2015年11月09日
お疲れ様でした | 陸前高田のベルトコンベア
陸前高田のベルトコンベアの解体
去る平成27年9月14日から陸前高田市のベルトコンベアの解体が始まりました。この事業ですが、かなり壮大なもので、賛否両論がある事業です。これだけの盛土が必要だったのかどうかは、国をはじめ岩手県、陸前高田市の今後の腕の見せどころだと思います。
陸前高田市の位置
岩手県陸前高田市は、県南部の沿岸のまちです。宮城県気仙沼市と接しています。
陸前高田の復興工事の概要
復興工事自体は、周辺の山を削り、防災集団移転住宅地を造成する工事と、低地部の津波浸水エリアの嵩上げ工事です。以下が全体工事平面図と土のフローです。
出典:陸前高田市震災復興事業の工事施工等に関する一体的業務のサイト
陸前高田の土の運搬のためのベルトコンベア
山から平地部に大量の土を運び出すために通常はダンプトラックで運び出すのですが、この場所では、ベルトコンベアを使って土の運搬を行っていました。
注目すべき構造物は、ベルトコンベアを架けるための橋の架台です。驚くのはその施設の規模です。ベルトの幅は1.8m、最長部は800m。土を運び出す仮置き場まで、枝分かれさせながら約3kmを張り巡らせています。1日に運び出せる土の量はおよそ2万m3とのこと。工事のスピードアップを図れるだけでなく、市内を走る工事車両を減らして、交通事故や交通渋滞のリスクを極小化させたものです。これにより、7年の工期短縮は図れたとのことです。
在りし日のベルトコンベア
私、気仙沼や他の沿岸地域のお仕事の帰りにこのベルトコンベアを見学していました。このときの写真を添付します。
長い筒のようなものはベルトコンベアです。屋根がかかっているので、風が吹いても土が飛び散ることはありません。→こういう工夫は結構重要です。
津波でやられた「道の駅」から撮影した写真です。
この写真はベルトコンベアが完成したばかりの写真です。まだ枝線がない状態です。
山から削った土は、ベルトコンベアで運ばれ、土の仮置き場に保管されます。写真のように土が落ちていく様子をみることができます。
陸前高田市単体ではとても対応できる工事ではないので、事業受託者は「UR都市機構」が代行しています。工事受注者は5社のJVです。ゼネコン3社、設計会社2社のJVです。どの会社もその筋では大きな会社です。
陸前高田の一本松です。木自体は枯れています。巨大な模型になりました。
陸前高田の津波高ですが、ガソリンスタンドの看板に目印がありました。丁度看板の上部、15.1mです。これだけみても恐ろしいです。
ベルトコンベアの最後の写真です。気仙川という河川を渡河している橋梁です。
工事自体は平成30年3月末までです。これから徐々に道路や建物が建って、更地が変貌して行きます。今後も近くに行ったときは、復興工事の進捗状況を写真で撮影します。
皆さんもお時間がありましたら、三陸に足を運んでみてはいかがでしょうか。
なお、道路沿いには以下のような生物が沢山います。くれぐれも安全運転でお越しください。
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