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2021年04月24日

【おすすめ本】『「大人の引きこもり」見えない息子と暮らした母親たち』〜PART1 ”引きこもりの子を持つ母親の敵”〜。

「大人の引きこもり」
という言葉が一般化して久しい。

そして「大人の引きこもり」には、
「毒親」という言葉が力を得たこともあり、
こんなイメージが付いているように感じる。

  • 母親が過保護・過干渉で自立を阻んだ
  • 母親が子どもをに依存し支配したからだ
  • 母親が毒親だったんでしょ?



『「大人の引きこもり」見えない息子と暮らした母親たち』

この本は、引きこもりとなった子ども側ではなく、
彼らの母親側の視点で書かれている。


彼女らは、
引きこもりの我が子への想いはもちろん、
「毒親」と一方的に叩かれる世間の風潮や、
母親としての義務感や責任感にも苦しんでいる。

引きこもり当事者だけでなく、
そんな子どもを見つめる母親の苦悩。

この本はそんな「母親側の気持ち」の理解に、
大いに役立った。




今回は、

「引きこもりの子を持つ母親の敵」

について、
参考になった筆者の意見を紹介していく。

IMG_20210223_130313_755.jpg

※参考章:『第2章”母親にできることは何か”』


ー目次ー
  1. ”黙って見守る”を許さない、母親の敵たち
  2. 【母親の敵1:舅、姑】”べき論の押し付け”
  3. 【母親の敵2:女友達・ママ友】”ウチの子との比較”
  4. 【母親の敵3:夫】”子育てへの無関心と丸投げ”
  5. 待てない親、口出しする親の敵を理解する


1.”黙って見守る”を許さない、母親の敵たち

「静かに見守る」ことが母親としての一番の仕事、
しかし、そうさせてくれない事情もある。

引きこもりの子を持つ母親たちには、
大きな敵がいるからだ。

それは、
「理解のない周囲の人たち」の存在だ。


第2章”母親にできることは何か” 184ページより


引きこもり当事者は自信を失っている。
その自信を取り戻すため、こう願っている。

「失敗してもいいから
 自分の力でやり遂げさせてほしい」


しかし、それを待てない母親は
心配のあまり口出しをしたり、
先回りして何でもやってしまう。


子どもは自分の力でやり遂げる機会を奪われ、
ますます自信を無くすという悪循環に陥る。



だから母親には

「黙って見守る」
「ピンチになったらいつでも話を聴く」


ことが求められる。

しかし、そうしたい思いを阻むように、
引きこもりの母親たちには多くの敵がいる。

2.【母親の敵1:舅、姑】”べき論の押し付け”

彼らは長い人生で培った
理想の母親像を押し付ける。

「母親とはこうあるべき」
「子育てとはこうするべき」




引きこもりは、彼らにとって
「正しい子育ての結果」にふさわしくない。

そして、その結果を招いた母親を責める。

「どうしてあの子がこんなことになったのか」
「どうして学校へ行かせないのか」
「まだ働かないのか」



3.【母親の敵2:女友達・ママ友】”ウチの子との比較”

我が子が何か優れた成績を上げたなら、
それはしばしば「母親自身のすごさ」の
誇示に使われる。

「あの子を育てた母親である私はすごいでしょう。
 あなたたちよりずっと。」


というように。
いわゆるマウントの取り合いだ。



常にマウントを取る機会を伺っている者に、
うかつに相談すると、このような言葉で傷つけられる。

「ウチの子より成績が良かったのに」
「いじめられたり引きこもったりする側にも問題がある」


4.【母親の敵3:夫】”子育てへの無関心と丸投げ”

現代でも、
「男性は仕事、女性は家事・育児」
という風潮は根強く残っている。


そして実際に、世の男性は
資本主義の終わらない競争と、
長時間労働に疲れ切っている。

家のことを気にかける余裕も余力もなく、
つい出てしまうこんな言葉が母親を苦しめる。

「自分は仕事で忙しいから、
 家のことは任せておいたはず」

「いつも一緒にいる母親が
 なぜ気づかなかったのか」


5.待てない親、口出しする親の敵を理解する

家庭はいわば「閉ざされた世界」。

だから引きこもりに限らず、
家庭問題への対策の締めくくりには
こんな言葉が飛び交う。

「外部に向けてSOSを出してほしい」
「周りの人に相談してほしい」


しかし、母親にはこんなに多くの敵がいる。

味方になってくれると助けを求めても、
無理解によって追い詰められる。




「親の口出しは子どもの自立心を摘み取る。
 だから黙って見守ってほしい」


というように、
待てない親、口出しする親に対して
正論が展開される。

それはまさに、子ども側の気持ちを代弁している。



しかし、母親をそこまで焦らせ、
追い詰めているものは何なのか。

口出しし、先回りして失敗を回避させ、
自身の不安を拭い去ろうとするのはなぜなのか。

その背景には多くの敵がいることを理解すれば、
新しい視点で家庭問題を考えられる。


引きこもり当事者やその親だけでなく、
親子関係で悩む人にはぜひ一読をおすすめしたい一冊。







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理琉(ワタル)
自閉傾向の強い広汎性発達障害。鬱病から再起後、低収入セミリタイア生活をしながら好きなスポーツと創作活動に没頭中。バスケ・草野球・ブログ/小説執筆・MMD動画制作・Vroidstudioオリキャラデザインに熱中。左利き。 →YouTubeチャンネル
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