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2023年10月05日

分かる! 英作文 〜中学基礎文法〜 58 前置詞at

「分かる! 英作文 〜中学基礎文法〜」と、「英語deガイド」の2つのiOS無料アプリをリリースしています。

これら2つのアプリは、英会話をするために必要な基礎力と、実践力を見につけるために開発しました。いずれも口頭英作文(瞬間英作文)をすることにより、日本語⇒英語の回路を作ることを目的にしています。
※アプリの紹介はこのページの下部にあります。

分かる! 英作文 〜中学基礎文法〜 58 前置詞at

58_at.png

※アプリと表記が異なるので、一部加筆修正しています(アプリでは日本文をタップすると英語が表記されるので、口頭英作文はアプリで練習することをお勧めします)


atは「点」がコアイメージです。inが都市などの比較的広い場所を、atが店や駅などの「地点」を表しますが、地図で見たら都市もatになるなど、その大きさは話し手の主観も入ります。

例えば、話し手が広がりを持っている場所と捉えればinを用いますし、限定された場所と捉えればatを用いることが多くなります。

また、inが空間内や広がりを持った「場所(領域)」を意識するのに対し、atはその場所で何らかの「用事」や「活動」があることを示唆する場合によく用いられます。

atは多様な意味を持ちますので、ひとつひとつ英作文で確認していきましょう。まずは、地点のatです。


Q1 その会議室はこの廊下の突き当たりです。

【解答】 The meeting room is at the end of this hallway.
【注釈】atで地点を示す。「〜で」という意味


Q2 私は高校の時、図書館にある机でよく試験のための勉強をしたものでした。

【解答】 When I was in high school, I used to study for my exams at a desk in the library.
【注釈】空間・領域のinで図書館内を示し、atで地点を示す。When I was in high schoolは高校にいる間(in)という意味だが、atでも可。学業の場を意味する場合は、従事の意味があるatを用いることも多い(特にイギリス)


Q3 私は本社のマーケティング部で仕事をしています。

【解答】 I work in the marketing department at the head office.
【注釈】departmentは「部(門)」、the head officeは「本社」。地点のatで場所を示し、空間・領域のinで部内(in)を示す。in > atというわけではないので、文脈から使い分ける


Q4 ビジネス経営に関するセミナーが来週東京のABCホテルで開催される。

【解答】 A seminar on business management will be held next week at the ABC Hotel in Tokyo.
【注釈】広い場所を示すinと地点のat。 接触のonは「〜関連する(分野)」の意味がある。managementは「経営」。holdは「〜(会議など)を開く」


冒頭で少し説明しましたが、atは場所を示すと同時に、たいていは何らかの意図があってそこにいる、もしくは何らかの活動が進行中であることを示唆します。

例えば日本語で「彼は机に向かっている」と言えば、勉強や仕事などの作業中であろうと想像します。英語でも「He is at the desk.」は、机に向かって何か作業をしていることを示唆します。

こうしたことから、atには従事・進行中を表す用法があり、例えば上の表の at the meeting のように、具体的な場所ではない「活動」などに対してもatが用いられます。


Q5  Susanは今どこにいるの? 彼女はランチだよ。

【解答】 Where is Susan now? She is at lunch.
【注釈】at lunchで昼食中を意味する


at lunch、at work(勤務中で)、at home(家で、くつろいで)、at school(学校で、在学中で)などは従事を表します。これらは慣用表現として成句的に使われるので冠詞がつきません。


Q6  Billはまだ事務所にいるよ。

【解答】 Bill is still at the office.
【注釈】at the officeは事務所でまだ仕事をしていることを示唆する


Q7  ロシアは今戦争状態で、飛行機はロシア上空を飛行できない。

【解答】 Russia is now at war, so planes cannot fly over Russia.
【注釈】at warで戦争中を表す(活動・状態を表すat)


Q8  私は広島大学の学生です。

【解答】 I am a student at Hiroshima University.
【注釈】学業の場である場合は従事の意味があるatを用い、専攻などを表す場合は帰属のofを用いる。例:a student of electrical engineering. (電気工学の学生)


by the window とat the windowはいずれも「窓の側に」という場所を意味しますが、単に「(偶然に)その場所にいる」という時には「そばに」をコアイメージに持つbyを用い、何らかの意図があってそこにいる時には従事のatを用います。


Q9  私はKenjiが郵便ポストのそばで立っているのを見た。

【解答】 I saw Kenji standing by the mailbox.
【注釈】単に「そこで」を示すbyを用いる


従事のatの前に、得手不得手を表す形容詞・名詞が付くとその分野における能力を表し、「ある点においては上手(下手)だ」などを意味します。


Q10  Adeleはピアノを弾くのが本当に上手だ。

【解答】 Adele is really good at playing the piano.
【注釈】ピアノを弾くという点(at)で上手という意味。否定はnot good at~(〜が得意ではない)又はbad at~(〜が苦手)


Q11  私は料理するのが得意ではないんです。

【解答】 I am not good at cooking.
【注釈】bad at~(〜が苦手)としてもよい


次に、時の1点を表すatの用法です。領域のinは年や季節など比較的長い期間を、接触のonは何曜日、何日など特定の日を、地点のatは正午、何時など時の1点を表します。


Q12  私は明日のAM11時から仕事の面接があります。

【解答】 I have a job interview tomorrow at 11:00 a.m.
【注釈】時の1点はat。「11時から」をfrom 11:00 a.m.としない。interviewは「面接」


Q13 私は最初、Alexに夢中というわけではなかったけど、今はそうだ。

【解答】 I wasn't into Alex at first, but now I am.
【注釈】at firstは「最初は」で開始”点”を、at lastは「ついに」で終了”点”を表す。be into~は「〜に夢中で」。intoには動的に入り込むイメージがある


Q14 私の父は79歳で亡くなりました。

【解答】 My father died at the age of 79.
【注釈】atで年齢の時点を表す


atは、長い期間から見たら”点"になるような「特定の期間」にもつきます。「とある時間・期間」「〜のころ」を意味します。


Q15 この通りは、クリスマスにはイルミネーションが施されます。

【解答】This street is illuminated at Christmas.
【注釈】又はat Christmas time。「クリスマスシーズンに」はduring the Christmas season、「クリスマスイブに」は特定のonが付いてon Christmas Eve。atはこうした抽象的な点(少し広がりを持った時点)も示す。 illuminate~は「〜にイルミネーションを施す」


Q16 私は最近夜遅くまで勉強しているので眠気がする。

【解答】 I feel sleepy because I have been studying late at night lately.
【注釈】at nightは「夜に」という抽象的な(少し広がりを持った)点の表現


Q17 先生の部屋の扉はいつもオープンにしているよ、そうすれば誰でもいつでも入れるから。

【解答】 The door to the teacher's room is always open so that anyone can enter at any time.
【注釈】at any timeは「いつでも」→「いずれかの時点で」。”The door to the teacher's room”のtoは到達点を意識した「方向のto」。SV so that S’V’は「S’V’するためにSVする」→ 前から訳すと「SVする、そうすればS’V’」


atは動的な対象・目標となる点を示します。この用法では、動作主(行為者)の行為に明確な意図があることが特徴です。toにも似た用法がありますが、toは単に到達点への到達を意識することがatとの違いです。


Q18 猟師は熊に向けて撃ったが、外した。

【解答】 The hunter shot at the bear, but he missed.
【注釈】shotはshoot(銃で撃つ)の過去形・過去分詞。atで目標点を示す → atがない "The hunter shot the bear.” は「猟師が熊を撃った」の意味


上の文では、主語(動作主)に明確な意図があることが分かりますね。もうひとつ大事なことは、atがあるかないかで意味が大きく変わることです。

The hunter shot the bear.なら「猟師が熊を撃った」という事実ですね。これにatが入るThe hunter shot at the bear.は「猟師が熊に向けて撃った」という意味になりますが、結果、この文章だけでは当たったのか外したのかは分かりません。

このように、atには目標への意図があるので、例えば小説などで「The bear came at me.」という表現があったなら、熊が私に狙いをつけて迫ってくるような情景を思い浮かべてください。

前置詞は、atに限りませんが、頭の中でその動きや状況をイメージすることが大切です。それにより前置詞の使い方に対する理解が深まります。


Q19 人を狙うべきではありません、たとえおもちゃの銃であっても。

【解答】 You shouldn't aim at people, not even with a toy gun.
【注釈】aimは「狙う」。atは「向けて」という意味。この文のwithは「(道具・手段)を使って」の意味


Q20 そんな風に私を見るのはやめて!

【解答】 Stop looking at me like that!
【注釈】look at~は「〜を(意識して)見る」。likeは「〜のような」を意味する前置詞(原義は「似ている」)


Q21  Midoriは、私の顔をちらりと見ることさえなく、ここを去った。

【解答】 Midori left here without even glancing at me.
【注釈】glanceは「ちらりと見る」で、ある一点を見るときはatを、見回すときはaroundを従える。cf: at a glanceは「一見して」


Q22  彼が私に微笑んだとき、私の胸が高鳴りました(心臓が早まりました)。

【解答】 My heart beat faster when he smiled at me.
【注釈】smile atは「〜に微笑む」。「胸が高鳴る」のほか「ドキっとする」「キュンとなる」なども同様の英語表現にできる(比喩的表現は和文和訳する)。beat(打つ)の過去形はbeat


このほかに、いくつか「点」を示すatを使った英作文をすることで、幅広い意味を持つatの用法を確認しましょう。


Q23  私は生計を立てるためには少なくとも月30万稼ぐことが必要だ。

【解答】 I need to earn at least 300,000 yen a month to make a living.
【注釈】at leastは「少なくとも」 、at mostは「多くても」。最上級は他と比較して1番を指す → ポイントのat。make a livingは「生計を立てる」


Q24 私たちは日本ではこの高速道路だけ時速120kmで走ることができる。

【解答】 We can drive at 120 kilometers per hour only on this highway in Japan.
【注釈】atは速度や価格、距離などの点を示す。接触のonで高速道路上(接した)を表す


Q25 もし何か必要なら、000-1234-5678に電話してね。

【解答】 Call me at 000-1234-5678 if you need anything.
【注釈】atはピンポイントに電話番号を示す(主に米)


Q26  Kevinは上司の決定に激怒した。

【解答】 Kevin was furious at his boss's decision.
【注釈】atで示すある時点での感情を表す。furiousは「激怒した」


Q27  彼はそのレストランで受けたひどいサービスに激怒していた。

【解答】 He was furious at the terrible service he received at the restaurant.
【注釈】atで示すある時点での感情を表す。furiousは「激怒した」。 terribleは「ひどい」。後段のatは「地点」のat


atは上の表にあるように、地点、時点、従事、動的な対象などを示す、多様な意味のある前置詞です。

コアイメージである「ある一点」にatの用法を整理することと、atが使われる情景をイメージすることでatの理解を深めてください。


「分かる! 英作文 中学基礎文法」iOSアプリ

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苦手だった英語を外資系企業勤務をきっかけに本気で学習し、TOEIC855まで取得するも英語が話せなかったことから、コミュニケーションのための学習を続けているアラフィフおやじです。今は英語学習アプリを開発しています。
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