2018年07月31日
グロリア6ワゴンA
※2021年10月17日一部訂正と加筆・・・生産時期と台数の考察及びグリルなどについて訂正を含めて追記(グレー文字の部分)、その他一部細かな訂正をしました
どうもです。
だいぶ更新をサボっておりました・・・
・・・さて、今回は以前紹介したグロリア6ワゴンのバージョン違いのカタログを紹介します。
とは言っても正直あまり初版と変わらず、一部の写真が差し替えられている程度で内容的には変わっていないので面白味はありません。
(見る前から面白くないというのはアレですが・・・)
でも、初めて見るという方はちょっと興味が湧くのではないかと思ったので、今回もカタログ写真をアップします。
前回の記事で書いたように、グロリア6ワゴンは当時唯一の6気筒エンジン搭載ワゴンという事で、他社のライバルに比べても高級さで勝負を挑んだのでは?と思えるような仕様でした。
カタログでも6気筒エンジンはアピールされていますし、クルマそのものも商用だけではなくレジャーにも使える高級ワゴンというコンセプトで紹介されています。
ただ、その後1965年2月新たに発売されたグロリアエステートも同じようなコンセプトで売り出されているので、客層が被っているんじゃないかと素人的には思ってしまいました。
価格的にはエステートよりも当然6ワゴンのほうが安いので購入者の直接のバッティングはないのかもしれませんが、クルマとしてはやはりエステートのほうが高級感があって魅力的に見えます(個人的見解)
まあ、税金面など(4ナンバーと5ナンバー)でワゴンのほうが有利な面も多いので実際にはそれほど売れ行きには影響はなかったのではないでしょうか。
事実、エステートの販売台数は微々たるモノでした。
ここでもう一度V43-1型の生産数を書いてみます。
発売からマイナーチェンジ(V43-2)するまでの間に車両番号(プリンスは車台番号「フレーム」とは別に車両番号でも管理しており、プリンスではこちらのほうが一般的)上は6837台生産された事になっています。
これはV43-2型の車両番号が6838より始まっているので、それ以前は1型という考えによります。
凡そですが、グロリアシリーズの1型から2型へのマイナーチェンジ(S40Dのみは3型)は65年末頃から66年春頃までの間と思われるため(グランドグロリアのボルグワーナーの発売【マイナーチェンジも同時に行われており各部の作りが2型仕様になっている】が65年12月で、それ以外の車種はプリンス社報1966年4月号の記事によると3月から順次発売と記載)生産期間としては凡そですが64年5月からの約1年10ヶ月ほど・・・生産期間と販売期間は違いますが・・・の間で7,000台以下というのは、多いか少ないかでいえばあまり多くないなというのが個人的な感覚です。
大雑把に計算すると月平均300台強程度の台数では売れていたといえるのか?
何とも言えない微妙な感じです。
同じプリンスのクリッパーやマイラーでは、月に合わせて4,000台程度の生産実績があるので(65年8月実績)やはり多くはないと言うのが正直な気持ちです。
残念ながら2型の生産数が不明なので、総数の把握が出来ませんが、全期間を通じても15,000台程度ではないだろうかと思ってます。
※その後67年登録(すでに日産と合併後)のV43A-2型の存在を確認したのですが、その個体の車両番号が9,000番代なので、実際のところは恐らく10,000台生産されたかどうかというところなのではないかと思われます。
残存数も少なく、あまり見る機会のない車ですが、中々にスタイリッシュな車なのでイベントなどでもし見る機会があればじっくり観察してみてください。
最後にカタログの比較です。
サイズが合っていないので見難いですがご了承の程を・・・
左が初版、右が64年10月版です。
上が初版で下が10月版
左のページのみ差し替えられています。
同じく上が初版、今度は右ページの写真が差し替えられています。
同じく。
初版に比べて10月版のほうがよりレジャーに使われるイメージが強まってますね。
同じく上が初版。
一見同じような写真ですが、背景が違います(室内写真も別物です)
以上になりますが、因みに初版のカタログのワゴンは、グリルが初期の目の細かいものが装着されています。
しかし、発売された頃には既にグロリアシリーズのグリルは目の粗いものに切り替わっているはず。(10月版はそうなっています)
これは第二回日本グランプリのレースでの冷却効果を上げるために荒くしたものが市販車にフィードバックされたものといわれているので、生産時期的には既に荒いものになっているはずなんですが・・・
カタログの発行が発売前の3月となっているので、試作車でカタログ写真を撮影しているならば目の細かいグリルなのも合点がいきます。(グランプリは5月の初めだったので)
ただ、実際の市販車に細かいグリル装着車があったのかどうかはパーツリストで確認しないと断定できないので、今度調べておきます。
※調べました・・・パーツカタログ上では64年度版によるとV43A-344までは細かいメッシュの物が使われているとなっていましたが、何故か66年度版の記載ではV43A-410までと変わっています。
どちらが正しいのかは不明ですが、少なくとも初期の頃はまだ目の細かいグリルだったということがカタログ上では確認できました。
ではまた。
どうもです。
だいぶ更新をサボっておりました・・・
・・・さて、今回は以前紹介したグロリア6ワゴンのバージョン違いのカタログを紹介します。
とは言っても正直あまり初版と変わらず、一部の写真が差し替えられている程度で内容的には変わっていないので面白味はありません。
(見る前から面白くないというのはアレですが・・・)
でも、初めて見るという方はちょっと興味が湧くのではないかと思ったので、今回もカタログ写真をアップします。
改めて6ワゴンの事
前回の記事で書いたように、グロリア6ワゴンは当時唯一の6気筒エンジン搭載ワゴンという事で、他社のライバルに比べても高級さで勝負を挑んだのでは?と思えるような仕様でした。
カタログでも6気筒エンジンはアピールされていますし、クルマそのものも商用だけではなくレジャーにも使える高級ワゴンというコンセプトで紹介されています。
ただ、その後1965年2月新たに発売されたグロリアエステートも同じようなコンセプトで売り出されているので、客層が被っているんじゃないかと素人的には思ってしまいました。
価格的にはエステートよりも当然6ワゴンのほうが安いので購入者の直接のバッティングはないのかもしれませんが、クルマとしてはやはりエステートのほうが高級感があって魅力的に見えます(個人的見解)
まあ、税金面など(4ナンバーと5ナンバー)でワゴンのほうが有利な面も多いので実際にはそれほど売れ行きには影響はなかったのではないでしょうか。
事実、エステートの販売台数は微々たるモノでした。
ここでもう一度V43-1型の生産数を書いてみます。
発売からマイナーチェンジ(V43-2)するまでの間に車両番号(プリンスは車台番号「フレーム」とは別に車両番号でも管理しており、プリンスではこちらのほうが一般的)上は6837台生産された事になっています。
これはV43-2型の車両番号が6838より始まっているので、それ以前は1型という考えによります。
凡そですが、グロリアシリーズの1型から2型へのマイナーチェンジ(S40Dのみは3型)は65年末頃から66年春頃までの間と思われるため(グランドグロリアのボルグワーナーの発売【マイナーチェンジも同時に行われており各部の作りが2型仕様になっている】が65年12月で、それ以外の車種はプリンス社報1966年4月号の記事によると3月から順次発売と記載)生産期間としては凡そですが64年5月からの約1年10ヶ月ほど・・・生産期間と販売期間は違いますが・・・の間で7,000台以下というのは、多いか少ないかでいえばあまり多くないなというのが個人的な感覚です。
大雑把に計算すると月平均300台強程度の台数では売れていたといえるのか?
何とも言えない微妙な感じです。
同じプリンスのクリッパーやマイラーでは、月に合わせて4,000台程度の生産実績があるので(65年8月実績)やはり多くはないと言うのが正直な気持ちです。
残念ながら2型の生産数が不明なので、総数の把握が出来ませんが、全期間を通じても
※その後67年登録(すでに日産と合併後)のV43A-2型の存在を確認したのですが、その個体の車両番号が9,000番代なので、実際のところは恐らく10,000台生産されたかどうかというところなのではないかと思われます。
残存数も少なく、あまり見る機会のない車ですが、中々にスタイリッシュな車なのでイベントなどでもし見る機会があればじっくり観察してみてください。
最後にカタログの比較です。
サイズが合っていないので見難いですがご了承の程を・・・
左のページのみ差し替えられています。
同じく。
初版に比べて10月版のほうがよりレジャーに使われるイメージが強まってますね。
一見同じような写真ですが、背景が違います(室内写真も別物です)
以上になりますが、因みに初版のカタログのワゴンは、グリルが初期の目の細かいものが装着されています。
しかし、発売された頃には既にグロリアシリーズのグリルは目の粗いものに切り替わっているはず。(10月版はそうなっています)
これは第二回日本グランプリのレースでの冷却効果を上げるために荒くしたものが市販車にフィードバックされたものといわれているので、生産時期的には既に荒いものになっているはずなんですが・・・
カタログの発行が発売前の3月となっているので、試作車でカタログ写真を撮影しているならば目の細かいグリルなのも合点がいきます。(グランプリは5月の初めだったので)
ただ、実際の市販車に細かいグリル装着車があったのかどうかはパーツリストで確認しないと断定できないので、今度調べておきます。
※調べました・・・パーツカタログ上では64年度版によるとV43A-344までは細かいメッシュの物が使われているとなっていましたが、何故か66年度版の記載ではV43A-410までと変わっています。
どちらが正しいのかは不明ですが、少なくとも初期の頃はまだ目の細かいグリルだったということがカタログ上では確認できました。
ではまた。
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初めまして。
コメントありがとうございます。
6ワゴンのシートですが、本来は前後とも一体式のベンチシートです。
ただし、当時は分割式にする改造をした車両はある程度いたようです。
3人掛けなので2:1の分割式になっていると思いますが、多分使い勝手を考えてそのような改造が行なわれたのだと思われます。(長尺物を載せつつ人も乗せたいとか)
基本純正のシートをそのまま切断加工しているので、ほとんどの場合分割部分は真っ直ぐ切断しただけのものが多く、そこをただ蓋をして塞いでいるだけという細工なので仕上がりはいかにも後加工したという感じです。
私自身は以前同じような改造をされたスーパー6を見たことがありますが、そちらは運転席部分がリクライニングするようになっていました。
しかし3段階程度のリクライニングでしたので、運転姿勢が保てるような代物ではありませんでしたが・・・
なので、案外当時はそれほど珍しい改造ではなかったのかもしれませんね。
非常に詳しい記事で敬服しております。
確か、プリンス&スカイラインミュウジアムで保存しているワゴン6のリアシートは分割可倒式だったと思いますが、この記事だと一体式になっているようです。
本当のところはどうなのでしょうか?