基本的にロボが多少出てくるSF小説といったところであり、月面での低重力下での戦闘はどうなるかというのが基本テーマのようで、低重力かつ真空という環境で、銃弾がどのような動きをするかという部分に重点が置かれている様子。また輸送コストや月における死者、月における生活やプロパガンダ、兵士の管理などにも言及がされている。
あらすじ
月面に突如出現した謎の侵略者「ラミア」、彼らの目的は不明であるが、地球に対してマスドライバー攻撃を開始、地球の打ち上げ施設を片っ端から破壊し、地球人を地球に閉じ込めた。ムーンベースの生き残りはマスドライバーを破壊して全滅、ムーンベースの杉本樹里はマスドライバーを破壊し、婚約者を地球に婚約者、仁野涼を残し戦死した。
そして3年後、涼は月に上がり、ラミアと戦っていた。月では打ち上げ費用の関係から、弾丸の無駄遣いが最も少ない対物ライフルを装備したテクニカルと、そのテクニカルを支援するSRVという偵察車両を使いラミアと戦い続けていた。一度は地球の打ち上げ施設は破壊されたものの、マスドライバーを破壊したたために地球は施設の再建に成功、月に拠点を作ることに成功していた。
そして装備が剣に過ぎないラミアに対してテクニカルを使用した戦闘を行っていたが、半年が経過、ラミアは移動用の車両であるチャリオットとライフルを装備するようになり、月面軍はまた人員を失ってしまうのだった。
そんな中地球からある積み荷と補充要員が送られてくる、ラミアの妨害を受けながら一応積み荷は月面軍が回収する、しかしその補充要員の北条サキは涼やその他メンバーに喧嘩腰というありさまであった。積み荷は新型の人型のテクニカル、レムが搭載されていた。レムにサキを乗せ再びラミアと戦闘を行う月面軍、そして月の溶岩チューブを探索していた時に、ラミアによって再現されたかつてのムーンベースアルファの残骸が目の前に現れる。
そこに現れた小型のラミア、何か樹里に似ていると涼は思うが、見つかり戦闘になり破壊して回収することになった、そしてそれ以外のラミアの残骸共々それを基地で解析してわかったことは、ラミアの中に有機体のコンピューターのようなものが内蔵されそれがラミアの創造主の子孫ではないかということ、そして小型ラミアには地球人のパーツが使われており、その遺伝子は樹里のものであったということであった。
登場メカ
月面軍
ラミアの出現により編成された軍、もともと小規模な基地を作れるほどの余裕しかなく、そのため銃弾すらまともに輸送できないため、武装は銃弾の無駄が少なくかつラミアを確実に破壊できる20o対物ライフルがほとんどである。
レム(LEMU):北条サキ
Luna Extravehicular Mobility Unitの略。新型のテクニカル、可変機であり基本は小型テクニカルとして稼働し、立ち上がると人型になる。武装はやはり対物ライフル。
量産型レム
月の施設のみでほとんどのパーツが生産が可能になった簡易量産型、これにより地球からの打ち上げコストをより下げることが可能になった。通常のものより小型かつ可変機構などが簡略化されている、装甲も部分的に簡略化されている、構造も単純化されており外見的。小型になっている分消費電力や消費酸素などはより小さくなっているため月面での戦闘ではより有効な他、量産することでテクニカルより搭乗員が少なくて済むため人員の節約になるなど資源不足の月面軍の懐事情が露骨に出ている、武装自体は通常のものと同じ対物ライフル。
テクニカル
本来は月面機動射撃火点という名称だが誰も呼ばない。月面車に専用の対物ライフルを装備した車両。打ち上げコストの関係から最も無駄玉が少なくなるよう武装を対物ライフルに限定している。
SRV:仁野涼、弥永アンソニー
Stramer Reconnais-sance Vehicleの略。偵察車両、テクニカルに敵の位置情報を送る、これ単独では非武装。
MF
戦闘機、急造兵器で性能は心もとない。
ラミア
突如月に出現し、マスドライバーを建設し地球を攻撃した存在、反面地球そのものへの攻撃を避けるなど謎の行動が多い。最初は2mのロボットから始まり、そのうちに大型輸送機械を出してくるようになる。
ロボット
初期はこれだけしか登場しなかったため、これがラミアと呼ばれていた、この後により大型のものが増えてくるためにいつしか単にロボットと呼ばれるようになった。
チャリオット
ロボット6機を輸送する乗り物。
バグ
ラミアの着陸機。ラミアの本体はこれ。
フライ
戦闘機。
感想等
初めて読む著者ですが、結構筆力がある感じです。
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