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業界大手だったシダックスのカラオケ事業のホームページが終了。
2016年に大量閉店の末、2018年には事業運営から撤退を発表。
カラオケ業界の苦境が顕在化するなか、「カラオケ離れ」に追い打ちをかけたのが、新型コロナウイルスの感染拡大。
緊急事態宣言が解除された後も、「まだカラオケに行くのはちょっと」と、二の足を踏んでいる人も少なくない。
「今だから言えるが、カラオケに誘われなくなってよかった」と言う人たちもいる。
彼ら/彼女らがそもそもカラオケを敬遠するようになったのはなぜか。
ここから詳しく説明していきます。
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⏹️IT企業勤務の男性会社員・Aさん(20代)
コロナ以前には、1人カラオケに月2回ペースで行っていた。
それでも大人数でのカラオケは、学生時代から避けているという。
若者がカラオケに行かないかというと、そうでもない。
カラオケ離れというよりも、正確に言うと、2次会のカラオケ、オール(徹夜遊び)離れ。
週末に夜通し歌って始発で帰る、みたいなのに付き合いきれない。
次の日、ずっと寝てるのが嫌。
それに少し前まではタバコが吸えたところがほとんどで、非喫煙者の僕には不快な空間でしかない。
カラオケ=不健康というイメージ。
カラオケそのものは嫌いではないが、付き合いで行く「接待的」なカラオケで空気を読まなくてはならない時間が苦手。
前職の会社では、“タンバリン係”。
先輩や上司を『よいしょ』するためだけに駆り出されて、時間もお金も無駄になるカラオケ。
暗黙の了解で、全世代に汎用性のある選曲が求められる。
好きなものを歌ったら、空気を読めない扱いでシラケる。
後輩がやらかした場合のリカバリーが大変。
『若いのによく知っているねー』みたいなやりとりも苦手。
クライアントや上司に気に入られるためには、勉強して練習しなくちゃダメ、みたいに言う人もいたが、やる気なんてまったく出ない」。
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こうした付き合いで行くカラオケを苦手に感じている人たちは、少なくない。
⏹️商社勤務の女性会社員・Bさん(20代)
2次会のカラオケに『歌わなくていいから』と言われて、付き合いだからと仕方なく行くと、ほぼ100%、『歌って』と曲を入れるタブレットが回ってくる。
次に回しても、『まだ歌ってないよね?』と強要されることもしばしば。
なんの義務なのか。
完全に“カラハラ”だと思う。
⏹️メーカー勤務の女性会社員・Cさん(30代)
「カラオケは1人とか、気のおけない友人と2人とかで歌いに行くのは好き」としたうえで、やはり大人数でのカラオケに消極的。
人が盛り上がっているのを、適当に手拍子で聞いているふりをしながら、隣の人と話すことになる。
普通にお茶に行ったりしたほうがよっぽどちゃんと話せる。
2次会で皆が酔っ払ってるせいか、料理を頼んでもほとんど手を付けずに残っているのも、もったいないと思っていた。
Cさんは、カラオケに大人数で行くスタンスについて「おじさんの文化」。
カラオケは結局、誰かが歌っていれば“場が持つ”から、“みんなで何かをする”という時に、幹事的に楽なイベントなんだと思う。
本当の意味でのコミュニケーションになっていない。
女性社員を誘ったデュエットがコミュニケーションだとしたら、ただただ“寒い”。
正直、最後に肩を組んで『サライ』とか歌うのも、ドン引き。
そんなことしなくても、社としての目標や目的があれば普通に団結して、仕事する。
「カラオケ離れ」した何人かの声を聞く限り、カラオケそのものよりも、そこで生じる特有のコミュニケーションに嫌気やストレスを感じていたようだ。
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