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トロント散歩 9

トロント散歩 9


●トロントに滞在して覚えていること●



今日も忘れそうなことを覚えているうちに書いておきます。

トロントの街を歩いて

 前回まで、トロントのTTCの職員、お店の店員の態度が悪いという話が多かったため、トロントは最悪と思われたかたもいらっしゃるかもしれません。しかし、お店と公共交通機関以外では、そんなことはありませんでした。穏やかで話しやすい人が多かったと思います。

 今日は、トロントから日本に帰国するときに、飛行機で隣の席だったカナダ人(=中国系ベトナム人)のかたとお話したときの内容から、思いついたことを書いていこうと思います。

 そのかたは、ご夫婦で、これから1ヶ月の休暇をとって、ベトナムのご兄弟の家に遊びに行くところだとお話されていました。そのかたは、メカニック(整備工)をしているということでした。筋骨隆々とした、がっちりした体格のかたで、見た目は、サントリーのボスのCMに出てくるトミーリー・ジョーンズさんを東南アジア系にした感じのかたでした。現在は、トロント近郊に住んでいるそうです。順番は忘れましたが、中国の上海近郊、ベトナム、インドネシアで生活したことがあるそうです。言葉も中国語、ベトナム語、インドネシア語(こちらは、かた言だそうです)、英語と話せるそうです。私がそのかたと話し始めた当初は、主にカナダの給与水準で、ベトナムに暮らすとかなり贅沢ができるなど、物価の話が多かったのですが、気候の違い、文化の違い、などの話もされていました。そのうち、ご自分がカナダに来たいきさつもお話になり、南ベトナム政府が崩壊したので、難民としてカナダに渡ったそうです。他の兄弟もカナダ、アメリカなどに渡って行ったということでした。

現在はそのかただけ外国(=カナダ)に残り、他の兄弟は皆ベトナムに戻ったそうです。ご本人は、カナダに来たときは、20ドルしか手持ちがなく、英語も話せず、白人でもなかったため、仕事探しに非常に苦労されたそうです。就職出来てからは、英語が分からないため、誰とも話さず、もくもくと働いたそうです。そして、30才ぐらいで、エンジニアリング系学部の大学に進学・卒業したそうです。このかたは、商人ではありませんが、中国、ベトナム、インドネシア、カナダの実情にも詳しく、その気になれば、それらの国の価格差、商品の違い、文化の差に目をつけて今すぐにでも、貿易ができるような人でした。

 このような移民のかたは、現在住んでいる国だけでなく、他の国のことも分かる人が多く、生まれてこのかた日本で暮らしている私のような人間より、はるかに視野が広いです。この関連でお話すれば、トロントの各国住人の集落も、自分の国の文化をそのまま持ち込んでいますので、自分の出身国についてもちらん分かりますし、カナダのことも分かっています。 また、その子供の代になりますと、学校の友達を通じて友達の国についても理解しています。

英語だけ話す人々も、カナダだけでなく、アメリカ、イギリスなど英語圏の他国の情報や商品が、身近にあるため、自分の言葉で、直接、他国を理解できるという強みがあります。普段から何気なく自国と他国を比較しながら、その差を埋めるものを、自国や他国に、持ってきたり、考え出すこともしやすい環境にあります。これは、大変うらやましいと思います。アメリカやイギリスより、カナダ、オーストラリアのような英語圏の傍流の国のほうが、自国だけでなく、他の主導的な英語圏の国のことを、より多く取り上げているような印象があります。


 一方、チャイナタウンも、そこに住む中国人は、中国語圏の商品をそのまま持ち込んでいるため、カナダに住みながら、自分の出身国を体験出来ていますし、外国(香港、シンガポールなど)の華僑を通じて、他国のことにも精通しています。私が興味深く覚えていることとして、漢方のお茶なども、メーカーは分かりませんが、ニューヨーク、シドニーでも見た同じものを、トロントで見かけたことがありました。彼らは、その商品の輸出者などを通じてお互いにつながっていて、情報交換しているんだろうなと想像したことを思い出しました(実際は違うかもしれませんが)。

この関連でもう一つ思い出したことがあります。それは、かなり前ですが、集英社文庫「マンビジネス」マーク・マコーマック著 深田祐介・植山周一郎 訳 という本に、ベネズエラのラファエル・ツデラという、元はカラカスで小さなガラス製造工場を経営していた人物が、石油業界・海運業界に参入する経緯を書いています。それは、自分が参入したい業界の仕事を始めるお金や商品がなくても、困っている人々を結びつけて問題解決をしてあげることで、見事に業界に参入したという話です。

<1番目:業界参入に活用した情報>
*アルゼンチンで年間2千万ドルのブタンガスを買いたがっている
*アルゼンチンでは牛肉が余っており、政府は牛肉を外国に売りたがっている

この2つを知ることで、アルゼンチン政府の石油関連担当官に
「もし、アルゼンチンが2千万ドルのブタンガスを、自分から買うと約束すれば、2千万ドル分の牛肉を買います」と申し出てアルゼンチン政府から契約を取る。

<2番目:活用した情報>
*スペインのある造船所が業績不振で閉鎖されかかっており、スペイン政府は困っている

これを知り
「もし私から2千万ドルの牛肉を買ってくれるなら、2千万ドルの超大型タンカーの建造を、この造船所に発注します」と申し出て、スペインは、アルゼンチン政府から2千万ドル分の牛肉を買うことを約束する。


<3番目:活用した情報>
*ブタンガスも販売するフィラデルフィアのサン・オイルという存在
「もし、スペインで建造中の2千万ドルの超大型タンカーの雇船契約を結んでくれるなら、2千万ドルのブタンガスを買います」 

これで、自分のお金は全く使わず、希望の業界に参入できたという話です。

 ベネズエラのラファエル・ツデラさんは、スペイン語圏の人です。スペインは北半球、南米は南半球です。スペイン語を話す国はたくさんあります。それを自分の言葉で、環境の違う他国情報をたくさん収集できます。これは常に自国と他国を比較出来る環境にあるということです。その結果、その一歩先の、違いを組み合わせて問題解決をする練習も、たくさん出来たのだろうなと私は推測したのです。

 日本では、日本語の世界と言いましても日本だけですので、まず比較する対象の国の言葉を勉強して、それから、その国との違いを比較し、やっと、その違いから何かをするということで、日本人の場合は、この段階で止まりがちです。しかし、英語圏やスペイン語圏のように、同じ言葉を話す、環境の違う外国との違いから、何かを常に考えられる環境にいれば、その先の段階でもある、複数の違いを結びつけて、問題解決しながら何か新しいことを創造する練習もしやすくなります。私は、このことは、非常にうらやましいと思います。


ところで、

オーストラリアが本社の旅行代理店 フライト・センター
(Bay Streetだと思います )

この会社は、シドニーの至るところで見かけたのですが、トロントでも何ヶ所かありました。同じ英語を話す国なので、外国であっても進出しやすいのでしょうか。私は、この旅行会社を見たときに、昨年、シドニーで道に迷った時、道を聞いた若いご夫婦が、「カナダは冬の寒さが厳しいので、自分たちは2年前、温暖なオーストラリアに引っ越してきて、ご近所の人もいい人ばかりで、住みやすく満足している」という話を思い出しました。外国への移住なのに、国内の引越感覚で話しているのが印象的でした。日本と比べて活動範囲のスケールが違います。



Front St で見かけたビル


CNタワーの隣の水族館建設現場

トロントで見かけた工事現場は、覆いが充分ではないので、工事現場で出るホコリの煙がそのまま路上に飛び出してきます。周囲への配慮ということでは、日本のほうが進んでいます。

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つづく






















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