2020年05月16日
ゴミ拾いを手伝ってくれたストリートボーラーたち 〜バスケができる場所を守りたい〜。
ある日、
ストリートバスケコートの脇に
大量のゴミを残して帰った若者集団がいた。
僕はバスケができる場所を守りたくて、ゴミ拾いをした。
すると、さっきまで一緒にプレーし
コート脇で休んでいた3人が手伝いに来てくれた。
僕が勝手に始めたゴミ拾いを手伝ってくれた彼らに、
尊敬の念を抱いた話をシェアしたい。
ー目次ー
ストリートバスケのコートを探して、
街中を駆け回っていた頃。
立派なバスケットゴールが2基、
対面で設置されたコートを見つけた。
しかし、そのコートのゴールの片方は、
リングを取り外され、ボードのみになっていた。
なぜか。
それは、コート入口に貼られた、
悲しい注意書きですぐにわかった。
「ゴールの破損や深夜の騒音により
近隣住民から苦情が相次いだ結果、
片方のリングを取り外しています。
これ以上、破損や騒音が続くようなら
もう片方のリングも撤去します。札幌市」
公園は、僕らの使い方しだいで簡単に無くなってしまう。
数少ない、バスケットゴールのある場所を守るために、
僕にできることをしようと思った。
その後、少し自宅から近い別のコートを見つけ、
しばらく通っていた。
よく来るプレーヤーたちと仲良くなり、
気さくに話しかけてくれるようになった。
そんなある日、
10人くらいの若者の集団が、
コート脇のベンチ近くに集まっていた。
その内の2〜3人はバスケ用のウェアを着て、
実際にバスケをしに来ている。
残りはじゃれて遊んでいるようだった。
しばらくして、彼らが去った後、
ベンチ周辺に大量のゴミが散らかっていた。
飲みかけのペットボトル、煙草の吸い殻、
ティッシュペーパー、使いかけの紙コップ…。
コート周辺の草地にまで、広範囲にわたって散乱していた。
それを見て、僕はあの公園を思い出し、怖くなった。
片方のリングが撤去された、あの公園を。
もし、こんなことが続いたら、
またリングが取り外され、使用禁止になるんじゃないか。
公園自体が立入禁止になるんじゃないだろうか。
数少ない、バスケットゴールのある場所。
なくなってほしくない。守りたい。
今、僕ができることは何だろう。
僕はその時たまたま持参していた
スーパーの買い物袋を取り出し、ゴミ拾いを始めた。
飲みかけのペットボトルは、
(申し訳ないけど)中身を捨てて、ボトルを潰す。
煙草の吸い殻は、日中の小雨のおかげか
火気は残っていないようだった。
とにかく、持っていた2枚の買い物袋に
詰められるだけ詰めた。
僕が拾い続けていると、
さっきまで一緒に試合をしていた中の3人が
なんと手伝いに来てくれた。
「手伝いますよ。これきっと、さっきの団体でしょうね。
ひどいことしますよね。」
彼らに声をかけたわけじゃない。
僕はただ、バスケができる場所を守りたくて、
自分の思うように行動しただけ。
なのに、その姿を見た彼らが、
自分たちのプレーを中断してまで駆けつけてくれた。
ゴミの破片で破れそうな袋を抱えながら、
僕は嬉しさで泣きそうになった。
4人で、ひとまず袋に入るだけ拾った。
僕は彼らにお礼を言って、
そこからもう少しプレーして帰宅した。
残りは明日、もっと袋を持って来て
ぜんぶ拾ってしまおう。
帰り際、僕はまだコートに残る面々に
「お疲れさまでした!」と挨拶をした。
すると、ゴミ拾いを手伝ってくれた1人が
「ゴミ拾いありがとうございます!」
暗くなりかけた、バス停までの道を歩きながら、
こらえきれずに嬉し泣きした。
翌日、4枚の買い物袋を持参し、
散らばっていた残りのゴミをすべて拾い切った。
ゴミ拾いをしたものの、
僕は便利屋にならないかという不安があった。
「ゴミ袋を持って来てるんですか?!
じゃあ僕らのもお願いします!」
そう言ってくる人が出てきたら、いやだなとも思った。
でも、その発想は
僕が人を信頼できていない証拠だった。
来てる人はみんなバスケに夢中、
外野でゴミ拾いをする人のことを気にも留めていない。
自分が思うほど、他人は自分を見ていない。
それがわかるとなおさら、
ゴミ拾いを手伝ってくれた3人が
どれだけ広い視野を持っているか実感した。
せっかく来たからには、1秒でも長くバスケがしたい。
その時間を削ってまで、僕を手伝ってくれた。
彼らへの尊敬の念を抱かずにいられなかった。
僕はバスケを始めた時に、場所への感謝を教わった。
「コートがあるからバスケができるんだよ」と。
だから、きれいに使えばきっと、
市はこの場所を残してくれると考えたんだろう。
そして、それに賛同してくれた人がいるのは嬉しかった。
幸い、そのコートは今もある。
これからも、バスケに飢えたボーラーたちを
あたたかく迎え続けてほしいなぁ。
ストリートバスケコートの脇に
大量のゴミを残して帰った若者集団がいた。
僕はバスケができる場所を守りたくて、ゴミ拾いをした。
すると、さっきまで一緒にプレーし
コート脇で休んでいた3人が手伝いに来てくれた。
僕が勝手に始めたゴミ拾いを手伝ってくれた彼らに、
尊敬の念を抱いた話をシェアしたい。
ー目次ー
- リングが撤去された公園
- コート脇に大量のゴミ
- 買い物袋を片手に、ゴミ拾いを始める
- ゴミ拾い、手伝いますよ
- ゴミ拾い、ありがとうございます!
- 3人に抱いた、尊敬の念
- コートへの感謝、場所への感謝
1.リングが撤去された公園
ストリートバスケのコートを探して、
街中を駆け回っていた頃。
立派なバスケットゴールが2基、
対面で設置されたコートを見つけた。
しかし、そのコートのゴールの片方は、
リングを取り外され、ボードのみになっていた。
なぜか。
それは、コート入口に貼られた、
悲しい注意書きですぐにわかった。
「ゴールの破損や深夜の騒音により
近隣住民から苦情が相次いだ結果、
片方のリングを取り外しています。
これ以上、破損や騒音が続くようなら
もう片方のリングも撤去します。札幌市」
公園は、僕らの使い方しだいで簡単に無くなってしまう。
数少ない、バスケットゴールのある場所を守るために、
僕にできることをしようと思った。
2.コート脇に大量のゴミ
その後、少し自宅から近い別のコートを見つけ、
しばらく通っていた。
よく来るプレーヤーたちと仲良くなり、
気さくに話しかけてくれるようになった。
そんなある日、
10人くらいの若者の集団が、
コート脇のベンチ近くに集まっていた。
その内の2〜3人はバスケ用のウェアを着て、
実際にバスケをしに来ている。
残りはじゃれて遊んでいるようだった。
しばらくして、彼らが去った後、
ベンチ周辺に大量のゴミが散らかっていた。
飲みかけのペットボトル、煙草の吸い殻、
ティッシュペーパー、使いかけの紙コップ…。
コート周辺の草地にまで、広範囲にわたって散乱していた。
それを見て、僕はあの公園を思い出し、怖くなった。
片方のリングが撤去された、あの公園を。
もし、こんなことが続いたら、
またリングが取り外され、使用禁止になるんじゃないか。
公園自体が立入禁止になるんじゃないだろうか。
3.買い物袋を片手に、ゴミ拾いを始める
数少ない、バスケットゴールのある場所。
なくなってほしくない。守りたい。
今、僕ができることは何だろう。
僕はその時たまたま持参していた
スーパーの買い物袋を取り出し、ゴミ拾いを始めた。
飲みかけのペットボトルは、
(申し訳ないけど)中身を捨てて、ボトルを潰す。
煙草の吸い殻は、日中の小雨のおかげか
火気は残っていないようだった。
とにかく、持っていた2枚の買い物袋に
詰められるだけ詰めた。
4.ゴミ拾い、手伝いますよ
僕が拾い続けていると、
さっきまで一緒に試合をしていた中の3人が
なんと手伝いに来てくれた。
「手伝いますよ。これきっと、さっきの団体でしょうね。
ひどいことしますよね。」
彼らに声をかけたわけじゃない。
僕はただ、バスケができる場所を守りたくて、
自分の思うように行動しただけ。
なのに、その姿を見た彼らが、
自分たちのプレーを中断してまで駆けつけてくれた。
ゴミの破片で破れそうな袋を抱えながら、
僕は嬉しさで泣きそうになった。
5.ゴミ拾い、ありがとうございます!
4人で、ひとまず袋に入るだけ拾った。
僕は彼らにお礼を言って、
そこからもう少しプレーして帰宅した。
残りは明日、もっと袋を持って来て
ぜんぶ拾ってしまおう。
帰り際、僕はまだコートに残る面々に
「お疲れさまでした!」と挨拶をした。
すると、ゴミ拾いを手伝ってくれた1人が
「ゴミ拾いありがとうございます!」
暗くなりかけた、バス停までの道を歩きながら、
こらえきれずに嬉し泣きした。
翌日、4枚の買い物袋を持参し、
散らばっていた残りのゴミをすべて拾い切った。
6.3人に抱いた、尊敬の念
ゴミ拾いをしたものの、
僕は便利屋にならないかという不安があった。
「ゴミ袋を持って来てるんですか?!
じゃあ僕らのもお願いします!」
そう言ってくる人が出てきたら、いやだなとも思った。
でも、その発想は
僕が人を信頼できていない証拠だった。
来てる人はみんなバスケに夢中、
外野でゴミ拾いをする人のことを気にも留めていない。
自分が思うほど、他人は自分を見ていない。
それがわかるとなおさら、
ゴミ拾いを手伝ってくれた3人が
どれだけ広い視野を持っているか実感した。
せっかく来たからには、1秒でも長くバスケがしたい。
その時間を削ってまで、僕を手伝ってくれた。
彼らへの尊敬の念を抱かずにいられなかった。
7.コートへの感謝、場所への感謝
僕はバスケを始めた時に、場所への感謝を教わった。
「コートがあるからバスケができるんだよ」と。
だから、きれいに使えばきっと、
市はこの場所を残してくれると考えたんだろう。
そして、それに賛同してくれた人がいるのは嬉しかった。
幸い、そのコートは今もある。
これからも、バスケに飢えたボーラーたちを
あたたかく迎え続けてほしいなぁ。
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