これら2つのアプリは、英会話をするために必要な基礎力と、実践力を見につけるために開発しました。いずれも口頭英作文(瞬間英作文)をすることにより、日本語⇒英語の回路を作ることを目的にしています。
※アプリの紹介はこのページの下部にあります。
「分かる! 英作文 〜中学基礎文法〜」の内容をご紹介しています。
分かる! 英作文 〜中学基礎文法〜
「44 制限用法と非制限用法」
※アプリと表記が異なるので、一部加筆修正しています(アプリでは日本文をタップすると英語が表記されるので、口頭英作文はアプリで練習することをお勧めします)
関係代名詞には、上の表のように2つの用法があります(カンマがあるものが非制限用法)。非制限用法は文章で使われることが多いですが、会話で使われる時はカンマでいったんポーズを置きます。
これら2つの違いですが、制限用法は上の表@のように、先行詞になる人や物を、その後ろの関係詞節が、どんな人なのか、どういった物なのかを明確に説明する用法です。
一方、非制限用法は、Aのようにカンマで区切った文中や文末の関係詞節で、先行詞に「それは〜」とか「それで〜」「その結果〜」などと、追加説明や補足説明をします。つまり、説明を付け足す用法です。
実際に英作文をすることでそれらの用法を確認しましょう。
なお、非制限用法の文では、カンマで関係詞節を区切る必要があります。また、関係代名詞をthatで置き換えたり、省略することはできません。
B ロンドンに住む私の姉は、イギリス人と結婚しました。
My older sister who lives in London married an English person.
先行詞「私の姉」を関係詞節で「ロンドンに住む」と説明する制限用法 ※イギリス人は「Englishman」だが、近年のジェンダー配慮(LGBT等)から、English person又は someone from England(国名)とするとベター
C 私の姉は、ロンドンに住んでいますが、イギリス人と結婚しました。
My older sister, who lives in London, married an English person.
先行詞「私の姉」について、関係詞節で補足説明を加える非制限用法
B、Cとも同じ説明をしていますが、用法が異なります。Bは「姉」が2人以上いる可能性の中から「どの姉か」を明確にする、つまり「ロンドンに住む姉」のことに絞って(限定して)説明するので「制限(限定)用法」と呼ばれます。
一方の「非制限用法」では、先行詞になるものは同一種類のものが1つだけと考えられる場合が基本です。Cでは「姉」を1人と考えるので「どの姉か」を絞らない(絞れない)、限定(制限)しないので非制限用法と呼ばれます。この場合、続く関係詞節で先行詞「私の姉」に補足説明を加えているに過ぎません。
D 私の父は、先月70歳になりましたが、フルマラソンを完走しました。
My father, who turned 70 last month, finished a full marathon.
先行詞My fatherに、関係詞節が補足的な説明を加えている。turnは「(ある年齢に)なる」の意味もある。「フルマラソンを完走した」は、competed a full marathonでもよい
Dの「私の父」はふつう1人しかいませんよね? こうした唯一のものや固有名詞(地名、人名等)などを先行詞にする時は、(絞る選択肢がないので)制限用法は原則使えません。
また、文脈上や話の流れから先行詞が特定化できる場合も非制限用法を用います。以上を踏まえてもう少し演習してみましょう。
●その料理人は、フランスで5年間修行しましたが、田舎でレストランを開きました。
The chef, who trained in France for five years, opened a restaurant in the countryside.
関係詞節が先行詞The chefを補足説明している。ただし会話では、”The chef trained in France for five years, then opened a restaurant in the countryside.”とした方が自然
●フランスで5年間修行した料理人が田舎でレストランを開いたよ。
A chef who trained in France for five years opened a restaurant in the countryside.
ある料理人を「フランスで5年間修行した」と関係詞節で明確に説明する制限用法
●このコートは、私が先週買ったのですが、2万円しました。
This coat, which I bought last week, cost 20,000 yen.
関係詞節が先行詞This coatの補足説明をする非制限用法。会話では、”I bought this coat last week and it cost 20,000 yen.”とした方が自然
●私の好きな食べ物は、以前ラーメンでしたが、今は寿司です。
My favorite food, which used to be ramen, is now sushi.
used to〜で「以前は〜だった」。会話では、"My favorite food used to be ramen, but now it is sushi."とした方が自然
●今日、私は新しい先生に会いましたが、とても素敵でした。
Today I met my new teacher, who was very nice.
先行詞のmy new teacherを関係詞節で追加説明している。このwhoはand he又はand sheと置き換えられる
●この子どもたちはこの本が好きで、これは大人が読んでも面白い。
These kids love this book, which is also interesting for adults to read.
先行詞のthis bookを関係詞節で補足説明している。このwhichはand itと置き換えられる
●彼は別荘を持っていると言ったが、それは本当ではなかった。
He said he had a second home, which was not true.
先行詞は主節全体で、関係詞節がその内容の結果を述べている。このwhichはbut thatと置き換えられる。別荘はa holiday homeとも言う
●そこに樹齢 100 年の桜の木があり、この花が我々を毎年楽しませてくれる。
There is a 100-year-old cherry tree there, the blossoms of which make us happy every year.
樹齢100年 → 100歳 → 100-year-oldと名詞をハイフンで繋いで形容詞化する(この用法の時は複数形にしない)。カンマ以降は、and the blossoms of it (a 100-year-old cherry tree) make us〜ということ。このような関係代名詞の使い方もよくある。blossomは果樹に咲く花(flowerは草・木の花)
●あれは昨年彼がオープンしたカフェで、今若者に人気だよ。
That is the cafe he opened last year, which is now popular with young people.
主節には制限用法でどんなcafeかを説明する関係詞節があり、カンマ以降の非制限用法で先行詞the cafeに補足説明(今人気)を加えている。young peopleに付く前置詞withはamongでもOK(withの方が一般的)
上の解答文では、「どういったカフェか」を「はっきり」「明確に」するために制限用法が使われ、そのカフェの説明を「付け足す」のに非制限用法が使われています。
制限用法は「先行詞←(修飾)←関係詞節」、非制限用法は「先行詞→(補足説明)→カンマ+関係詞節」のイメージです。
それでは次回!
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