そしてサンライズオリジナル作品としてもこれが2作目(それまではあくまで下請けだった)。
ザンボットと比べて所謂よりスーパーロボット的な作りになっているほか、悲劇性も軽減されている。
制作が追い付かなかったのか、バンク多様しつつの新作回がいくつかあり、その回では復活メガノイドがバンクで登場するが、所謂量産型ロボット的な扱いになっている。
コミカライズはガンダムのコミカライズと同じ人+ハンマーやジャベリンなどの武器+凸から必殺技などガンダムで見られる(ネタにされている)要素があったり、また一部のデザインもガンダムっぽいものがあり(ズムシティっぽい建物が出てきたりする、メカデザも共通)一部没メカがガンダムに採用されていたりする(ハロ、WBはダイターン産)。あと音楽もガンダムと同じ人。ガンダムはダイターンの後番組というのは、意外と忘れられやすい要素なのかもしれない、
あと富野アニメではよく聞く例の「なんとぉー」が高頻度で使われている。シーブックよりずっとなんとぉーしてる気がする。
イデオンとダイターンを合わせた公式パロディ「アジバ3」も制作されている。
あらすじ
サンドレイク卿という人物の屋敷で美人コンテストが開催された、しかしサンドレイク卿は人類を改造しようと企む火星のサイボーグメガノイドであったのだ、美人コンテストはメガノイドの素体を集めるための作戦だったのである。
そこに現れたメガノイドと戦う男、噂の波乱万丈、万丈と助手のビューティーは美女たちを逃がそうとするが失敗する。万丈も突如万丈の車マッハパトロールがインターポールの見習い娘、三丈レイカによって勝手に持ち出される、そして万丈もマッハパトロールに乗り込み、そのまま成り行きでレイカも加わって救出作戦を続けるが、万丈とレイカもつかまってしまう。
そして檻の中にとらえられるが、そこでレイカは美貌が続くならメガノイドになってもいいわというが、それを聞いた万丈が激怒するのだった。
サンドレイク卿はすでにとらえていたビューティーを崖から吊り下げて、檻の中にいる万丈を煽る、人間の力では壊せない鉄格子であったが、万丈はそれを壊して飛び出してビューティーを救出し、メガボーグになったサンドレイク卿を破壊するのだった。
レイカも仲間に加えた万丈たちだったが、今度はコマンダーネロスがエリントン市で反重力装置の実験を始めたのだった、メガノイドは地球を改造して人間牧場を建設し、メガノイドの素体を作る計画を進めていたのだった。エリントン市に侵入した万丈はトッポを名乗る少年とであうのだった。
トッポの協力もあり万丈はコマンダーネロスも撃退するのだった。トッポも加え元々いた執事のギャリソンも含め5人になった万丈一家は、そのメンバーでメガノイドと戦いを始めるのだった。その後もメガノイドは時に地球に襲来し、時に地球に潜伏し、中には人間社会に紛れ込む形で人間牧場の計画を進めてくる。
メガノイドの中には人間だったころの精神を残したものもおり、中にはメガノイドを離脱するものも現れ、またメガノイドにされたことをを恨むものや、万丈の(火星時代のころと思われる)旧知の人間がメガノイド化されたもの、何かの理由から葛藤を抱えたままメガノイド化されたもの、等様々なメガノイドの悲喜こもごもがある中で、万丈はメガノイドの野望を打ち砕いていく。
登場メカ
ダイターン3:破嵐万丈、三条レイカ、ビューティフル・タチバナ、ギャリソン時田、トッポ
元々はメガノイドのプロトタイプで、万丈が火星脱出の際に持ち出したロボット。現在は万丈のものになっており、万丈のダイターンカムヒアーの掛け声を受けて飛んでくる。変形を済ませた後に万丈は「世のため人のためメガノイドの野望を打ち砕くダイターン3、この日輪の輝きを恐れぬならばかかってこい」という。
必殺技はサンアタック、他はダイターンファン(扇)、ダイターンザンバー(剣)、ダイターンジャベリン(槍)、ダイターンハンマー(ガンダムハンマーの原型)、ダイターンキャノン(足の裏)、ダイターンスナッパー(鞭)など。120mもあり、それゆえか内部はスペースに余裕があり、コックピットもかなり広い。
ギャリソン、トッポ、レイカ、ビューティー全員が一度は操縦していたりするが、ギャリソン以外は割と下手。ギャリソンが乗ると日輪の力を借りてが「日輪の力を拝借して」になっている。
ダイタンク
戦車形態。サンアタックをはじめとする武装のほとんどが使用不能になる+機動力も下がるせいか出番はそこそこ程度。
後に変形不可能な安物ダイタンクが登場するが、練習用。
ダイファイター
飛行機形態、主に移動用でである。やはり練習機の安物も登場する。
マッハパトロール:破嵐万丈、三条レイカ、ビューティフル・タチバナ、ギャリソン時田、トッポ
万丈の乗るパトカーっぽい車。変形して飛行形態マッハアタッカーになる。
マサァロケット:破嵐万丈、三条レイカ、ビューティフル・タチバナ、ギャリソン時田、トッポ
万丈が火星脱出に使用した大型ロケット。最終回で量産された。
メガノイド
元々波乱創造によって作られた火星改造用のサイボーグであり、それが火星を支配して地球をメガノイドの素体となる人間牧場とすることをねらう。現在はドンザウサーをトップにいただく組織を作っており、その組織名もそのままメガノイド。
メガノイドは要するにサイボーグなので、素体とする人間が必要、そのためあまり積極的な殺戮は行わない。
概念としては「肉体」「組織」「精神」でそれぞれ定義されているようで、万丈などは肉体は改造されてメガノイドでも、精神が人間らしさを残しているものはメガノイドとはまた違う扱いをしている。また組織としてのメガノイドを離脱し地球に住んでいるメガノイドも劇中には結構いる。すくなくとも万丈に完全にメガノイド扱いされ敵視されるのは、組織としてのメガノイドに所属し、肉体はメガノイドであり、精神的にもメガノイド至上主義のようなメガノイド的なものに支配されているものだけの様子。
部隊編成は母艦のデスバトル、指揮官かつメガボーグ化が可能なコマンダー、そして戦闘員のソルジャーからなっている。
またメガノイドはメガノイド以外にも多数の搭乗式ロボットを保有している、ダイターンもその一つだった。
メガボーグ
メガノイドのコマンダーが巨大化+変身した姿。基本的にコマンダーのみメガボーグ化できるはずなのだが、コマンダーでなくても数人で協力してメガボーグ化した例もある。
ドンザウサー
一応メガノイドのボス、ほぼ何者なのかわからないまま終わる。ずーっと息して発光するだけだったが最終回でコロスの脳波で復活、巨大化してラスボスとして万丈の前に立ちはだかる。
波乱創造との関連が推測されているが、不明。すくなくとも劇中では別人として扱われ、ザウサーも創造は別人だと認識しているような発言をしている。少なくとも万丈が子供のころから眠りについていたような発言もしている。また幼少期との万丈との面識があり、コロスとは男女の仲っぽい感じにも受け取れるような発言があるが、何もかもが謎。
コロス
ザウサーが眠っている間事実上のメガノイドのボスのようなポジションだった。最終回では戦うが、別にメガボーグにはならずアイアイで出てきて落とされてハチの巣にされる。そして必死の脳波がドンを復活させた。その後は不明だが力尽きた描写と周囲が爆発した描写があるためたぶん死亡。
フランケン
コマンダーの1人。名前の通りの外見。あまりにモテなくて絶望してメガノイドになったあげく、風紀委員としてメガノイドの愛を取り締まっていたが、惚れていたマリアが両想いだったことが発覚し、そのまま駆け落ち。彼はメガボーグ化しなかったため、メッタンダーというロボットが代わりに戦闘を行った。
へスラー
かつてのドイツ軍の戦車開発者、コールドスリープについていたようだが起きたうえでメガノイドになり、最強の戦車を開発していた。
究極戦車ニーベルゲン
コマンダーへスラーの開発した戦車。戦闘後は万丈のラジコンカーとなる、その後複製もされた。
スペシャル1号
ミナモト博士の開発していた新型サイボーグをベースに作られたメガノイドのコマンダー、通常のメガノイドと比べて仕事に忠実だがそれがそのまま弱点になっている。外見自体は角の生えたおっさん。スペシャル2号は出てこなかった。
ジミー
コマンダーの一人、ハゲでヅラをかぶっており、万丈に吹っ飛ばされて笑いものにされた挙句顔面崩壊させられた。メガノイドの技術力でその辺何とかならなかったものかと思う。
トーレス
コマンダー、所謂大友。ニセダイターンが登場したのはこのトーレスの回で、ニセダイターンはあくまでトーレスの玩具という扱いで小型、ただしダイターンから見てなのでガンダムくらいの大きさはある。
アントン
コマンダー。万丈に倒されたメガノイドや兵器の複製を量産した。
メガロボット
メガボーグ型の大型戦闘ロボット。本質的にダイターンと同じで、メガボーグの内機械の部分だけで作られて人間の部分が存在しないロボットで、主にソルジャーなどが搭乗して戦う。本質的にダイターンと同じメガノイド製のメガノイドではないロボットなのだが、ダイターンにはぼろ負け、ソルジャーが下手なのかダイターンが改造済みなのか万丈がうまいのかは不明。
デスバトル
メガノイドのコマンダーが使用する母艦。コマンダーごとに外見も性能も違うものを使用するが、デスバトルという名前で統一されている。火星と地球を短期間で行き来できる、簡単に地球の大気圏を突破できる程度の性能はある、とはいえメガノイド自体は元々は地球人のサイボーグに過ぎず別に宇宙人の侵略メカというわけでもないので、一応オンボロ艦でも(ほぼ不可能に近いとは言われていたが)沈められる程度の耐久力。
ソルジャー
メガノイド兵。元々人間だった時の個性がそこそこ残っており、割と識別できる。初期型の仮面をつけたタイプのソルジャーもおり、自我が弱いらしい。ほかにもいくつかのパターンがある。コマンダーと同性のソルジャーが配備されている。
基本的にソルジャーはメガボーグにはなれないのだが、ソルジャーには一応改造されているものの、身分的にも外見的にもソルジャーにすらなれていないブルーベレーというグループは4人の力を合わせてメガボーグになっている。
またソルジャーに改造する際に人間の記憶を消す作業も行われているが、ブルーベレーは記憶がしっかり残ってたりしている。
アイアイ:コロス
スパロボではおなじみのやられメカだが、実はかなり影が薄く、終盤くらいしか出てこない。
フラッシュファイター
メガノイドの戦闘機。
その他
マゼラン:マゼラン
旧型艦を使い13隻ものデスバトルを撃沈したのちに病死した名提督マゼランの脳を搭載した新型戦艦。反乱を起こして世界征服を企むが、呼び寄せたメガノイドカトロフとも対立し、結果万丈とカトロフの共闘によって倒された。
感想等
「いろいろ模索している」もしくは「ある種の無理をしている」印象を受けた作品。
序盤はどこか無理してるというか硬い感じで、実は初見時(十数年前)はその硬さが気になって、すぐに投げてしまった。
中盤になると主にギャリソンのキャラの良さが際立ち、万丈のキャラも掘り下げられて(そして多分中の人が万丈になじんできて)柔らかくなって面白くなる、毎回出てくるお約束の表現も柔らかくなっていって作品に柔軟性が出てくる感じも。そしてのちの富野作品の原型的な部分やガンダムとの共通点みたいなものが見えてきてだんだん作品にのめりこんでいく。だんだん無理がなくなってきて自然体になっていくと思う。
あと最終回はなんか気合が半端ない。
この作品、所謂富野作品のプロトタイプなんだとと思う。ガンダムでいろいろ言われている要素は結構ダイターン産だし、メガノイドも富野ガンダムの敵勢力みたいな思想をしているし、割とのちの富野作品っぽい要素が散見される、イデオンっぽい要素も少しあるし、セリフも所謂富野節やなんとぉーなどの富野っぽさのあるセリフが目立ち始める。要はこれ以降の富野作品ってダイターンで模索した結果というべきか。
あと富野監督のロボットアニメの基本的なイメージもたぶんダイターンなんじゃないかと思えてくる。
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