2011年06月08日
Ph染色体とは
Ph(フィラデルフィア)染色体とは,慢性骨髄性白血病(CML)の90%以上の患者に
みられる異常染色体のことである。
Ph染色体は,第9番染色体にあるc-ABL遺伝子と,第22番のBCR遺伝子が
相互転座してしまうことで,BCR/ABLキメラ遺伝子ができてしまっている。
BCR/ABLキメラ遺伝子から作られるタンパク質は高いチロシンキナーゼ活性を
もっているため,BCRタンパクのチロシン残基はリン酸化をうける。
そうすると,RASシグナル遺伝子(癌原遺伝子の一種)の伝達系が活性化されて
細胞は増殖・癌化し,慢性骨髄性白血病(CML)が発症すると考えられている。
現在はBCR-ABLチロシンキナーゼの働きを特異的に抑える分子標的薬である
イマチニブが開発されたため,CMLの治療は大きく発展した。
なお,CMLは全白血病の15〜20%を占める白血病である。
みられる異常染色体のことである。
Ph染色体は,第9番染色体にあるc-ABL遺伝子と,第22番のBCR遺伝子が
相互転座してしまうことで,BCR/ABLキメラ遺伝子ができてしまっている。
BCR/ABLキメラ遺伝子から作られるタンパク質は高いチロシンキナーゼ活性を
もっているため,BCRタンパクのチロシン残基はリン酸化をうける。
そうすると,RASシグナル遺伝子(癌原遺伝子の一種)の伝達系が活性化されて
細胞は増殖・癌化し,慢性骨髄性白血病(CML)が発症すると考えられている。
現在はBCR-ABLチロシンキナーゼの働きを特異的に抑える分子標的薬である
イマチニブが開発されたため,CMLの治療は大きく発展した。
なお,CMLは全白血病の15〜20%を占める白血病である。
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