夫が必要かと思います。
床や棚に直にポン置きしても良い音は鳴らないと思います。
(まあ、たいていのスピーカーに共通していますが・・・)
本スピーカーの特性からして、ちょっと硬めのボードかインシュレーターを用意してあげたほうが良い結果になりやすいと思います。
商品紹介
JBL スピーカー 4312M II BK [ペア] | ||||
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【JBL 4312M II BK】
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【姉妹品 JBL 4312M II WX】
JBL スピーカー 4312M II WX [ペア] | ||||
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【JBL 4312M II WX】
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【比較商品】
B&W 2ウェイ ブックシェルフスピーカー(1台/グロス・ブラック)800 Series Diamond 805D3/B | ||||
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B&W(ビーアンドダブリュー) スピーカーシステム 804 D3 ピアノ・ブラック (1ペア) | ||||
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2017 Sony Corporation, Sony Marketing Inc.
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2015 Sony Corporation, Sony Marketing Inc. All rights reserved.
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2002-2009 SAEC CO.,LTD ALL Rights Reseved.
スピーカーケーブル ゾノトーン / Zonotone 6NSP-Granster 7700α |
スピーカーケーブル ゾノトーン / Zonotone 6NSP-Granster 5500α |
【JBL】
【ハイレゾ ネットワーク】
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