横山光輝原作の漫画作品。
鉄人28号のに続いて横山光輝が鉄人と並行して手掛けたロボット作品。
当時の学年誌(1年生から繰り上がっていき4年生まで)に連載されており、本来連載が1年の学年誌において4年にわたって読者の進級に合わせて1年ごとに掲載誌を変えつつ連載された模様。
そのため作品としては特殊な立ち位置で、単行本化にも恵まれなかった。単行本化は実際の連載開始の62年から29年もたった91年という状態。
学年誌連載のために対象年齢が低く設定されていたため、初期はてつのサムソン、最終的に鉄のサムソンになったらしい。
鉄人と同じく遠隔操作型で、話はより簡略化されており、サムソンがのぼるくんの手に渡るまでの展開は鉄人と違い非常に簡素。
※巻末解説によると鉄人の面白さとは少年が強いしもべを自由に動かせることにあり、サムソンはその辺をより強調した作品なので、ロボットが手に渡るまでの経緯とかはあまり重要ではないと書いてあった。
あらすじ
一般人の少年高山のぼるは裏山に落ちた隕石を見に行った、ところが謎の老人に追い出されてしまう、遠くから様子を見ていると老人はその隕石にある不思議な石を撮ろうとして事故により大やけどを負ってしまう。
のぼるくんは老人を助けるが、老人はもうワシは長くないといいその意石を自作のロボットサムソンに入れて、のぼる君に託す、そして遺書を書きこと切れてしまうのだった。
偶然サムソンを手に入れたのぼるくんだったが、サムソンの力に目を付けたギャングとの戦いが始まる。ギャングのロボットをちぎっては投げちぎっては投げを繰り返し、ギャングを壊滅させたサムソン。
だが今度はサムソンの活躍を妬むサタン博士がサムソンに対して挑戦してきたのだった、そのサタン博士の最終兵器ツマミナ1号も破壊、海賊も破壊、そして世界に平和が戻ったのだった。
メカ
サムソン:高山のぼる
老人が15年かけて作ったロボット、隕石の中に眠っていた光る石を搭載することで100年稼働するらしい。外見的には27号の頭身を上げたようなデザイン。
操作は腕時計型のリモコンを使う、リモコンは鉄人と比べてもかなりアバウト。
ギャング
日本征服をねらうギャング、ギャングだが軍隊規模の戦力を保有している。
V4号艇:バルバ、ベルモット
ギャングの潜水艦、ベルモットを救援に向かうが買えりうちにあい沈む。
アルキメデス:バルバ
鳥怪獣型ロボ、何度か登場する。
ロボット(黒)
名称不明の黒いロボット、アルキメデスがやられそうなので数機が救援に来たが速攻で全滅。
ロボット(乳首メーター)
乳首にメーターがあるロボット、警察の大軍団を圧倒したがサムソンに速攻で全滅。
ガイタンク
ギャングの切り札的なロボット、飛行能力を持たず墜落の衝撃で燃料が漏れだしてそれを打ち抜かれ燃える。
サタン博士
サムソンより自分のロボットが強いと証明するために何度もサムソンに挑んできた人物。
ガマ
サタン博士のロボット巨大カエル、比較的強敵だったというか一番苦戦した相手。
ロボット(名称不明)
サタン博士の手下の普通の地味なロボット、やられメカ。
ツマミナ1号
サタン博士の切り札
海賊
その辺の船を襲って金品を略奪していただけの海賊、横山漫画によくいるタイプの外見。最後の敵だが一番しょぼい敵というある意味すごく漫画らしい展開。
かい物ロボット(名称不明)
海賊のロボット、海の怪物と思われていたがロボットだった。
キャラ
高山のぼる(のぼるくん)
本編でくん付けがデフォ。一般人の少年だったが、偶然サムソンを手に入れてしまう。
おとうさん
のぼるくんの父。息子が偶然ロボットを手に入れてきてなし崩し的にいろいろな事件に巻き込前るようになった。
何かにつけてのぼるくんに助言をしている。
おかあさん
割と空気。
老人
白衣の老人、サムソンの開発者。正体は不明。15年かけて完成させたサムソンに、動力源である隕石の中の石を入れようとして大やけどを負い死亡したが、そのまえにのぼる君にサムソンを託している。
敵
閣下
ギャングのボス。
ベルモット
ギャングの幹部。
バルバ
ギャングの幹部、戦闘部隊を率いている。
スリーブラック
ギャングのスパイ、3人組、そこはかとなく間抜け。
サタン博士
サムソンより強いロボットを作ろうとした博士。
感想等
何か解説も含めていろいろ思います、まず鉄人28号と比べるとかなり洗練されている印象を受けます。
解説に鉄人28号とはしもべであり、ランプの魔人的な存在であるみたいなことが書いてあり、サムソンは鉄人の経験を踏まえた作者がその鉄人が受けた部分だけを抽出して書いている。それ故に子供の手にロボットが渡れば経緯は簡素でいいみたいなことが書いてり、それがこの作品の肝なんでしょうか。
それ故に鉄人と比べて物語があったまってくる(面白くなってくる)までの時間が早い。
しかし洗練されているがゆえに割とパターン化が早く、それがそのまま弱点にもつながっている感じも、何か一つの曲がり角の時代だったのではと思える作品。
※緑の魔王の方には感想を書いてませんが、大体こっちと近いです
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