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2015年07月13日
『家族狩り』天童荒太
脂肪にぎらつくナイフが、肉を骨を家族を生きながら裂いてゆく・・・美しき地獄絵サスペンス。
「崩壊した家族に再生はあるのか」血の海に沈んだ家族がひとつ、またひとつ。
一家心中か、連続大量殺人事件か。
きっかけは、心理相談のラインに掛かってきた、一本の電話だった。
一方的に暴言を並べた学生らしきその声の主は、一家皆殺しを宣言して電話を切った・・・。
「愛の病理」がその巨体を街角に現して、物語は二転三転、急展開。
[BOOKデータベースより]
描写がリアルですごく怖かったです。
けど、先を読まずにはいられませんでした。
実際に殺された一家だけでなく、
事件に関わる刑事や美術教師なども家族に関して大きな問題を抱えています。
家族内における様々な問題が取り上げられていますが、
家族、学校、社会、本人、、、一体誰が悪いのか?
家族のあり方について考えさせられました(-"-;A
ちょっとしたずれた愛情で、こんなことになってしまうとは・・・
絶対に自分の家庭ではこのような崩壊が起こらないとはいえないかもしれません(+_+)
ラストでは、また新たな闇の訪れの予感が。
いや、ホントに重く、深い作品でした。
価格:421円 |
2015年07月12日
警察物『北帰行』佐々木讓
ロシア圏専門の旅行代理店を営む関口卓也は、美貌の女性タチアナ・クリヤカワ(ターニャ)をアテンドすることになる。
だがターニャが日本に来た目的は、自分の妹を殺したヤクザへの報復だった。
事件に巻き込まれた卓也はターニャと逃亡をはかるが、組長を殺された舎弟・藤倉奈津夫の執拗な追い込みをかけられるはめに。
一方、事件の捜査を担当することになった警視庁組織犯罪対策部の寒河江は、やがて、全く見えない事件の本質と日本で暗躍するロシアン・マフィアの動向に注目していくのだが・・・。
東京、新潟、そして稚内。
1000km以上に及ぶ極限の逃亡劇の結末は−?
警察小説の名手の新境地!
会心の長編クライム・サスペンス。
[BOOKデータベースより]
ラストは私は「え?」って思っちゃいました
。
どんどん読み進めては行きましたが、私はこのラストはあんまりです。、
ターニャが体に触れられるのを嫌う理由はすぐにわかりました。
卓也の妹がすごくかわいそうだったです。
もし卓也の母が今後真相を知ったとすると、やりきれない気持ちになりました・・・。
他人に自分の情報を握られるって、
本当に怖いことですね。
価格:843円 |
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2015年07月11日
警察物『新宿鮫』大沢在昌
あらゆる欲望を凝縮した街・新宿。
この街の悪にひとり立ち向かう刑事・鮫島。
犯罪者たちは、恐れをこめ「新宿鮫」と呼ぶ。
彼には苦い過去があった。
彼の孤独な戦いの傷を癒してくれるのは、恋人のロックシンガー・晶だけだ。
新宿で、警官射殺事件が発生。
そのとき、鮫島は銃密造の天才・木津を追っていた。
連続する警官殺しに沸騰する署内で、木津にこだわり孤立する鮫島。
しかし彼は、ある理由で執拗に木津を追う。
一転、二転、鮫島に仕掛けられた罠が・・・。
男の誇りと涙、男の愛と友情。
非常な世界と、現代の男を感動的に描破した、著者入魂の傑作長編、七年ぶりの書き下ろしで登場。
[BOOKデータベースより]
ずっと読もう読もうと思ってて、ようやく手に取りました。
おもしろくて、一気読み。
1章1章が短く、視点が変わり、スピード感あふれる作品でした。
ショルダータイプの携帯とは・・・想像付きません。
古い。
一匹狼の刑事、なんかかっこいいなぁ。
次は『毒猿』ですね。
価格:777円 |
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2015年07月10日
『さよなら妖精』米澤穂信
一九九一年四月。
雨宿りをするひとりの少女との偶然の出会いが、謎に満ちた日々への扉を開けた。
遠い国からはるばるおれたちの街にやって来た少女、マーヤ。
彼女と過ごす、謎に満ちた日常。
そして彼女が帰国した後、おれたちの最大の謎解きが始まる。
覗き込んでくる目、カールがかった黒髪、白い首筋、『哲学的意味がありますか?』、そして紫陽花。
謎を解く鍵は記憶のなかにー。
忘れ難い余韻をもたらす、出会いと祈りの物語。
気鋭の新人が贈る清新な力作。
[BOOKデータベースより]
ユーゴスラヴィアで実際に起こっていたことを取り上げていましたが、
私はほとんどこの地域のことについて知らなかったことにショックを受けました。
守屋がマーヤの言葉から、マーヤの戻って行った地域を割り出すところでは、
ドキドキしながらページをめくりました。
守屋よりも先に真相を知っていたセンドーは苦しかっただろうなと思います(T_T)
ミステリ・フロンティアから出ていますが、ミステリーとしては物足りないです。
切なく、悲しい作品でした・・・。
もっと世界に目を向けないとな。
価格:802円 |
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2015年07月09日
直木賞&ファルコン賞受賞作『私が殺した少女』原ォ
まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話ではじまった。
私立探偵沢崎の事務所に電話をしてきた依頼人は、面会場所に目白の自宅を指定していた。
沢崎はブルーバードを走らせ、依頼人の邸宅へ向かう。
だが、そこで彼は、自分が思いもかけぬ誘拐事件に巻き込まれていることを知る・・・
緻密なストーリー展開と強烈なサスペンスで独自のハードボイルド世界を確立し、日本の読書会を瞠目させた直木賞・ファルコン賞受賞作。
[BOOKデータベースより]
楽しく読ませていただきました。
タイトルには、なるほど〜です。
ハードボイルドかと思いきや、最後はミステリーに落ち着きました。
ラストにはびっくりですΣ(・ω・;|||
次々と起こる新たな展開に、
ページをめくる手が止まりませんでした。
公衆電話とか、テレホンカードとか、、、そんな時代もあったな〜と思いました。
今では考えられませんね(+_+)
渡辺が気になりました。
価格:799円 |
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2015年07月08日
ミステリー『レディー・ジョーカー』高村薫
上:人質は350万キロリットルのビールだー
業界のガリバー・日之出麦酒を狙った未曾有の企業テロは、なぜ起こったか。
男たちを飲み込む闇社会の壮絶な営みと暴力を描いて、いま、人間存在の深淵を覗く、前人未到の物語が始まる。
下:犯罪が犯罪を呼び、増殖し続けるレディ・ジョーカー事件。
犯人たちの狂奔と、それを覆い尽くす地下金融の腐臭は、いつ止むのか。
そして、合田雄一郎を待つ驚愕の運命とはー
高村文学の新たな頂点を記す、壮大な闇の叙事詩、ここに完結。
[BOOKデータベースより]
残念ながら、ぶつ切りで読んでしまったので、
おもしろさは半減してしまったと思います。
昔起こった、森永グリコ事件をモデルにしてるようです。
ラストの物井・ヨウちゃん、レディが印象に残りました。
城山は残念でした・・・。
組織の問題や、
犯人たち、刑事、記者、社長などについての心情が事細かに書かれてて、
読み応えがありました。
レディ・ジョーカー事件は、一体何だったのか・・・。
ただただ、読後は放心状態でした・・・。
価格:1,836円 |
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2015年07月07日
サクリファイスの続編『エデン』近藤史恵
あれから三年−。
白石誓は、たった一人の日本人選手として、ツール・ド・フランスの舞台に立っていた。
だが、すぐさま彼は、チームの存亡を賭けた駆け引きに巻き込まれ、外からは見えないプロスポーツの深淵を知る。
そしてまた惨劇が・・・。
ここは本当に「楽園」なのだろうか?
過酷なレースを走り抜けた白石誓が見出した結論とは。
[BOOKデータベースより]
誓の考え方は好きです。
自転車というあまりなじみのないスポーツですが、
孤独なスポーツと思いきや、チーム同士で駆け引きがあったり、チーム内で役割があったりと、
なかなかおもしろいなという思いを抱きました( ̄▽+ ̄*)
ひたすらゴールを目指して突き進んでいく姿や、スピード感あふれる競技に、
夢中になりました。
ミステリーの色は前作よりも薄くなってます。
また続編でるかな。
価格:561円 |
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2015年07月06日
主人公が途中で死にます『生ける屍の死』山口雅也
ニューイングランドの片田舎で死者が相次いで蘇った。
この会現象の中、霊園経営者一族の上に殺人者の魔手が伸びる。
死んだ筈の人間が生き還ってくる状況下で展開される殺人劇の必然性とは何なのか。
自らも死者になったことを隠しつつ事件を追うパンク探偵グリンは、肉体が崩壊するまでに真相を手に入れることができるか。
[BOOKデータベースより]
長かったけど、おもしろかったです。
結構この皮肉めいた世界好き(*^▽^*)
ホラーの要素も兼ね備えたミステリー。
3分の1くらいで主人公は死んでしまいます。
そして蘇り、自分の死の真相を暴こうとします。
たくさん登場人物が出てきたのですが、
私は外国人の名前を覚えるのが苦手なので、最初は大変でした(^▽^;)
死者が蘇る世界での、無意味な殺人・・・
確かにこういう理由だったら、納得がいきます。
ラストシーンは切なかったです。
価格:1,296円 |
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2015年07月05日
『永遠の仔』天童荒太
再会は地獄への扉だった。
十七年前、霧の霊峰で少年たちが起こした聖なる事件が、今鮮やかに蘇る−。
山本周五郎賞受賞作から三年余。
沈黙を破って放つ最高傑作ミステリー。
[BOOKデータベースより]
著者が愛媛県出身であり、
この作品は私の知ってる地名がたくさんでてきたのでちょっとわくわくしました。、
松山や双海や、そして十七年前の事件となった石鎚山。
実際登ったこともあり、
鎖場が怖かったことや、登山道には危険な箇所がたくさんあったことを思い出しながら読みました。
2作続けて弱者への虐待で、ちょっと気分が悪くなってしまいました。
小さい頃に負った傷の深さや、大人になった後も消えない苦しみを感じ、
読んでいてつらくなりました。
かわいそうの一言では言ってはいけないような気がします(ノДT)
「自分は生きていていいのだろうか?」と主人公たちが言ったとき、
怒りや悲しみや悔しさで、おかしくなっちゃいそうでした・・・。
きゅっと抱きしめてあげたい気持ちになりました。
クスの木での三人の告白シーンが印象的でした。
「生きているだけでいいんだよ・・・」
そう言ってもらえることを待っている子どもたちがこの世の中にどれだけいることか・・・
価格:2,921円 |
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