俺とヌンチャクと後頭部
パワーリストでパワーアップしたような気になった俺は、さらにヌンチャクの入手に乗り出した。
ブルスリーをきっかけに第一次カンフーブームが起きていたおかげで、近所の駄菓子屋にまでプラスチック製のヌンチャクがぶら下がるようになっていたが、俺が求めていたものは武器としてのヌンチャクなので、おもちゃは眼中に無かった。
もちろん自作にもトライしたが、なにしろ小学生の工作なのと、テレビで見た映像、映画雑誌のスチールぐらいしか情報が無い。とりあえず、ヒートンを丸棒の両端にねじ込み、工具箱の中にあった適当な鎖でつなげてみた。
なんか違う、プラカラーで黒く塗ってみた、ちょっと良くなったぞ。
友達に見せるわけにはいかないが、練習用ぐらいにはなるだろう。
と、自作ヌンチャクを持ち、一人海岸へ行った。
頭の中でブルースリーの動きを必死で思い出しながら、振りまっわしてみた。
おおお、いい感じで風を切る。キャッチは出来ないが、振り回すだけならできそうだ。
戻ってきたヌンチャクに直撃されそうになりながら振り回していたら、突如重さが消えて、
後ろのテトラポットが衝突音を発した。
そう、丸棒からヒートンが抜けて飛んでいったのだ。やっぱ、一人でやってて、良かった。
そばに友達がいたら、大事故になるところだ。その後大事故は起こってしまうのだが、 続きは夜に書きます。
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イチオシ相互リンク∞