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冠詞特化 for 英会話 Part 1
※「冠詞特化 for 英会話」アプリの内容を一部修正してご紹介しています。アプリでは日本文をタップすると英語が表記されるので、口頭英作文はアプリで練習することをお勧めします。
日本語と英語は構造等が大きく異なる言語ですが、そのなかでも冠詞や名詞の単数・複数の概念は、英語学習者をいつも悩ませることの一つです。
英会話とは瞬間的な英作文の連続ですが、その際、名詞があるたびに冠詞が付くか付かないか、また、単数か複数かを瞬時に考えないといけません(冠詞は名詞に付きます)。
本来つけるべき冠詞がなかったり、単数・複数などがあいまいな英語を話し続けていると、意図が正確に伝わらないことがあるほか、聞いている英語圏のネイティブにとっても、違和感があったり、話の意味がすっと頭に入ってこないなど、支障が出てくることがあります。
日本人にはあまりない概念なので、冠詞を完璧に使いこなすのは難しいかもしれませんが、できるだけ正しい英語を話すことに努めたいものです。
冠詞はルールが複雑で例外も多いので、公式のようにすべてを覚えることは困難ですが、一方で、だいたいの傾向がつかめれば日常会話に困らない程度に使えるようになります。
「冠詞特化for英会話」アプリは、日常会話でよく使う冠詞のルールに絞って効率的に学び、英会話で使えるレベルの基礎と感覚を身につけることに主眼を置いて開発しています。
本ページでは、その内容をご紹介していきますが、理解の定着と実践で活用するには、和文を見て「考える」という作業が必要なことと、反復演習で理解を定着させることが大切ですので、演習についてはアプリで行っていただけるとよいかと思います。
特に、「考える」作業は実際の英会話では決定的に必要な力になりますので、必ず行ってください(最初は適当でもやってみることが必要です。間違えても少しずつできるようになってきます)。
※アプリは無料ですが、運営費捻出のために広告が表示されますのでご了承ください。ただし、学習中は集中を切らさないよう、全面広告は表示されません
まず初めに、冠詞は「名詞」、つまり、人や動物、地名、物などの名称を表す語につきます。名詞によっては冠詞が付くもの、付かないものがあります。
そして、文脈によって冠詞が付くか付かないかがまちまちです。
それは、冠詞が付く名詞が単数か複数か、数えられない名詞かによっても違ってくるからです。
冠詞の概要
冠詞には、不定冠詞「a/an」と、定冠詞「the」の2つがあります。
まずは、それらの使い方の基本から確認しましょう。
次からの文を、名詞と冠詞に注意しながら英訳してください。
Q1-1 屋根の上に猫がいる。
【解答】 There is a cat on the roof.
【解説】1匹のcat(猫)がいることを初めて話題に出したので、aがついている。roof(屋根)は、会話の状況から話し相手も認識できる。こういったもの(名詞)にはtheがつく
【参考】There is構文は初めて話題にのぼる名詞が出た時に使われやすい
◆ 不特定のものを表す「不定冠詞a/an」
「a/an」はoneと同語源で、「1つ」を表します。
また、以下の特徴があり、多くの場合、日本語に訳しません。
※「1つ」を強調したい場合はoneを用います(There is one cat on the roof.)
@ 不特定のものを表す
A 原則として単数の可算名詞(数えられる名詞)だけに付く
B 初めて話題になる名詞に付く
先ほどのQ1-1でも、不特定の猫が1匹いるという話題を初めて導入したのでcatにaが付いていますね。
◆ 特定を表す「定冠詞the」
定冠詞「the」は、that(その)と同じ語源をもち、以下の名詞に付くという特徴があります。
@ 唯一のものや特定された名詞
A 既に話題に出た名詞
B 会話中もしくは会話前後の状況などからそれと分かる名詞
先ほどのQ1-1では、「屋根(roof)」が話者間で見える場所にあるなどでお互い認識できるので「その屋根」と特定を表すtheが付いています。
よく、theは「その」と訳されます。
ただし、英語から日本語には訳されないことも多く、その逆に和文にも名詞に「その」という表記がないのがふつうです。
英訳する際、和文に「その〇〇(=名詞)」とあればtheかthatをつければよいですが、名詞に何も付いていない場合は、「その」と付けて意味が通じるかどうかがtheを付けるかどうかの判断基準の一つです。
Q1-2 (その)猫は今、ドアの側にいる。
【解答】The cat is now by the door.
【解説】既に話題に出たcat(猫)なのでtheが付く
【参考】既出の情報は、基本的にThere is構文ではなく、通常の構文を用いる(英語では旧情報、つまり既知の情報を前の方へ持ってくる特徴がある。逆に新情報(相手の知らない情報)では少し後ろの方に新情報を持っていけるためThere is構文が用いられやすい)
Q1−2で、catは既知の情報ですので、aではなくtheが付きます。「その猫」と言えますね。
また、the door(ドア)は目に見える範囲にあるなど、話者間で認識できる、つまり特定されているdoorなのでtheが付いています(「そのドア」と言えますね)。
このように、定冠詞theは特定されている、限定される名詞に付くということを覚えておいてください。
このとき、状況によっては、That cat(あの猫)としても、This cat(この猫)としても良いですよね。「この」「あの」と特定しています。
つまり、このときのThis(この)やThat(あの)は、theと同じ役割をしています。これらの語(指示形容詞)は、冠詞に相当しますので、これに加えてaやtheを加えることはしません。
◆ 名詞が複数の場合の冠詞の取扱
Q1-3 屋根の上に、(ある)猫(たち)がいる。
【解答】There are cats on the roof.
【解説】不特定の複数名詞を表す場合は、名詞catを複数形にする → cats。複数形にはa/anは付かず、「あれらの」などと特定しているわけではないのでtheもつかない(無冠詞になる)
不特定の複数名詞を表す場合は、名詞を複数形にします、特定を表すtheも、単数を表すa/anも付きません。
日本語では「猫たちがいる」とはあまり言いませんが、英語では「猫がいる」という情報に、1匹なのか複数なのかの情報を加える必要があります。英語圏ではそれが自然なので、英語を話すときはその感覚をできるだけ身につけるよう単数複数を意識します。
Q1-4 (その)猫(たち)は今、ドアの側にいる。
【解答】The cats are now by the door.
【解説】Q1-3で見た「その猫(たち)」は既知の情報なのでcatsにtheを付ける。a/anは単数名詞にしか付かないが、theは名詞が単数でも複数でも特定していれば付く
【参考】前置詞byの意味の1つは「〜そばに」。ドアは話者間で「その」と認識できる。こういったものには特定のtheが付く
先ほど見た猫(たち)を言うので、theを付けます。ここは名詞が単数でも複数でも変わりません。ただし、状況により、theの代わりに複数を表すthose(あれらの)や、these(これらの)が使われることもあります。
これらの語もthisやthatと同様、冠詞に相当しますので、これに加えてaやtheを加えることはしません。
◆ 冠詞の発音の変化
Q1-5 テーブルに、(ある1つの)リンゴがある。
【解答】There is an apple on the table.
【解説】初めて話題にする名詞(apple)に付く不定冠詞のa/anと、その場の環境から話し相手との間でそれと分かるtableに付く定冠詞のthe
Q2-5のappleのように、不定冠詞は、後ろにくる単語の発音が母音から始まると、aではなくanになります。
これはaの次に母音から始まる音がくると発音がしにくいためで、あくまで文字の表記ではなく発音で判断します。※定冠詞theでも同様に、theの直後の単語が母音から始まると、発音は「ザ」から「ジ」となります。
なお、appleは最初の発音が母音なので不定冠詞はanになりますが、例えばuniversityは子音の「j」から始まる発音なので不定冠詞はanではなく、aになります。
また、子音から始まる単語であっても、例えばhourは、hを発音せず母音から始まるのでanが付きます。
実際に発音してみるとよく分かりますので、文字の表記から判断しないようにします。
それでは、初めて話題に出る不定冠詞a/anと、既出の情報や特定を表す定冠詞theの使い方の演習をしましょう。
Q1-6 私はそのリンゴを食べた。
【解答】 I ate the apple.
【解説】「その」とリンゴを特定しているので、the又はthatを付ける。I、You、He、Theyなどの代名詞には冠詞は付かない
【参考】この時のtheの発音は直後のappleが母音から始まるので「ザ」ではなく「ジ」になる
Q1-7 ケンは本屋で1冊の本を買いました。
【解答】 Ken bought a book at the bookstore.
【解説】何の本かは具体的に特定されていないので不定冠詞を付けたa book(ある1冊の本)とする。本屋は、普段行く本屋など、話者間での共通認識がある時はtheが付くが、そうでなければ(寄り道してたまたまあった本屋などなら)aにする。Kenなどの人名は固有名詞で基本的にaやtheは付かない
【参考】前置詞atは地点(場所)を示す(広い場所や空間はin)。bookstoreは主に米で、英ではbookshopが使われる
Q1-8 トムはその本をケンから借りました。
【解答】 Tom borrowed the book from Ken.
【解説】「その本」と特定しているのでthe bookとする(複数借りたならthe booksとする)
【参考】前置詞fromは「〜から」と起点を示す
Q1-9 (その)公園に、(ある)1本の木があります。
【解答】 There is a tree in the park.
【解説】初めて話題に出る「ある1本の木」なので不定冠詞のaが付く。公園は、話者間でどの公園かの認識が一致していればtheが付く
【参考】前置詞inは広い場所や空間の中を示す
Q1-10 (その)公園のその木はとても高いです。
【解答】 The tree in the park is very tall.
【解説】「その木」と特定しているのでtreeにtheが付く
【参考】very(とても)は形容詞tall(高い)を修飾する副詞。副詞や形容詞には冠詞は付かない(冠詞が付くのは名詞のみ)
◆ 特定のthe、不特定のa/an
定冠詞のtheは特定されたものや唯一のものに付き、不定冠詞a/anは他に同じ種類のものがいくつかあるうちの1つを表します。
「その」と特定するtheと、不特定に「ある1つの」を意味するa/anとの違いを確認しましょう。
Q1-11 私はあなたが勧めてくれた(その)レストランで夕食を取った。
【解答】 I had dinner at the restaurant you recommended.
【解説】この文では単数形のrestaurantに定冠詞theがついていることで勧められた店がここ1つだけということを意味する
【参考】dinner(夕食)、lunch(昼食)などを一般的にいう場合、冠詞は付けずに使う。eat(ate)は食べ物を口に入れる行為を指し、時に下品な印象があるため、「(食事)を取る」はhave(had)を使うことが多い
Q1-12 私はあなたが勧めてくれた(うちの1つの)レストランで夕食を取った。
【解答】 I had dinner at a restaurant you recommended.
【解説】restaurantに不定冠詞aがついていることで、いくつかある勧められた店の中の「ある1つ」を意味する
【参考】ただし、この文は”I had dinner at one of the restaurants you recommended.”(あなたが勧めてくれたレストランのうちの一つで夕食を取った)とした方が明確で伝わりやすい
Q1-13 このあたりで(ある1本の)ペンを見なかった?
【解答】 Have you seen a pen around here?
【解説】a penはいずれかの1つのペンという意味を表す
【参考】Have you seen~?と現在完了形を使うことで「過去から今までの間に」を表す
Q1-13 a) これ(このやつ)? b) それが私が探していたペンだ!
【解答】 a) This one? b) That is the pen I have been looking for!
【解説】ここでのthe penは、まさに探していた唯一のペンを表す。oneは前に出た名詞(pen)を代用する代名詞で「やつ」の意味
【参考】I have been looking for! と現在完了進行形を使うことで「過去から今まで継続している動作」を表す。look for~で「〜を探す」。I have been looking for (the pen)!ということ
不定冠詞a/anと定冠詞theの基本的な使い方はイメージできましたか?
繰り返しになりますが、不定冠詞a/anと定冠詞theの違いは、不定冠詞a/anが特定されていないもの、不明確なものに付くのに対し、定冠詞theは特定されているもの、限定されているもの、明確なものに付くことです。
また、冠詞が付くのは「名詞」だけなので、名詞に着目して冠詞を考えることを意識してください。
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冠詞はルールが複雑な上に例外も多く、かつ感覚的なところがあるので、なかなか理解しにくいものです。
そのためか、きちんと学ぶ(教えてくれる)機会はほとんどありません。
英語圏の人がどのように冠詞を捉えて使っているのかを学びましょう!
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中級者以上は、日本のことを英語で説明する「英語deガイド」アプリをお勧めします。
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