ラブホテルのフロントをやってみた件

駅に近い立地のラブホテルなら
徒歩で来店するお客様も多いと思いますが
私が勤務しているラブホテルは微妙な場所にある為、
車で来店するお客様も多いです。

一般的なコインパーキングのように
駐車した車のタイヤに
ロックがかかるシステムなら
違法駐車も少ないかと思うのですが

私が働いているラブホテルの場合、
誰でも駐車場に侵入して
駐車できる上、コインパーキングのように
タイヤにロックがかからないシステムです。

さらに利用客のことや人件費削減もあって
駐車場の出口に人員を配置していません。

つまり、ラブホテルの利用者ではない人間も
駐車場に侵入して無断駐車することが
容易な環境となってしまっているのです。

そんな状況を知った近隣住民の一人が
連日のように駐車場に無断駐車する
ということが起こっていました。

無断駐車なら警察に言ってレッカー移動なり
減点、罰金なりしてもらえばいいんじゃ？

そう思っていましたが、警察が違法駐車を
レッカー移動したり取り締まったりできるのは
あくまで公道のみで私有地内、

つまりラブホテルや店舗などへの
無断駐車に関しては基本的に
警察は取り締まらないそうなのです。
それを分かった上でしょう。

無断駐車を行っている人物は
店側の人間が何回注意しても
のらりくらりと生返事をして
聞く耳を持たないという状態でした。



タチの悪いのになると迷惑駐車をされた側が
車に「迷惑駐車しないでください！」と書いた
貼り紙でもガムテープで貼り付けようものなら

ガムテープを貼られたせいで、剥がす時に
テープの跡が残った！
車を汚された！弁償しろ！などと

迷惑駐車をしている側が逆に
高額な損害賠償を請求するという
逆切れパターンがあったり

ならばとレッカー移動すると
車を勝手に移動させられた！
盗難された！とやはり
逆切れされるパターンがあるようで

実は私有地に違法駐車されると
違法駐車、迷惑駐車としてまともに対応すると
された側が逆に泣き寝入りするしかない。
というのが現在の日本の法律らしいです。

刑法第234条の威力業務妨害に該当

それでは違法駐車や迷惑駐車をやった者勝ちという
非常に不愉快な話になってしまうのですが、
法律的に何も対応できないのかと言うと
そうでもないようです。

検索して調べてみたところ
商業施設の駐車場内に
迷惑駐車をするというのは

迷惑駐車をしている車の為に
他の客がその施設や店舗を
利用できないということで

店側に金銭的な損害を与える行為ですから
法律的には刑法第234条の
威力業務妨害に該当するようです。

ラブホテルの駐車場には
防犯カメラが取り付けられており

違法駐車を行っている
車両や人物が何月何日
何時間、違法駐車していたか
しっかり録画していますから

店舗側がその気になれば
証拠をいつでも警察に提出できます。

威力業務妨害だと認定されれば
3年以下の懲役もしくは
50万円以下の罰金となります。

刑法130条の住居侵入罪、建造物侵入罪

違法駐車に該当する法律でもう一つ
刑法130条の住居侵入罪、
建造物侵入罪というのがあります。

よくニュースなどでも
住居侵入罪というのを聞きますが
マンションの共用部分も邸宅に該当するそうです。

団地やマンションが
「居住者以外が敷地内に立ち入ることを禁止する」
と看板に明記しているケースを
見たことがあると思いますが

あれは人目につく場所に居住者以外が
立ち入りしてはいけない場所であると
周知させることによって

無断駐車や違法駐車を
建造物侵入罪として対処しやすくする
という役割もあるようです。

ですから、迷惑駐車に悩まされていて
真剣に対策したいという場合、
施設内の目立つ場所に

「当施設の利用客以外の立ち入りを禁止します。
違反者には罰金を請求します」

みたいな警告文を貼って、
迷惑駐車が行われた録画映像と
日付、回数を淡々と記録して

証拠を揃えて警察に告訴すると
被害者から告訴された場合、
警察は動かざるを得ないようです。

もっとも警察は仕事が増えることや
迷惑駐車の対応という地味な仕事を嫌がるそうなので
告訴を中々、受け取ろうとしないらしいのですが

迷惑駐車に対して真剣に頭に来ていて
店舗側の被害も実際、あるなら
告訴されて警察沙汰になったとしても
仕方ないのではないんじゃないかと思います。

そういうわけで違法駐車は
店舗、施設側に迷惑をかけるばかりでなく

違法駐車をやっている側が
警察のお世話になった挙句、何らかの罪に問われ、
罰金や懲役を食らう可能性があるので
やらないのが無難だと思われます。

ちなみに住居侵入罪、建造物侵入罪は
たとえ未遂であっても処罰される罪状なので
マジで建物管理者がガチ切れすれば

迷惑駐車をやっている人物の所に警察が向かって
相応の報いを受けることになると思われます。

ちなみにウチの駐車場で迷惑駐車を行っていた人物は
上の者が警察に相談して対応してもらったところ、
迷惑駐車をしなくなりました。

警察側とどういうやり取りがあったのかは
分かりかねますが、やはり迷惑行為は
やらないに越したことはないでしょうね。


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