2023年12月06日
静岡県富士宮市 富士宮まつり 山車の競り合い 2023年11月4日来訪
「富士宮まつり」の醍醐味、山車(だし)の競り合い(せりあい)です。
1200年もの長きにわたり鎮座し、富士宮市の地を見守り続けているのが、富士山本宮浅間大社。
富士登山の起点でもある富士宮市は、浅間大社の門前町として栄え、養蚕、蚕糸産業で大きく発展した。
毎年11月3日から5日にかけて、富士山本宮浅間大社 秋の例大祭「富士宮まつり 秋宮」が催される。
本宮(ほんみや)の日である4日には、20区の山車・屋台が、市の中心街で東西南北にずらりと出揃う。
時が16時を迎えると、本宮式典が開始。
司会者の合図で一斉にお囃子(おはやし)が始まる。
今では珍しくなくなった、山車に乗る女性のお囃子。
しかしながら、女人禁制のしきたりは、日本のお祭りにおいて色濃く残ってきた。
富士宮でも、山車に女性がお囃子として乗ることは、忌み嫌われてきた歴史がある。
時は昭和から平成、令和と移り、変わり行く時代の中、祭りのあり方にも変化が訪れる。
伝統を有する京都の祇園祭でも、山鉾(やまぼこ)への女性参加が容認されるようになった。
少子化による人手不足、そしてジェンダーレスの流れが、女性容認に拍車をかけているようだ。
鐘や笛、太鼓を奏で、意気揚々とした姿を見せるお囃子の女性。
踊り手の老若男女が盛り立てる中にあって、何の違和感もない。
秋の陽が沈んだ頃、お祭り会場となる市街地では、あちらこちらで鬨の声(ときのこえ)が上がる。
富士宮祭り一番の見どころである喧嘩囃子、競り合いの始まりだ。
山車と山車が徐々に近づき合う。
最後には、ご覧のように接近しての競り合いだ。
木の花区と貴船区の太鼓が、今にも触れ合いそうになり、緊迫した光景が周囲を興奮させる。
沿道の祭客も、祭りが創り上げる異様な世界に恍惚とし、夢中でカメラを向ける。
競り合う山車さながら、見物客同士も、至近距離で接触し合う混みようだ。
大きなカメラを構えた男性と肩がぶつかる。
40代前半と思われる男性はなんと大阪から来ていて、今夜中に帰るそうだ。
「こうした競り合いは珍しいですよ。素晴らしいですねぇ。是非とも見たくて日帰りで来ました。撮り甲斐があります。いい写真が撮れそうですよ」と彼は満足そうに話す。
写真展に自身が撮影した写真を出品するらしく、富士宮まつりが世の中に知れ渡るいい機会になればと、心より願ってやまない。
この時期、新聞の一面やニュースの第一報で取り上げられるのは、政令指定都市でもある静岡市で開催される「大道芸ワールドカップ」。
人口13万人の富士宮市は、人口68万人の静岡市と比べると、はるかに人口規模は小さい。
しかしながら、誇るべき伝統を受け継ぐ富士宮市民の熱き魂は負けていない。
市をまたぐお祭り同士の競り合いにも、今後は注目していきたい。
改稿・編集 HT
詳しくは以下のリンクを参照してください。
富士宮まつり 公式サイト https://akimiya.com/
【富士宮市】秋の祭典!富士山本宮浅間大社 秋の例大祭「富士宮まつり 秋宮」が11月3日・4日・5日に開催されます!
https://fuji-fujinomiya.goguynet.jp/2023/11/02/post-128069/
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