2010年05月29日
<交渉のブートキャンプ> エド・ブラドー(2/2)
アメリカ屈指のビジネス交渉術の達人による一冊です。
昨日に引き続き、印象に残ったポイントは以下の通りです。
交渉のための準備
1.目標を設定しておく
1−1.望む最高の結果
1−2.実際の目標
1−3.譲歩できる限界
2.有利な点のリストアップ
3.交渉期限の確認:有利不利に影響する
4.相手に関する情報収集:有利不利の点をリストアップ
交渉のテクニックのいくつか
・交渉ではまず相手の提示する条件を聞いてみること
・納得できる説明をする
・簡単な譲歩をする
・相手の話を聞く
・最後通牒を出す
・交渉を止める
交渉のカード:主張の正当性
1.契約書などの書面記載事項
2.業界の慣習
3.会社の方針
4.前例
5.専門家の裏づけ
交渉の基本はギヴ・アンド・テイクである
そのプロセスにおいて譲歩は欠かせない
しかし、大切なのは「どのように譲歩するか」であって「どの条件で譲歩するか」ではない
見返りのない譲歩はしてはいけない
交渉相手が「取引相手が譲歩してくれた」と思ってくれるように譲歩すること
交渉は目標よりも高い条件で始める
win-winの交渉術3つのルール
1.「対決」を「協調」に変える
相手を理解する
相手の立場で考える
敬意を表す
2.相手の話を聞き、信頼関係を築く
オープン・エンドの質問(はい・いいえでは返答できない質問)を投げかける
相手の関心事を探る
相手からアドバイスを求める
相手の主張を理解する
相手と協調したい姿勢を見せる
3.どちらも満足できる答えを探す
すぐに合意できそうな点から取り組む
交渉の範囲を広げる(例:商品だけでなくアフターサービスまでを契約に含ませる)
価格交渉時のマインド
1.利益を得る権利
2.自分を安売りしない
3.頭を下げない
4.交渉を止める覚悟
5.価格の正当化(相手に価格が適正であると納得してもらうこと)
6.値引きは特定の条件をつけてのみ値引きする(例:大量発注)
7.譲歩を急がない
値上げ交渉の仕方
1.相手が好調なときに値上げを申し出る
2.前もって値上げを予告しておく
3.値上げを正当化する(例:材料価格の高騰)
4.新しい付加価値を追加する
5.値上げを段階的に行う
6.値段はそのままにして製品の価値を下げる、無料だったサービスを有料化する
買い手の交渉テクニック
1.価格(値札)は絶対ではない
2.競争をあおる
3.泣きを入れる
4.相手のこのお客さんは買ってくれるという期待値を下げる
5.買うのを引きのばしする
6.契約後に追加要求する(付加価値をつけてもらう)
7.オーダーを分割する
8.例外扱いしてもらう(展示品、新古品など通常販売とは異なる扱いにしてもらう)
9.時間、コスト、人数をつぎ込ませ、譲歩してでも契約にこぎつけなければならないようにさせる
10.大量購買により値下げさせる
よくつかわれる交渉の戦術(とその対処)
1.脅し→(黙って相手を見つめるなど、脅しに屈しない)
2.ブチギレ→(相手が冷静になるまで待つ)
3.泣き入れ、泣き落し→(相手の真意を見破る、別の提案をしてみる)
4.ゆさぶり→(競合店や競合製品に関する情報を集めておく、差ではなく違いをアピールする)
5.追加要求→(きっぱり断る、価格表を見せて料金を伝える、追加要求を見込んだ価格を設定する)
6.最後通牒→(最後通牒を気にせず交渉を続ける)
交渉のためのチェックポイント(まとめ)
1.目標を設定する(最高、本来の目標、最低限度)
2.交渉で得たいものをハッキリさせる
3.オプション(選択権。転じて取引しないことを選択する余地)があるか否か
4.譲歩できる条件は何か
5.相手は合意に関してどんなプレッシャーを感じているか
6.大きな譲歩なしで相手を満足させるためには何ができるか
7.最初の提示はどうするか
8.どこで交渉を行うか
9.何人で交渉するか
10.共通の利害は何か?
11.どちらも満足するためのオプションがあるか?
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
この記事へのコメント