2023年11月25日
クマ対策を社会問題解決につなげるアイデアの話
クマ対策と花粉症対策をつなげて一石二鳥
街に出没する熊が問題になっている。東北地方では特に被害が大きいらしい。
このクマの対策を巡って、動物愛護の主張をする勢力の意見と、現実的な被害を主張する勢力の意見との間でひと悶着あったりなどした。
この件に関して議論の余地はないと考えている。
人は街で、獣は山で暮らすしかない。
問題は来年以降、クマが町に降りてこないようにするにはどうしたらよいか? だ。
どうやら山に食料がないことが原因の一つと言われている。
山が生態系を維持する力を減らしていることはここ数十年の間言われてきたことである。
半世紀以上前に住宅需要を見越してスギなどの針葉樹を植えたことに原因を求める説もある。
そしてそれが花粉症の蔓延につながっているという悪循環だ。
山が衰えていることがクマ被害という分かりやすい実害につながっている今がチャンスだ。
クマ被害、花粉症、山の生態系、全てを一気に解決するアイデアを実行に移そう。
何のことはない、広葉樹中心の植生へ山を整備しなおすのだ。
このアイデアはいつも予算と採算が問題になるのだが、喫緊の課題であるクマ被害と慢性的に経済的損失を出し続ける花粉症とのマイナスを打ち消すというシナリオで予算が組めないだろうか?
被害が地方限定というのもやりやすいポイントだ。
特区のような形で数年の植林計画を実行して効果を実証できれば、全国へ展開する道筋も開ける。
このシナリオに乗ってくれる政治家、官僚、地方公務員など、実績をアピールするための施策としてモチベーションの高い人もいるだろう。
閉そく感が漂う世の中で、世の中が良くなるような一手に奔走する人間に悪い印象を抱く人はいまい。
具体的な手順として、まずは山からある程度スギを除いて、広葉樹を植えるスペースを確保しなければいけない。
ここで、間引いたスギの利用先が問題となる。国産でしかもろくすっぽ整備されていない材木の商品価値は厳しいと言わざるを得ない。
ここでクマ対策や花粉症対策と言った耳障りの良い言葉が役に立つ。
この目的で伐採した材木を使った住宅、家具など、クラウドファウンディングを用いて小規模でもいいから世の中に周知する。
周知に成功すれば、市場競争力が担保できる水準まで補助金を出す。世の中に受け入れられれば補助金も出しやすい。
次に広葉樹の植樹だ。ドングリを一個一個植えていたのでは効果が出るまでに十年かかる。
成木の移植など即効性がある形と、苗木の植樹を組み合わせるのがよかろう。
しかし山間部に成木の移植となるとコストが大きい。ここで役に立つのが企業のCO2削減というモチベーション、つまりカーボンクレジットである。
この植樹、管理への出資の枠組みを作り、そこでカーボンクレジットの発行権利を得る。
企業はこのカーボンクレジットを買う。資金は運営に充てられる。
ここまでできればあとは森が育つのを待つのみだ。
林業は労災リスクが高いのでくれぐれも安全には注意してほしい。
この枠組みで林業の安全対策、技術開発も進められれば素晴らしい。
まとめよう。
クマ対策、花粉症対策を目的に、針葉樹から広葉樹への植生切り替え、管理を行う計画を推奨する。
このプロジェクトは多くの社会問題の解決を含むため、多くの官庁からの予算化ができるものと考える。
・クマ対策、森林管理:地方自治体
・花粉症対策:厚生労働省
・ゼロカーボン推進:経済産業省
・林業分野の雇用創出、技術開発:農林水産省
アイデアは公開した。いつでも実行に移してもらってよい。
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