こつこつ日記

統合失調症を発症したとき、産業医からは、「もう通常の事務作業をすることは難しい」と言われました。
確かに、発症して陽性症状のときは、記憶力も集中力もすべてがボロボロなので、入力作業一つ、こなすことはできませんでした。
陰性症状のときも、当時の日記を読み返すと誤字も多いし、内容も、記録と呼ぶのが精いっぱいで、創造性にとぼしく、使用している語彙もすくなかったように思います。
回復してしばらくも、計算ミスが多かったり、とにかくいつもよりミスが多かったと思います。

でも、事務作業ができないということはないと思います！！
得意不得意を考えて、なるべく得意なところを選んでやると自信もつくし、周囲も不信がることは減っていくと思います。
そしていつのまにか、なんだかんだで普通にお仕事をこなして、ノーマルなイメージが浸透するのではないでしょうか。

ずいぶん前にお世話になった主治医には、仕事は、「もう軽作業しかできない」と言われました。
軽作業や、単純作業が苦手な特性の人もいるし、回復のめざましい人もたくさんいるので、軽々しくカテゴライズしないでほしいと思いました。
普通にお仕事できるかもしれないのに、その言葉を信じて、ずっと作業所や単純作業の職場ばかり選んで仕事をしたならば、経済的損失やほかに失うものはとてもとても大きいです。

精神科のお医者さんには、精神疾患の人を安易な発言で経済的困窮に追い込まないでほしいと思います。

人間の脳は、その人固有の脳の機能の特性上、もともとは苦手な作業があったとしても、経験で脳のほかの機能がカバーして、なんとなくうまくこなしてしまうことも多いようです。
それに、選べる範囲で、苦手なものよりも、なるべく得意なものを選んでいくようにしたら、普通のお仕事をしていても、息が楽に吸えると思います。

自分と自分の脳を信じて、仕事選びも環境もスキル磨きも、試行錯誤して前に進んでいきたいです。