2021年07月12日
感想44 「ひらいたトランプ」 アガサ・クリスティ
ひらいたトランプ (ハヤカワ文庫) [ アガサ・クリスティ ] 価格:924円 |
どうも、梅ゆかり母さんです
梅雨後半で熱いですね。
もう、居場所がないほどしんどいです。
さて、今週は、溜まりに溜まっている感想を書いていこうと思います。
少々、不都合があって、滞っていますが……
「ひらいたトランプ」
シェイタナは犯罪芸術を集めているという謎めいた男だった。彼の屋敷で開かれたディナーに、ポワロを含め8人が招待される。食後、2組に分かれてブリッジをすることに。ポワロはミステリー作家のオリヴァやウィーラー警視と同じ組になる。夜も更け、客がそれぞれ帰ろうとしたところ、一人だけブリッジに参加しなかったシェイタナが、客間で胸を刺されて死んでいるのが見つかる。
まず……これを見ている状況を説明しますね(笑)
娘とリモート試写会をしました。
「じゃぁ再生ね」
と言ってスタートして、誰が被害者で、誰が加害者で、
動機やトリックは? とラインでやり取りしながら
まぁ、何はさておいても、
一番怪しいのは「ポワロだわね」
というので一致するというね(笑)
とりあえず、話しに触れますと、
このシェイタナさんを見て、娘が
「マーキュリーに似てる」
と送ってきた。
マーキュリー???
水星? 金星だっけ?
っと送ると、
「いや、ママミアー歌った人」
ってきた。……? アバ?
え? ……アバは、「マンマミーヤ」だったはず……
すると、
「うぃーあだちゃーんぴょんのひと」
と来た。
娘の承諾なく原文のまま乗せたが(笑)
あぁ……「フレディ?」
と気づいた私
なるほど、フレディー・マーキュリーに似てるわ
しかも、そのすぐ前に、ボヘミアン・ラプソディを見たあとなので、
ちょっと私的にタイムリィな人だっただけに、ドラマしょっぱな無関係で大爆笑してしまった。
なので、なんでポワロがシェイタナの屋敷に招待されたのか、ちょっとあいまいだったけれども、
ただの「ピース」扱いされたようですね。
この話の鍵は、もちろんトランプであり、
「ブリッジ」というゲームのようなんですが、
まったく馴染みがないので、さっぱり解らないので、
理解しようにも難しい。
対面者と二人一組になって行うゲームのようで、対面者なのかな?
なんか、ダミーと呼ばれる人は、ゲームに参加せずうろうろしたりする。
その間の殺人なのですが、
ゲームの内容を覚えていること、
部屋の装飾を覚えていること、
他人を観察していること、
などなどでその人の性格を分析する。
ポアロお得意の心理学が満載でしたね。
部屋の装飾を覚えているかどうかというのは、別の話しの時にも出てきたけれど、
その時には、若い女性が特に宝石の入ったケースを覚えていて、
彼女の宝石に対する執着を言い当てたのを覚えている。
言われてみれば、興味のあるものに関しては誰だってよく覚えているものですよ
今まさに欲しいとか、探しているものが合って、興味を惹かれてしまうことはよくある。
べつに殺人事件でなくても、
店に入って、「入り口にあった人形可愛かったね」と話しかける。
だけど、相手の探しているものは、ちょうどいい箪笥だったり、服だったり、靴だったりすると、
入り口にある人形なんてものには目もくれない。
だけど、部屋のインテリアとして何か小物が欲しい
と思っていたら、人形の大きさにもよるけれど、目につくはず。
装飾品としてね。
この話は、容疑者四人がどういう視点でいたかと探るもので、
四人の関心、それが容疑者を加害者へと導くのですが、
そこでネックになるのが、やはり「ブリッジ」
知らないってのは、ツライ。
容疑者同士は顔見知りではない。と言いながら、顔見知りだったり、
過去、犯罪を犯していない。と言いながら、犯罪を犯していたり、
その調査中に、殺人未遂に遭遇したりと、
ちょっと盛りだくさんではあるけれど、
ぜひ注目すべき点は、過去の犯罪でしょうかね。
一体、四人は過去、どんな犯罪を犯したのか。
それによって、現在の状況がどれほど変わるのか。
という点でしょうね。
もし、あなたが四人のそれぞれの立場なら、
誰の過去を背負っていたら、現状の生活に響くのだろう……
殺人。事故。予期せぬ過ち
それらすべての中で、今の自分を脅かすものは?
リモート鑑賞会中、ずっと娘と犯人は誰かと言い合ってきていたけれど、
娘の根拠のない犯人捜しはいつ聞いていても面白い。
いいお客だよなぁと思う。
いつから、斜に構えてみるようになったんだろう?
真っ正面からその作品を楽しめていたものが、ある日を境に見れなくなって、
「あ、この人、今変な動きした」とか、「変なこと言った」とか、
そんなことばかり気にする。
穏やかなイギリスの田舎の風景も、40年代、50年代の衣装も、
食事や、こじゃれたパーティーなんかも、
まったく目に入らない。
楽しめているのか? と思うが、
斜に見ていても楽しいので、そういう楽しみの仕方に変わったのだろうと思う
この作品のwikipedia調べでは、やはり、「ブリッジ」のルールが日本では有名ではないので、
日本での作品評価が分かれるというが、
じゃぁ、日本的に、何に置き換えたらいいかと言われても、
スコアをつけながら楽しむゲームは日本にはないなぁ
いや、花札とか? 麻雀? ……、いや、ルールよく解んないわ
でもまぁ、よく聞くのは、麻雀でも、野球でも、
スコアボードを見てたらゲーム内容が言えるって人いるからね
ここで、誰かがどうのこうのしたとか
そういうものなのだと思う
それだけのことで殺人事件を犯したの?
と思うような動機はたくさんあるが、本人にしたら、それはこの世の終わりのような理由なのだし、
その動機の大小を言っていても始まらないと思うが、
この犯行の動機は「虚栄」でしょ?
そして、ボロが出たのも「虚栄」だし。
とはいえ、この時代では、しようがない。のかな……
今でも、なかなかいい時代。とは、言えないかもしれないからね
ひらいたトランプ (ハヤカワ文庫) [ アガサ・クリスティ ] 価格:924円 |
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