2013年02月05日
第58回臨床検査技師国家試験の問題
午前
固定液と組成の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
1 ブアン液 ─── エタノール ×
2 カルノア液 ─── メタノール ×
3 PLP固定液 ─── パラホルムアルデヒド ◯
4 等張ホルマリン ─── 炭酸カルシウム ×
5中性緩衝ホルマリン ─── 第一リン酸ナトリウム ◯
【解説】
1-×ブアン液は組織浸透力の強いピクリン酸を加えた固定液。 内分泌顆粒の同定にはブアン液が適している。ブアン液の処方はピクリン酸、氷酢酸、ホルマリンである。
2-×カルノア液はエタノール、クロロホルム、酢酸を混合してつくる。
糖類など水溶性物質の検出の証明にカルノア液を用いる。
3-○ パラホルムアルデヒドによる蛋白質の変性作用を減弱させ、
過ヨウ素酸塩リジンによる糖鎖の固定能力を増強。
4-×等張ホルマリン液は、ホルマリン固定液に塩化ナトリウムや塩化カルシウムなどを加えて等張にしたもの。浸透圧による組織傷害を防ぐ必要のある場合に用いる。
5-○ 抗原性の保持が良好。組織を傷害することが少ないので、長期保存に適する。ホルマリン色素の沈着も少ない。浸透性はやや劣り、軽い溶血を起こす
**********************************************************
午後
骨型ALPについて正しいのはどれか。
1 熱処理で安定である。 ×
2 蛋白の一次構造は肝型ALPと同じである。◯
3 健常成人では血清中ALPの大部分を占める。 ×
4 電気泳動の移動度はノイラミニダーゼ処理によって変化しない。 ×
5 他のアイソザイムよりもL-フェニルアラニンによって強く阻害される。 ×
【解説】
1-× 骨型ALP(ALP3)は熱に弱いのが特徴(易熱性)である。
2-○ 肝型ALP(ALP1、ALP2)と骨型ALP(ALP3)は遺伝子が同じであるため、蛋白の一次構造も同じである。
3-× 健常成人では肝型ALP(ALP2)と骨型ALP(ALP3)の両方で大部分を占める。
4-× 肝型ALP2と骨型ALP3はセルロースアセテート膜電気泳動では分離が不十分だが、ノイラミニダーゼ処理により分離が明確になる。
5-× 肝型ALP1・ALP2、骨型ALP3はL‐ホモアルギニンで強く阻害され、フェニルアラニンは胎盤型ALP4、小腸型ALP5を阻害する。
固定液と組成の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
1 ブアン液 ─── エタノール ×
2 カルノア液 ─── メタノール ×
3 PLP固定液 ─── パラホルムアルデヒド ◯
4 等張ホルマリン ─── 炭酸カルシウム ×
5中性緩衝ホルマリン ─── 第一リン酸ナトリウム ◯
【解説】
1-×ブアン液は組織浸透力の強いピクリン酸を加えた固定液。 内分泌顆粒の同定にはブアン液が適している。ブアン液の処方はピクリン酸、氷酢酸、ホルマリンである。
2-×カルノア液はエタノール、クロロホルム、酢酸を混合してつくる。
糖類など水溶性物質の検出の証明にカルノア液を用いる。
3-○ パラホルムアルデヒドによる蛋白質の変性作用を減弱させ、
過ヨウ素酸塩リジンによる糖鎖の固定能力を増強。
4-×等張ホルマリン液は、ホルマリン固定液に塩化ナトリウムや塩化カルシウムなどを加えて等張にしたもの。浸透圧による組織傷害を防ぐ必要のある場合に用いる。
5-○ 抗原性の保持が良好。組織を傷害することが少ないので、長期保存に適する。ホルマリン色素の沈着も少ない。浸透性はやや劣り、軽い溶血を起こす
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午後
骨型ALPについて正しいのはどれか。
1 熱処理で安定である。 ×
2 蛋白の一次構造は肝型ALPと同じである。◯
3 健常成人では血清中ALPの大部分を占める。 ×
4 電気泳動の移動度はノイラミニダーゼ処理によって変化しない。 ×
5 他のアイソザイムよりもL-フェニルアラニンによって強く阻害される。 ×
【解説】
1-× 骨型ALP(ALP3)は熱に弱いのが特徴(易熱性)である。
2-○ 肝型ALP(ALP1、ALP2)と骨型ALP(ALP3)は遺伝子が同じであるため、蛋白の一次構造も同じである。
3-× 健常成人では肝型ALP(ALP2)と骨型ALP(ALP3)の両方で大部分を占める。
4-× 肝型ALP2と骨型ALP3はセルロースアセテート膜電気泳動では分離が不十分だが、ノイラミニダーゼ処理により分離が明確になる。
5-× 肝型ALP1・ALP2、骨型ALP3はL‐ホモアルギニンで強く阻害され、フェニルアラニンは胎盤型ALP4、小腸型ALP5を阻害する。
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