これら2つのアプリは、英会話をするために必要な基礎力と、実践力を見につけるために開発しました。いずれも口頭英作文(瞬間英作文)をすることにより、日本語⇒英語の回路を作ることを目的にしています。
※アプリの紹介はこのページの下部にあります。
分かる! 英作文 〜中学基礎文法〜 57 前置詞from
※アプリと表記が異なるので、一部加筆修正しています(アプリでは日本文をタップすると英語が表記されるので、口頭英作文はアプリで練習することをお勧めします)
前置詞fromは主に「起点」を表します。いくつかの用法がありますが、よく使われるのは上の表にある、起点、出所、分離です。
多くの場合、「〜から」と訳すとそれなりに意味が通じる前置詞です。まずは代表的な「起点のfrom」から確認しましょう。
Q1 シャトルバスがホテルの玄関から駅まで出ています。
【解答】 A shuttle bus runs from the hotel entrance to the station.
【注釈】起点のfromと到達点のto。「バスが出ている」は「走って(運行して)いる」とする → run
Q2 (その)シャトルバスは定期的に駅とを行き来して運行しています。
【解答】 The shuttle bus runs regularly to and from the station.
【注釈】to and fromで(駅へ)行き来する(往復)ことを示す。regularlyは「定期的に」
Q3 ここから空港まではどのくらいの時間がかかりますか?
【解答】 How long does it take to get to the airport from here?
【注釈】fromは「〜から」という起点を表す。it takes A to~は「〜するのにA(時間)がかかる」。get to~は「〜に到着する」
Q4 もう一度、ゼロからやり直しましょう。
【解答】 Let's start all over again from scratch.
【注釈】from scratchは「ゼロから、何もないところから」。over againは「もう一度」、allを前に付けると、気乗りしないことを再度行う意味になる
fromは動作の起点に限らず、日時や変化の起点、また、ある範囲の起点なども示します。
Q5 そのイベントは10月1日から10日まで開催されます。
【解答】 That event will be held from October 1st to the 10th.
【注釈】起点のfromと到達点(限界点)のtoで、ある範囲を表す。holdは「〜を催す」
Q6 天候が急に天気から雨に変わった。
【解答】 The weather suddenly changed from sunny to rainy.
【注釈】fromで示すsunnyという起点から到達点のtoで示すrainyまでの変化を表す
Q7 会議資料を紙からデジタルに変えてはどうでしょうか?
【解答】 How about converting meeting materials from paper to digital?
【注釈】covert A to(into) Bは「AをBに転換する」。ここではfromからtoへの転換を表す。How about~は「〜はどうですか」。materialは原料などのほか「資料」等の意味がある
次に、fromの出所の用法です。入手源や由来などを示します。
Q8 私は兄からこのTシャツをもらいました。
【解答】 I got this T-shirt from my brother.
【注釈】出所・入手先を表すfrom
Q9 私は祖母から郷土料理(を調理すること)を教わりました。
【解答】 I learned to cook local dishes from my grandmother.
【注釈】郷土料理は、local dishesのほか、local cuisine(food)、local specialty(特産品)など
Q10 異臭はあの建物からする(来ている)ようだ。
【解答】 The strange smell seems to be coming from that building.
【注釈】fromで出所を表す。seem to be doing~で「〜しているように思われる」
出所のfromは、何らかの原因や理由を示します。
Q11 たぶんEllaは何か悪い食べ物にあたって病気になったんだ。
【解答】 Maybe Ella got sick from some bad food.
【注釈】fromは「〜から(〜がもとで)」と原因・理由を表す。cf: food poisoning(食中毒)
Q12 私はよく睡眠不足から頭痛になる
【解答】 I often get headaches from a lack of sleep.
【注釈】fromは「〜から(〜がもとで)」と原因・理由を表す。headacheは「頭痛」で可算名詞。「頭痛がする」はhave a headache →「頭痛になる」はgetを用いる。睡眠不足はa lack of sleep
fromの原義は「前へ」ですが、そこから「分離」の意味があります。分離したいもの、例えば危険からの回避や防止等を「〜から」と示します。
Q13 (あなたの)皮膚を紫外線から守るためには日焼け止めを塗った方がいいよ。
【解答】 You should put on sunscreen to protect your skin from UV rays.
【注釈】protect A from Bは「BからAを守る」。UV raysは通例複数で「紫外線」。sunscreenは「日焼け止め」。put on(applyでも可)は「(化粧品等を)塗る」。use sunscreen(日焼け止めを使う)としてもよい
fromは防止や回避を表す動詞と結びつきやすく、protectのほかには、prevent(防ぐ)、save(救う)、stop(やめさせる)、keep(〜させない)、prohibit(妨げる)、refrain(〜を慎む)などがよく結びつきます。
Q14 子どもたちを暖房器具から遠ざけて(離したままにして)おいてくれる?
【解答】 Can you keep the kids away from the heaters?
【注釈】keep A away from~で「〜からAを離しておく」。the heaters(暖房器具)からの回避を表す
Q15 私は健康のために塩分の多いスナック菓子は控えています。
【解答】 I keep away from salty snacks for the sake of my health.
【注釈】keep away from~は「〜に近づかない」。for the sake of~は「〜(利益・目的)のために」
Q16 私はおなかを壊しやすいので、辛い食べ物は避けている。
【解答】 I stay away from spicy foods because I get an upset stomach easily.
【注釈】stay away from~は「〜(害のあるもの等)を避ける」。get an upset stomach で「お腹を壊す(胃を悪くする)」
Q17 自転車に乗るときはヘルメットを着用した方がいいよ、なぜなら頭をけがから守ってくれるから。
【解答】 You should wear a helmet when riding a bicycle because it protects your head from injuries.
【注釈】protect A from Bで「BからAを守る」。when riding~はwhen (you are) ridingのカッコ内が省略された形。injuryは「けが、損傷」
Q18 この塀は動物が畑に入ることを防ぐために作られました。
【解答】 This fence was built to prevent animals from entering the field.
【注釈】prevent A from ~ingで「Aが〜することを防ぐ」。fieldは「畑」。※他に野原、分野、運動場などの意味がある
「分離」の用法はfromに限らずofにもありますが、ofの分離は、例えば ”The thief robbed the store of its cash.”(泥棒はその店から現金を奪った)のように、もともと属していたものからの分離を表す意味でよく使われます。
この、rob A of B「(Aを襲って)AからBを奪い取る」と同じ形の用法を持つものには、clear A of B「AからBを排除する」、strip A of B「AからB(名誉・財産等)を奪い取る」、relieve A of B「AからB(厄介なこと等)を取り除く」などがあります。
いずれも、もともと属していたところから何かを分離する意味になっていますね。
一方、fromの分離は「起点」を意識して、そこから離す、離れているという意味のものが多くなります。
こうしたofとfromの違いは、これまで何回か登場した、made of~(ofで示す材料がそれと分かる形で作られた)と、made from~(fromで示す原料から加工等により変質し、それと分からない形で作られた)の例でも同様です。
ofが属性、fromが起点という、もともとの前置詞の意味から、こうしたニュアンスの違いがでるわけですね。
さて、分離のfromの続きに戻りますが、fromには分離の意味から「区別」を示す用法がありますので確認しておきましょう。
Q19 私は西と東を区別するのが苦手です。
【解答】 I’m bad at telling west from east.
【注釈】tell A from Bは「AとBを見分ける」→ 起点・分離のfromには区別を表す意味がある。be bad at~は「〜が苦手だ」
区別の用法では、tell(見分ける)のほか、know(見分ける)、distinguish(区別する)などの動詞がfromとよく結びつきます。
また、動詞だけではなく、分離や区別を表す形容詞などもfromとよく結びつきます。代表的なものではdifferent(異なる)、free(〜のない)、separate(離れる)、safe(危険のない)などがあります。
前置詞は、こうしたコロケーション(単語と単語の組み合わせや慣用的なつながり方)でまとめていくと、理解しやすく、かつ、記憶に残りやすくなります。
Q20 その映画は私が想像したものとはだいぶ違っていたが、すばらしかった。
【解答】 The movie was much different from how I had imagined it, but it was great.
【注釈】be different from~は「〜とは異なる」
fromは、動作や範囲の起点、出所のほか、防止や回避、区別したいものなどを示します。
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