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冠詞特化 for 英会話 Part 6
※「冠詞特化 for 英会話」アプリの内容を一部修正してご紹介しています。アプリでは日本文をタップすると英語が表記されるので、口頭英作文はアプリで練習することをお勧めします。
◆不可算名詞か、可算名詞か?
実際に英語を話すときには、不可算名詞の扱いに迷うことがよくあるものです。
例えば、海外のカフェに入ってコーヒーを注文しようと思ったときなどです。
“coffee”は不可算名詞なので、”Two cups of coffee, please.”と注文してもよいのですが、この場合は、”Two coffees, please.”でOKですし、これが一般的です。
これは不可算名詞が可算名詞として使われる例ですが、このように会話の状況や文脈によって、不可算名詞が可算名詞になることがよくあります(不可算名詞か可算名詞かは、単語で決まっているわけではありません)。
では、どんな不可算名詞がどんなときに可算名詞になるのでしょうか?
◆ 物質名詞は見た目で判断
英語を含めたヨーロッパの言語では、液体や気体、製品の材料や元素、食材などを表す物質名詞は、数えられないものとされます。
そのため、水(water)や塩(salt)など、一定の形や区切りがないもの、境界がはっきりしないものの量を表すときは、基本的にa cup of~などを付けるわけですね。
しかしながら、物質名詞でも一定の区切りや境界を備え、見た目に数えられる形になると可算名詞になることが多くなります。
それが冒頭に出てきた”Two coffees, please.”のcoffeeなどです。
この時の”coffee”は、商品としてカップに入った形が揃ったものを提供しており、見た目に数えられますね。こうしたものは可算名詞扱いとなります。
また、例えば、”This is a very good cheese.”(このチーズはとても美味しい)のように、形容詞等が付いて具体的に言う場合には、a/an が付くことがあります。
次からの問題は、文脈とイメージ画像を参考に不可算名詞か可算名詞かを考え、英訳してみてください。
Q6−1 お水が飲みたいです。
【解答】 I'd like to drink water.
【解説】抽象的にwater(水)という場合は[U]で無冠詞単数形がふつう。※可算名詞を[C]、不可算名詞を[U]と表記します(以降同様)
【参考】“I want to drink water.”でもよい(I’d like to~は少し丁寧な言い方)
Q6−2 お水を2つ取ってくるよ。
【解答】 I'll get two waters.
【解説】具体的にグラスに入ったwaterを最初からイメージしている場合はよく[C]として扱われる
【参考】“I’ll get two glasses of water.”とした場合は、waterは[U]でglassに-esが付く
Q6−3 [注文] コーヒーを3つお願いします。
【解答】 I'd like three coffees, please.
【解説】商品のように具体的に数えられるものは[C]。”I would like three cups of coffee.”と言う場合のcoffeeは[U]で、cupに複数の-sがつく
【参考】カジュアル(一般的)には”Three coffees, please.”でよい
Q6−4 a) 砂糖はいくつご利用ですか? b) 一つお願いします。
【解答】 a) How many sugars do you take? b) One, please.
【解説】スティックシュガーや角砂糖は[C]として扱える。[U]として数えるときは、それぞれpackages of sugar、lumps of sugarのようにする。スプーンですくう時のsugarは[U]で、How many spoonfuls of sugar…?のようになる
【参考】「ご利用ですか?」は「持って行きますか?」ということなので、useではなくtakeを使う
Q6−5 [注文] ラテを豆乳でお願いします。
【解答】 I'll have a latte with soy milk, please.
【解説】商品としてのlatte(ラテ)は[C]。[U]として使うときはtwo cups of latteなど(cupに-sが付く)。soy milk(豆乳)は具体的な形ではなく抽象的なので[U]
【参考】I'll have~は「〜をもらう」で、何かを注文するときの基本表現の一つ
Q6−6 彼女は風味を増すためにパスタにチーズを加えた。
【解答】 She added some cheese to the pasta for extra flavor.
【解説】抽象的に使うcheeseは[U]。pastaはチーズを振りかけるpastaと特定しているのでtheが付く。flavorは種類などの具体性がなく抽象的に使っているだけなので[U]。※ a strong flavorなどの具体性が出ると[C]
【参考】「加える」は、add+加えるもの+to 加える先
Q6−7 どんな(種類の)チーズを買ったの?
【解答】 What kind of cheese did you buy?
【解説】抽象的に言う場合のcheeseは[U]
Q6−8 私は小さなカマンベールチーズを2つ買った。
【解答】 I bought two small camembert cheeses.
【解説】商品として数えられる形のcheeseは[C]
【参考】ただし、欧米の人にはcheeseは食材として[U]の印象が強いので、ふつうにはa block of~(又はa wheel of~)を用いて“I bought two small blocks(wheels) of camembert cheese.”とした方が自然とする人も少なくない。※ネイティブでも個人の感覚が異なることがある
Q6−9 この2種類の輸入チーズはセールになっている。
【解答】 These two imported cheeses are on sale.
【解説】いくつかあるなかの種類を具体的に言う場合は[C]
【参考】ただし、欧米の人にはcheeseは[U]の印象が強いので、cheesesとせず、”These two imported cheese…”のように単にcheeseとする人も多い
Q6−10 私は甘いシナモンロールを2つ買った。
【解答】 I bought two sweet cinnamon rolls.
【解説】形の揃った見た目に数えられるパンはその種類(a roll, a bun, a doughnut)で言うのが普通[C]
【参考】海外には日本のsweet bread(菓子パン)のような甘いパンはあまりないので、必要に応じパンの種類名で言う。ちなみに英ではsweetbreadが牛や羊の内臓の一部を指すこともあって、日本の菓子パンを知らない外国人にsweet breadと言ってもうまく通じないこともある
Q6−11 そのパン屋は広くいろいろなパンを提供している。
【解答】 The bakery offers a wide variety of breads.
【解説】基本的にbreadは[U]だが、種類を言う場合は[C]。a variety of~は「いろいろな〜」
【参考】“The bakery offers a selection of breads and cakes.”(ベーカリーではパンやケーキを各種取り揃えている)などの言い方もある
Q6−12 私は今日の朝、ケーキを作りました。少しいかがですか?
【解答】 I made a cake this morning. Would you like some?
【解説】丸ごとのcakeは大小に関わらず[C]。”Would you like some?”のsomeは前出のcakeを指す代名詞として使われている(some cakeということだが、切り分けた時のcakeは[U])
【参考】this morningは副詞句。morningやweekなどにthisやnextなどがつくと前置詞を伴わず、副詞的に扱う。Would you like~で「〜はいかがですか」
Q6−13 ありがとう。一切れケーキをいただけますか?
【解答】 Thank you. Can I have a piece of cake?
【解説】大きなケーキから切り分けてもらう場合、量は曖昧なので[U]となり、a piece of~(1切れの〜)等で量を示す
【参考】小さなケーキをいくつも焼いていた場合は[C]扱いで、a cakeでよい(一つの完成形なら大小を問わず[C]扱い)。※a piece of cakeはイディオムで「簡単なこと」という意味もある
Q6−14 ピザを2枚買ってきたから、一緒にランチにしよう。
【解答】 I bought two pizzas, so let's have lunch together.
【解説】pizzaはcakeと同様、丸ごとだと[C]、切り分けた場合は[U]。抽象的に使うlunchは[U]なので無冠詞単数形 。an early lunch(早めの昼食)など具体性を伴うと[C]扱い
【参考】「買った」はカジュアルにgot(getの過去形)ともできるが、gotは意味が広く、誰かからもらったことも示すので「買った」を言いたい場合は基本的にbought(buyの過去形)を用いる
Q6−15 私、ピザ大好き! 3切れ欲しい。
【解答】 I love pizza! I want three pieces.
【解説】特定せず抽象的に言う場合のpizzaは[U]で無冠詞単数形。カットされるなど量が曖昧なpizzaも[U]。three pieces (of pizza)のカッコ内が省略されている
Q6−16 これは今朝、地元で獲った魚です。
【解答】 This is a fish I caught locally this morning.
【解説】fishは集合名詞で[U]として習うことが多いが、具体に見える姿を数える場合は[C]になる。※ここでは1匹の魚をイメージして言う場合の表現
【参考】locallyは「地元で」という意味の副詞。this morningは副詞(句)。morningのほか、weekやmonthなどにthisやnextなどが付いた場合は前置詞を用いずそのまま配置する(時を表す副詞句は文末に置かれることが多い)
Q6−17 この魚はとても新鮮で美味しい。
【解答】 This fish is very fresh and tasty.
【解説】fishは刺身や煮付けなど魚肉(食材)として扱う場合は物質名詞で[U]になる
【参考】freshは「新鮮な」、tastyは「美味しい」を意味する形容詞で補語(be動詞などの不完全自動詞の意味を補う)になっている(名詞ではないので冠詞は考えない)。veryはそれらを「とても」と修飾する副詞
Q6−18 今日の夕食用に魚2匹と肉を買った。
【解答】 I bought two fish and some meat for today's dinner.
【解説】fishは集合名詞で[U]として習うことが多いが、具体に見える姿を数える場合は[C]。※ただし複数でも-sがつかない単複同形
【参考】meat(肉)は物質名詞(食材)で[U](ただし、種類をいう場合は[C]になりうる)。抽象的に使う場合のdinnerは基本的に[U]。“today’s dinner”は、”I bought two fish and some meat for dinner today.”のようにtodayを副詞にした形でもよい
Q6−19 私は昨日、髪を切った。
【解答】 I got my hair cut yesterday.
【解説】頭髪全体をいう時のhairは集合的に[U]。1本、2本と具体的にいう場合は[C]になりa/anや数詞がつく。「get(又はhave)+人+過去分詞」は使役を表し「人に〜させる」
【参考】誰かにしてもらったのではなく自分で髪を「切った」なら、”I cut my hair yesterday.”とする。yesterdayはこれらの文では「昨日は」という副詞の意味
Q6−20 (頭の)後ろに白髪が1本あるよ。
【解答】 You have a gray hair at the back of your head.
【解説】集合名詞として使うhairは、具体的に数えられる場合は[C]。2本の場合はtwo gray hairsと複数形にする
おおまかに言って、物質名詞は、具体な個の形をしていて視覚的に数えられる状態であれば、可算名詞として扱うことが多くなります。
◆ 抽象名詞は概念的な境界があるか
経験(experience)や助言(advice)、運命(luck)、ニュース(news)など、具体的な形のない概念的な「抽象名詞」は不可算名詞として扱うものが多いですが、物質名詞と同様に可算名詞になるものもたくさんあります。
どういう時に抽象名詞を可算名詞として扱うかは、多少の規則性もありますが、感覚的な要素も強くあります。
ここは私たちがネイティブの感覚に近づけるしかありませんので、ある程度の知識と理解をベースに、多様な英文に触れて語感を養っていく必要があります。
ここでは、会話でよく使うものの中から、以下の3つに分類して順にご説明します。
@ 基本的に可算名詞として扱うもの
A 文脈によって可算名詞として扱うもの
B 常に不可算名詞として扱うもの
なお、全てに当てはまるわけではありませんが、数えられない抽象名詞でも、具体的なもの(見えなくとも概念的に境界を感じるもの)は可算名詞になりやすいと考えると良いでしょう。
@ 基本的に可算名詞として扱うもの
idea(アイディア), decision(決断), question(質問), opinion(意見), suggestion(提案), mistake(間違い), error(誤り), example(例), explanation(説明), solution(解決策), plan(計画), goal(目標), problem(問題), project(プロジェクト), challenge(課題), skill(スキル), request(リクエスト) など
仕事関連で使う抽象名詞は概念的に境界(区切り)を感じるものが多いためか、数えられるものとして扱うことが多いようです。なお、これらのうち、idea, plan, mistake, goal, problem, projectは、可算名詞としてしか使われません。
いずれも、一つのまとまりで括られるもので分割すると意味をなさなくなるため、数えられるものとして扱われます。
Q6−21 これらの問題に何か良い解決策はありませんか?
【解答】 Are there any good solutions to these problems?
【解説】solution(解決策)、problem(問題)は、いずれも切り離せない一つのまとまりであるため[C]扱い
【参考】solutionは「(化学的な)溶解」の意味では[U]になるなど、文脈によって意味や扱いが異なることがある(solutionに限らず大抵の単語は多様な意味と用法がある)
Q6−22 私たちの目標は、これらのプロジェクトを今年の末までに終わらせることです。
【解答】 Our goal is to finish these projects by the end of this year.
【解説】goal(目標)、project(プロジェクト)は、はっきりとした区切りのあるものなので、[C]のみで使われる。the end of this yearのtheは、「今年の末」と限定されるのでtheがつく
Q6−23 明確な目標を設定することが成功のために重要だ。
【解答】 Setting clear goals is important for success.
【解説】goal(目標)は、はっきりとした区切りのあるものなので、[C]のみで使われる(ここでは抽象的に言うので無冠詞複数形)。success(成功)は基本[U]。※a big success(大成功)など具体になると[C]扱いになる
【参考】相手がいる場合は、”Setting clear goals is important for your success.”のようにyourを入れる
Q6−24 あなた方がどんな意見を持っているかを知りたいです。
【解答】 I would like to know what opinions you have.
【解説】opinion(意見)は[U]と[C]の両方の用法があるが、たいていの意見は一つのかたまりとして意味をなすので、[C]で使われることが多い
Q6−25 今日は天気が素晴らしい(素敵)ですね。ピクニックに行きましょう。
【解答】 The weather is lovely today. Let's go for a picnic.
【解説】「天気」を言う時のweather[U]は太陽(the sun)などと同様にふつうtheが付く。picnicは[C]扱いの名詞で「(屋外での食事を目的とする)遠足」の意味
【参考】lovely(素敵な)の代わりに、beautiful(きれい)を使って、”The weather is beautiful today.”としてもよい
A 文脈によって可算名詞として扱うもの
単語によっては複数の意味があり、ある意味では可算名詞になるものがあります。そうした例をいくつか確認しましょう。
例えば、paperは「紙」の意味では不可算名詞ですが、「新聞」の意味では可算名詞になります。
Q6−26 私は柔らかな光に満ちたこの落ち着いた空間が好きだな。
【解答】 I like this calm space filled with soft light.
【解説】lightは「光」「明かり」の意味では[U]。space(場所)は抽象的に使う場合は[U]で、駐車スペースなどの区分を指す場合や、特定の目的・用途のある場合は[C]
【参考】softの名詞形であるsoftyと名詞light をつなげてsofty-light(柔らかな光の)と形容詞化し、“I like this softly-light, calm space.”(この柔らかな光の落ち着いた空間が好きだ)、のようにシンプルしてもよい
Q6−27 寝る前に部屋の電気を消してね。
【解答】 Turn off the lights in the room before you go to bed.
【解説】lightは「電灯」の意味では[C]、-sがついて複数になっているので、部屋に複数の電灯があることを示す。また、どの部屋のライトかは明らかなのでroomにもlightsにもtheが付く
【参考】go to bed(床につく、寝る)は慣用表現で、bedには冠詞がつかない
Q6−28 私は今週はたくさんの仕事がある。
【解答】 I have lots of work to do this week.
【解説】仕事、業務の意味のworkは[U]。lots of~はa lot of~の少しくだけた言い方(意味は同じ)で、[U]にも[C]にも使える
Q6−29 彼女のガラス作品は独特で魅力的だ。
【解答】 Her glass works are unique and fascinating.
【解説】工芸的な「作品」の意味のworkは[C]。glass は「ガラス」の意味では[U]で、コップ(グラス)の意味では[C]
【参考】uniqueは「唯一の」「類まれな」という形容詞で、日本語のユニークと違い「(悪くとも)独特」という意味はない(英語では完全に褒め言葉)。fascinatingは「魅力的な、うっとりさせる」という形容詞
Q6−30 私の部屋はひどく散らかっている。
【解答】 My room is terribly messy.
【解説】この時のroomは「部屋」の意味で[C]
【参考】messyは「(場所などが)散らかった」という意味の形容詞。terribly(ひどく)はmessyを修飾する副詞
Q6−31 このプロジェクトにエラーの余地はない(エラーは許されない)。
【解答】 There is no room for error in this project.
【解説】この時のroomは「余地」の意味で[U]
Q6−32 私は韓国の文化に強い興味を持っています。
【解答】 I have a keen interest in Korean culture.
【解説】interestは「興味」の意味では文脈によって[C]にも[U]にもなる。この文のように具体的な分野(領域)を表すときは[C]
Q6−33 たとえ(あなたが)100万円を銀行に預金しても、利息は1万円にもなりません。
【解答】 Even if you deposit 1,000,000 yen in a bank, the interest will not amount to 10,000 yen.
【解説】interestは「利息」の意味では[U]
【参考】even ifは「たとえ〜だとしても」。動詞のdepositは「〜を預金する」。動詞のamountは「(金額・数量などが)〜に達する」
次に、形容詞などの修飾語がついて具体性を持つと可算名詞として扱われる抽象名詞です。
例えば、“Time flies quickly.”(時間はあっという間に過ぎる)のTimeは、一般的に言う「時間」ですが、”It was a great time.”(素晴らしい時間でした)と言った時のtimeは、great(素晴らしい)という形容詞でくくられた、具体的な時間なのでaが付きます。
このように、抽象名詞が修飾されることで具体的な意味を持つ場合や、あるカテゴリー(種類)に分類されるような領域を感じるときなどに、よく可算名詞として扱われます。
具体的にその違いを確認してみましょう。
Q6−34 彼はIT分野でたくさんの経験がある。
【解答】 He has lots of experience in the IT field.
【解説】ここでのexperienceのように抽象的に言う「経験」は[U]扱い。肯定文ではlots of~(a lot of~)が用いられやすいが、否定や疑問文ではmuchが用いられやすいので、否定にする場合は、He does not have much~の形にする
【参考】in the IT fieldは、in the IT sectorともできる。またはシンプルにin ITだけでも通じる(前置詞inは空間・領域を表す)
Q6−35 初めての海外旅行は私にとってかけがえのない経験でした。
【解答】 My first trip abroad was an invaluable experience for me.
【解説】experience(経験)は基本的に[U]だが、具体的な領域を意識する場合は不定冠詞が付くことがある
【参考】invaluableは「非常に貴重な」という形容詞
Q6−36 風が心地よい。
【解答】 The wind feels good.
【解説】抽象的に言う場合のwindは[U]。強い、弱い等具体になると[C]。ここでは実際に吹いている風を言うのでwindにtheが付いている
【参考】動詞feelには、主語を人にして「〜と感じる」という意味のほか、主語に物がきて「〜な感じがする」という意味もある
Q6−37 台風の間、強い風が吹きました。
【解答】 Strong winds blew during the typhoon.
【解説】windは、具体例では形容詞等を伴い[C]となり、繰り返されるような強い風を表す場合は複数形となる
【参考】typhoon(台風)は過ぎ去った(特定した)台風を言うのでtheがつく。typhoonは北西太平洋に発生する暴風を伴う熱帯性低気圧のこと。※cycloneはインド洋に、hurricaneは通例西インド諸島に発生する風雨を伴う熱帯性低気圧。いずれも[C]
Q6−38 バンジージャンプは私にとって恐怖との戦いだった。
【解答】 Bungee jumping was a battle of fear for me.
【解説】fear(恐れ)は抽象的に使う場合は[U]。battleは「戦闘」以外に困難を克服する「戦い」にも用い、いずれの意味でも[C]。”帰属”のofではなく、”共に”のwithを用いて”Bungee jumping was a battle with fear for me.”でもOK
【参考】バンジージャンプはbungee jumping又はbungee-jumpingが一般的によく使われる
Q6−39 私は蜘蛛への恐怖があります。
【解答】 I have a fear of spiders.
【解説】fear(恐れ)は抽象的に使う場合は[U]だが、spidersへのfearという具体性が出るので[C]になる
Q6−40 私はプログラミングの知識はほとんどない。
【解答】 I have little knowledge of programming.
【解説】抽象的に言うknowledgeは[U]。programmingは学問などと同様の扱いで[U]
Q6−41 彼はタイ語の十分な知識がある。
【解答】 He has a good knowledge of the Thai language.
【解説】a good knowledgeは「十分な知識」。goodの領域にあるのでknowledgeに具体性が出てaがつく
【参考】基本的に knowledge は [U] なので、数えるときは a piece of~ を付ける
なお、抽象名詞に形容詞が付くと必ずa/anが付くという分けではありませんので、機械的に分類せず、あくまで文脈と感覚(どこか領域を感じる場合はaを付けるなど)で判断してください。
「いや、明確な判断基準が欲しい」と思われるかもしれませんが、日本語もそうであるように、言語は感覚的なとこもあると割り切り、使っていくことで慣れていくしかありません。
大事なことは、冠詞の使い方に迷って話すことを躊躇してしまうことより、英語を口から出すことです。
ほとんどのネイティブは、ノンネイティブが少し文法を間違えたからといって目くじらを立てることはありません。コミュニケーションを取りながら修正してきましょう(多くの英語学習者が通る道です)。
B 常に不可算名詞として扱うもの
通常、形容詞などがついても可算名詞として扱わない抽象名詞があります。そうした抽象名詞のうち、よく使うものは次のとおりです。
advice(忠告), behavior(振る舞い), damage(損害), fun(楽しみ), homework(宿題), information(情報), luck(運命), music(音楽), news(知らせ), progress(進歩), weather(天気), work(仕事)
adviceやinformationなどは日本語の感覚だと数えられそうに思いますよね。こうした名詞は要注意です。
Q6−42 上司は2つのアドバイスをくれた。
【解答】 My boss gave me two pieces of advice.
【解説】adviceは常に[U]。日本語のアドバイス(助言)より重いニュアンスがある
Q6−43 その記事には新しい情報が3つある。
【解答】 There are three new pieces of information in that article.
【解説】informationは常に[U]だが、「告訴状」という法律用語では[C]。articleは[C]
Q6−44 宿題が多すぎて1日では終わらない。
【解答】 I have too much homework to finish in one day.
【解説】homeworkは常に[U]なので、数えるときは、two pieces of homeworkのようにする
【参考】通常、「たくさん」はa lot of、plenty ofを用い、muchは否定文・疑問文で用いるが、「多すぎる」ときはtoo muchで表す
多くの抽象名詞は可算名詞になりますから、可算名詞にならない抽象名詞を覚えておくと良いでしょう。
さて、このパートでは不可算名詞が可算名詞になる代表的な例を学習してきましたが、ある程度はルールがあるものの、ある程度は感覚を磨いていくことが大切だということが分かると思います。
一方で、その感覚は日本人のそれと大きく異なるわけではありません。英語圏の人がどのようなものの捉え方をしているかの考えに近づけると、冠詞等の理解だけではなく、英語自体への理解も深まります。
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冠詞はルールが複雑な上に例外も多く、かつ感覚的なところがあるので、なかなか理解しにくいものです。
そのためか、きちんと学ぶ(教えてくれる)機会はほとんどありません。
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