2022年11月14日
ちょっとだけMリーグ#68
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は園田 賢プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/o9sBHwLAlEw
前局、伊達さんが1300−2600かと思われたツモアガリが、おっと裏裏の3000−6000。
リーチツモドラ裏ドラ伊達手牌
このアガリで割を食ったのが親カブリの園田さん。
これで箱下−700点まで沈んでしまいました。
2022年10月14日 第2試合
南4局
東家 茅森 早香 −7300
南家 白鳥 翔 77200
西家 伊達 朱里紗 30800
北家 園田 賢 −700
(敬称略)
白鳥さんがデカトップ目、伊達さんは浮き二着、親の茅森さんと園田さんのどちらが三着になるか争い中。
親以外の3人が1000点でもアガれば終了の場面です。
つまり茅森さんVS子の構図が出来上がっている状態です。
最初に親・茅森さんの手は
ドラ茅森手牌
現在3トイツで4トイツになればチートイツ意識、役牌があるので役牌ポンからのトイトイも少しあります。
もしトイトイを考える時はの切られた枚数に注目しながら進めて、が出た時にポンの準備をしておくか、二枚切れになればチートイツに固定するなどの工夫が必要です。
ツモ打
続いて南家・白鳥さんの手は
ドラ白鳥手牌
ペンチャン2つ+カンチャン1つと愚形受け入れの多いメンツ手4シャンテンです。
後はドラが1枚浮いていて役なしリーチ1300点になりそうです。
白鳥さんは点棒に余裕のあるトップ目なのでドラが重なった時だけアガリを見る程度で良いでしょう。
子のアガリが近そうな時はアシストしたり、安手には差し込みを考えても良いくらいです。
親に連荘されると厄介なので親への放銃だけは避けましょう。
ツモ打
続いて西家・伊達さんの手は
ドラ伊達手牌
この手は役なしリーチ・赤2600点になりそうです。
また、役牌を重ねてポンでも2600程度の安手です。
もしリャンメン+リャンメンに変化すればアガリ優先で進めて、567三色が狙える時も満貫になるのでこれも押し寄りです。
伊達さんは三着目と31500点差あるので跳満直撃、三倍満ツモでも逆転されないのは強みです。
ツモ打
最後に北家・園田さんの手は
ドラ園田手牌
このままだと役なしリーチ1300、ピンフやタンヤオ変化も残された手です。
ここにを引けばになるのでできればこれを待ちにした待ちリーチ・ツモが目標です。
ツモ打
次巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
ツモで19字牌は八種九牌、国士無双の4シャンテン。
余裕のあるトップ目で同チームの多井さんの配牌オリを連想させます。
同巡、園田さんは
ドラ園田手牌
これで3トイツ、トイツ手かメンツ手かまだ決められない状態です。
次巡、茅森さんは
ドラ茅森手牌
ドラを引きドラタンキ待ちチートイツなら6000オール以上も見えます。
同巡、伊達さんは
ドラ伊達手牌
3巡目で1シャンテン。
まだマンズとピンズのくっつきもあるので様子見でいいでしょう。
のイーぺーコー、かでも引けば一気通貫も見られます。
同巡、園田さんは
ドラ園田手牌
これで4トイツ、チートイツの2シャンテン。
ここにツモならピンフ狙い、ツモならチートイツ、ツモならイーぺーコーを見て進めます。
次巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
3トイツでホンロウ・チートイツの3シャンテンで国士無双も狙えます。
同巡、伊達さんは
ドラ伊達手牌
役なし1シャンテンを維持しつつ、ソーズ一気通貫・赤の満貫まで見られる1シャンテン。
これは三着目にかなり逆転されにくい二着目だからできる芸当です。
ここで切られたを園田さんがチーして打。
チードラ園田手牌
園田さんは食いタンを考えてらっしゃるようですが、片アガリ。
この場面、1000点でもアガれば三着終了ですがは場に1枚も切られず、ションパイです。
もし片アガリタンヤオで鳴く時はアガれない方が何枚切られているかに注目しましょう。
例えばアガれない方が三枚以上切られているなら、山にあるアガれる方の数多くなり、片アガリタンヤオの仕掛けの成功率がある程度高くなるので鳴くなら理解ができます。
もしこんな手でタンヤオを見るならアガれない方をツモった時にどうするか?を考えておくといいでしょう。
もし私が園田さんの手でタンヤオを見ているなら3巡目は切らず、切りしてへのくっつきやソーズの伸びを見ます。
2巡後、茅森さんは
ドラ茅森手牌
これで4トイツでチートイツ2シャンテン。
ドラ重なりで6000オールツモ〜大物手になりそうです。
同巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
残したが重なり4トイツ、こちらもチートイツ2シャンテン。
また同巡、伊達さんは
ドラ伊達手牌
役なしタンキ待ちテンパイ。
引き一気通貫や引きフリテン待ちリーチ、引き待ち、引き待ち、引き待ち多面張も考えているようです。
例1
例2
例3
例4
例5
次巡、伊達さんがツモ切ったを園田さんがポンして打テンパイ。
ポンチードラ園田手牌
待ち片アガリ(だけしかアガれない)タンヤオ1000点です。
待ちのうちは茅森さんに2枚、伊達さんに1枚の山に1枚、は場に1枚、伊達さんに3枚の純カラで合わせて1+0=1枚だけ。
3巡後、茅森さんは
ドラ茅森手牌
5トイツでチートイツ1シャンテン。
同巡、伊達さんは
ドラ伊達手牌
テンパイでここから打の一気通貫・赤、ペン待ち。
ここで打としないのは、引きも考慮したからだと思われます。
伊達さんの待ちは茅森さんに2枚、園田さんに1枚の山に1枚。
次巡、茅森さんは
ドラ茅森手牌
リーチ・チートイツ・赤・ドラ2、タンキ待ちでテンパイ即リーチ!
待ちは伊達さんに1枚、園田さんに1枚の山に1枚。
次巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
ツモり四暗刻1シャンテンですがは純カラ、はあと1枚とテンパイすら厳しそうです。
同巡、伊達さんから切られたを白鳥さんがポンして打テンパイ。
ポンドラ白鳥手牌
テンパイはしたものの、待ちは純カラでアガリ目は0です。
この直後、伊達さんはツモ打現物切りで回ります。
同巡、園田さんはツモ打、これが茅森さんにロン!
リーチロンドラ裏ドラ茅森手牌
裏ドラが2枚乗り、リーチ・チートイツ・赤・ドラ2・裏2の倍満、24000点。
このアガリで茅森さんは四着→三着になり、実質44000点のアガリとなりました。(一着順アップ+20、親倍+24)
連荘一本場は白鳥さん一人テンパイで流局。
結果は
白鳥 +97.2
伊達 + 9.8
茅森 −24.3
園田 −82.7
トップラスの差が179.9ポイントもの大差が付いた一戦でした。
引きスライド打で放銃となった園田さんですが、この片アガリタンヤオ仕掛けそのものが私には失敗に見えました。
ポンチードラ園田手牌
もしこの手にツモでツモ切りなら他家からのロンができなくなります。
そんな不測の事態を防ぐ為にも、アガれない方の牌が何枚切られているかを確認する必要があります。
通常のメンツ手狙いであれば19字牌が先に切られる事が多い(くっつきの性能が低いから)ので、本来なら19牌は先に切られるはずです。
そのがションパイの時点で引きの可能性がいつもより何倍も上がっています。
結果的には伊達さんにがあったからを引かなかっただけの話です。
園田さんのチーで茅森さんにドラが重なり、待ちになるを引き、ポンでを引き、引きテンパイで茅森さんの手がどんどん育っていきました。
園田さんの「なんなん?」が聞こえてきそうな一局です。
今回のまとめ
・片アガリタンヤオで鳴く時はアガれない方が何枚切られているかに注目(アガれない方をツモりやすいのか確認して鳴く、フリテンを防ぐ意味も)
ポンチードラ園田手牌
待ち片アガリタンヤオだがアガれない方はションパイで引きツモ切りフリテンの可能性がそれなりに高い。
場に3枚以上切られるなど、アガれない方を引く可能性が低いのを確認してから鳴く。
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