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2022年11月20日
ちょっとだけMリーグ#71
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は東城 りおプロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/qbpRosy-4vM
2022年10月11日 第2試合
東4局 1本場 供託リーチ棒1
東家 滝沢 和典 29000
南家 東城 りお 24000
西家 堀 慎吾 14000
北家 鈴木 優 32000
(敬称略)
ラス目・堀さんが三着目と10000点差で満貫ツモ程度離れている以外はあまり差はありません。
三着目・東城さんも満貫ロンで追いつける点差なので1アガリでトップ目になれます。
最初に親・滝沢さんの手は
ドラ滝沢手牌
タンヤオやピンフを目指したい手ですが、ドラが1枚だけ浮いています。
ピンズ変化によっては456三色、ソーズ変化によっては234三色などもあります。
また、ドラを重ねてリーチ・ドラ2、リーチ・平和・ドラ2のプランもあるので手を狭めずにツモに合わせた手組にします。
ツモ打
次に南家・東城さんの手は
ドラ東城手牌
最初に見えるのは789三色同順、マンズを引けば、どちらかを引けば一気通貫の一歩手前です。
三色ならドラを使えて5200点以上、リーチで満貫あります。
ここはピンフや三色を見ながら進めてマンズが横に伸びた時は一気通貫を見るのでいいかもしれません。
ツモ打
続いて西家・堀さんの手は
ドラ堀手牌
こちらは赤もドラの無い手で安手になりそうです。
目標はタンヤオや456三色同順で、ピンフには変化が必要な形です。
堀さんは三着目と10000点差、二着目と15000点差あるので満貫以上を見て進めるので良さそうです。
つまり堀さんは赤引きか456三色になる時は押し寄りです。(リーチ・ツモ・タンヤオ・赤、リーチ・タンヤオ・三色同順など)
ツモ打
最後に北家・優さんの手は
ドラ優手牌
役なしリーチかを雀頭にしたピンフのどちらかといった所です。
ほんの少し456三色目があるのでピンフ・456三色・赤の満貫になりそうなら押し寄りです。
ツモ打
次巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
これで4ターツ+雀頭の5ブロックになりました。
ここにドラが重なれば雀頭を入れ替えてドラ雀頭にしてマンズリャンカンに受けると良いでしょう。
同巡、東城さんは
ドラ東城手牌
純チャンやチャンタを見ないなら不要ななのでこの二牌から切るので良いでしょう。
同巡、堀さんは
ドラ堀手牌
タンヤオ3シャンテン。
次巡、東城さんは
ドラ東城手牌
ピンフや789三色も残る2シャンテン。
同巡、堀さんは
ドラ堀手牌
タンヤオ・ピンフもある2シャンテン。
次巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
こちらピンフとタンヤオもある2シャンテン。
3巡後、東城さんは
ドラ東城手牌
これで789三色完成の1シャンテン。
ただ捨牌にはが並んでいて、と場に1枚切れの方を残しています。
もし789三色にするならは残り1枚、になる可能性の方が高くなり、789三色は崩れます。
それならを手に残しても良かったと私は感じます。
その場合、もしリャンメンが先に埋まれば字牌や端に近いタンキ待ちにしてトップ目や二着目から5200~直撃狙いもできます。
同巡、優さんは
ドラ優手牌
役なし2シャンテン。
優さんが少しテンパイスピードで遅れています。
次巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
が場に3枚切れなのでかなりタンヤオです。
同純、堀さんは
ドラ堀手牌
ツモでテンパイになる1シャンテン。
ツモなら
例1
待ち五面張です。
次巡、優さんは
ドラ優手牌
引きでテンパイになる1シャンテン。
これで4人全員が1シャンテンで誰が先にリーチするか?に注目が集まります。
次巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
リーチ・タンヤオ3900点、カン待ちテンパイ即リーチ!
同巡、東城さんは
ドラ東城手牌
が重なりテンパイ即リーチ!
待ちで滝沢さんはカンなら滝沢さんへの放銃はありません。
もし他家からが切られた時は滝沢さんが上家にいる為、滝沢さんの頭ハネです。
堀さんは二軒リーチにと完全にオリ。
優さんもと安全そうな牌で回り、
ドラ優手牌
カンとツモでテンパイになる1シャンテン。
リーチの4巡後、優さんテンパイ。
ドラ優手牌
現物のスジ切りでピンフ・赤2待ちテンパイ。
その次巡、東城さんツモ。
リーチツモドラ裏ドラ東城手牌
リーチ・ピンフ・ツモ・三色同順・ドラ、跳満の一本場、3100-6100です。(+2000)
アガった当人なのに今にも泣きそうな、放銃したかの様に唇を噛む東城さんの顔が印象的な一局でした。
点棒は
滝沢 21900
東城 38300
堀 10900
優 28900
二着目を10000点近く離すアガリです。
試合結果は
東城 +55.7
優 + 2.5
滝沢 −17.8
堀 −40.4
東城さんは前回のラスを帳消しにするトップに輝きました。
今回の東城さんの決め手になった789三色同順ですが、三色狙いのポイントは三色の必要牌が何枚あるか?です。
例えば789三色の必要牌はの9枚で、三色テンパイにはここから1枚引いた8枚があればいわけです。(9枚目がアガリ牌でいいから)
今局の東城さんの配牌から第1ツモした手が
ドラ東城手牌
この手です。
ここにある789三色の必要牌はと7枚もそろっています。
ということはここにのどちらかを引けば789三色の材料は足りるわけです。
これは他の三色が見える手でも判断材料として使えます。
つまり三色の必要牌が7枚以上なら三色狙い、6枚以下なら狙わないでOKです。
この判断方法なら手牌をちらっと見るだけで誰でも可能です。
今回のまとめ
・三色同順は三色の必要牌がその時何枚あるか?で決める
東城さんの配牌に第1ツモした手
ドラ東城手牌
これに789三色の必要牌はの7枚あり、三色には必要牌8枚あればアガれる。(9枚目はアガリ牌でいい、どちらかをツモりたい)
・三色の必要牌が7枚以上で三色狙い、6枚以下は狙わない
何巡目からでも手牌を見るだけで判別可能
ドラ東城手牌
789三色の必要牌のうち7枚あるから三色狙い
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2022年11月18日
ちょっとだけMリーグ#70
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は鈴木 たろうプロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/Nkql86rf_I8
2022年10月14日 第1試合
南1局 5本場
東家 高宮 まり 37800
南家 鈴木 たろう 9300
西家 近藤 誠一 -2700
北家 多井 隆晴 55600
(敬称略)
東ラスの親で多井さんが連荘、そこから本場を引き継いで高宮さんが4000オールの4本場をアガった次局。
たろうさんと近藤さんは点棒上はどちらがラスになるか?状態です。
高宮さんはトップを見据えてもう1アガリ決めたい場面。
ここで高宮さんが4000オールをアガればトップ逆転です。
最初に親・高宮さんの手は
ドラ高宮手牌
できればドラを使ったメンツ手、ピンフ・ドラ狙いでいいでしょう。
高宮さんの目標はリーチ・平和・ドラ5800以上。
リーチツモドラ例1
こんな例1のようなアガリを目指します。
ツモ打
次に南家・たろうさんの手は
ドラたろう手牌
役牌トイツがあるのでこれをポンした1000点もないとは言えないですが、たろうさんは二着目と28500点差で、できるだけ高い手をアガりたい場面です。
ここから手役を見るならチャンタ、789三色同順、4トイツになればチートイツ、トイツやアンコが増えればトイトイ、三暗刻もあります。
ツモ打
続いて西家・近藤さんの手は
ドラ近藤手牌
こちらもあまり高い手にならなさそうな手形です。
が重なれば全部ポンして小四喜、大四喜の可能性はわずかにありますし、ドラ色がピンズなので役牌・ホンイツ・ドラで満貫です。
4トイツ以上になればチートイツ・ドラ2でリーチは跳満ツモもあります。
近藤さんは三着目と12000点差、二着目と40500点差もあるので最低満貫を見て進めるのでいいでしょう。
まずは一着順アップが目標。
ツモ打
最後に北家・多井さんの手は
ドラ多井手牌
第一ツモでアンコになり、これでメンゼンでも鳴きもできる手になりました。
アガリを見ると・赤・ドラ、メンゼンダマでも5200~、鳴いても3900~と、トップ目を更に堅固なものにするにはもう少し加点が必要です。(多井さんはラス親につきオーラス跳満ツモで18000点差変わる為、二着目と18100点差以上にしたい、倍満ツモなら24100点差以上)
二着目・高宮さんのテンパイスピードなどに注目しつつ、いつでもアガリが拾えるようにはしておきたい場面です。
ツモ打
2巡後、たろうさんは
ドラたろう手牌
ターツを払い、裏目のツモですが、チャンタには不要なターツなので裏目と言っても気にする必要はありません。
同巡、多井さんは
ドラ多井手牌
雀頭が無いのでツモの雀頭作りを見ているようです。
5200以上の2シャンテン。
次巡、近藤さんは
ドラ近藤手牌
マンズとソーズでメンツを作ってリーチ・ツモ・ドラ程度の手になりそうです。
ここで近藤さんの切ったを多井さんがチーして打。
チードラ多井手牌
カンとチーでテンパイになる1シャンテン。
次巡、たろうさんは
ドラたろう手牌
ここからチートイツを見るなら1枚見えのどちらか切りになりそうですが、ここからたろうさんは打。
あくまでもチャンタ狙いのようです。
ドラたろう手牌
3巡後、高宮さんは
ドラ高宮手牌
ドラを使いたいピンフ2シャンテン。
同巡、たろうさんは
ドラたろう手牌
チャンタ1シャンテン。
次巡、たろうさんは
ドラたろう手牌
シャンポン待ち、リーチ・チャンタ高目で出アガリ満貫リーチ!
場全体を見てみると
高宮捨牌
たろう捨牌
近藤捨牌
多井手牌
はそれぞれ1枚切れで高宮さんのは捨牌二段目なので微妙、近藤さんは切りでは持っていない可能性大、多井さんは早い切りでは持ってなさそうです。
が2枚ずつ見えているのでその外側は山にありそうです。
このリーチに対し、近藤さんは現物切り。
多井さんはワンチャンス、高宮さんは2枚切れ。
次巡、多井さんはリーチの当たり牌を引き、オリ。
チードラ多井手牌
当たり牌だけでなくもとってあるのは流石です。
次巡、高宮さんは
ドラ高宮手牌
ピンフ・ドラの1シャンテン。
ツモなら追いかけリーチをするようです。
同巡、近藤さんは
ドラ近藤手牌
1シャンテンで粘っていますがは純カラでテンパイの可能性ちょっと薄い状態。
それにションパイのが切れない状況です。
その4巡後、近藤さんは前巡多井さんが切りしたのもあり、切りリーチ!
ドラ近藤手牌
リーチ・ドラ2600、待ち。
待ちはが場に3枚切れで山に1枚、は近藤さんに1枚、多井さんに1枚で山に2枚の合わせて1+2=3枚。
この次巡、たろうさんがツモアガリ。
リーチツモドラ裏ドラたろう手牌
リーチ・ツモ・チャンタ・・裏の跳満の5本場、3500−6500です。(+1000)
このアガリで
高宮 31300
たろう 23800
近藤 -7200
多井 52100
二着目・高宮さんに7500点差と迫る大きなアガリです。
南場でアガリを重ねたたろうさんはオーラスでも2000-4000ツモで二着に着順アップして終了。
多井 +66.0
たろう +11.7
高宮 −13.8
近藤 −63.9
たろうさんが反撃の狼煙を上げた一局でした。
今回のリーチはシャンポン待ちでした。
ドラたろう手牌
高目がのこちらでアガるのが目的のようなリーチです。
シャンポン待ちはリャンメン待ちよりも枚数は少なく(リャンメン:最大8枚に対しシャンポン:最大2+2=4枚まで)なのと字牌とのシャンポン待ちは序盤から切られやすく、1枚切れ、あるいは2枚切れ(純カラ)になることも少なくありません。
後は字牌シャンポン待ちの相方(安目になる方)を何にするのか?が大きなテーマになります。
今回は他家が持っていなかったで、高宮さん以外の2人には使えない待ちで、多井さんはオリか放銃の二択を迫られます。
シャンポン待ちの相方には5<4と6<3と7<2と8<1と9<字牌の順で選ぶといいでしょう。
これは場によってドラだったり、場況(場に安い色:たくさん切られた、周囲の牌が複数切られて他家が使えない、ホンイツやチンイツ模様の人がいる等)によっても変わります。
そういう意味でも今回のたろうさんシャンポンリーチの相方の選択も好判断でした。
今回のまとめ
・シャンポン待ちの場合、リャンメン待ちに待ち枚数で劣る(リャンメン最大8枚に対しシャンポン最大4枚)
カンチャン待ちはリャンメンへの変化、ペンチャン待ちはカンチャンへの変化がある
・字牌とのシャンポン待ちの場合、安目になる相方の選択も重要
5<4と6<3と7<2と8<1と9<字牌 の順で選ぶ
この順番はドラや場況(場に安い色、周囲の牌が複数切られて他家が使えない、ホンイツやチンイツの人がいる等)で変わる
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2022年11月16日
ちょっとだけMリーグ#69
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は渋川 難波プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/IZom6Wo29Fo
2022年10月11日 第1試合
南1局 1本場
東家 渋川 難波 19200
南家 魚谷 侑未 31800
西家 佐々木 寿人 26200
北家 仲林 圭 22800
(敬称略)
ラス目・渋川さんとトップ目の点差は12600、4000オールツモや12000ロンでもほぼ並びなのであまり点差は意識しなくて良いでしょう。
三着目も満貫ツモでトップ目に追いつきます。
最初に親・渋川さんの手は
ドラ渋川手牌
これはほぼメンツ手、ピンフやタンヤオ狙いで良いでしょう。
赤+ドラがあり役なしリーチでも7700~、ツモって4000オールなら十分。
手の伸びによっては食いタンも視野に入れておきたい状況です。(タンヤオ・赤・ドラ5800~)
ツモ打
次に南家・魚谷さんの手は
ドラ魚谷手牌
パッと見ではチャンタ、イーぺーコー辺りがありそうです。
にドラがくっついてもリャンメンで使えるのはこの手のメリット。
この時点でチャンタ2シャンテンですがペンチャン愚形残りなのでピンフ2シャンテンよりはテンパイスピードで劣ります。
ツモ打
続いて、西家・寿人さんの手は
ドラ寿人手牌
ここから見えるのはチャンタ、イーぺーコー、国士無双といったチャンタ寄りの役が多いです。
ツモ打
最後に北家・仲林さんの手は
ドラ仲林手牌
こちらはメンツ手で平和やタンヤオを見て進めます。
のどれかを引けば234三色もあるのでタンヤオ・三色狙いする手もあります。
次巡、寿人さんは
ドラ寿人手牌
789三色とチャンタ、国士もまだ可能性はあります。
次巡、渋川さんは
ドラ渋川手牌
1メンツ完成の3シャンテン。
同巡、仲林さんは
ドラ仲林手牌
ドラ切りなら役なしカンテンパイ。
ここから1300点即リーチする派とテンパイ外しでドラを使い切りたい派に分かれそうな場面です。
仲林さんは切りテンパイ外し。
ドラ仲林手牌
これはツモの手替わりを見たのかもしれません。
ドラ例1
例2
例3
例4
次巡、渋川さんは
ドラ渋川手牌
123三色も見てはまだ切らないつもりのようです。
ここにがくっつけばターツの数は足ります。
同巡、寿人さんは
ドラ寿人手牌
が必要な国士無双2シャンテン。
同巡、仲林さんは今度もカンテンパイに取れましたがテンパイ取らず。
ここに引きイーぺーコー目もあります。
次巡、渋川さんは
ドラ渋川手牌
ドラが重なり役なしリーチでも12000になります。
一応1シャンテン。
同巡、仲林さんは
ドラ仲林手牌
寿人さんからが切られ、仲林さんから3枚見えでカン即リーチ!
これをツモればリーチ・ツモ・ドラ40符1300-2600以上になります。
一発ツモや裏ドラが乗って満貫ツモならトップ目。
このリーチ宣言牌をチーして食いタンへ。
チードラ渋川手牌
仲林捨牌
仲林さんの捨牌にがありはチーできそうに見えます。
後はマンズかソーズにくっつけてタンヤオです。
このリーチに魚谷さんと寿人さんはオリ。
次巡、渋川さんは
チードラ渋川手牌
リーチ現物のスジ打でどのくっつきも無駄にしないよう構えています。
同巡、仲林さんはをツモ切り、これを渋川さんがチーして打テンパイ。
チーチードラ渋川手牌
渋川さんはを切っていてフリテン、ロンアガリができない状態。
待ちですが片アガリタンヤオでツモの場合だけアガれます。
ちなみにアガリ牌のうちは渋川さんに1枚と場に1枚切れで山に2枚、は寿人さんに1枚、仲林さんに1枚の山に2枚で合わせて2+2=4枚。
同巡、仲林さんが切りでこれを渋川さんがチーして打。
チーチーチードラ渋川手牌
同巡、魚谷さんがツモで渋川さんがチーしなければツモアガっています。
渋川さんチーの4巡後、渋川さんはツモ切りで4枚見え。
つまりこの4枚見えの外側は山にありそうで、ポンタンキ待ちの選択も悪くなさそうです。
2巡後、渋川さんは小考してを通し、マンズとソーズは半分以上通っています。
仲林さんに通っているのはです。
流局かと思われた17巡目、仲林さんがドラ切り、これを渋川さんがポンして打、タンキ待ち。
ポンチーチーチードラ渋川手牌
同巡、魚谷さんがツモで山にはあと1枚。
同巡、仲林さんがをツモ切り、これに渋川さんがロン。
ロンポンチーチーチードラ渋川手牌
タンヤオ・赤・ドラ3、親満の1本場、12300点のアガリです。(+1000)
このアガリで
渋川 32500
魚谷 31800
寿人 26200
仲林 9500
仲林さんをラス目に叩き落とす大きなアガリでした。
試合結果は
寿人 +61.1
渋川 +19.9
魚谷 −10.2
仲林 −70.8
今回も前回と同じ片アガリ食いタンですが、前回と違うのは待ちの種類です。
ポンチードラ園田手牌
チーチードラ渋川手牌
上の園田さんの手は、下の渋川さんの手は待ちでアガれる方は一種類、二種類と単純に二倍あります。
渋川さんはここからチーしたわけですが、フリテンになった以上はツモ専(ツモアガリのみ)でツモに賭けるので良かったと感じました。
もしドラポンかドラアンコになった時はか待ちにしてフリテン解消するイメージです。
チーチードラ例5
チーチー例6
それとツモでもフリテンは解消できます。
チーチードラ例7
これなら待ちでロンできます。
今回のまとめ
・鳴く時は上家の捨牌に自分の鳴きたい牌やアガリ牌があるかを確認して鳴く
仲林さんリーチが入り
仲林捨牌
渋川さんの手
ドラ渋川手牌
リーチ宣言牌をチーしてもが切られているからは後でチーできそう
・片アガリタンヤオと言っても、リャンメン待ちと三面張とでは大きな違いがある
ポンチードラ園田手牌
チーチードラ渋川手牌
前回の園田さんは、渋川さんはとアガれる方は二倍ある
・たとえフリテンができても、フリテン解消できる鳴きを考えてみる
チーチードラ渋川手牌
ここにドラツモかポンの、ノベタン待ち。
チーチードラ
チーチー
チーチードラ渋川手牌
また、ここにツモならフリテン解消できる
チーチードラ例7
これなら待ちでロンが可能
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2022年11月14日
ちょっとだけMリーグ#68
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は園田 賢プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/o9sBHwLAlEw
前局、伊達さんが1300−2600かと思われたツモアガリが、おっと裏裏の3000−6000。
リーチツモドラ裏ドラ伊達手牌
このアガリで割を食ったのが親カブリの園田さん。
これで箱下−700点まで沈んでしまいました。
2022年10月14日 第2試合
南4局
東家 茅森 早香 −7300
南家 白鳥 翔 77200
西家 伊達 朱里紗 30800
北家 園田 賢 −700
(敬称略)
白鳥さんがデカトップ目、伊達さんは浮き二着、親の茅森さんと園田さんのどちらが三着になるか争い中。
親以外の3人が1000点でもアガれば終了の場面です。
つまり茅森さんVS子の構図が出来上がっている状態です。
最初に親・茅森さんの手は
ドラ茅森手牌
現在3トイツで4トイツになればチートイツ意識、役牌があるので役牌ポンからのトイトイも少しあります。
もしトイトイを考える時はの切られた枚数に注目しながら進めて、が出た時にポンの準備をしておくか、二枚切れになればチートイツに固定するなどの工夫が必要です。
ツモ打
続いて南家・白鳥さんの手は
ドラ白鳥手牌
ペンチャン2つ+カンチャン1つと愚形受け入れの多いメンツ手4シャンテンです。
後はドラが1枚浮いていて役なしリーチ1300点になりそうです。
白鳥さんは点棒に余裕のあるトップ目なのでドラが重なった時だけアガリを見る程度で良いでしょう。
子のアガリが近そうな時はアシストしたり、安手には差し込みを考えても良いくらいです。
親に連荘されると厄介なので親への放銃だけは避けましょう。
ツモ打
続いて西家・伊達さんの手は
ドラ伊達手牌
この手は役なしリーチ・赤2600点になりそうです。
また、役牌を重ねてポンでも2600程度の安手です。
もしリャンメン+リャンメンに変化すればアガリ優先で進めて、567三色が狙える時も満貫になるのでこれも押し寄りです。
伊達さんは三着目と31500点差あるので跳満直撃、三倍満ツモでも逆転されないのは強みです。
ツモ打
最後に北家・園田さんの手は
ドラ園田手牌
このままだと役なしリーチ1300、ピンフやタンヤオ変化も残された手です。
ここにを引けばになるのでできればこれを待ちにした待ちリーチ・ツモが目標です。
ツモ打
次巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
ツモで19字牌は八種九牌、国士無双の4シャンテン。
余裕のあるトップ目で同チームの多井さんの配牌オリを連想させます。
同巡、園田さんは
ドラ園田手牌
これで3トイツ、トイツ手かメンツ手かまだ決められない状態です。
次巡、茅森さんは
ドラ茅森手牌
ドラを引きドラタンキ待ちチートイツなら6000オール以上も見えます。
同巡、伊達さんは
ドラ伊達手牌
3巡目で1シャンテン。
まだマンズとピンズのくっつきもあるので様子見でいいでしょう。
のイーぺーコー、かでも引けば一気通貫も見られます。
同巡、園田さんは
ドラ園田手牌
これで4トイツ、チートイツの2シャンテン。
ここにツモならピンフ狙い、ツモならチートイツ、ツモならイーぺーコーを見て進めます。
次巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
3トイツでホンロウ・チートイツの3シャンテンで国士無双も狙えます。
同巡、伊達さんは
ドラ伊達手牌
役なし1シャンテンを維持しつつ、ソーズ一気通貫・赤の満貫まで見られる1シャンテン。
これは三着目にかなり逆転されにくい二着目だからできる芸当です。
ここで切られたを園田さんがチーして打。
チードラ園田手牌
園田さんは食いタンを考えてらっしゃるようですが、片アガリ。
この場面、1000点でもアガれば三着終了ですがは場に1枚も切られず、ションパイです。
もし片アガリタンヤオで鳴く時はアガれない方が何枚切られているかに注目しましょう。
例えばアガれない方が三枚以上切られているなら、山にあるアガれる方の数多くなり、片アガリタンヤオの仕掛けの成功率がある程度高くなるので鳴くなら理解ができます。
もしこんな手でタンヤオを見るならアガれない方をツモった時にどうするか?を考えておくといいでしょう。
もし私が園田さんの手でタンヤオを見ているなら3巡目は切らず、切りしてへのくっつきやソーズの伸びを見ます。
2巡後、茅森さんは
ドラ茅森手牌
これで4トイツでチートイツ2シャンテン。
ドラ重なりで6000オールツモ〜大物手になりそうです。
同巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
残したが重なり4トイツ、こちらもチートイツ2シャンテン。
また同巡、伊達さんは
ドラ伊達手牌
役なしタンキ待ちテンパイ。
引き一気通貫や引きフリテン待ちリーチ、引き待ち、引き待ち、引き待ち多面張も考えているようです。
例1
例2
例3
例4
例5
次巡、伊達さんがツモ切ったを園田さんがポンして打テンパイ。
ポンチードラ園田手牌
待ち片アガリ(だけしかアガれない)タンヤオ1000点です。
待ちのうちは茅森さんに2枚、伊達さんに1枚の山に1枚、は場に1枚、伊達さんに3枚の純カラで合わせて1+0=1枚だけ。
3巡後、茅森さんは
ドラ茅森手牌
5トイツでチートイツ1シャンテン。
同巡、伊達さんは
ドラ伊達手牌
テンパイでここから打の一気通貫・赤、ペン待ち。
ここで打としないのは、引きも考慮したからだと思われます。
伊達さんの待ちは茅森さんに2枚、園田さんに1枚の山に1枚。
次巡、茅森さんは
ドラ茅森手牌
リーチ・チートイツ・赤・ドラ2、タンキ待ちでテンパイ即リーチ!
待ちは伊達さんに1枚、園田さんに1枚の山に1枚。
次巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
ツモり四暗刻1シャンテンですがは純カラ、はあと1枚とテンパイすら厳しそうです。
同巡、伊達さんから切られたを白鳥さんがポンして打テンパイ。
ポンドラ白鳥手牌
テンパイはしたものの、待ちは純カラでアガリ目は0です。
この直後、伊達さんはツモ打現物切りで回ります。
同巡、園田さんはツモ打、これが茅森さんにロン!
リーチロンドラ裏ドラ茅森手牌
裏ドラが2枚乗り、リーチ・チートイツ・赤・ドラ2・裏2の倍満、24000点。
このアガリで茅森さんは四着→三着になり、実質44000点のアガリとなりました。(一着順アップ+20、親倍+24)
連荘一本場は白鳥さん一人テンパイで流局。
結果は
白鳥 +97.2
伊達 + 9.8
茅森 −24.3
園田 −82.7
トップラスの差が179.9ポイントもの大差が付いた一戦でした。
引きスライド打で放銃となった園田さんですが、この片アガリタンヤオ仕掛けそのものが私には失敗に見えました。
ポンチードラ園田手牌
もしこの手にツモでツモ切りなら他家からのロンができなくなります。
そんな不測の事態を防ぐ為にも、アガれない方の牌が何枚切られているかを確認する必要があります。
通常のメンツ手狙いであれば19字牌が先に切られる事が多い(くっつきの性能が低いから)ので、本来なら19牌は先に切られるはずです。
そのがションパイの時点で引きの可能性がいつもより何倍も上がっています。
結果的には伊達さんにがあったからを引かなかっただけの話です。
園田さんのチーで茅森さんにドラが重なり、待ちになるを引き、ポンでを引き、引きテンパイで茅森さんの手がどんどん育っていきました。
園田さんの「なんなん?」が聞こえてきそうな一局です。
今回のまとめ
・片アガリタンヤオで鳴く時はアガれない方が何枚切られているかに注目(アガれない方をツモりやすいのか確認して鳴く、フリテンを防ぐ意味も)
ポンチードラ園田手牌
待ち片アガリタンヤオだがアガれない方はションパイで引きツモ切りフリテンの可能性がそれなりに高い。
場に3枚以上切られるなど、アガれない方を引く可能性が低いのを確認してから鳴く。
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2022年11月12日
ちょっとだけMリーグ#67
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は松ヶP 隆弥プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/fS5LAKsqPAM
2022年10月6日 第1試合
東4局
東家 松ヶP 隆弥 26600
南家 滝沢 和典 38400
西家 丸山 奏子 1600
北家 瀬戸熊 直樹 33400
(敬称略)
現在のトップ目が滝沢さんで二着目と5000点差なら1000−2000ツモ以上の1アガリで追いつかれる程度の差です。
三着目が松ヶPさんでトップ目と11800点差なら12000ロンや4000オールツモ以上のアガリが欲しい場面でしょう。
ラス目の丸山さんは三着目と25000点差で倍満ツモでも届かない大差です。
最初に親・松ヶPさんの手は
ドラ松ヶP手牌
赤2+ドラで役なしリーチでも12000、平和かタンヤオくらいにはなりそうな手です。
どの色がどう伸びるのかツモを確認しながらその伸びを止めないように進めます。
ツモ打
次に南家・滝沢さんの手は
ドラ滝沢手牌
こちらは赤もドラも無く、リーのみ1300点や役牌を重ねてポン1000点になりそうな手です。
もし手役を見るなら234三色同順か平和かといった所。
滝沢さんはほぼ安手になりそうなトップ目なので放銃しないように進めるので良いかもしれません。
ツモ打
続いて西家・丸山さんの手は
ドラ丸山手牌
こちらも赤やドラも無く平和か役牌ポン程度の安手になりそうです。
丸山さんは点棒状況的に満貫以上をアガりたいですが、ちょっと厳しそう。
ツモ打
最後に北家・瀬戸熊さんの手は
ドラ瀬戸熊手牌
赤+ドラで役なしリーチでも5200~なら勝負手になりそうです。(5200でトップ目)
これはペンチャンが残る3シャンテンで、変化によってはタンヤオや平和も少しありそうです。
ツモ打
次巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
1メンツ完成の平和3シャンテン。
同巡、丸山さんは
ドラ丸山手牌
少し678三色の目が出てきました。
次巡、松ヶPさんは
ドラ松ヶP手牌
これでメンツ手2シャンテン。
ソーズ四連形ができたのでツモでリャンメン受け入れに変化します。
次巡、松ヶPさんは
ドラ松ヶP手牌
松ヶPさんは小考して打しますが、
ピンズツモとソーズカン、ツモで好形、ツモってアンコもあります。
もしかすると松ヶPさんは食いタンを考えたのかもしれませんが、ツモかカンツモの場合のチーを意識しておく程度で良いでしょう。
ドラ例1
例2
例3
ドラ例4
特に例4はリーチでリーチ・平和・赤・ドラ12000あるので現状は鳴く必要もありません。
例1〜3は1シャンテンなので他家仕掛けが入ると鳴きを入れる場合もあるでしょう。
同巡、丸山さんは
ドラ丸山手牌
メンツ手2シャンテンですがリーチ・平和2000かリーチ1300点になりそうです。
次巡、松ヶPさんは
ドラ松ヶP手牌
ツモならテンパイになる1シャンテン。
日吉さんは「パーフェクト1シャンテン」と呼んでいますが、こんな形なら「もらった!!」と感じても仕方ないですね。
同巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
ドラ受け入れの残る1シャンテン。
更に同巡、瀬戸熊さんは
ドラ瀬戸熊手牌
タンヤオ変化も見られる形になってきました。
次巡、瀬戸熊さんは
ドラ瀬戸熊手牌
これでカン、チーができます。
次巡、松ヶPさんは
ドラ松ヶP手牌
ここから1牌を切る必要がありますがはドラ表示牌と場に1枚切れで見た目上は残り2枚、は手に1枚と場に1枚切れで残り2枚、はションパイで残り4枚。
ここから松ヶPさんは打。
ドラツモのドラアンコ形も逃がせないのとが4枚見えているのでソーズは縦引きにも対応できるようにしておきたいです。
それならピンズ受け入れを決めてしまった方がいいでしょう。
次巡、松ヶPさんは
ドラ松ヶP手牌
待ち平和・赤2・ドラダマテンを選択。
待ちのうちは滝沢さんに2枚、丸山さんに1枚の山に1枚、は松ヶPさんに1枚、滝沢さんに1枚、丸山さんに1枚、瀬戸熊さんに1枚の純カラ、は場に2枚切れの山に2枚。
ここはダマテン12000でいいという判断は「繊細なる超巨砲」の通り名らしい松ヶPさんですが、ここはリーチでも良かったんじゃないでしょうか。
今局で12000アガったとしても松ヶPさん38600、滝沢さん38400と二着目と200点差しかありません。
連荘した次局でアガられて再逆転も十分あります。(次局400−700ツモられても二着落ち)
ダマテンで少しアガリ率が上がるのと連荘の確率が上がるのがダマテンのメリットです。
それならリーチして安目ツモでも6000オールをツモりにいった方が良いと私は感じます。
高目一発ツモかツモって裏1で倍満、8000オールもあります。
リーチツモドラアガリ例1
松ヶPさんテンパイの4巡後、丸山さんから切られたにロン!
ロンドラ松ヶP手牌
松ヶPさんの捨牌を見ると
松ヶP捨牌
テンパイ打牌がドラでそこからと3〜7牌を3枚もツモ切っています。
おおよそのテンパイスピードを計る時には3〜7牌の切られた枚数に注目しましょう、と以前私は言いました。
この捨牌で切られた3〜7牌はと5枚です。
メンツやターツを構成するのに欠かせないのは基本的に3〜7牌です。(チャンタや純チャンでもキー牌の3と7)
これが5枚も不要になるのはかなりテンパイの可能性が高いと見ることもできます。
例えば3〜7が2枚切られると1シャンテンかテンパイ。
3〜7が3枚以上切られるとテンパイの可能性大です。
ただしこれが変則手狙いの場合は除き、例外とします。
ここで言う変則手とはチートイツ、トイトイ、国士無双、チャンタ、純チャン、混老頭などの通常のメンツ手狙いではないものを指します。
松ヶPさんの12000で
滝沢 38400
丸山 −10400
瀬戸熊 33400
松ヶP 38600
松ヶPさんは二着目と200点差のトップ目に躍り出ました。
まだ東場ながら、戦意を喪失したような丸山さんの表情(7:19〜)が印象的な一局です。
今回のまとめ
・点棒状況から、何点のアガリが必要か考えてみる
ドラ松ヶP手牌
松ヶPさんはトップ目と11800点差の二着目でどれをダマテンでアガっても連荘だが12000で二着目と200点差のトップ目になるだけで次局逆転もある。(次局400−700ツモられても二着落ち)
ここはリーチ・ツモ・平和・赤2・ドラの6000オールや高目一発ツモ、ツモって裏1の8000オールまで見てリーチがおすすめ。
・捨牌で3〜7が2枚切られると1シャンテンかテンパイ。
3〜7が3枚以上切られるとテンパイの可能性大。
ただしこれは変則手狙いの場合を除く。(チートイツ、トイトイ、国士無双、チャンタ、純チャン、混老頭などトイツ系手役とチャンタ系手役は含まない)
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2022年11月10日
ちょっとだけMリーグ#66
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は朝倉 康心プロです。(元Mリーガー)
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/HtaGcMvOKHo
2018年12月10日 第2試合
南3局
東家 寿人 31400
南家 朝倉 17000
西家 多井 32900
北家 瀬戸熊 18700
(敬称略)
今局を入れて残り2局、ラス目とトップ目の点差は15900点差、満貫ロン2回か跳満ツモでほぼ並ぶ点差です。
つまりラス目にもトップになるチャンスはまだ残されています。
最初に親・寿人さんの手は
ドラ寿人手牌
これはほぼ平和狙いの手に見えます。
ただ赤もドラも無いのでリーチ・平和2900になりそうです。
ツモ打
次に南家・朝倉さんの手は
ドラ朝倉手牌
こちらはタンヤオにも平和にもなりきらない役なしリーチになりそうです。
引きならタンヤオ、がくっつけば平和を意識する程度です。
ツモ打
続いて西家・多井さんの手は
ドラ多井手牌
これは役なしリーチか役牌を重ねてポンする程度の手です。
ここに赤やドラを引けばリーチ・ドラ2、5200点になるので勝負手になります。
ツモ打
最後に北家・瀬戸熊さんの手は
ドラ瀬戸熊手牌
19字牌の割合が多く(8枚)、それなのにと真ん中も残っていて迷ってしまいそうです。
例えばを全部切ってチャンタ、純チャン、国士無双、混老頭などを狙ったり、あるいは19字牌を全部切って真ん中に寄せるのと、役牌を重ねてポンのプランがあります。
この手をメンツ手と見るなら5シャンテンとテンパイスピードの遅い手なので、瀬戸熊さんが4人の中で一番遅い可能性が高いです。
次巡、朝倉さんは
ドラ朝倉手牌
食いタンも少しありますが、引きならいつでもタンヤオが崩れてしまいます。
同巡、瀬戸熊さんは
ドラ瀬戸熊手牌
これでソーズ8枚で次にや引きならソーズは、、、の4ブロック(引きなら、、、の4ブロック)で字牌がトイツになればホンイツの材料が揃います。
次巡、朝倉さんは
ドラ朝倉手牌
一応、変化によっては678三色同順もあります。
同巡、多井さんは
ドラ多井手牌
ドラが重なり3トイツ、ペンチャン、カンチャン受け入れが複数残っているのでメンツ手にしてもあまりテンパイスピードは早くありません。
それなら割り切ってチートイツに決め打つ手はあります。
もしここから4トイツになればチートイツに決めるといいでしょう。
次巡、朝倉さんは
ドラ朝倉手牌
カンチャンが埋まり、2シャンテン。
同巡、多井さんは
ドラ多井手牌
他のMリーガーよりもターツを見切るのが早いのが多井さんの印象です。
カンを引いてもドラが1枚不要になるのでそれを避ける意味合いもあります。
それは他の誰よりもくだらない放銃をするのが嫌だからなのかもしれません。
ここがメンツになるならやがくっついてる事が多いだろうと感じているのかもしれません。
次巡、寿人さんは
ドラ寿人手牌
平和1シャンテン。
同巡、朝倉さんは
ドラ朝倉手牌
ここから何を切るか?で小考。
場に1枚切れで朝倉さんからはが3枚見えています。
後は上家の第一打、下家の第二打から、上家は、下家はを持っていない可能性が高いと判断できます。
朝倉さんはがアンコになりにくいのとにどちらかくっつけば1メンツできやすいと考えたのかもしれません。
ここから朝倉さんは打。
同巡、多井さんは
ドラ多井手牌
打で5ブロック、引きならタンヤオもあります。
次巡、朝倉さんは
ドラ朝倉手牌
678三色を見切って打
ドラ引きで変化もあります。
次巡、朝倉さんが切ったを多井さんがポンして打。
ポンドラ多井手牌
バックで・ドラ2、3900以上。
赤引きやドラポンで満貫にもなります。
次巡、寿人さんがツモ切りでこれを多井さんがポンして打。
ポンポンドラ多井手牌
次巡、寿人さんがテンパイ即リーチ!
ドラ寿人手牌
このリーチに朝倉さんは打、これを多井さんがポンして打。
ポンポンポンドラ多井手牌
引きテンパイになる1シャンテン。
次巡、朝倉さんは
ドラ朝倉手牌
打とマンズの伸びを諦めたようです。
ドラ4枚見えでドラツモの可能性が0、それなら2人が持っていない可能性が高いピンズの下でメンツを作った方が良いという判断のようです。
は多井さんとリーチの上家・瀬戸熊さんの現物。
次巡、寿人さんが切ったを朝倉さんがチーして打テンパイ。
チードラ朝倉手牌
カン待ちのタンヤオ・赤2000点。
は寿人さんに1枚の山に3枚。
テンパイの次巡、多井さんからが切られ、朝倉さんがロン。
ロンチードラ朝倉手牌
朝倉さんは2000点(+1000)のアガリを決めて
寿人 30400
朝倉 20000
多井 30900
瀬戸熊 18700
ラス目から脱出します。
解説の滝沢さんも「針の穴を通すアガリ」と表現されています。
今回のまとめ
・序盤の捨牌から他家が持っていない可能性の高い牌を把握する
上家の第一打から、下家の第二打からを持っていない可能性が高い
・持っていない可能性が高い牌=山にある、そこをメンツや待ちにする構想を
ドラ朝倉手牌
場に1枚切れ+他家捨牌からは山にあると見てここから朝倉さんは打
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2022年11月08日
ちょっとだけMリーグ#65
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は鈴木 優プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/y-LsBQmrD9w
2022年10月3日 第1試合
南4局 2本場(供託リーチ棒1)
東家 鈴木 優 −3500
南家 萩原 聖人 14600
西家 魚谷 侑未 41400
北家 佐々木 寿人 46500
(敬称略)
鈴木 優さんのMリーグデビュー戦。(今後、ブログ内で鈴木優プロ・鈴木たろうプロとの混合を避ける為に鈴木 優プロの呼称を優さんに統一します)
点棒上は優さんが断ラス目、寿人さんと魚谷さんがトップ争い中のオーラス。
今局は2本場+供託リーチ棒1本あるのでアガリに+1600点されます。
二着目の魚谷さんは点差5100−1600=3500点差を縮めるアガリで逆転トップ。
つまり魚谷さんは3900ロンか800-1600ツモ以上のアガリでトップ。
三着目・萩原さんは二着目と26800点差で跳満直撃でも600点足りません。(リーチ棒が出て跳満直撃で二着)
また、ラス目・優さんと三着目・萩原さんの点差は18100点差で萩原さんに8000以上直撃で逆転三着。(親のアガリに8000は無いので9600、リーチ棒が出て7700など)
更に優さんと二着目の点差は44900点差で倍満直撃か三倍満ツモしないと変わりません。
トップ目と優さんはもっと点差が大きく、トップ目と二着目は優さんのリーチにはオリればいいわけです。
これをふまえた上で、親・優さんの手は
ドラ優手牌
これはほぼメンツ手、平和やタンヤオを狙う手に見えます。
変化によっては345三色同順を狙うのも考えます。
親の優さんは何でも連荘するのが今局のテーマです。
ツモ打
次に南家・萩原さんの手は
ドラ萩原手牌
こちらは赤もドラも無いメンツ手になりそうです。
ここから手役を見るなら平和やイーぺーコーくらいでしょうか。
また、引きならタンヤオへ変化もあります。
ツモ打
続いて西家・魚谷さんの手は
ドラ魚谷手牌
この手はドラが浮いているメンツ手になりそうです。
ドラが重なれば雀頭にしてリーチかポンして満貫の2つのプランと、先切りして平和狙いはあります。
もしマンズと字牌トイツが増えればマンズホンイツも狙えます。
他色のピンズ・ソーズは枚数的に少ないのでまとめて引かない限りはホンイツを考えません。
ツモ打
最後に北家・寿人さんの手は
ドラ寿人手牌
こちらも平和を中心としたメンツ手狙いで良さそうです。
平和狙いなら雀頭はオタ風で良いのでこの手では役牌の価値が少し下がります。
よって自風トイツよりもが重なる方がこの手にとっては都合が良いです。
勿論、ポンの1000点、と何かのシャンポン待ちにしたリーチ1300点も無いとは言えないですが、平和の方がイーぺーコーやタンヤオを付けたりもできるので多くのツモに対応できます。
後は赤ツモで高くなるのを考えます。
ツモ打
次巡、優さんは
ドラ優手牌
雀頭の無い3シャンテンで打、これを寿人さんがポンして打。
ポンドラ寿人手牌
ポンした寿人さんは引きでテンパイになる1シャンテン。
ポンの直後、優さんは
ドラ優手牌
役なし2シャンテン。
同巡、萩原さんも
ドラ萩原手牌
愚形受け入れ残りの2シャンテン。
また同巡、寿人さんテンパイ。
ポンドラ寿人手牌
待ちはノベタン待ち1000点。
待ちは寿人さんが1枚ずつ使用と残り3枚ずつしかなく、ノベタン待ちはリャンメン待ちとは違い、最初から待ちが2枚少ないので必ずしも良い待ちとは限りません。
実際、は萩原さんに2枚で山にあと1枚、は場に1枚切れと優さんに1枚、魚谷さんに1枚で山には0枚(純カラ)の合わせて1+0=1枚。
次巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
マンズリャンカンが埋まれば、平和にもなりそうです。
この同巡、寿人さんはをツモり、ノベタン待ちに変えられますが、のままにします。
次巡、優さんは
ドラ優手牌
がトイツになれば345三色狙いもできます。
リーチツモドラアガリ例1
上のアガリ例1ならリーチ・ツモ・三色同順・ドラ2の跳満です。
同巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
ドラが重なり雀頭候補、これでリーチ・ツモ・ドラ2の満貫にはなりそうです。
また、出アガリでもリーチ・ドラ2の5200あるのでトップ条件を満たします。
次巡、優さんは
ドラ優手牌
平和と345三色も残る1シャンテン。
ツモならテンパイ。
ここで優さんが切ったを魚谷さんがポンして打。
ポンドラ魚谷手牌
同巡、寿人さんからが切られますが、優さんはこれをスルー。
-3500点の優さんはメンゼンで少しでも高い手を目指しています。
次巡、優さんは
ドラ優手牌
赤引きでリーチ・赤2でも7700あります。
同巡、萩原さんは
ドラ萩原手牌
配牌からほぼ動きがなく、役なし2シャンテンのままです。
ここで打、これを魚谷さんがチーして1シャンテン。
チーポンドラ魚谷手牌
更に次巡、魚谷さんテンパイ。
チーポンドラ魚谷手牌
待ちですがは山に0、は山に3枚で合わせて0+3=3枚。
次巡、萩原さんはやっと1シャンテン。
ドラ萩原手牌
3巡後、優さんテンパイ。
ドラ優手牌
平和や345三色を見るなら打などもありますが、優さんは切りタンキ待ちリーチ!
ドラ優手牌
これはド真ん中の5よりは少しでも外側待ちにしたかったのはわかります。
巡目も10巡を過ぎ中盤もそろそろ終わり、テンパイ取らずで他家に自由に打たせたくなかったのもあるでしょう。
この同巡、寿人さんがツモ切りの一発放銃。
リーチ一発ロンドラ裏ドラ優手牌
リーチ・一発・赤で7700の二本場、8300点です。(+1000)
もし三着目の萩原さんから出ても逆転三着にはなれませんが、連荘できるのが大きいです。
ラス目で変わらずの優さんは一矢報いた形で、これが優さんの初アガリ。
連荘3本場は優さんが萩原さんへチートイツ・ドラ2、6400の3本場、7300を放銃。(+1000)
ロンドラ萩原手牌
この場面、魚谷さんのカンリーチが入っていましたが頭ハネ。(放銃者から見て近い人優先でアガリ)
この試合は
魚谷 +60.4
寿人 +18.2
萩原 −17.1
優 −61.5
で終了しました。
今回のまとめ
・巡目をリーチするかどうかの判断材料の一つにする
優さんテンパイは11巡目と半分を過ぎている、ここからダマテンやテンパイ崩しは他家に自由に打たせるデメリットあり
巡目によって打で平和、三色狙いやダマテンもあり
ドラ優手牌
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2022年11月05日
ちょっとだけMリーグ#64
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は渋川 難波プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/XSNSuQUFbXw
2022年10月4日 第2試合
南4局
東家 日向 藍子 37700
南家 渋川 難波 22700
西家 二階堂 亜樹 14700
北家 鈴木 たろう 24900
(敬称略)
サクラナイツ・渋川さんのデビュー戦。
三着目の渋川さんは跳満ツモでトップ、日向さんから満貫直撃でトップ。
二着目・たろうさんも跳満ツモでトップ、日向さんから満貫直撃でトップです。
ラス目・亜樹さんは倍満ツモか三倍満ロン、日向さんから跳満直撃でトップです。
最初に親・日向さんの手は
ドラ日向手牌
この手は平和やタンヤオを中心としたメンツ手に見えます。
マンズの伸びによっては567三色狙いで進めます。
ツモ打
次に南家・渋川さんの手は
ドラ渋川手牌
こちらは役なしリーチと何か字牌のシャンポン待ちやか何かを雀頭にした平和になりそうです。
マンズは雀頭+2メンツ、ソーズ1〜2メンツ、字牌を暗刻か対子で使います。
後は、と引けば一盃口もあり、引きでも使える形です。
ツモ打
続いて西家・亜樹さんの手は
ドラ亜樹手牌
これはドラ対子と場風を含めた4対子、それなら七対子・ドラ2の2シャンテンと見たり、ピンズと字牌で4ブロックあるので全部ポンしてホンイツ・トイトイ・・ドラ2で跳満あります。
この手は基本的にトイツ手(チートイツかトイトイ)狙いで良いでしょう。
ピンズの形から2枚引いて一盃口ならメンツ手へ移行も考えます。
亜樹さんは満貫ツモで二着目に200点足らずなのでできれば跳満〜かたろうさんから満貫ロンで二着になります。
ツモ打
最後に北家・たろうさんの手は
ドラたろう手牌
たろうさんは亜樹さんとは逆にメンツ手、平和を見ながら進めてピンズや字牌が増えればピンズホンイツ、数牌が2〜8だけになればタンヤオのこの3つのプランで良さそうです。
たろうさんは三着目と2000点差、ラス目と10200点差(リーチ棒が出て満貫ツモ、5200直撃で逆転)で逆転されやすい点差なので役牌を重ねてポンした2000点アガリの二着確定も考えて良いでしょう。
ツモ打
次巡、日向さんが打、これを亜樹さんがポンして打。
ポンドラ亜樹手牌
亜樹さんはホンイツ・トイトイ・・ドラ2の跳満狙いのようです。
日向さんから跳満直撃なら逆転トップもあります。(他から跳満ロンは二着)
同巡、たろうさんは
ドラたろう手牌
雀頭候補ができ、平和・ドラ、タンヤオ・ドラなどが見える2シャンテン。
次巡、渋川さんは
ドラ渋川手牌
2メンツ完成でこちらも2シャンテン。
同巡、亜樹さんは
ポンドラ亜樹手牌
これでどちらかトイツになれば5ブロックでトイトイの材料が足ります。
次巡、渋川さんは
ドラ渋川手牌
ツモでテンパイになる1シャンテン。
同巡、たろうさんは
ドラたろう手牌
ツモでも使える形になります。
次巡、日向さんは
ドラ日向手牌
やっと有効牌を引きますがまだカンチャン3つ残りの3シャンテン。
ここで日向さんが切ったを亜樹さんがポンして打。
ポンポンドラ亜樹手牌
ホンイツ・トイトイ2シャンテン。
次巡、亜樹さんは
ポンポンドラ亜樹手牌
も重なり、・トイトイ・ドラ2、1シャンテン。
次巡、渋川さんは
ドラ渋川手牌
1シャンテンのままですが、亜樹さんの仕掛けがピンズのホンイツ・トイトイを連想させるのでが切りづらくなっています。
この時の亜樹さんの捨牌が
亜樹捨牌
で、これを見て次巡の日向さんは打と亜樹さんの現物を抜き打っています。
ドラ日向手牌
亜樹さんは2フーロ(副露:鳴き)してシャンテン数が2上がり、日向さんはカンチャン2つとタンキ(雀頭)受け入れが残る2シャンテン。
ツモと鳴きのできる亜樹さんと鳴けないメンゼンだけ2シャンテンの日向さんとではテンパイスピードに大きな差があります。
跳満を亜樹さんに放銃すると二着に転落する日向さんはオリでいいでしょう。(一着順ダウンは−20)
もし亜樹さんが跳満ツモなら二着までで、トップ逆転はありません。
また、亜樹さんに必要なは渋川さんに1枚、日向さんに1枚で純カラ。
こんな部分にも亜樹さんツキの無さが現れています。
ポンポンドラ亜樹手牌
同巡、たろうさんは
ドラたろう手牌
4枚目のを引きドラ2、亜樹さんに必要なをたろうさんが持っていて亜樹さんは1枚しか鳴けません。
つまり亜樹さんのアガリはが切られない限りアガリの可能性は0に近いと言えます。
次巡、たろうさんは
ドラたろう手牌
ツモでテンパイになる1シャンテン。
次巡、渋川さんは
ドラ渋川手牌
待ちリーチ・平和で即リーチ!
たろうさん以外からロンは二着に200点足らず、ツモるかロンして裏ドラが欲しい所。
同巡、たろうさんは一発でツモ切り渋川さんロン。
リーチ一発ロンドラ裏ドラ渋川手牌
これはリーチ・一発・平和・裏の満貫、8000点でした。
このアガリで
日向 37700 +57.7
渋川 30700 +10.7
たろう 16900 −23.1
亜樹 14700 −45.3
三着→二着でプラスに転じる28000点のアガリを決めた一局です。(一着順アップ+20、満貫+8)
今回のまとめ
・点棒状況から相手の狙いを探ってみる
亜樹さんは満貫ツモ、満貫ロンで三着にアップ、跳満ツモ、跳満ロンで二着(日向さんから直撃だけトップ)
ポンポンドラ亜樹手牌
この手は満貫ならトイトイ・・ドラ2やトイトイ・など。
跳満ならホンイツ・トイトイ・・ドラ2やホンイツ・トイトイ・・赤などが考えられる。
この仕掛けに放銃したくない人はピンズと字牌は絞る(切らない)
日向さんは跳満放銃で二着転落があるのでオリ推奨
渋川さんは2600ロンか500-1000ツモで二着だから仕掛けに押した
ドラ渋川手牌
他家の立場になって考えてみると判断しやすい
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2022年11月03日
ちょっとだけMリーグ#63
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は仲林 圭プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/SAUA41TAyMc
2022年10月7日 第1試合
東1局
東家 茅森 早香 25000
南家 仲林 圭 25000
西家 白鳥 翔 25000
北家 内川 幸太郎 25000
(敬称略)
U−NEXT Pirates 期待の新戦力の1人、仲林さんのデビュー戦。
最初に親・茅森さんの手は
ドラ茅森手牌
暗刻があり、役なしリーチになりそうな2シャンテン。
ここから高くするならを引けば使えますが、マンズリャンメンの受け入れをわざわざ狭くするのかは疑問です。
ツモ打
次に仲林さんの手は
ドラ仲林手牌
ドラで役牌対子、対子+赤2で役牌ポンで満貫〜跳満にはなりそうです。
この手は1暗刻+3対子で対々和変化もあります。
対々和になる=メンゼンならツモり四暗刻もあるのでそれも忘れないようにします。
ツモ打
続いて西家・白鳥さんの手は
ドラ白鳥手牌
678三色同順や一盃口、タンヤオもあります。
678三色や一盃口ならある程度高い手になりそうですが、カンとネックが多いのでテンパイスピードは遅いかもしれません。(前回の松本さんとは違いますが愚形受け入れが多いから)
つまり愚形受け入れの多さである程度、テンパイスピードが計れるというわけです。(それより早ければツモが良い)
ツモ打
最後に北家・内川さんの手は
ドラ内川手牌
第1ツモで4対子なら七対子2シャンテン、ドラ引きならリーチ・ツモ・七対子・ドラ2の跳満もあります。
特にマンズの形が西ヨーロッパ形(2468)と悪形で、横に伸びにくい形です。
これならメンツ手よりも対子手が良いかもしれません。(引きならタンヤオへ)
ツモ打
次巡、茅森さんは
ドラ茅森手牌
赤を引き、リーチ・赤3900~4800くらいにはなりそうです。
同巡、仲林さんは
ドラ仲林手牌
マンズ一盃口も見え、早くも1シャンテン。
また同巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
暗刻でソーズの受け入れが広くなりましたが、白鳥さんのカンやカンを仲林さんが押さえていて、この手の伸びは厳しそうです。
更に同巡、内川さんは
ドラ内川手牌
これで5対子で七対子1シャンテン。
次巡、茅森さんは
ドラ茅森手牌
3対子+1暗刻ですが2ターツあり、対子手でもメンツ手でもない中途半端な形です。
それにが1枚切れで薄くなっているのもネックです。
2巡後、茅森さんは
ドラ茅森手牌
1枚切れの切りで受け入れの1シャンテン。
次巡、内川さんは
ドラ内川手牌
七対子テンパイ、タンキ待ち。
ここでリーチしないのは良さげなタンキ待ちにするか、ドラや赤タンキ待ちにしたいからでしょう。
その次巡、内川さんは
ドラ内川手牌
ドラタンキ待ちで即リーチ!
内川捨牌
までは通常の切り出しに見えますが、とターツ落としを含む5〜7切りにはひっかかりを感じます。
くっつきや受け入れにも良い5〜7が不要になる=変則手だと考えられます。
変則手=対子手(七対子、対々和、四暗刻)、国士無双など、通常のメンツ手とは違う可能性が高いわけです。
この直後、茅森さんは
ドラ茅森手牌
待ちリーチ!
待ちは山に1枚、は山に2枚の合わせて1+2=3枚。
リーチの次巡、茅森さんはツモ切りでこれを仲林さんがポンして打カン満貫テンパイ。
ポンドラ仲林手牌
同巡、二軒リーチと仲林さんの仕掛けに挟まれた白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
通ったばかりの打。
3巡後、茅森さんはツモ切り、これを仲林さんがポンして打。
ポンポンドラ仲林手牌
出アガリなら・トイトイ・赤2・ドラ2の跳満、高目ドラなら・トイトイ・ドラ3・赤2の倍満です。
次巡、茅森さんからが出て仲林さんロン!
ロンポンポンドラ仲林手牌
これは・トイトイ・赤2・ドラ2の跳満、12000点でした。(+2000)
仲林さんがポンした手牌が
ポンドラ仲林手牌
既にテンパイですが鳴いた以上はこの手はもうトイトイやツモり三暗刻を見て進めます。
この手は・赤2・ドラ2のテンパイというよりも、をポンするトイトイ一歩手前だと捉えます。
このように基本的には手がターツだらけならメンツ手(平和など)を見て、対子(トイツ)や暗刻(アンコウ)が多ければトイツ手(トイトイやチートイツ)を見て手を進めます。
本来は手牌と場況のセットで判断するわけですが、自分で判断できない間は手牌やツモの傾向だけでこれはメンツ手、これはトイツ手というざっくりとした判断でいいでしょう。
今回のまとめ
・最初は手にターツが多ければメンツ手、トイツやアンコウが多ければトイツ手くらいの判断で良い
・テンパイしてもまだ鳴ける牌があるか探してみる
仲林さんのポンした手
ポンドラ仲林手牌
既にカンテンパイだがトイツ系手役、トイトイを見てポンの準備をしておく
↓仲林さんは「おっぱっぴー」のあの人によく似てる、と思った人はクリック!
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2022年11月01日
ちょっとだけMリーグ#62
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は鈴木 たろうプロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/HKtSMDK-mmQ
2018年12月18日 第1試合
東2局 1本場
東家 松本 吉弘 24000
南家 鈴木 たろう 40000
西家 瀬戸熊 直樹 20000
北家 二階堂 亜樹 16000
(敬称略)
現在、たろうさんが二着に子の倍満分、リードしています。
特に二着目以下はアガリが欲しい場面です。
最初に親・松本さんの手は
ドラ松本手牌
この手は19字牌が多く、チャンタや純チャン、混老頭(ホンロウ)、789三色同順が近そうです。
これをまともに手組してもカンチャンやペンチャン、シャンポン待ちになりそうなので4〜6は早めに切って相手のリーチに備えておくと良いでしょう。
チャンタ系の手を狙う時は、タンピン狙いの他家にテンパイスピードで遅れやすいのでそれを意識しつつ進めます。(シャンポン≒ペンチャン<カンチャン<リャンメン)
ツモ打
次に南家・たろうさんの手は
ドラたろう手牌
この手は対子がありポンして2000点もありますが、たろうさんはまだ40000点とトップ目としてはまだ不安の残る点差です。
ここはドラや赤を引いたメンゼン5200~満貫目標で進めていくのをおすすめします。
ドラ+赤で2枚以上ならリーチ・ドラ2など、後は456三色、567三色が少しあります。
トップ目で50000点〜になればほぼ二着以上で二着目をマークしながら進められるので展開が非常に楽になります。
ツモ打
続いて西家・瀬戸熊さんの手は
ドラ瀬戸熊手牌
こちらは平和かタンヤオで進めたい手です。
他には567三色か678三色が付けば満貫〜になるのでそのプランも考えておきます。
瀬戸熊さんは二着争い中なので親やラス目にアガらせないように進めます。
ツモ打
最後に北家・亜樹さんの手は
ドラ亜樹手牌
ここからタンヤオにするにはが邪魔で、平和にするにもターツが足りません。
アガリを見るにも4シャンテンと決して早くない手なので他家から先にリーチが入りそうです。
高い手でもなく、テンパイスピードが早くないここは守備的に構えておいてもいいかもしれません。
一応ピンズと字牌が増えると混一色も見られます。
ツモ打
次巡、松本さんは
ドラ松本手牌
打でチャンタ方面へ決めたようです。
同巡、瀬戸熊さんは
ドラ瀬戸熊手牌
引きならソーズ2メンツと一盃口もあります。
理想形はリーチ・タンヤオ・平和・ツモ・567三色・赤2のような倍満です。
リーチツモドラアガリ例1
次巡、亜樹さんが打、これをたろうさんがポンして打
ポンドラたろう手牌
赤やドラを引かない限りは2000点の仕掛けです。
同巡、瀬戸熊さんは
ドラ瀬戸熊手牌
これで4対子のタンヤオが見えます。
また同巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
3対子の3シャンテン。
ここで解説の朝倉さんから「親が国士だったり変則手で基本的には遅そうだったから(仕掛けた)」とも仰られています。
次巡、瀬戸熊さんは
ドラ瀬戸熊手牌
4対子で七対子2シャンテンや567三色、678三色も残っています。
次巡、たろうさんは
ポンドラたろう手牌
ドラを引き、3900になりましたが鳴いてまだ3シャンテン。
更に次巡、たろうさんは
ポンドラたろう手牌
これで2シャンテン。
同巡、瀬戸熊さんは
ドラ瀬戸熊手牌
タンヤオ2シャンテン。
次巡、瀬戸熊さんは
ドラ瀬戸熊手牌
タンヤオ・567三色・赤も残る引きテンパイになる1シャンテン。
同巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
やっと役なし2シャンテン。
次巡、手に進まない松本さんが打、これをたろうさんがチーして打。
チーポンドラたろう手牌
愚形を処理できましたがまだ雀頭のない2シャンテン。
2巡後、たろうさんは
チーポンドラたろう手牌
引きでテンパイになる1シャンテン。
そこから3巡後、たろうさんは
チーポンドラたろう手牌
ドラを重ねてテンパイ、・赤・ドラ2の満貫、待ち。
同巡、瀬戸熊さんもテンパイを入れ即リーチ!
ドラ瀬戸熊手牌
リーチ・タンヤオ・赤5200の待ち。
次巡、たろうさんツモアガリ。
ツモチーポンドラたろう手牌
・赤・ドラ2で満貫の1本場、2100-4100ツモです。(+1000)
この第1試合は
たろう +81.0
松本 +11.9
亜樹 −29.2
瀬戸熊 −63.7
たろうさん大トップで終了します。
今局の親の捨牌が
松本捨牌
ドラ松本手牌
配牌からは国士無双かチャンタ、純チャン狙い。
捨牌の2段目〜松本さんは現物しか切らず、アガリを目指していないような消極的な打牌を続けています。
親が国士やチャンタ系狙いならテンパイスピードは遅い傾向が強く、親からリーチが入らない可能性もある程度高く、それなら子のたろうさんは鳴きやすい状況だと考えられます。
役牌を1鳴き(1枚目からポン)してカンチーからドラ2枚引き雀頭にして満貫ツモ。
たろうさんしてやったりの一局でした。
今回のまとめ
・親の捨牌から親は国士無双やチャンタ、純チャン狙いと見て親はテンパイスピードが遅い(チャンタや純チャンはペンチャン、カンチャン、シャンポンの愚形受けだらけになるから)
・親のテンパイスピードが遅い=親からのリーチが入らない可能性が高い→子は鳴きやすい
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