2019年08月06日
ワンオペも「個人の裁量」か。
とある顔なじみのお店に行くと、
店員さんが1人で切り盛りしていた。
今日は1人なんですかと尋ねると
「今日はもう1人が休みなので自分だけなんです」と言っていた。
系列店が幾つかある企業だが、
従業員は社員やアルバイトという雇用形態ではないらしい。
会社側は働く場所を提供するだけで、
それぞれが個人事業主としての契約。
だからお店に人員が揃っていれば
個人の裁量でいつ出勤してもいい代わりに
人員不足の店舗があっても異動させられないという。
人気の集中する都心の店舗は人員が余るのに対し、
そうでない店舗は少ない人数でやり繰りするしかないそうだ。
本当に大変な時は他店からヘルプに来てくれるが、
ずっと居てくれるわけではないのでキツイと言っていた。
店頭対応や予約の電話でも
1人しかいない時は断らざるを得ないので、
特にネット予約しづらい年配の人は
次回からお店に来てくれなくなってしまったり、
評判が低下してしまうことも心配だと言っていた。
これが、裁量労働制の現実だろうか。
好きな時間に出勤できて、勤務地も自分で選べる、
突然の異動や転勤の心配をあまりしなくてもいい。
その代わり、人員が足りなくても
例え1人になってもヘルプ以外での応援は望めない。
1人になったら開店〜閉店までの通し勤務もザラ。
僕はかつて、アルバイトという雇用形態ながら
深夜の居酒屋でホールのワンオペを2年経験したので、
すべてを1人でこなす過酷さと
増員を望めない孤独な闘いの辛さは
少しだけわかっているつもり。
会社側も何だか、この裁量労働制や
個人事業主という雇用形態を都合よく利用している気がする。
特に、人が1人でもいないと開店できない店舗勤務では
メリットである勤務時間や出勤時間の自由はなく、
むしろ通しで使っても問題ないぐらいの思惑が見て取れる。
働く場所は貸しました、でも開店はさせてください、
人員は何名だろうと自己責任です、というふうに
暗に「自己責任論」を押し付けている気が
しないでもない。
数年前、とある牛丼屋の深夜ワンオペが
ニュースで大々的に報道され、
人員配置についてはそこら中で問題になったはず。
なのに、今度は雇用形態から何から、
手を変え品を変えては現場の負担をごまかし通す。
人員を使い潰す日本の企業の体質は、変わってない。
僕は店員さんに
「来客や電話が来たら構わず行ってください」と伝えた。
自分がワンオペ経験者ということもあるが、
せめて自分が来ている間はなるべく負担になりたくなかった。
便利な仕組みができるたびに、それを有効利用する人と
都合のいいように利用する人が出る。
世界はそんないたちごっこ。
今、就労移行支援事業所で色んな仕事の経験を積んでいる僕が
就職することに強い拒絶と嫌悪感を抱くのは、
そんないたちごっこに巻き込まれたくないと
思っているからかも知れない。
競争せずに生きてはいけないのかなぁ、と
少しだけ息苦しくなった、暑い夏の日。
店員さんが1人で切り盛りしていた。
今日は1人なんですかと尋ねると
「今日はもう1人が休みなので自分だけなんです」と言っていた。
系列店が幾つかある企業だが、
従業員は社員やアルバイトという雇用形態ではないらしい。
会社側は働く場所を提供するだけで、
それぞれが個人事業主としての契約。
だからお店に人員が揃っていれば
個人の裁量でいつ出勤してもいい代わりに
人員不足の店舗があっても異動させられないという。
人気の集中する都心の店舗は人員が余るのに対し、
そうでない店舗は少ない人数でやり繰りするしかないそうだ。
本当に大変な時は他店からヘルプに来てくれるが、
ずっと居てくれるわけではないのでキツイと言っていた。
店頭対応や予約の電話でも
1人しかいない時は断らざるを得ないので、
特にネット予約しづらい年配の人は
次回からお店に来てくれなくなってしまったり、
評判が低下してしまうことも心配だと言っていた。
これが、裁量労働制の現実だろうか。
好きな時間に出勤できて、勤務地も自分で選べる、
突然の異動や転勤の心配をあまりしなくてもいい。
その代わり、人員が足りなくても
例え1人になってもヘルプ以外での応援は望めない。
1人になったら開店〜閉店までの通し勤務もザラ。
僕はかつて、アルバイトという雇用形態ながら
深夜の居酒屋でホールのワンオペを2年経験したので、
すべてを1人でこなす過酷さと
増員を望めない孤独な闘いの辛さは
少しだけわかっているつもり。
会社側も何だか、この裁量労働制や
個人事業主という雇用形態を都合よく利用している気がする。
特に、人が1人でもいないと開店できない店舗勤務では
メリットである勤務時間や出勤時間の自由はなく、
むしろ通しで使っても問題ないぐらいの思惑が見て取れる。
働く場所は貸しました、でも開店はさせてください、
人員は何名だろうと自己責任です、というふうに
暗に「自己責任論」を押し付けている気が
しないでもない。
数年前、とある牛丼屋の深夜ワンオペが
ニュースで大々的に報道され、
人員配置についてはそこら中で問題になったはず。
なのに、今度は雇用形態から何から、
手を変え品を変えては現場の負担をごまかし通す。
人員を使い潰す日本の企業の体質は、変わってない。
僕は店員さんに
「来客や電話が来たら構わず行ってください」と伝えた。
自分がワンオペ経験者ということもあるが、
せめて自分が来ている間はなるべく負担になりたくなかった。
便利な仕組みができるたびに、それを有効利用する人と
都合のいいように利用する人が出る。
世界はそんないたちごっこ。
今、就労移行支援事業所で色んな仕事の経験を積んでいる僕が
就職することに強い拒絶と嫌悪感を抱くのは、
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