2015年02月21日
542. スティーブ・ジョブズA アップルを立ち上げる 「林先生の痛快!生きざま大辞典」
過激な仕事術
スティーブ・ジョブズが、天才エンジニア、スティーブ・ウォズニアックと組んでアップルを立ち上げたのは、1976年、21歳のときでした。
そして3年後には株式上場。米国史上最年少の億万長者となりました。
ところがその仕事ぶりは、かなり厳しいものでした。思い通りにならないと怒鳴り散らして、多くの部下を怖れさせました。
「そんなことをしたの?っていうくらい過激です」と林先生。
ジョブズ自身が非常に優秀で自分に対して絶大なる自信があったために、優秀な人はとことん重用し、そうでない人はすぐクビにする、ということも行いました。
ジョブズと一緒のエレベーターに乗り合わせ、降りるときにクビを宣告された部下もいたそうです。
このことに関して林先生がジョブズを弁護しました。
「ちょっとした話をして、『こいつダメだ』って思うことってあるじゃないですか?」と林先生。
実際にはジョブズのこういう態度は社内に不信感や軋轢を生み、自ら創業したアップルから追放される、という大変な事態に至りました。
しかし、転んでもただで起きるジョブズではありません。
莫大な資産で、スターウォーズのジョージルーカスが所有していた「ルーカスフィルム」のコンピューター部門を買い取ったのです。この会社ピクサーがやがて、「トイ・ストーリー」を大ヒットさせるのです。
彼の仕事の仕方は、優秀な社員に無茶な要求をする、というものでした。普通なら2、3カ月かかることを「1日でやれ」というような…。
ある時、不可能な理由を38個持ってきた部下に、ジョブズは言い放ちます。「CEOのおれが言ってるんだから作れ!」
結果的には、1日では無理なものの1週間でできたりしたので、ジョブズの無茶が製品の開発速度を速めたことは事実なのです。
「多くの場合、人が優れた仕事をできないのは、そのように期待されていないからなんだ。でも、そのお膳立てさえしてやれば、人は自分の限界以上の仕事をやり遂げる」
そして、部下がいい仕事をしても褒めない、とも。
「真に優秀な人は自分が優秀だと知っているから褒めてやる必要はない。一番大事なのは仕事の内容だと分かっている」
「本当に優秀な人にしなければいけないことは、それは彼らの出来が悪いとき、きちんと指摘してやることだ。そして私はダイレクトに伝えてきた。だから私と働いた人に聞いたら、それが有益だったと言うはずだ。…耐えられない人もいたけどね」
うーん、部下に愛されようという思いなど微塵もないことが分かりますね。
この、ジョブズの強烈な自信、個性はどこから生まれたのでしょうか…。
続きはまた次回に。
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