2012年07月27日
男子サッカー 日本vsスペイン
男子サッカーで、このオリンピックの場に立つ若者は、
みな大きなステップアップを目指している事は間違いない。
当然日本チームの若者達も同様であるだろうが、
今日一番スカウトの目を集めたのは、オーバーエイジで参加した吉田だろう。
他にも良い働きをした選手は居たが、
度重なる得点機の浪費にすべてをかき消されてしまった気がする。
みな大きなステップアップを目指している事は間違いない。
当然日本チームの若者達も同様であるだろうが、
今日一番スカウトの目を集めたのは、オーバーエイジで参加した吉田だろう。
他にも良い働きをした選手は居たが、
度重なる得点機の浪費にすべてをかき消されてしまった気がする。
日本サッカーに得点不足を課題とされるのは今に始まった事ではないが、
これほども決定機を作りながら、ことごとく外したのは見た事がない。
「勝つ」と言えば笑われる様な強敵を相手にトドメと言える1発を叩きこむ事に
特別な気持ちを持つなと言うのは難しい事だが、
一番狙っていたはずの形から1点も取れなかった事を見れば、
やはりこのチームの決定力不足はとんでもないもので、
スペインに勝ちさえ出来たものの、この後は1点も取れず、、、と言う
可能性がある事を否定出来るポジティブな要素を見つけるのは難しい。
思えば、その得点力不足をたった1人の選手の責任に押し付ける形でチームはこの国にやってきた。
外されたのは確実にスキルのある選手だったが、確かにFWとしては迫力不足だった。
そしてその代役として立てられたのが、これまたスキルのある大津と言う選手だった。
しかし、その代役もまたその役目を果たすには十分ではないと理解るのに時間はかからなかった。
そもそも大津と言う選手はスキルはあるものの
今求められているFWの姿にフィットするとは到底思えなかったのだが、
指揮官がそう指名したのだから仕方がない。
ただしフィットしなかった大津が、その気持ちを抑えきれず、
今日のゲームでのプレイの様にとにかく何か見せようとするのは間違えている。
その焦りがチームのチャンスを潰し、更にはピンチを招く要因になっていたのは明らかだ。
指揮官が望んだ位置ではなくとも、大津にはチームに確実に居場所があるのだから
焦らずに間違いのないプレーを選択すべきであると
誰かが若い彼に教えてあげて欲しいものだ。
ただし冷静さを取り戻さなければならないのは酒井も同じだ。
チームには二人の酒井がいるが、
残念な事に二人の酒井は同様に気を引き締めなければならない。
特にスタメンに名を連ねた酒井には強くそれを望む。
デフェンスラインに入る者は絶対にミスをしてはならない。
それはフットボールと言うスポーツでは小学生でも知っている事ではあるが、
ボールを持って攻撃に入った時には忘れがちになるものだ。
少しばかり気を抜けるのは、フリーでボックス脇まで持ち込み、
センタリングを上げる瞬間ぐらいなものだろう。
攻撃が一瞬で守備に変わるスポーツでは、
自分の後ろに誰もいない人間なら、攻撃の最中でも守備の事は忘れてはならないのだ。
しかし今日の酒井は自分の前には十分なスペースはなかった。
攻撃する事に熱心になりすぎるばかりか、
中途半端な位置でボール失うシーンも目立った。
ディフェンスでは良い働きをしていただけに残念な事だった。
今日のゲームでチームは大きな自信を得て、多くの事を学んだ事だと思うが、
私自身も大きな勉強をした。
ボールを支配するのと、ゲームを支配するのは全く別物であると
改めて認識出来たゲームだった訳だ。
間違いなく前半はそうだった。
ゲームを支配出来るのであれば、ボールなど持たせてやっても良いのだ。
少なくともボックスの手前まではそうなのだ。
ただし、我チームはボールの支配をも望んだが、
それが許されなかったと言う点は忘れてはならないし、
後半は同じやり方が、1人少ない相手に、ほぼ機能しなかった事も整理しなければならない。
また、ネガティブな交代はネガティブなプレーを呼ぶ事も然りだ。
交代カードを切ることは、ベンチからのメッセージだと良く言われるが、
今日のゲームでも、それを確認する事が出来た。
指揮官がボランチのリフレッシュを図った後、
まだ残り時間が残されているにも関わらず、
コーナーフラッグでの時間経過を試みる選手の姿がそれだ。
あのタイミングで守り切る事を決断した指揮官を否定する気はないが、
確実な攻め手を持てない上に、1人少なく、疲弊し切った相手に
ディフェンスのカードを切って欲しくはなかった。
また、一旦ディフェンスのマインドになってしまうと、
簡単なシュートを決め切れないのも自然な事だと言えるかもしれない。
FIFAに選ばれた審判とて間違いを犯す事は受け入れなければならないが、
審判たるものは対戦カードをみて優劣や正誤を決めてはならない。
しかしその審判も試合が始まり、目の前で展開されるゲームに
自然とその間違いに気が付いた様だった。
すぐに許容範囲と言える程度のレフェリングになったが、
それでもあのレッドカードの意味は理解出来ない。
大きな不満を感じないのは私が日本人だからに間違いないだろう。
それにしてもディフェンシブ過ぎないスタートの選択と言うのは清々しいと思うのだ。
相手は格上かもしれないが、自分たちが対戦する前から格上だと決め付けるのは馬鹿馬鹿しいし、
ワールドカップでもない場の、しかもこれからと言う若者達の修行の場で、
自分たちのチカラを試したり、自分たちと相手との差を知れずにその場を去るのは間違えている。
しかも相手は、その差や自分たちの立ち位置を知るには、他にない絶好の相手。
それでもこれまでの戦いを見るに、そうしないのではないか?と思わせる指揮官の不安があった。
今日の仕事の全てに納得するものではないが、清々しいスタートの選択をした仕事は
間違いなく良いものであったと言えるし、
少なくとも正気を失っている様に見えたこれまでの選択とは違うものだった。
これまでの予選では「本大会出場は最低課題」とのプレッシャーがあったと思うが、
ここからは解き放たれた世界。
持てるチカラのすべてをぶつけて将来へのステップにして欲しいものだ。
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投稿者:くぼかず|03:30|ロンドンオリンピック
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