2020年02月27日
現役大学生が危惧する「真面目な学生」が揶揄される風潮
現役大学生が危惧する「真面目な学生」が揶揄される風潮
️大学生の学力低下の「本質的な問題」とは
昨今、大学生の学力低下が問題視されることが少なくない。
大学進学率が50%を超える現在、「学生の質が低下している」という指摘も数多いが、実際の大学生のあいだでは「本当に危惧すべきことは、別にあるのではないか」という声もある。
⏹️都内の有名私立大学で政治学を専攻する男子学生・Aさん(3年生)
【大学生の学力低下の本質的な問題をどう考えているかについて】
Aさん:通う大学は早慶(早稲田大学、慶應大学)を第一志望にしていた学生や、小学校からエスカレーター式で上がってくる学生など様々。
学生として一番危惧しているのが「真面目に講義を受けている学生を馬鹿にする風潮」である。
学生の学力低下よりも問題にすべきは「学ぶ姿勢を揶揄する同調圧力」である。
だから多くの学生が、勉強しなくてもいいという空気に流されてしまう。
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【具体的にそういった経験があるのか】
Aさん:大学の講義をすべて一番前の席で受講してきた。
目が悪いからという理由もあるが、教授から色々なことを学びたいし、吸収したいという気持ちが強い。
ノートもしっかり取りますし、講義中に寝たこともほとんどない。
学生の中にはこうした真面目さを“痛い”と揶揄する風潮がある。
300〜500人クラスの大教室で受講しているとき、教授の問いかけに対して挙手をして発言をすることがあるが、必ず背後からクスクスと笑う声や、「あいつ、めっちゃ主張する(笑い)」という声が聞こえてきたこともある。
【講義ごとの特性、あるいは通っている大学のムードも関係するものか】
Aさん:それは分からないが、他学部の講義を受講していてもこのムードは変わらない。
偏差値から言えば、うちの大学はしっかりと大学受験を経験した学生が集まっているはず。
大学生になったとたん「真面目に勉強すると痛い」、「講義を前で受けるのは陰キャ(ネクラ)」という圧力が生じているように思う。
自称イケてる奴らは必ず大教室でも後ろの方の席に固まり、集団行動している。
本来はもっと真面目に学問をしたい学生もいるはず。
講義中にしっかりと個人の意見を言える学生はほとんどいない。
教授に当てられても、「うち無理!」「俺も無理!」とマイクを押し付けあって意見を言わないという光景を何度見た。
学力低下以前に、「真面目に学ぶことってカッコ悪いことじゃないんだよ」という意識を共有することが大切。
それを怠っている大学教授にも原因がある。
学生をバカにして子ども扱いするからこそ、学生も教授をバカにするという悪循環。
政治学科なのに、政治の問題を語り合える空気すらない。
ゼミでも沈黙が続く。
️“学力”とは別の問題である。
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しかし、そういった学生も卒業するには勉強して単位を取る必要がある。
Aさん:多くの学生は、学ぶことには不真面目ですが、単位を取ることには本気。
テストやレポートの成績が悪く、単位不可になると教授の悪口を言う。
「研究室行ってワンチャン単位もらえるか脅してくるわ」と笑っていた同級生もいる。
大抵の学生にとって問題なのは、就活に“使えるか否か”である。
大学の制度や学生の資質だけでなく、就職活動の制度もこうした空気を生み出す要因かもしれない。
【しっかりと学びたいという学生もいるのか】
Aさん:学年問わず、問題意識を持って受講している学生はいる。
そういう人と出会えると、お互い仲良くなることもある。
同じ悩み抱えている大学生は全国にたくさんいると思うが、諦めず、周りに流されずに4年間しっかり学んで有意義に過ごしてほしい。
Aさんは「大学生の学力低下」それ自体よりも、その背後に潜む「真面目な学生を揶揄する同調圧力」こそが問題だと指摘。
最高学府である大学において、あらためて「学びの空間」の復権が求められているのかも知れない。
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️大学生の学力低下の「本質的な問題」とは
昨今、大学生の学力低下が問題視されることが少なくない。
大学進学率が50%を超える現在、「学生の質が低下している」という指摘も数多いが、実際の大学生のあいだでは「本当に危惧すべきことは、別にあるのではないか」という声もある。
⏹️都内の有名私立大学で政治学を専攻する男子学生・Aさん(3年生)
【大学生の学力低下の本質的な問題をどう考えているかについて】
Aさん:通う大学は早慶(早稲田大学、慶應大学)を第一志望にしていた学生や、小学校からエスカレーター式で上がってくる学生など様々。
学生として一番危惧しているのが「真面目に講義を受けている学生を馬鹿にする風潮」である。
学生の学力低下よりも問題にすべきは「学ぶ姿勢を揶揄する同調圧力」である。
だから多くの学生が、勉強しなくてもいいという空気に流されてしまう。
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【具体的にそういった経験があるのか】
Aさん:大学の講義をすべて一番前の席で受講してきた。
目が悪いからという理由もあるが、教授から色々なことを学びたいし、吸収したいという気持ちが強い。
ノートもしっかり取りますし、講義中に寝たこともほとんどない。
学生の中にはこうした真面目さを“痛い”と揶揄する風潮がある。
300〜500人クラスの大教室で受講しているとき、教授の問いかけに対して挙手をして発言をすることがあるが、必ず背後からクスクスと笑う声や、「あいつ、めっちゃ主張する(笑い)」という声が聞こえてきたこともある。
【講義ごとの特性、あるいは通っている大学のムードも関係するものか】
Aさん:それは分からないが、他学部の講義を受講していてもこのムードは変わらない。
偏差値から言えば、うちの大学はしっかりと大学受験を経験した学生が集まっているはず。
大学生になったとたん「真面目に勉強すると痛い」、「講義を前で受けるのは陰キャ(ネクラ)」という圧力が生じているように思う。
自称イケてる奴らは必ず大教室でも後ろの方の席に固まり、集団行動している。
本来はもっと真面目に学問をしたい学生もいるはず。
講義中にしっかりと個人の意見を言える学生はほとんどいない。
教授に当てられても、「うち無理!」「俺も無理!」とマイクを押し付けあって意見を言わないという光景を何度見た。
学力低下以前に、「真面目に学ぶことってカッコ悪いことじゃないんだよ」という意識を共有することが大切。
それを怠っている大学教授にも原因がある。
学生をバカにして子ども扱いするからこそ、学生も教授をバカにするという悪循環。
政治学科なのに、政治の問題を語り合える空気すらない。
ゼミでも沈黙が続く。
️“学力”とは別の問題である。
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しかし、そういった学生も卒業するには勉強して単位を取る必要がある。
Aさん:多くの学生は、学ぶことには不真面目ですが、単位を取ることには本気。
テストやレポートの成績が悪く、単位不可になると教授の悪口を言う。
「研究室行ってワンチャン単位もらえるか脅してくるわ」と笑っていた同級生もいる。
大抵の学生にとって問題なのは、就活に“使えるか否か”である。
大学の制度や学生の資質だけでなく、就職活動の制度もこうした空気を生み出す要因かもしれない。
【しっかりと学びたいという学生もいるのか】
Aさん:学年問わず、問題意識を持って受講している学生はいる。
そういう人と出会えると、お互い仲良くなることもある。
同じ悩み抱えている大学生は全国にたくさんいると思うが、諦めず、周りに流されずに4年間しっかり学んで有意義に過ごしてほしい。
Aさんは「大学生の学力低下」それ自体よりも、その背後に潜む「真面目な学生を揶揄する同調圧力」こそが問題だと指摘。
最高学府である大学において、あらためて「学びの空間」の復権が求められているのかも知れない。
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