住吉大社(すみよしたいしゃ)は、大阪府大阪市住吉区住吉にある神社。式内社(名神大社)、摂津国一宮、二十二社(中七社)の一つ。旧社格は官幣大社で、現在は神社本庁の別表神社。全国にある住吉神社の総本社である。住吉大社(すみよしたいしゃ)は、大阪府大阪市住吉区住吉にある神社。式内社(名神大社)、摂津国一宮、二十二社(中七社)の一つ。旧社格は官幣大社で、現在は神社本庁の別表神社。全国にある住吉神社の総本社である。本殿4棟は国宝に指定されている。。
住吉大社 本宮
概要
大阪市南部、上町台地基部西端において大阪湾の方角に西面して鎮座する。海の神である筒男三神と神功皇后を祭神とし、古くは古墳時代から外交上の要港の住吉津・難波津と関係して、航海の神・港の神として祀られた神社である。古代には遣唐使船にも祀られる国家的な航海守護の神や禊祓の神として、平安時代からは和歌の神として朝廷・貴族からの信仰を集めたほか、江戸時代には広く庶民からも崇敬された。摂津国の一宮として大阪で代表的な神社であるのみならず、旧官幣大社として全国でも代表的な神社の一つである。
社殿は、本殿4棟が「住吉造」と称される古代日本の建築様式で国宝に指定されているほか、幣殿・石舞台・高蔵など多くの建物が国の重要文化財に指定されている。神宝としては、数少ない古代文書の一つである『住吉大社神代記』は国の重要文化財に指定され、木造舞楽面など多数が重要文化財・大阪府指定文化財に指定されている。また伝統的な神事を多く残すことでも知られ、特に御田植神事は全国でも代表的なものとして国の重要無形民俗文化財に指定、夏越大祓神事は大阪府選択無形民俗文化財に選択されている。
境内入り口
社名
社名は、『延喜式』神名帳には「住吉坐神社」と見えるほか、古代の史料上には「住吉神社」「住吉社」などと見える。また『住吉大社神代記』には「住吉大社」「住吉大明神大社」などとも記されている。中世には主に「住吉大神宮」と見える。明治維新後には社号を「住吉神社」と定めていたが、戦後の昭和21年(1946年)に『住吉大社神代記』の記述にならって社号を「住吉大社」に改め現在に至っている。
「住吉」の読みは、現在は「スミヨシ」だが、元々は「スミノエ(スミエ)」だった。例えば奈良時代以前に成立した『万葉集』には「住吉」のほか「住江」「墨江」「清江」「須美乃江」という表記も見えるが、平安時代に成立した『和名抄』にはすでに「須三與之」と記されている。本居宣長の『古事記伝』以来の通説では、元々の「スミノエ」に「住江」「墨江」「清江」「住吉」等の表記があてられた中で「住吉」が一般化し、それが音に転じて平安時代頃から「スミヨシ」の呼称が一般化したと解されている[4](類例に日吉大社<ヒエ→ヒヨシ>)。ただし過渡期の平安時代には両者の使い分けも見られ、歌枕としての扱いでは、「スミノエ」は江を指し「スミヨシ」は社・浦・里・浜を指すと歌学書にはある。
元々の読みである「スミノエ」の語義について、『摂津国風土記』逸文では、筑紫からお連れした住吉神がこの地に住むと言ったため、神功皇后が「真住吉住吉国(まさに住み吉き住吉国)」と讃称したことに由来とする地名起源説話を載せている。一方で歴史考証学上では、「清らかな入り江(=澄み江)」を原義とする説が有力視されている。実際に住吉大社南側の細江川(細井川)旧河口部には入り江があったと見られ、古代にその地に整備された住吉津(墨江津)は難波津とともに外交上の要港として機能し、住吉大社の成立や発展に深く関わったと考えられている。
本殿(国宝)画像は第二本宮。「住吉造」と称される古代日本の建築様式。
祭神
現在の祭神は次の4柱で、4本宮に1柱ずつを祀る。
第一本宮:底筒男命(そこつつのおのみこと)
第二本宮:中筒男命(なかつつのおのみこと)
第三本宮:表筒男命(うわつつのおのみこと)
第四本宮:神功皇后(じんぐうこうごう) - 名は「息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)」。第14代仲哀天皇皇后。
特に底筒男命・中筒男命・表筒男命の3柱は「住吉大神(すみよしのおおかみ)」と総称され、「住江大神(すみのえのおおかみ)」・「墨江三前の大神(すみのえのみまえのおおかみ)」とも別称される。延長5年(927年)成立の『延喜式』神名帳[原 2]での祭神の記載は4座。『住吉大社神代記』(平安時代前期頃か)でも祭神を4座とするが、第一宮を表筒男、第二宮を中筒男、第三宮を底筒男、第四宮を姫神宮(気息帯長足姫皇后宮)としており現在とは順序が異同する。
幣殿(重要文化財)画像は第一本宮。桁行は五間。
文化財
国宝
住吉大社本殿 4棟(附 瑞垣及び門)(建造物)
4棟とも江戸時代後期、文化7年(1810年)の造営。
明治35年(1902年)4月17日に古社寺保存法に基づき特別保護建造物に指定、昭和25年(1950年)の文化財保護法施行により国の重要文化財に指定、昭和28年(1953年)11月14日に国宝に指定。
現地情報
所在地
大阪府大阪市住吉区住吉2-9-89
交通アクセス
鉄道
阪堺電気軌道(阪堺電車)
阪堺線 住吉鳥居前停留場(徒歩すぐ)
阪堺線・上町線 住吉停留場(徒歩4分)
南海電気鉄道(南海電車)
南海本線 住吉大社駅(徒歩3分)
高野線 住吉東駅(徒歩5分)
車
駐車場:有り
2022年09月21日
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