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悪性貧血と巨赤芽球性貧血の違い


貧血とは血液中のヘモグロビン濃度が減少している状態と定義され、WHO基準では、成人男子. は13g/dl未満、成人女子や小児は12g/dl未満、妊婦や幼児は11g/dl未満と定められています。

貧血も数多くの分類がされてますが、その中でも
「悪性貧血」と「巨赤芽球性貧血」はしばしば同列で語られることが多いのです。
たしかに混同しやすいかもしれませんが、
巨赤芽球性貧血はその名前のとおり赤芽球が巨大なものを言います。
具体的に言えばMCV>100fLを大球性としてますので、MCV高値かつ
葉酸やビタミンB12の不足によって起こった貧血(核DNAの合成障害に起因する)は
全て巨赤芽球性貧血です。

一方、巨赤芽球性貧血の中でも、自己免疫(抗内因子抗体、抗壁細胞抗体)による胃粘膜の萎縮によっておこる内因子分泌不全による貧血が原因となるものを特に悪性貧血というのです。

その臨床所見は
・末梢血では巨大赤血球
・好中球核の過分葉もみられます
・骨髄ではDNAの合成障害による巨赤芽球がみられ
・無効造血による溶血で間接ビリルビンの高値

などがあり、これらを検討して診断をつけます。



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