2022年11月18日
ちょっとだけMリーグ#70
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は鈴木 たろうプロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/Nkql86rf_I8
2022年10月14日 第1試合
南1局 5本場
東家 高宮 まり 37800
南家 鈴木 たろう 9300
西家 近藤 誠一 -2700
北家 多井 隆晴 55600
(敬称略)
東ラスの親で多井さんが連荘、そこから本場を引き継いで高宮さんが4000オールの4本場をアガった次局。
たろうさんと近藤さんは点棒上はどちらがラスになるか?状態です。
高宮さんはトップを見据えてもう1アガリ決めたい場面。
ここで高宮さんが4000オールをアガればトップ逆転です。
最初に親・高宮さんの手は
ドラ高宮手牌
できればドラを使ったメンツ手、ピンフ・ドラ狙いでいいでしょう。
高宮さんの目標はリーチ・平和・ドラ5800以上。
リーチツモドラ例1
こんな例1のようなアガリを目指します。
ツモ打
次に南家・たろうさんの手は
ドラたろう手牌
役牌トイツがあるのでこれをポンした1000点もないとは言えないですが、たろうさんは二着目と28500点差で、できるだけ高い手をアガりたい場面です。
ここから手役を見るならチャンタ、789三色同順、4トイツになればチートイツ、トイツやアンコが増えればトイトイ、三暗刻もあります。
ツモ打
続いて西家・近藤さんの手は
ドラ近藤手牌
こちらもあまり高い手にならなさそうな手形です。
が重なれば全部ポンして小四喜、大四喜の可能性はわずかにありますし、ドラ色がピンズなので役牌・ホンイツ・ドラで満貫です。
4トイツ以上になればチートイツ・ドラ2でリーチは跳満ツモもあります。
近藤さんは三着目と12000点差、二着目と40500点差もあるので最低満貫を見て進めるのでいいでしょう。
まずは一着順アップが目標。
ツモ打
最後に北家・多井さんの手は
ドラ多井手牌
第一ツモでアンコになり、これでメンゼンでも鳴きもできる手になりました。
アガリを見ると・赤・ドラ、メンゼンダマでも5200~、鳴いても3900~と、トップ目を更に堅固なものにするにはもう少し加点が必要です。(多井さんはラス親につきオーラス跳満ツモで18000点差変わる為、二着目と18100点差以上にしたい、倍満ツモなら24100点差以上)
二着目・高宮さんのテンパイスピードなどに注目しつつ、いつでもアガリが拾えるようにはしておきたい場面です。
ツモ打
2巡後、たろうさんは
ドラたろう手牌
ターツを払い、裏目のツモですが、チャンタには不要なターツなので裏目と言っても気にする必要はありません。
同巡、多井さんは
ドラ多井手牌
雀頭が無いのでツモの雀頭作りを見ているようです。
5200以上の2シャンテン。
次巡、近藤さんは
ドラ近藤手牌
マンズとソーズでメンツを作ってリーチ・ツモ・ドラ程度の手になりそうです。
ここで近藤さんの切ったを多井さんがチーして打。
チードラ多井手牌
カンとチーでテンパイになる1シャンテン。
次巡、たろうさんは
ドラたろう手牌
ここからチートイツを見るなら1枚見えのどちらか切りになりそうですが、ここからたろうさんは打。
あくまでもチャンタ狙いのようです。
ドラたろう手牌
3巡後、高宮さんは
ドラ高宮手牌
ドラを使いたいピンフ2シャンテン。
同巡、たろうさんは
ドラたろう手牌
チャンタ1シャンテン。
次巡、たろうさんは
ドラたろう手牌
シャンポン待ち、リーチ・チャンタ高目で出アガリ満貫リーチ!
場全体を見てみると
高宮捨牌
たろう捨牌
近藤捨牌
多井手牌
はそれぞれ1枚切れで高宮さんのは捨牌二段目なので微妙、近藤さんは切りでは持っていない可能性大、多井さんは早い切りでは持ってなさそうです。
が2枚ずつ見えているのでその外側は山にありそうです。
このリーチに対し、近藤さんは現物切り。
多井さんはワンチャンス、高宮さんは2枚切れ。
次巡、多井さんはリーチの当たり牌を引き、オリ。
チードラ多井手牌
当たり牌だけでなくもとってあるのは流石です。
次巡、高宮さんは
ドラ高宮手牌
ピンフ・ドラの1シャンテン。
ツモなら追いかけリーチをするようです。
同巡、近藤さんは
ドラ近藤手牌
1シャンテンで粘っていますがは純カラでテンパイの可能性ちょっと薄い状態。
それにションパイのが切れない状況です。
その4巡後、近藤さんは前巡多井さんが切りしたのもあり、切りリーチ!
ドラ近藤手牌
リーチ・ドラ2600、待ち。
待ちはが場に3枚切れで山に1枚、は近藤さんに1枚、多井さんに1枚で山に2枚の合わせて1+2=3枚。
この次巡、たろうさんがツモアガリ。
リーチツモドラ裏ドラたろう手牌
リーチ・ツモ・チャンタ・・裏の跳満の5本場、3500−6500です。(+1000)
このアガリで
高宮 31300
たろう 23800
近藤 -7200
多井 52100
二着目・高宮さんに7500点差と迫る大きなアガリです。
南場でアガリを重ねたたろうさんはオーラスでも2000-4000ツモで二着に着順アップして終了。
多井 +66.0
たろう +11.7
高宮 −13.8
近藤 −63.9
たろうさんが反撃の狼煙を上げた一局でした。
今回のリーチはシャンポン待ちでした。
ドラたろう手牌
高目がのこちらでアガるのが目的のようなリーチです。
シャンポン待ちはリャンメン待ちよりも枚数は少なく(リャンメン:最大8枚に対しシャンポン:最大2+2=4枚まで)なのと字牌とのシャンポン待ちは序盤から切られやすく、1枚切れ、あるいは2枚切れ(純カラ)になることも少なくありません。
後は字牌シャンポン待ちの相方(安目になる方)を何にするのか?が大きなテーマになります。
今回は他家が持っていなかったで、高宮さん以外の2人には使えない待ちで、多井さんはオリか放銃の二択を迫られます。
シャンポン待ちの相方には5<4と6<3と7<2と8<1と9<字牌の順で選ぶといいでしょう。
これは場によってドラだったり、場況(場に安い色:たくさん切られた、周囲の牌が複数切られて他家が使えない、ホンイツやチンイツ模様の人がいる等)によっても変わります。
そういう意味でも今回のたろうさんシャンポンリーチの相方の選択も好判断でした。
今回のまとめ
・シャンポン待ちの場合、リャンメン待ちに待ち枚数で劣る(リャンメン最大8枚に対しシャンポン最大4枚)
カンチャン待ちはリャンメンへの変化、ペンチャン待ちはカンチャンへの変化がある
・字牌とのシャンポン待ちの場合、安目になる相方の選択も重要
5<4と6<3と7<2と8<1と9<字牌 の順で選ぶ
この順番はドラや場況(場に安い色、周囲の牌が複数切られて他家が使えない、ホンイツやチンイツの人がいる等)で変わる
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