2020年08月30日
初代プリンススカイウェイ
どうもです。
気が付けば7月もとっくに終わり、8月のお盆も過ぎ去ってそろそろ9月になろうという季節・・・
何をやってたんでしょう?
とりあえず生きていましたと言うしかないですが、毎年夏は体力的にも厳しい季節でして普段以上に何もしないまま過ごしてしまうんですね。
オッサンは相当な暑がりで汗っかきなので、この時期仕事もプライベートも良い事無しなんですよ。
大人になってからは夏は嫌いな季節なんです。
ただただ暑いだけですからね。
子供の頃ならば夏休みで思いっきり遊びまくれましたけど、大人になるとそれは無理な訳なんで辛い事この上なしです(泣)
本当にもう直ぐとろけてしまうんじゃなかろうか・・・
・・・さて、今回はプリンスの初代スカイウェイのことを書いてみました。
ちょっとボリュームがありますので気になる方は腰を据えてじっくり読んでみてください(笑)
初代スカイウェイはスカイラインに遅れること2年、1959年4月にライトバンとピックアップが同時に発売されました。
それまではプリンスセダンの流れを引いたコマーシャルバンとコマーシャルピックアップがスカイライン発売後も販売が継続されてたんですが、ここでようやくスカイラインベースのモデルに切り替わりました。
初代の型式はライトバンがALVG-1で、ピックアップがALPE-1でした。
ライトバン、ピックアップ共乗車定員は6名で最大積載量は500kgでした。
ライトバンはリアシートを畳むとカーゴスペースが最大1060から1810ミリまで広がります。
商用車のくせに足回りは基本的にスカイラインと同じド・ディオンアクスルを採用。
酷使される車にも高級な足回りを採用するのがプリンス流?
このスカイウェイですが早くも同年10月にはエンジン出力がスカイラインに合わせて70PSにアップします。
型式も各々ALVG-2、ALPE-2となります。
エンジン以外殆ど変更はありませんでしたが、ヘッドライトがシールドビーム化されます。
その後も矢継ぎ早にマイナーチェンジが行われ、その都度型式も変わるので結構ややこしいです。
1960年2月にはスカイラインデラックスと同時に4灯ヘッドランプにマイナーチェンジ。
これはスカイラインスタンダードより早い変更でした。
(スカイラインスタンダードが4灯になるのは1960年9月)
この時の型式はALVG-2改(ライトバン)、ALPE-2改(ピックアップ)
(正式なものでは無くメーカー内の呼称)同時にライトバンに3ドア車が追加設定されます。
この3ドア車は右側1枚、左側2枚という変則的なドア配置で、2ドアに比べれば後部座席の使い勝手は向上しました。
1961年10月にはスカイライン同様1900cc91PSエンジンへ換装されてスカイウェイ1900ライトバン/ピックアップとなり、型式がBLVG-3/BLPE-3に変わります。
型式の頭がAからBになったのはエンジンが1500ccのGA4から1900ccのGB4に変わったからです。
しかし、マイナーチェンジの為枝番は続番の3となります。
この時1500ccモデルは廃止されています。
この後途中から4ドアが新たに発売となり、その際に3ドアは廃止されます。
そして翌年の1962年10月にはグロリアのフルモデルチェンジに合わせてマイナーチェンジしたS21系スカイライン(S21D スカイラインスーパー/S21S スカイライン)と同系のフロントマスクに変更し、型式もライトバンがV23A-2(2ドア)/V23B-2(4ドア)、ピックアップがP23A-2と変わります。
この型式表記の変更はちょうどプリンスの型式呼称変更に伴うものですが、何故か枝番が本来ならば4になりそうですが2に戻ってます。
(スカイライン系S21D/Sは枝番が4なので謎です)
エンジンも1900ccで同じままなのですが、型式だけGB4からG2へと変わっています。
この後は1963年11月スカイラインがフルモデルチェンジをしてS50系になった後もしばらく販売は継続し、新たに1964年12月のスカイウェイV51A-1の発売と共にその生涯を終えました。
実際どのくらいの時期まで販売を継続していたのか分かりませんが、おそらく64年中に販売は終了していたと思われます。
ただし、後継が無かったピックアップはどうしたんでしょうね?
ここでは少しスカイウェイの生産数について考察してみます。
そもそも残存数が極端に少ないスカイウェイですが、生産数はどうだったのか?
1963年版のパーツリストに載っているボデー製造番号が参考になりそうです。
以下63年版パーツリストより抜粋
スカイウェイライトバン
ALVG-1 VG1-10001〜
ALVG-2 VG2-10638〜14290
ALVG-2改 VG2-14291〜18531
BLVG-3 VG2-20546〜21580
V23A-2 V23A-873〜
V23B-2 V23B-1008〜
1型の終番が不明ですが、2型が続番であれば637までか?
3型になった際に番号が飛んでいますが随分中途半端な番号です。
それよりもV23の初号がそれ以前とつながりが無く謎です。
スカイウェイピックアップ
ALPE-1 PE1-10001〜
ALPE-2 PE2-10069〜10455
ALPE2-改 PE2-10456〜10910
BLPE-3 PE2-10911〜11354
P23A-2 P23A-446〜
こちらも同じく1型の総数は不明。
ピックアップは2型から3型の番号は連番のようです。
この違いは何でしょう?
P23の番号も〜以下略。
両車共何故か1型と2型は番号が変わっているのに、2型から3型にかけては同じVG2/PE2から始まる番号のままです。
とりあえず1型と2型は続き番号と考え、この数字を根拠に計算するとV23以前のライトバンは総数19,565台となり、同じくピックアップは1,353台となります。
V/P23系の総数は残念ながら調べが付きません。
ここからは自分の少ない手持ち資料から写真とカタログを紹介してみます。
まずは手持ちのカタログから
これは初代スカイウェイのカタログ
程度は悪いですが中身を見るだけなら問題ないので。
こちらは自分で撮影した実車
アメ車っぽいデザインの初代スカイウェイ。
スカイラインのスタンダード車とほぼ同じ顔つき。
この車は日産記念車庫(現ヘリテージコレクション)に保管されている60年式ALVG-2
リアゲート右下に見える70PSのプレートがその証
この車は昔カタログのようなグリーン系の塗装でしたが、整備された際に今の色になったようです。
こちらは最終型のV23B-2
S21Sスカイラインと同じ顔つきなので随分さっぱりしてます。
しかしリアスタイルはマイナー後もほぼそのまま変わりませんでした。
こちらは4ドアなのでサイドビューのイメージがまた随分違います。
サイドモールも前から緩やかに下がっていくところは同じですが、デザインはだいぶ違いますね。
BLVG-3の写真がありませんが、今まで実車にお目にかかったことがありません。
残っているという話も聞かず、個人的にはスゴ〜く実車を見てみたいのですがね。
どこかに残っているという情報をお持ちの方は是非ご連絡をお待ちしています!
最後に一応現役時代の写真を・・・
3型ではなく多分2改だと思いますが(よく見ると3ドアですし)、4灯でもこのタイプは残って無いですね。
もしこれがどこかに残っているのなら借金してでも手に入れたいと思います。
(このスカイウェイ、よく見ると5ナンバー登録なんで、もしこのまま入手出来たら排ガス規制を免れるんですよね・・・)
ピックアップはこれまた実車がほぼ無いわけですが、現在P23A-2が1台レストアの真っ最中ですね。
一度実車を拝見したことがありますが、あの状態から復活させようとする情熱と根気にただただ脱帽でした。
早ければ数年後には路上復帰できるかもしれないので、個人的にはとても心待ちにしております。
S4系とS5系以前のプリンス車の残存率はかなり少ないので出会えることは稀ですが、また独特の魅力があるんですよね〜
と、言うことで今回は終わります。
ではまた
気が付けば7月もとっくに終わり、8月のお盆も過ぎ去ってそろそろ9月になろうという季節・・・
何をやってたんでしょう?
とりあえず生きていましたと言うしかないですが、毎年夏は体力的にも厳しい季節でして普段以上に何もしないまま過ごしてしまうんですね。
オッサンは相当な暑がりで汗っかきなので、この時期仕事もプライベートも良い事無しなんですよ。
大人になってからは夏は嫌いな季節なんです。
ただただ暑いだけですからね。
子供の頃ならば夏休みで思いっきり遊びまくれましたけど、大人になるとそれは無理な訳なんで辛い事この上なしです(泣)
本当にもう直ぐとろけてしまうんじゃなかろうか・・・
・・・さて、今回はプリンスの初代スカイウェイのことを書いてみました。
ちょっとボリュームがありますので気になる方は腰を据えてじっくり読んでみてください(笑)
プリンススカイウェイとは
初代スカイウェイはスカイラインに遅れること2年、1959年4月にライトバンとピックアップが同時に発売されました。
それまではプリンスセダンの流れを引いたコマーシャルバンとコマーシャルピックアップがスカイライン発売後も販売が継続されてたんですが、ここでようやくスカイラインベースのモデルに切り替わりました。
初代の型式はライトバンがALVG-1で、ピックアップがALPE-1でした。
ライトバン、ピックアップ共乗車定員は6名で最大積載量は500kgでした。
ライトバンはリアシートを畳むとカーゴスペースが最大1060から1810ミリまで広がります。
商用車のくせに足回りは基本的にスカイラインと同じド・ディオンアクスルを採用。
酷使される車にも高級な足回りを採用するのがプリンス流?
このスカイウェイですが早くも同年10月にはエンジン出力がスカイラインに合わせて70PSにアップします。
型式も各々ALVG-2、ALPE-2となります。
エンジン以外殆ど変更はありませんでしたが、ヘッドライトがシールドビーム化されます。
その後も矢継ぎ早にマイナーチェンジが行われ、その都度型式も変わるので結構ややこしいです。
1960年2月にはスカイラインデラックスと同時に4灯ヘッドランプにマイナーチェンジ。
これはスカイラインスタンダードより早い変更でした。
(スカイラインスタンダードが4灯になるのは1960年9月)
この時の型式はALVG-2改(ライトバン)、ALPE-2改(ピックアップ)
(正式なものでは無くメーカー内の呼称)同時にライトバンに3ドア車が追加設定されます。
この3ドア車は右側1枚、左側2枚という変則的なドア配置で、2ドアに比べれば後部座席の使い勝手は向上しました。
1961年10月にはスカイライン同様1900cc91PSエンジンへ換装されてスカイウェイ1900ライトバン/ピックアップとなり、型式がBLVG-3/BLPE-3に変わります。
型式の頭がAからBになったのはエンジンが1500ccのGA4から1900ccのGB4に変わったからです。
しかし、マイナーチェンジの為枝番は続番の3となります。
この時1500ccモデルは廃止されています。
この後途中から4ドアが新たに発売となり、その際に3ドアは廃止されます。
そして翌年の1962年10月にはグロリアのフルモデルチェンジに合わせてマイナーチェンジしたS21系スカイライン(S21D スカイラインスーパー/S21S スカイライン)と同系のフロントマスクに変更し、型式もライトバンがV23A-2(2ドア)/V23B-2(4ドア)、ピックアップがP23A-2と変わります。
この型式表記の変更はちょうどプリンスの型式呼称変更に伴うものですが、何故か枝番が本来ならば4になりそうですが2に戻ってます。
(スカイライン系S21D/Sは枝番が4なので謎です)
エンジンも1900ccで同じままなのですが、型式だけGB4からG2へと変わっています。
この後は1963年11月スカイラインがフルモデルチェンジをしてS50系になった後もしばらく販売は継続し、新たに1964年12月のスカイウェイV51A-1の発売と共にその生涯を終えました。
実際どのくらいの時期まで販売を継続していたのか分かりませんが、おそらく64年中に販売は終了していたと思われます。
ただし、後継が無かったピックアップはどうしたんでしょうね?
スカイウェイの生産数
ここでは少しスカイウェイの生産数について考察してみます。
そもそも残存数が極端に少ないスカイウェイですが、生産数はどうだったのか?
1963年版のパーツリストに載っているボデー製造番号が参考になりそうです。
以下63年版パーツリストより抜粋
スカイウェイライトバン
ALVG-1 VG1-10001〜
ALVG-2 VG2-10638〜14290
ALVG-2改 VG2-14291〜18531
BLVG-3 VG2-20546〜21580
V23A-2 V23A-873〜
V23B-2 V23B-1008〜
1型の終番が不明ですが、2型が続番であれば637までか?
3型になった際に番号が飛んでいますが随分中途半端な番号です。
それよりもV23の初号がそれ以前とつながりが無く謎です。
スカイウェイピックアップ
ALPE-1 PE1-10001〜
ALPE-2 PE2-10069〜10455
ALPE2-改 PE2-10456〜10910
BLPE-3 PE2-10911〜11354
P23A-2 P23A-446〜
こちらも同じく1型の総数は不明。
ピックアップは2型から3型の番号は連番のようです。
この違いは何でしょう?
P23の番号も〜以下略。
両車共何故か1型と2型は番号が変わっているのに、2型から3型にかけては同じVG2/PE2から始まる番号のままです。
とりあえず1型と2型は続き番号と考え、この数字を根拠に計算するとV23以前のライトバンは総数19,565台となり、同じくピックアップは1,353台となります。
V/P23系の総数は残念ながら調べが付きません。
スカイウェイの写真とカタログを見る
ここからは自分の少ない手持ち資料から写真とカタログを紹介してみます。
まずは手持ちのカタログから
これは初代スカイウェイのカタログ
程度は悪いですが中身を見るだけなら問題ないので。
こちらは自分で撮影した実車
スカイラインのスタンダード車とほぼ同じ顔つき。
この車は日産記念車庫(現ヘリテージコレクション)に保管されている60年式ALVG-2
リアゲート右下に見える70PSのプレートがその証
スカイウェイの伸びやかなサイドビュー。 2ドア車の為リアサイドガラスがかなり長く、余計にスマートに見えます。 |
こちらは最終型のV23B-2
しかしリアスタイルはマイナー後もほぼそのまま変わりませんでした。
こちらは4ドアなのでサイドビューのイメージがまた随分違います。
サイドモールも前から緩やかに下がっていくところは同じですが、デザインはだいぶ違いますね。
BLVG-3の写真がありませんが、今まで実車にお目にかかったことがありません。
残っているという話も聞かず、個人的にはスゴ〜く実車を見てみたいのですがね。
どこかに残っているという情報をお持ちの方は是非ご連絡をお待ちしています!
最後に一応現役時代の写真を・・・
3型ではなく多分2改だと思いますが(よく見ると3ドアですし)、4灯でもこのタイプは残って無いですね。
もしこれがどこかに残っているのなら借金してでも手に入れたいと思います。
(このスカイウェイ、よく見ると5ナンバー登録なんで、もしこのまま入手出来たら排ガス規制を免れるんですよね・・・)
ピックアップはこれまた実車がほぼ無いわけですが、現在P23A-2が1台レストアの真っ最中ですね。
一度実車を拝見したことがありますが、あの状態から復活させようとする情熱と根気にただただ脱帽でした。
早ければ数年後には路上復帰できるかもしれないので、個人的にはとても心待ちにしております。
S4系とS5系以前のプリンス車の残存率はかなり少ないので出会えることは稀ですが、また独特の魅力があるんですよね〜
と、言うことで今回は終わります。
ではまた
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この頃の国産車は多かれ少なかれアメリカ社の影響を受けていると思うのですが、プリンスは特にこの傾向が大きいように思いますね。
個人的にはスカイウェイのテールフィンは同時期のスカイラインより寧ろ大きくてカッコイイと思っていますがどうでしょう?