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原油価格が大きく下落している。
６月から原油価格は下落局面に入っていたが、10月に入り下げ足を速めた。
WTI（米国軽質原油）と北海ブレント原油の期近物先物価格は、10月の上中旬の間に１バレル当たり約1ドル下落し、WTI は80ドル近辺へ、北海ブレントは85ドル程度となった。６月から９月にかけての価格下落は、地政学的懸念の緩和が主な背景とする。
【野村証券経済展望より】


原油価格が上がれば、クリーニング屋がつぶれる不思議
皆さんは原油価格と聞いてピンとこない方の方が多いのではないでしょうか。
車に乗る方はガソリン代などにも影響があるので、多少は意識をすることがあるかもしれませんが、そうでなければ、影響が間接的であるため認識されないところであります。
原油の増減によって大きな影響を受けるのは、業務を行うのに燃料などを多く使う業種です。

例えば、クリーニング業はドライクリーニング用の石油系溶剤をはじめ、乾燥用ボイラーの燃料、包装用ビニール、配達用の自動車燃料など石油に依存した産業であり、原油高騰の影響を受けやすい業種です。
原価が上がれば、値段を上げられれば良いが、お客さんが来なくなっては意味がありません。
結果、原油価格上昇につれて、経営が厳しくなっていってしまうわけです。

他にも、影響を受けそうな業種は例えば、電力事業、運輸業、漁業等が考えられるでしょう。


ニュースの中から何を読み解くのか
皆さんがニュースを見て読み解く必要があるのは、発表された事実から、経済がどのように動くのかです。
ニュースはあくまで、ある事実の発表。それから、どのようなことが予想されるのか考えるのです。
そのニュースを知っていることはもちろん時世の流れを知っているということで重要なのではありますが、それだけでは意味がないのです。
今回の原油価格の下落のニュースについては、これといった原因は現状では定かではありませんが、原油価格の下落の影響で、私たちに係る会社がいかなる影響を受けるのかくらいは考えておく必要があります。
もちろん、原因がわかれば今後の原油価格の先行きまで予想してその影響まで検討できればベストです。

今後、志望する業界に関係するニュース等が発表されていくと思いますが、そのニュースが志望業界とどのように関わっているのか考える癖をつけておくといいと思います。