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2019年04月19日

科学者と政治・行政。原子力規制委員会の対応

原子力規制委員会は、国内で大規模噴火が起きた場合に、

福井県にある3原発に降ると想定している

火山灰の厚さ10センチを引き上げることを決めた。

何のことやら解りにくいのだが、

要は、既に終了した3原発の再稼働審査で

火山が爆発したときに降り積もる灰の量によって

原発を稼働停止にする基準値を変更することになった。

それにより、再稼働審査の一部をやり直すことになった。


なぜそんなとこになったかと言うと、

大山(鳥取県)が大規模噴火した場合を

シミュレーションするなどして算出した降灰量に

変更があったからだという。


これって、本当に必要なものだろうか。


大山と福井県までは200キロメートルばかりの距離がある。

大山が噴火する確率はどの程度あるのだろう。

感情論が、優先していないか?

科学的な考え方をしているのだろうか。


昨年、阿蘇山が2万年に一度位に起こるかもしれない

壊滅的な爆発によって発生する土石流のため

豊後水道を渡った四国愛媛の原発は危険なので

稼働を認めることはいけない・・・

という意見があったが、大同小異だろう。


原発の寿命は30年程度だ。

廃炉期間をいれても50年はない。

2万年という単位の話に50年の単位の話を当てはめて語るのは

いかがなものかと思う。

非科学的と言われてもしかたないだろう。

20000 年 / 50 年 = 400 回 になる。

つまり、甘くみたとしても、

現在の原発が阿蘇山大爆発にあう確率は

1 回 / 400 回 = 0.25% しかないのだ。

次の原発は 1 / 399 の確率になる。


この 【0.25%】をどう判断するかだが、

科学者からみれば、そもそも『2万年に一度』という

仮説さえ怪しい数字だから、判断できないだろう。

判断する人は科学者とは呼べない。


しかし、そこに政治や行政が絡んでくると、

『2万年に一度』が真実の話になり、

【0.25%】が大きな数字になってしまう。

つまり、自分の都合の良いように解釈するわけだ。


先日も書いたが、東北大震災を引き起こした地震も、

熊本も大阪も北海道の地震も、地震予知の機関が

近々地震が発生するだろうと発表していた地域ではなかった。

つまり、何の役にもたたなかったということだ。

多額の補助金を受け取るだけの「利権組織」になっているだけだ。



ここのところ幸いにも、

壊滅的な火山の噴火は起きていないが

噴火は予知できるのだろうか?

懐疑的にならざるを得ない。


このニュースには、大山が大爆発するのは

どの程度の確率を想定しているのか書いていなかった。

それがないと、我々には判断のしようがない。


どうも、地震学者も火山学者も「保身」に走っていないだろうか。

とにかく、危ないアブナイと言っておけば、

もしもの時も指弾はされない。

逆に先生の指摘は正しかった、ともてはやされるだろうし

幸いに何も起きなかったからと言って文句を言われはしない。

みんな忘れてしまうので。
posted by smile at 18:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 経済
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