2016年04月07日
最近記憶に残った話
最近、4年前に取引があった業種は伏せますが台湾のあるメーカーさんに電話しました。
例によって、仕事あったらお願いしますという内容です。
その時に聞いた話が印象的でしたので書かせていただきます。
彼らの中国の工場は、海に面したある省にあります。4年前で、工場は300人ぐらいの工員さんを雇っていました。
しかし、ここ5年で2回は工場移転をしています。
そしてまた移転したというので、なんでそんな頻繁に工場移転をするのか聞いたところ、
強制的な命令を受けて段々内陸部の不便なところに移転しているんだそうです。
しかも、強制移転であるにも関わらず、保証はほとんどなく、
移転の度に大きな経費が発生するので、業績が大きく落ち込んで大変だと言っていました。
その度に、従業員とも大きくもめクタクタだと話していました。
社員の雇用を維持するため、従業員の賃金を25%カットしても、業績はまだ苦しく
破産しそうだと嘆いていました。
そんな状況なので、お願いしたい仕事はないと言われたのです。
10年前は、台湾人に対しての扱いは丁寧だったそうですが、
ノウハウを吸収すると一転して態度が変わり不当な扱いを受けるようになったと言っていました。
私は、中国に進出する場合の決まりを知りませんが、現地の企業と合弁しなくてはいけないとか、
役人も役員として入れなくてはいけないという話を聞いたことがあります。
現在はどうなっているのか知りませんが、合弁ということなら、
「ノウハウを吸収したら不当な扱い」というのは筋が通る話です。
お互いつたない英語で話しているのと、こういう微妙な話題は避けていますので、
相手が話した以上のことをあえて聞いていないので不明点が残っているのです。
海外に進出する際は、よく調べてリスクのない場所を選びなさいという教訓です。
ところで、後日、その会社に電話したところ、会社の別の幹部のかたが出たので、
珍しいですねと私が言うと、現在、海外営業は中止しており、アメリカの取引先
1社を除いてすべて取引を打ち切ったということをそのかたは話しておりました。
私は、それを聞いて、会社倒産による中国撤退を考えているのかと想像してしまいました。
それではまた!
【日常の出来ごとの最新記事】
この記事へのコメント