2020年08月16日
【食品ごとの血糖値上昇度合いを表現】GI食品
GIとは食後血糖値の上昇を示す指標であるグライセミック・インデックス(Glycemic Index)の略です。GIは、食品に含まれる糖質の吸収の度合いを示し、摂取2時間までの血液中の糖濃度を計ったものです。オーストラリアのシドニー大学では、ぶどう糖を100とした基準の場合、GIが70以上の食品を高GI食品 56〜69間の食品を中GI食品 55以下の食品を低GI食品と定義しています。
2003年にWHOから、肥満や糖尿病の発症リスクを低GI食品が低減させる可能性があるというレポートが出されたことから、その後もさまざまな研究が進み、食品メーカーは食物繊維が多くエネルギーが少ない低GI食品を供給するために製品開発を行っています。低GI食品は、増加傾向にある肥満、メタボリックシンドロームの予防や改善の観点から、注目されています。
ご飯などの糖質が多い食品は、胃や十二指腸で消化され小腸から吸収されます。吸収された糖質はぶどう糖などとして血管内に取り込まれます。血液中にぶどう糖などが入ると、インスリンにより、多くの組織に取り込まれます。糖分を多く摂取した場合、インスリンもより多く分泌されます。インスリンは脂肪の合成を促し、脂肪分解を抑制する作用を持っているため、脂肪が蓄積されやすくなります。インスリンの分泌が少なく、血液中の糖分の処理ができなくなると、血糖値が下がらなくなります。食後数時間たっても、血糖値が下がらない状態が継続することが、糖尿病です。血糖値が食後急激に上がらないような食生活が、糖尿病を防ぐためには重要と言われています。
一般的に血糖値が上昇しやすいのは、エネルギー源となるご飯やパン、砂糖などの食品と言われています。次にたんぱく質の多い肉や魚介類、卵、乳製品など、そして脂質の多い食品が続きます。血糖に上昇するからといって、ご飯やパンを食べないと、栄養バランスが悪くなります。
血糖値が上がりやすいご飯やパンなどですが、研究により、同じ量の糖質を含む食品でも、食物繊維含有量で血糖値が急激に上昇するものとおだやかに上昇するものがあるということがわかってきました。同じパンでも、ライ麦パンは低GI食品、マフィンは高GI食品となります。
高GI食品は、急激に血糖値を上昇させるため、血液中の糖分を処理するために多量のインスリンが分泌されます。一方、低GI食品は、糖分がおだやかに取り込まれ、血糖値の上昇もゆるやかになり、インスリンも多量に分泌されることなく、糖分はすみやかに吸収されます。糖分をおだやかに取り込む低GI食品を理解することは、急激な血糖値の上昇や肥満の防止に大きく関与しています。
主な食品のGI値は以下の通りです。
GIの提唱者であるトロント大学のジェンキンス博士が、セカンドミール効果という概念発表しました。ジェンキンス博士は、ファーストミール、つまり最初に摂る食事が、次とる食事、すなわちセカンドミールの後の血糖値に影響をおよぼすことを、セカンドミール効果と定義しています。
食物繊維の多い大豆などを含む食事は、消化や吸収を遅らせ、食後の血糖値の上昇をおさえ、さらにこのような食事は、次の食事の血糖値を改善することが研究により明らかとなっています。
セカンドミール効果により、消化や吸収がおだやかになる上、小腸に達した糖分と食物繊維により血糖値の低下及び食欲を調節するホルモンが分泌され、満腹感の持続にも大きな役割を果たしていると考えられています。
GIとは食後血糖値の上昇を示す指標であるグライセミック・インデックス(Glycemic Index)の略です。GIは、食品に含まれる糖質の吸収の度合いを示し、摂取2時間までの血液中の糖濃度を計ったものです。オーストラリアのシドニー大学では、ぶどう糖を100とした基準の場合、GIが70以上の食品を高GI食品 56〜69間の食品を中GI食品 55以下の食品を低GI食品と定義しています。
2003年にWHOから、肥満や糖尿病の発症リスクを低GI食品が低減させる可能性があるというレポートが出されたことから、その後もさまざまな研究が進み、食品メーカーは食物繊維が多くエネルギーが少ない低GI食品を供給するために製品開発を行っています。
低GI食品を摂ることで血糖値の上昇をおだやかにし、セカンドミール効果で次の食事の血糖値の上昇もおだやかにすることができます。肥満やメタボリックシンドロームの予防及び改善のためにも、低GI食品を食生活に取り入れ、毎日の健康の維持を心がけることをおすすめします。
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