2016年03月30日
アガサ・クリスティから(22) (茶色の服を着た男#その1=プロローグ)
(茶色服を着た男)
#プロローグ#
今回は、”茶色の服を着た男”を 速度を落として、ゆっくりと取り上げようと思う。
アンは世界的な考古学者である父を亡くし、大都会ロンドンに出て来ていた。
ある日のこと、ロンドンの地下鉄で偶然、事件を目撃する。
死体の近くにいた医者らしき茶色の服を着た男から謎の紙片を拾う。
彼女の嫌いなナフタリンの匂いがした。
そのことがきっかけで、アンは世界的な陰謀の渦に巻き込まれて行くことなる・・・。
##########################
今までは、駆け足でアガサ・クリスティの代表作品をピックアップして来た。
特にアガサ・クリスティの推理小説の中でも推理小説として輝いている作品ばかりをピックアップ。
”ABC殺人事件”
”アクロイド殺害事件”
”オリエント急行殺人事件”
”そして誰もいなくなった”
”予告殺人事件”
”ナイル殺人事件”
”ゼロ時間へ”
アガサ・クリスティらしい代表作品=華やかな話題作ばかりを綴って来た。
今回は、少し本道の推理小説から、異色のスパイスリラーに行ってみようと思う。
(本道の推理ものには、また戻る予定ではあるが、)
ギャングのボス、諜報局員の大佐、社交界の花形も暗躍する冒険活劇風スパイ小説を楽しみたいと思う。
余談だが、諜報局大佐として 秘密裡の任命を受け動いているのは、”ナイル殺人事件”でもお馴染みのレイス大佐である。
エルキュール・ポアロの友人であり、イギリス諜報特務機関員である彼は”ひらいたトランプ” ”ナイル殺人事件”などにも登場する。
アガサ・クリスティは意外にも初期の頃、スパイ小説も沢山書いているのだ。
物語は、亡きイギリスの世界的考古学者を父に持つ冒険好きアンの手記と年配者である下院議員サー・ユースタス・ペドラーの日記で、構成されている。
実は最後に犯人が捕まらない、死なない。ということで有名な作品でもある。
アガサ・クリスティの作品中、最後まで犯人が逃げてしまったのは、”なぜエバァンスに頼まなかったか?”とこの作品である。
また他にもいくつか犯人を逃すものもあるが、主体的に逃げのびたのが上記作品である。
探偵が故意に配慮して逃がした→”オリエント急行殺人事件”
自殺→”そして誰もいなくなった”
”ナイル殺人事件” ”アクロイド殺人事件”
事故死→”魔術の殺人”
時効→”5匹の子豚”
過去に亡くなっている→”象は忘れない”
なども犯人が捕まらなかった作品である。
本題の”茶色の服を着た男”を私自身は若い頃に読んだのだが、少々、荒唐無稽であったとしても、胸躍る冒険活劇ロマンが色濃いスパイ小説スリラーであった。
私自身も何度も読んだ作品なのだが、ある読書感想文を読むと、やはり同じように感じ、同じように数回読み返された方もおられたので、本道の推理小説とはまた別の面白味、楽しみがある作品に間違いない。
また若い頃、荒唐無稽に感じたままフィクションとして楽しんでいたスパイ小説が、年齢を重ねて世界情勢を知るにつけ、荒唐無稽でもなんでもなく、ノンフィクション=あり得るのだと痛感することが多い。
(むしろ、現在はもっと内容も進化して凄いんだろうなぁ⁈と思えてくるから不思議である。
スパイ衛星から割り出せる時代。
ともかく事実は小説より奇なり。きっと現実は小説よりもより進んでいる。と私自身は感じている。)
”茶色の服を着た男”に登場する謎の大佐とは?!
世界各地の紛争地にいる者たちに影から武器を供給し、扇動し、自分達の利益の為、紛争を操っている。
因みに武器供給の為の隠語はじゃがいも等の野菜になっている。
若い頃は荒唐無稽な冒険活劇風に読んでいた。フィクションを楽しんだものだが、今となれば、ほとんどノンフィクションに近いのだと感じるのである。
プロローグはこれ位にして、次回は人物紹介から入ろうと思う。
(アガサ・クリスティから23に続く)
にほんブログ村
最大60,000円キャッシュバック!【ソフトバンク光】
保険を見直して家計を節約!ほけんのFP
コチラ
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/4904244
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック