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2021年04月20日

今週は感想週間 感想部35 「魔術の殺人」ミス・マープル



完璧な夏へ!



アガサ・クリスティの「魔術の殺人」

魔術の殺人 (ハヤカワ文庫) [ アガサ・クリスティ ]

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(2021/4/18 11:21時点)
感想(5件)




どうも、梅ゆかり母さんです。
今週は感想週間です
アガサ・クリスティの「魔術の殺人」です


原作あらすじ

ミス・マープルはロンドンに出かけて、旧友のルースと親交を温めていた。ルースとキャロラインの姉妹は、ミス・マープルの女学校時代の親友である。ルースは最近会った妹のことをひどく心配していた。はっきりとした根拠は分からないが、何か嫌な雰囲気だったと。そしてマープルに、彼女の所へ行って調べてほしいと依頼する。そのため、あらかじめキャロラインに「マープルが零落して、三度の食事にも事欠く有様なので助けてやってほしい」と言っておいたというルースに苦笑しつつも、マープルはキャロラインの住むストニゲイト荘に招かれ、潜入捜査を開始する。

極端な理想主義者で体のひ弱なキャロラインは、未成年犯罪者の救済に尽力するルイス・セルコールドと結婚して、少年院の隣で暮らしている。そこには彼女の家族と親戚、たくさんの非行少年たち、医師や研究者、精神病患者の青年がいる。その中にルースを不安にさせた何かがあったのだとマープルも思う。そして数日後、訪れたキャロラインの義理の息子クリスチャン・グルブランドセンが射殺された。


これは、ミス・マープルシリーズの話しなので、
ミス・マープルが素直に入ってきたし、違和感なく見ることができました。
なので、今回は素直に感想を書きましょう

この話の不幸は、善者が愚者であるからこそ、起こった事件。だと思える。
アガサ・クリスティの話しの中によく出てくる愚者として描かれている女性
それが、キャロラインそのもの。

以前テレビで見たことがあるのだけど、
19世紀の生活を体験する一家。というのがあって、あぁ、イギリスの番組です
服装も19世紀、家電もなく、風呂もなく、コンロも薪という徹底したものを体験する。
最初こそ手間取り、不都合だらけでうんざりしてきていた人たちが、
柔軟に対応していき、もとの生活に戻った時、
「今は選ぶことが多すぎて、しんどい」
と言っていた。

そんな暮らしの中で、奥さんが起こした行動がちょっと思い出された。
それは、19世紀のイギリスと言えば、女性の社会進出を願って、女性解放運動が盛んに行われていた。
もちろん、奥さんもそれに参加するのだけど、
参加するには、家事ができない。だから、メイドを雇うのだけど、
メイドを雇うなんてと喜んでいた奥さんだったけど、
演説の中の、「女性が家庭に縛られ、身動き取れないのはおかしい。もっと外に出るべきだ」
などの講演を聞き、思った。

「たしかに、女性解放はすべきだと思う。
だけど、そのために誰かを犠牲にして、家事を代わりにやってもらうことが、
本当の女性解放なのかしら?」

奥さんはメイドを辞めさせ、運動にも参加しなくなった。
不思議な話だけども、奥さんにとって、
たしかに家出の家事は解放されたが、でも他所の家の家事を行っている。
家事を行っていることに変わりがないのに、それが女性解放なのか?
って思ったようだ。

かなり、感想とかけ離れたことを言っているけれども、
つまりは、この時代、女性の主な関心事項というのが、
女性解放と、ボランティア精神だったということです。
人を助けることが自分の幸せだと信じ行う。
それはけして愚かなことでも、バカにすべきことでもなく。
本当に素晴らしいものです。

ただ、ほとんどのこういった思考のボランティア精神に溢れている女性の行うボランティアというのが、
明後日の方向に向いている。ということが、この話の、
そして、産業革命以降に増えた職業婦人と、
世間をリードし続けていけていると思いこんでいる貴婦人たちの思考によって生まれた
お粗末な結果だとしか言えない。だと思うのです。

そこではないんだよなぁ。
ということを平気で行い。ボランティアや、サービスを行ったと思って言う人。
良かれと思ってやったのよ。という割には、
自己評価をしろと突き付けてくる。
そういった、迷惑なボランティア精神が、結果、こんなことになった気がする。

そして、それをいさめることなく、支えてこそ間と信じる夫。
この場合は夫だけど、妻の場合もよくある。
そして同じく、間違いが起こる。

間違った誘導者に、間違った支援者。
間違っているから、もうどうしようもない。

そんな話。だった気がする。
どこで間違えたのかなんてのは問題じゃない。
間違いだと気づいた時、対処すべきだっただけなのだ。
対処できなかったことが、全て、悪いのだ。
だけど、退所なんてできないじゃないか。

盲目的にそれを信じているのだから

それがこの話の主たる原因だと。私は思う。

アガサ・クリスティの「魔術の殺人」

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2021年04月19日

今週は感想部週間 感想部34 「殺人は容易だ」ミス・マープルシリーズ

いざ!夏へ(日焼け止め)



殺人は容易だ/アガサ・クリスティー/高橋豊【1000円以上送料無料】

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(2021/4/18 10:58時点)
感想(0件)




どうも、梅ゆかり母さんです。
今週は、感想週間とします。
アガサ・クリスティの「殺人は容易だ」のミス・マープルシリーズです。



原作あらすじ

ルーク・フィッツウィリアムはロンドンに戻る途中の列車内で、ある老婦人と話をする。彼女はこれからロンドン警視庁に、自分が住んでいる村で連続殺人が起きていることと、その犯人を伝えに行く途中だった。別れ際彼女は、殺人はとても容易だと言い、人ごみに飲まれていった。翌朝の朝刊でルークは、昨日の老婦人が車にひき逃げをされて死亡したことを知る。彼は事件に興味を持ち、老婦人の住んでいた村に向かう。


というのが原作のあらすじなんですが、このドラマでは全く持って変わっているんで、
あらすじ引用には向かないのですが。
ミス・マープル使用のあらすじがないので、引用が……

つまり、これもまた、ミス・マープルのシリーズではない話に
ミス・マープルが入りこんでいるんですが。
よくここまで帰れるものだと、原作ファンは言うのかな?
原作を読んでいないけれど、たしかに違和感はあった。

多分……ベネディクト・カンバーバッチが演じた
ルーク・フィッツウィリアムが探偵で主人公の話しなのでしょう。
そして、カンバーバッチがめっちゃ活躍する話なのに、
ミス・マープルが入り込んでいる所為で、出番が少ない。
ということなのでしょう。

いやぁ、男前は、いつみても癒される。
シャーロックの時とは違って、鋭さが少ないけれど、
長身で、ちょっとエキゾチックな顔立ち。
あぁ、いい男だ。
名前が言いにくいのが難だが、あたしは大好きです。

ストーリーとしての感想は、
だから、ミス・マープルを無理やり入れ込んでいるので、
あちこち違和感を感じるんです。
ミス・マープルがわざわざやって来る理由も、
首を突っ込むために滞在して理由も、
何もかもがどうも、こうも、無理やりすぎる。

だけども、ベースにあるアガサ・クリスティの作品の強さによって本筋は面白い。
ただ、無理やり、ミス・マープルに話をさせたり、
ミス・マープルの位置づけを強くするために、
少々、ミス・マープルの意地の悪さが目に付く
こんなに意地悪な人だったっけ?

策士ではあろうけど、意地が悪いのではないはずな気がする
紙一重なのかもしれないが
受け取り側の心情もあるからね。
そう感じたのは私だけかもしれないし

この話のきっかけである、
通りすがりのご婦人の「殺人は容易だ」って言葉で、
その人のあとを追いかけ、殺人事件に巻き込まれたいかね?
とかちょい―と思うが、
小説の出だしとしてはかなりのインパクトだと思いますね。
イグニッションの破壊力あるのって、やっぱり心掴まれますからね



アガサ・クリスティの殺人は容易だ」

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夏の火照った肌に (保水ミスト)


2021年04月17日

感想部33 土曜日はポワロの日「メソポタミアの殺人」

メソポタミアの殺人【電子書籍】[ アガサ・クリスティ ]

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(2021/4/11 16:10時点)
感想(0件)




どうも、梅ゆかり母さんです。
土曜日はポワロの日「メソポタミアの殺人」です

メソポタミアというのですから、イラクでの話ということになるわけで、

バグダッドの遺跡調査隊で謎の連続殺人事件が発生。ポワロが調査に乗り出す。

バグダッドの遺跡調査隊の宿舎に招かれたポワロ。リーダーのライドナー博士と妻のルイーズ、そして研究員たちがいた。その遺跡では一人のアラブ人が殺される事件が発生し、作業員が研究員を襲う事件も起きていた。その後、ルイーズはポワロに打ち明け話をする。彼女には結婚歴があったが、亡き夫らしき人物から「俺は待っている、ほかの男と結婚したら殺す」という脅迫状が何年にもわたり届いているというのだ。
NHK公式HPより


暑そうという印象より、砂埃がひどそうという画面の印象(笑)
でも、砂漠にある遺跡発掘調査隊での話ですから、熱いのでしょう。
みな、こんがりと焼けていらっしゃった(笑)

さて、この話のトリックですが、
いや、面白い話ですよ。面白いんですが、
ふぅむ?
と思わず唸ってしまう。
そういう話だっけ?
という印象でした。

もし、このトリックが、ロンドンで行われたのであれば、
何て陳腐、なんてありえない。
と思うでしょうが、ここはイラク。発掘調査隊。
まぁ、道具も無いから、そうなったのでしょう。
とは思ったけれども、けれどもですよ。
その後で行われた犯罪では、十分に、現代的で、

せっかく神秘的な殺人だと思われたものが、
一気に安っぽく感じてしまった。
のは私だけでしょうかね?
せっかく、怪しい男だの、不気味な白い顔だのと、
まるで、この地に来てはいけない。ような印象でも与えそうな
恐怖じみていたものが、急に、急にですよ。毒薬って……

うーん……犯人、焦ったね。

まぁ、おかげで、犯人へと結びつく重要な証言を手に入れるのですが、
……なるほど。重要な手掛かりを得るために、もしかすると、

この毒殺は必要だったのかもしれない。

そう考えると、いくら陳腐な、現代的殺人も、
重要不可欠なもの。になってくるわけですね?

さすがです、アガサ・クリスティ!
そこまで考えられなかった。

それにしても……考古学をやっている女性というのは、
どうして皆ああも、人付き合いを斜に構えているのかしら(笑)
まぁ、人付き合いよりも、土を掘っているほうが好きなのは解るけども(笑)

メソポタミアの殺人【電子書籍】[ アガサ・クリスティ ]

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2021年04月10日

感想部32 土曜日はポワロの日「エッジウェア卿の死」

エッジウェア卿の死

価格:946円
(2021/4/4 10:21時点)
感想(0件)




どうも、梅ゆかり母さんです。
アガサ・クリスティ「エッジウェア卿の死」
長編です。

まず、感想やあらすじの前に、野沢 雅子さんが出ていることに驚き。
お、お、お、野沢さん
って、ちょっと驚いた。
驚いただけです。(笑)

さて、あらすじ
美人女優の別居中の夫が殺される。離婚交渉中だった妻にはアリバイがあったが…?

ポワロはアルゼンチンから帰国したヘイスティングスと、あるショーに出向いたところ、そこに来ていた女優のジェーンから別居中の夫との離婚交渉を依頼される。夫のエッジウェア卿は離婚を拒否していた。ポワロはエッジウェア卿のもとに向かうが、彼はすでに離婚に同意した手紙を妻あてに送ったという。だがジェーンはその手紙を受け取っていなかった。その後、エッジウェア卿が刺殺体で発見される。


公式サイトがリニューアルされていて、かなりおしゃれになっていた(笑)いいことです。

ヘイスティングスと、ミス・レモンと、ジャップ警部の四人が揃う。
やっぱり、絵幸せが半端ないです。
四人が揃うと、面白い(ファニーの意味)し、頼もしく感じる。
安心というものかもしれませんね。
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さて、この話の感想ですが。
もちろん、本を読んでいますし、ドラマも見ていました。
なので、犯人を知ってるし、
トリックも知っている。

だが、この話のトリックを映像化するのはひどく面白い。
言い方が今一つだけども
そして、それをここで話すと完全なるネタバレになってしまうというね。

ネタバレ線を発動して、まぁ、読みたい方は読んでもらうにしてもいいのだけど、
でも、これが、ここが面白ポイントなんだよなぁ。
という点でもあるので。
どうなんでしょうね……

というのも、伏線は最初っから張られていて、それに気付けばなんてことはないトリックなんですが、
まぁ、この張り方の妙よ。うまいのよ。
まず、ヘイスティングスが何故イギリスに帰ってきたのか。
という話でその伏線の本当の意味がぼける。
その後、その伏線に一度触れるが、
容疑者たちの会話によって、
「エッジウェア卿」のほうに興味が移行する。
そして事件が起こる。

この前半部分ですでに何度も伏線を踏みつけているのに、
気付かない。かもしれない。
いや、気付く人は気づくでしょう。もちろんね。
でも、気付かない人は、本当に気づかないまま、
そんなこと言ってた? とか、そうだっけ? と首を傾げてしまう。
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まぁ、ミステリーの犯人の動機なんてものは身勝手で、
およそ共感できるものはないけれど、今回の理由も、
まったく共感できないし、あきれてものが言えない。というのはこのことだと思われる。

本に関してはゆっくり、じっくり読んで想像するしかない。
あ、速読できる方は別ですがね。
想像して、噛み締めて、なるほどぉと感嘆して欲しい。
伏線。あったわ。たしかにとね。
ドラマに関しては、演出の巧みさでしょうかね(笑)
でも、あれ? うーん。うーん。と唸りながら、
それに引っ掛かっていく思考の面白さを体験してほしい。
推理ショー抱かされる犯行の手口の際、
「いや、でも、あれ?」って思うだろうけれど、
それが、演出の妙だと。そう思ってもらえたら、ドラマスタッフ冥利に尽きるのではないかな?(笑)

いやぁ、どっから目線の感想でしたが、
この話ほど、伏線が面白いくせに、映像化するにあたってはいろいろ面倒なものはないのじゃないかな?
とあらためて思いました。

エッジウェア卿の死

価格:946円
(2021/4/4 10:21時点)
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2021年04月03日

感想部31 土曜はポワロの日「アクロイド殺し」

アクロイド殺し ハヤカワ文庫 / Agatha Christie アガサクリスティー 【文庫】

価格:1,056円
(2021/3/31 14:33時点)
感想(0件)




どうも、梅ゆかり母さんです。
ポワロが土曜日に復活です。
そして、復活が「アクロイド殺し」です。

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正直言います。
この話のネタは好きじゃありません。
ですが、タイトルが妙に好き(笑)
そして、この本の表紙。とっても意味深で、とても好き!

キングズ・アボット村のフェラーズ夫人が亡くなった。夫人は未亡人だが大変裕福で、村のもう一人の富豪ロジャー・アクロイドとの再婚も噂されていた。検死をおこなった「わたし」(ジェイムズ・シェパード医師)は睡眠薬の過剰摂取と判断したが、噂好きな姉キャロラインは早速あれこれと聞き出した上、夫人の死は自殺だと主張する。外出した「わたし」は、行き会ったロジャーから、相談したいことがあると言って夕食に誘われた。
夕方、屋敷を訪ねた「わたし」はロジャーから悩みを打ち明けられた。再婚を考えていたフェラーズ夫人から、「一年前に夫を毒殺した」ことを告白されたというのである。しかも、夫人はそのことで何者かから恐喝を受け続けていたという。そこにフェラーズ夫人からの手紙が届き、ロジャーが読み始めたところ、それは恐喝者の名前を告げようとする手紙だった。ロジャーは後で一人で読むと言って「わたし」に帰宅を促す。その夜ロジャーは刺殺され、フェラーズ夫人の手紙は消えた。


いつもの事ながら、wikipedia参照です。
そして、それ以降のあらすじもありましたが、これだけにしておきます。

この話は「わたし」が物語を語っているという奇妙な書き方をしています。
ポワロが書いているのでもなく、この時助手になるかもしれない人の代筆でもなく。
それがこの話を面白くも奇妙なものに仕立て上げ、
意外な犯人へと結びつくわけですが、

このやり方が卑怯だとか、フェアじゃないとか……そう言えば、
アガサ・クリスティはよくそういう評価をされたものを書いてますね。
「そして誰も居なくなった」も現実離れしすぎている。
や、ふざけるな。といった評価をされたようですね。
今でいう、大炎上されたわけだけど、
どうなんでしょう?
大炎上してもなお、ファンがいて、「だまされた〜」と言って楽しむ、私のようなファンもいる。
決して、これは推理小説ではない。と誰からも総すかんされているわけじゃない。
ところを見るとですよ? やはり、アガサ・クリスティは上手な作家なわけですよ。

人の心情をもてあそぶのが

だから、誰もが皆小気味よく騙され、ふざけるな。と言いつつ、続きが読みたくなる。
何度も何度も読んでいるのに、同じ個所で、
「犯人が変わったか?」
などと錯覚してしまう。
それは、どんな小説よりもテクニックがいる読者に再読させる方法だと思う。
ほとんどの人が一度読むともう一度開けて読むということはしないでしょ。
もう犯人だって解っているのだし、今更。とね。
でも、アガサ・クリスティに限っては、二度目、三度目よんでも、
やはり、犯人へとミス・リードさせる方法がうまい。
そして、またミス・リードされ謝った推理をしてしてしまう。

このアクロイド殺しでは、犯人はけしてほかのどの作品の犯人とも違って、
「あいつが怪しい」と騒ぎ立ててはいない。
怪しいわぁと思われていたのは執事であったり、秘書であったりする。
同居している二人だって怪しい。
そう、みな怪しく書き上げているのだ。
まったく、無害そうな人は、正直、ポワロですらないのだ。

だからこそ、何度読み返しても、「あれ? 犯人、変わってないよね?」という錯覚に陥るのじゃないかしら?

ポワロでさえも、犯人じゃないかと容疑者にしてしまうような記述。
やっぱり、アガサ・クリスティはミステリの女王です。
そして、いくら彼女がポワロを作らなけりゃよかったといっても、
ポワロは彼女が作り出した最高の探偵なんです。

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アクロイド殺し ハヤカワ文庫 / Agatha Christie アガサクリスティー 【文庫】

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2021年03月27日

感想部30 アガサ・クリスティ―「ポケットにライ麦を」 ミス・マープル

ポケットにライ麦を/アガサ・クリスティー/山本やよい【1000円以上送料無料】

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(2021/3/21 14:54時点)
感想(0件)




どうも、梅ゆかり母さんです。
今週は、「ポケットにライ麦を」です

投資信託会社の社長、レックス・フォテスキューが毒殺された。
彼の上着の右ポケットには、なぜかライ麦の穀粒がいっぱい詰まっていた。
ニール警部はその捜査に取り掛かり、フォテスキュー一家が住むイチイ荘に乗り込むが、そこでさらにフォテスキュー夫人も毒殺され、小間使いのグラディスが洗濯バサミで鼻を挟まれた絞殺死体として発見された。グラディスはミス・マープルがかつて行儀作法を教えた娘であった。
かくしてマープルは犯人に言い知れぬ憤激を覚えながら現場に乗り込み、ニール警部にマザー・グースの童謡「ポケットにライ麦を つめて歌うは街の唄」を口ずさみ、事件が童謡の歌詞どおりに起きていることを示唆する。


ジェラルディンさんから、ジュリア・マッケンジーさんに代わり、
吹き替えもまた藤田 弓子さんが担当してます。
大女優さんですから、演技として抜群に上手です。
もちろん、先代のジェラルディンさんの声を担当した、岸田 今日子さんや、草笛 光子さんも上手です







このドラマの中で思い出したのが、
メイドが、鼻を洗濯ばさみで挟まれていた格好を見て、
若草物語のエイミーがしていたのを思い出しました。
エイミーの場合は、鼻を高くさせたくてつまんでいたけれども(笑)

マザーグースを知らないので、見立て殺人の基本である話が判りませんが。
それにしても、マザーグース……こう、殺人によくよく使われると怖い話ですね。

見立て殺人なら日本にも有名なのがありますよね。
横溝 正史先生の「獄門島」
こちらは俳句ですが、見立てには違いないですよね。







見立てって考えつきますが、難しいネタなんですよ
どうすれば、ネタバレにならずに見立てて行けるか。
まったく分からないと、意味がないので、その調節が難しい。
でも、見立てはある意味いいネタの宝庫なので、
そこからインスピレーションもらうこともある。

でも、そのネタが時々被ることもあるのよね(笑)
あれ?
このネタ使ってた? みたいな







それよりも(笑)感想の方ですが。
ジェラルディンさんよりもジュリアさんのほうが丸い顔立ちだからかな?
ちょっと、丸く感じるけれど、なかなか辛辣なことを言うときもあって、
むだに年取ってないよね、ミス・マープルみたいな(笑)
ミス・マープルがいつ優しいおばあさんだといった? と言われそうだけど、
さすが、イギリスの老婆ですよ。かなりブラックだし、きっつい性格してるよ(笑)

しかし……身寄りのなかった小間使いの娘の、もと雇い主が弔問へ行って、
そこでしばらく泊まれるんだぁ。驚いた。
もと雇い主が葬式に行くことはあるだろうけど、
新しい勤め先で泊まれるかどうか? 日本じゃ無理な設定だな。







犯人が極めて残酷な奴で、
なんか鼻につく美人だと思っていた人が、一番かわいそうだった結末には、
正直同情しかないです。

こういうのを見ると、ぜひ、殺人事件に遭遇したくないと思いますね。

ポケットにライ麦を/アガサ・クリスティー/山本やよい【1000円以上送料無料】

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2021年03月20日

感想部 アガサ・クリスティ―「復讐の女神」ミス・マープル

【新品】復讐の女神 早川書房 アガサ・クリスティー/著 乾信一郎/訳

価格:990円
(2021/3/15 12:43時点)
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どうも、梅ゆかり母さんです。
今週は、アガサ・クリスティ―の「復讐の女神」です。
ミス・マープルシリーズで、ジェラルディンさんの最後のドラマです。
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原作を読んでいないので、そのままドラマの感想となります。

あらすじを探したのですが、最適なものがなかったので、私が……

ミスマープルのもとに、故人となったラフィール氏から手紙が届き
「ネメシスとなってほしい」という。
故人が用意したパズルのピースによって、ミスマープルは、甥のレイモンド(はじめて見たよ)
と一緒にバスツアーに参加する。
そこで集められたのは、怪しげな人々。
ラフィールの息子マイケルの恋人だったヴェリティの死因を探ってほしいということに気づく。
誰が彼女を殺し、なぜ殺さなければいけなかったのか?

というだいたいこんな感じでしょうか?





今回のドラマでとにかくはなしよりも何よりも喜んだのは、
大塚芳忠さんと、雨蘭咲木子さんですよ!
もうテンション上がります。
芳忠さんが甥のレイモンド役だったのには、かなり動揺しました。
え? 芳忠さんラスボスじゃない?(笑)
やっぱり、芳忠さんは最後裏切るラスボスがいいです(おいおい)

さて、声優さん話は置いておいて、





このドラマの感想をあれこれ見ましたが、どの方も、このドラマにある
「愛」
に感傷的でした。
愛しているからこそ行われたことを、愛をもってネメシスが動く。
いろんな話しがひしめき合っている話しでしたね。
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親子愛
夫婦愛
恋愛
慈悲愛
許容愛

そういう言葉があるか解らないけれども

とにかく、この話ではすべてが、愛のため。愛したからこそ起こった悲しい話でした。
とはいえよくある話だとは思いますよ。
ただ、この話に、より情緒的に揺さぶられるのは、
戦争というもので、そして、以前は敵だった、ドイツ軍人の登場です。

人を憎むには11年の歳月は彼を、彼の国を許したのでしょうが、
それでも、刻まれた憎悪や、悪感はなかなか彼を許せない。
彼が何のために来たのか、
いや、そもそもなぜ我々は集められたのか?





一枚の写真から動揺する人々。
そこで、雨蘭咲木子さんの甲高いヒステリックなセリフ
イラッとする(笑)
もうねぇ、雨蘭咲木子さんのあのヒステリックな役は本当の絶妙で、
もう、いちいちイライラする。だからこそ、軽薄で、頭の軽そうな女役が似合う。
チャラチャラしていて、軽そうなもの言い。そのくせ、何でも知っていたりするから、
女って怖い

ラストで犯人が勿論わかるのですが、
その場所よ(笑)





ネメシス。ネメシス。
復讐の女神


荘厳な、厳粛だった場所で、下された正義。
結果はどうであれ、きれいな風景にそぐわない事件。
愛もまた、きれいな風景にそぐわないものなのかもしれない。
と考えさせられる。

愛がきれいだとは言えないのよ。

と、まるでアガサ自身の人生で悟ったものを見た感じがしました。
そして、ジェラルディンさん最後ということもあり、
非情にミスマープルが毒々しく、そして綺麗に映されていたと思います。

どうもこの話は、「カリブ海の秘密」の続編のようで、
でも、ジェラルディンさんではドラマ化されず、次の、ジュリア・マッケンジーさんで映像化されてます。
ですから、ラフィーク氏のくだりにちょっと違和感を感じますが、
でもまぁ、面白く見ましたよ。
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ただ……、ミスマープルの家の庭がやたらと広くて、豪華なのが……、
あれ? あんなにでかい庭だった? と思ってしまった。
表の庭ではなく、裏庭なのかな?
どうなんだろう……

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2021年03月07日

感想部 日本版ドラマ アガサ・クリスティ―「死との約束」

死との約束 (ハヤカワ文庫) [ アガサ・クリスティ ]

価格:1,034円
(2021/3/7 10:26時点)
感想(6件)




どうも、梅ゆかり母さんです。
昨夜(2021年3月6日フジテレビ系列)放送された
「死との約束」の感想です。

原作読んだはず……。読んだよなぁ(汗)
読んだ気がする……。

原作印象よりも、デビット・スーシェ主演のポワロのほうが印象深く、
古代エジプト遺跡を巡るあの情景に心惹かれたのを覚えています。

まだ、放送(BSP17時ごろの再放送)はされていないので、今後の楽しみに置いておくとして。

今日の感想は、昨夜の分ですが、
勝呂 武尊(仰々しい名前だ)という「世界的有名な探偵」シリーズの3作品目です。
もちろん前2作品もアガサ・クリスティ―作品で、
勝呂はポワロなのですが、息子ですら、これはポワロではない。と違和感を覚える人物に仕上がってます。

とはいえですよ、
そこは、人を引き付けるアガサ・クリスティ―の原作と、
喜劇脚本家の三谷幸喜氏の巧みな采配で
すっかり引き込まれてしまう。

1作目のオリエンタル急行では、多少、アルバート・フィーニーのような
大袈裟で、高圧的な印象があったけれども、
2作品目のアクロイド殺し(黒井戸殺し)は、残念ながら見逃してしまって、
3作品目の、今回も、存分に、高圧的で、大袈裟なポワロ、もとい、勝呂になっていた。

なんだってこんなんなんだろう?

と思うけれど、それが余計に引き込まれてしまう原因でもある。
けぎらう人は多くいるかもしれないが、
なんだって、こんなふうにしてしまったのか?
と首を傾げてみると、
もしかすると、これは、わざとやっていて、実際はそうではない奴?
昼行燈的な? など少々思ってしまうが、
そうではないようで……あれが素のようだ
とはいえ、昭和30年代の探偵像を創造するときに、
現代の探偵ではダメだし、かといって、テレビ創世期に流行ったようなハードボイルドでも、
やんちゃで茶目っ気のある探偵でもよくない。
なんせ、相手は、世界的に有名な探偵の一人ポワロなわけだから

ポワロの人物像は、変な口ひげに大袈裟な態度、過剰な自信家でなければならない。
だが、昭和30年ごろにそのような日本人は、偉そうな政治家化、金持ちしかいない。
探偵がそんな感じでは居なかったはずだ。
いや、そもそも、30年代に探偵が居たのだろうか?

戦後10年しかたっていない時に、探偵を雇えるほどの事件があったのだろうか?
と考えると、彼がそれほどまでに活躍していることのほうが面白い。
金田一耕助もその辺りに居たらしいが、
彼は貧乏を絵に描いたように、下宿先の女将さんから金の催促をされている。
探偵とは貧乏である。というのが、戦後の日本の探偵像だとしたら、
これほど仕立てのいいスーツを着て、高級時計を見につける勝呂という男は、
一体どんな人なんだ? と思えばこそ、
あの、大袈裟な振舞いにも納得いくというもので、

そこが、三谷幸喜マジックなのだろうなぁと感心する。
時代的に30年代の服装なのか? とかいろいろ思う節はあるけれど、
まぁ、4Kのせいで、安っぽい服も高価に見えてしまう時代ですから、
仕方ないと割り切って、

とにかく、昭和30年代のころの、
慇懃無礼な小男が居たとしたら、やはり、勝呂のような感じになるのかもしれませんね。

とここまでは、勝呂に関する感想で、
ここから、本題に行くけれども、見てない人や、
そもそも、見たくないという人、原作を見ていない人のために
ネタバレはしないでおきたいのだが、

一度見てはいるので、犯人は解っているはずだけども、
まぁ、何と言いますか、アガサ・クリスティ―マジックで、
何度読んでも、ミスリードされてしまう。
あれ? この人だっけ? いやいや、この人だったっけ?
最終的に、やっぱり、犯人はこいつだったかぁ。変わってないよなぁ。
と、同じ本を何度見ても同じところでミスリードされる。いいお客でしょ?(笑)

この話は、はっきりとした伏線があるので、
それを忘れず、それを意識すれば犯人はすぐにわかるようなものです。
判るはず……
息子も、そのセリフ怪しいと思った。とは言ってた。
だけども、それが意図するところまでは見抜けなかった。
とし、私も、犯人があやふやだったので、リセットして、
初見として(頑張って初見のように頭を空にして)見てから、

「犯人は―」
と息子と推理ごっこをする。
「もう、いかん、眠い。でも、気になる」
という息子。ビデオとって、寝る? と言ったが、
「今から、犯人探しやん? これで寝るほうが気になる」
たしかに。と、結局0時まで見てしまうわけで(笑)

犯人のトリックには、なかなか難しいものがあるけれど、
でも、出来ないわけなさそうだし、
原作ではエジプト遺跡だった場所が、
熊野古道という、どちらも神秘的で、何やらいそうな雰囲気の場所
というのも相まって、
天狗だの、神様だの、そんな不思議なモノが居そうで、
そんなモノたちが、トリックの単純さを複雑に見せた気もする。

そして、何より、この話に引き込まれ、
結果、最後まで見てしまったのは、俳優が素晴らしいからで、
もし、俳優がそれほど素晴らしくなければ、見ないで済んだかもしれない。

頼りになりそうなくせに、実はヘタレな長男や、気の強い嫁。
ぐずぐずする次男や、しっかりしている風で、そうでもない長女、かわいそうな次女。
おせっかいな医者に、気の強そうな議員。自己を持たない秘書。怪しい男。

彼らがどこに居てもちゃんと良い持ち味でうろうろしている。
私のお気に入りは、長男嫁のシルビア・グラブさん
この女優さんなんだか好きです。高島兄のお嫁さんですよね? 美人だ。

と、子供たちや、関係のある人たちを差し置いて、
私の、この作品でも主演女優賞は、
本堂夫人を演じた松坂 慶子さんでしょう。
愛の水中花ですよ。(笑)

悪役が悪役でいてくれることこそ、その話しがよりよくなる
と、最近特に思う。
悪役のくせに、いい人感を出すと、話しが面白くない。
悪役がにっくき悪役でいてくれるからこそ、
加害者に同情するのだから。

だからこそ、松坂さんのあの意地悪なおばあさんの演技は「巧い」としか言えない。
あんな意地クソ悪いばあさん、殺されて当然。と言わしめる演技、
だからこそ、続きが気になって見れたのだと思う。

思いがけず、最後まで見てしまったけれども
観てよかった。と思った。
そうなると、2作品目の、「黒井戸殺し」ちょっと、見たかったなぁと後悔する。

BSPでポワロの「死との約束」をやった時には、
また、違った感想になるのかな? それはそれで、自分も楽しみ。

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2021年03月02日

感想部25 アガサ・クリスティ―の「ゼロ時間へ」ミス・マープル

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どうも、梅ゆかり母さんです。
今日は、「ゼロ時間へ」です

原作あらすじは
いつものように、wikipediaから引用です
ロンドン警視庁のバトル警視が活躍する本作品においては、犯人が殺人の計画を策定する時間から始まり、犯行の瞬間「ゼロ時間」へ遡っていく独特な叙述法が採用されている。


あれ? ミス・マープル出てこないようです(笑)
まぁ、そんな気はしてた。
どうもね、こじつけ感が強いなぁという印象。
なんせ、スケッチ旅行に来てるの。って……うーん、あぁそう。って設定だったから。
で、ドラマのあらすじは
デボン州の高台にあるトリシリアン家ではパーティが開催されていた。スケッチ旅行でこの地を訪れていたマープルは、トリシリアン家のカミーラとは古くからの知り合いで、パーティに招かれることになる。


こじつけが強すぎて、なかなか……
このカミーラに会いに来た。というふうにすりゃいいじゃん
と思ったが、級友を快く迎えるような人ではなさそうなので、
まぁ、こういう感じになったんだろうなぁと思う。

さて、この話の面白いところは
てか、ゼロ時間への意味が全く分からなかった。
何が、どうした???
そもそものその「ゼロ時間へ」の意味が解らないまま、
まぁ、犯人はそうだろう。など思った。

クリスティー・ランキングで7位を取るほど好かれている話しなのに、
このドラマではその好かれているところが描かれていないのか?
私がくみ取れていないのか?
多分、くみ取れていないんだろなぁ……。
どういう意味なんだろう……。

やっぱり、原作読まなきゃダメだな……ふぅ。

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2021年03月01日

感想部24 アガサ・クリスティ―の「無実はさいなむ」ミス・マープル


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どうも、梅ゆかり母さんです。
「無実はさいなむ」
また、BSPで、ビル・ナイ主演で再放送されます。
これにはミス・マープルは出てきません。
原作自体にも出てきませんからね。
びっくりですよ(笑)

それで、原作のあらすじは

義母殺しの容疑で逮捕され獄中で死んだ男性。彼の冤罪を晴らすため、地理学者の男は遺族の住む屋敷を訪れる。自分は彼のアリバイを証明できる、そう伝えた男に、遺族は思わぬ反応を返す。


なんだかね、ミス・マープルの学者先生がかわいそうで。
だって、手柄横取りされてるもの(笑)

とはいえ、原作を知らなければ、楽しめましたよ。
やっぱり、ミス・マープルの図々しいおばあちゃん度胸と言いますか?
あれが多少鼻につくけれど、
それを嫌悪的に感じないのは、女優さんの品のよさなんじゃないかな?
あと、ミス・マープルという人の穏やかそうな印象も
物語的には優しく感じられるし、
事件自体は、非情にひどい話ではあるからね。

そういう点でも、
ミステリーに必ず一人や二人いる癒しキャラさえも、
ミス・マープルはになっている。
と考えると、ミス・マープルって、最強じゃない?

推理もして、マスコットガールもして、って。

この話の面白いところは、死亡してしまった
(死刑が決まっているのか、獄中で病死なのか、ケンカに巻き込まれて死んだと、
ビル・ナイの方では書かれていたけれども、原作読んでいないので、そこらへんはあいまいだけど、)
ジャックが実は無実だったと解り、家族が混乱するところ。
いや、喜ぼうぜ。って、学者先生が思っているのも解るシーン。

だって、投獄されてまだ数年だから、助けられるでしょう!
ってやってきた正義の人の前で、
「なんで今頃? てか、引っ掻き回すのやめて」
何て、なんて冷たい言い方なんでしょう。
ってシーンが好き(笑)

だって、あれがすべてじゃない?
あのシーンで、
「いくら無実を証明されても、もう戻ってこないの」とか
「無実だったら、もう少し早く来てくれたら」とか
「いまさら言ってきても、」
などの感情の中で、犯人だけが、
「もう遅いし、いまさら犯人捜しをされては困る」
て思いが滲みでている。

顔にこそ出ないし、そこは俳優さんだから、解らないにしても、
もし、もし、そういう場面で、自分が犯人だったら、
容疑者としてまた疑われるのか?
また尋問されるのか?
といった不安より、今度こそ自分が犯人だとばれてしまう
と思う方が面白くないですか?

動機も含めて、自分の居場所がなくなるから
という気持ちを持って、
「犯人だと今度こそばれたら、私の居場所がなくなってしまう」
と思いながら、学者先生の登場を受け入れる

さぁ、あなたは、表情を変えずに居られる?
私は………むりだな(笑)

そういった視点で物語を見るのも、面白いのかも
犯人は誰だとは言わないけれど、
上記書いた気持ちを持って、自分が犯人であると思いながら読んでみるのも、
ドラマを見てみるのも、楽しみ方の一つかもしれませんね

ミス・マープルが出てくるドラマでも、
出てこないドラマでも、
どちらでも面白いと思います。

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