2020年07月23日
コロナウィルスが導く資金需要
今回は日経記事『企業の資金需要強く、DIは過去最大に 日銀調査』について考えてみようと思います
記事の概要としては、資金需要の強さを示す判断指数(DI)が今年4月〜6月分の企業向けについては、+59とデータをさかのぼれる2000年以来、過去最高の値を示しており、企業向けの資金需要が非常に高まっている、ということが述べられています。
ちなみにDIとは、Diffusion Indexの略であり、内閣府が発表する、景気の予測や現状判断、確認などに利用される景気動向指数の一つです
生産や雇用など、経済活動での重要で景気に敏感な指標をもとに、3か月前の値と比較して、指標の割合をパーセントで表示し、指標改善割合が連続して50%を上回れば景気は拡張局面にあり、50%を下回れば景気は後退局面にある目安とされます。
今回の記事におけるDIは資金需要判断に関する指数であり、具体的には、調査対象金融機関に対し『過去3カ月間での資金需要の増減』を調べた結果、『増加したと答えた金融機関の割合』から『減少したと答えた金融機関の割合』を引くことで算出されたものになります。
(それを考えると、割とシンプルな指標ですね)
今回は、企業向けの資金需要について調査した結果、DIが+59と過去に例を見ない高水準となっているとのことで、通常であれば、景気拡大局面とも取れそうな勢いです
しかし、今回の背景は、売り上げ拡大に向けた積極的な投資というよりも、コロナウィルスの影響で営業が厳しくなり、中小企業を中心に資金繰りがひっ迫したことが背景にあり、一概に景気拡大局面とは言えない状況だと思います
また、住宅ローンや消費者ローンの申し込みを見合わせる動きや定額特別給付金10万円の支給により、個人向けの資金需要に関するDIは、-24と過去最低の数値となっていることからも、企業と消費者を結ぶお金の動きは、依然として冷え込んだままであるような状況がしばらくは続くと予想されます
とはいうものの、個人、企業ともに中々お金を借りるモチベーションが高まらず、長いこと目標インフレ率である年率2.0%を達成できてこなかった中で、企業向けだけでもお金を借りる流れが生まれてきたということは、今後市場にお金が流通しやすくなる土壌が形成されていくのではないかと考えています
そして、無事に市場にお金が流通するようになった時には、好景気とインフレの時代がやってくることが予想されますので、それまでに株式や不動産、金などの資産を積立購入しておくことで、インフレによる資産拡大の波に乗れるようにしておきたいですね
このブログを応援していただける方は、下の「金融・投資人気ブログランキング」バナーをクリックしてもらえると嬉しいです
金融・投資ランキング
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/10043756
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック