2015年10月12日
関西にてA京都 「琳派京(みやこ)を彩る」
今日はまず大徳寺名宝曝涼展(虫干し)に行きました。10月第2週目の日曜日、晴れた日にしか見れません。早朝の雨もやんで無事開催。
虫干しは2回目です。博物館の展示のような照明はありませんが、ガラスケースのない、手の届く距離で国宝・重文宝物をまじかに見られます。
狩野探幽の襖絵(これも見応えがあります)のうえに、ずら〜っと、無造作に吊るされている国宝・重文の名宝類が、ふきぬける風で、はためいている光景など、博物館では絶対に見ることの出来ない、貴重な経験です。
まずは国宝・牧谿の観音・猿鶴図、「龍虎図」。やはりここは混んでいますが、少し待つとすぐ前で見ることができます。 正面の観音像の、薄暗い洞窟の空間の空気感、、ほのかに浮かび上がる衣服の線、鶴の迫力、子を守ろうとする猿の表情、木の筆の運びがなど、やはり実物を見なければ充分には伝わらないものです。照明の落された中の鑑賞ははとても迫力がありました。
国宝の方丈の縁側に腰かけ、目の前の庭越しに国宝の唐門を眺めるという国宝づくしの至福のひと時でした。
牧谿以外も、国内の絵師では明兆、探幽、蘆雪らビッグネームの作品を手が届く距離で見ることができます。また日頃は見る機会のない中国絵画の顔輝、日観の秀作、その他作者不詳の作品もたくさん!
方丈(国宝)の中は撮影禁止なので報告出来ないのが残念です〜。唐門(国宝)は日光東照宮の日暮門の模型になっているそうです。
利休さんが大徳寺に寄進された「芙蓉図 伝牧谿筆 附利休添文」も茶室に展示されていました。墨のトーンが薄い部分が多い上に、全体に薄墨がかかっているせいか一見地味なんですが、比較的少ない手数でありながら的確にものごとの有様を描ききっているところが見事で、見れば見るほど味わいが増してきます。
お昼は『大徳寺 一休』さんへ。 京都の食材を使った精進料理でを満喫させて頂きました。お料理はまず目から秋を楽しむという趣向で、素材も秋いっぱいでした。
その後は時間もない中、京都国立博物館へ。
入場まで40分待ちという表示でしたが、実際は30分くらい。夕方になっても来場者が多くいたので、時間に余裕をもって行くことをオススメします。
平成知新館オープンから1年。今秋は、メモリアルイヤーのトリを飾る、大々的な琳派展「琳派誕生400年記念 琳派 京(みやこ)を彩る」が開催されています。
本阿弥光悦にはじまり、俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一といった琳派のスーパースター達の作品が京都で一堂に会するのは、なんと今回が初めてとか。国宝5件、重文36件、絵画にとどまらず書や陶芸など多彩な分野で受け継がれてきた琳派の美が充分に楽しめます
琳派創世のきっかけを作ったのが、光悦と宗達。そんな2人の最強の競演作ともいえる「鶴下絵(つるしたえ)三十六歌仙和歌巻」では、宗達が鶴が羽ばたき羽を休めるまでの様子を描き、その上に光悦が三十六歌仙の和歌を書きました。全長13メートルにもおよぶ超大作が全面公開されています。これが一番の目的でした。何度も図録では見ていますが、体は銀で、くちばし、足、目は金など初めて気がつきました。鳥が向かい合って呼び合っていたり(?)というのも面白かった。ただあまりに長く混んでいるため、全体を一度には見られないので、アニメーションのように流れを追えなかったのは残念でしたが、素晴らしい作品でした。
重文 鶴下絵三十六歌仙和歌巻 部分 本阿弥光悦書は、・俵屋宗達下絵 京都国立博物館蔵
その他お気に入りの作品-
草花図襖、芥子図屛風(京都国立博物館蔵)、秋草図屛風俵屋宗雪筆’(東京国立博物館蔵)はとても秋色のうつくしい作品。
十二ヶ月歌意図屛風尾形光琳筆・鷹司兼煕ほか賛は光琳にしてはとても瀟洒な江戸風。
雪舟写山水図 尾形光琳 奈良・大和文華館 は光琳の以外な面も。雪舟水墨画も学んでいたのですね。
色絵定家詠十二ヶ月和歌花鳥図角皿 尾形乾山作 乾山のこういう作品は大好きです。鶴、烏、月、孔雀、、四季折々の絵だけでも十分見応えがあります。
業平・菊に雁・楓に鹿図 立林何帠筆 三幅対の作品です。江戸琳派風。
時間の都合でかなり急いで見てしまいましたが、個人蔵の作品も多く、とても貴重な展覧会だと思います。関西の方は是非足を運んでみてください。
展示替えが多いので、事前に出品リストをチェックしておきましょう。
日程10月10日(土)〜11月23日(月・祝)
時間 9:30〜18:00(受付終了17:30) 金曜日は〜20:00(受付終了19:30
休館日月曜日(祝日の場合翌日)料 金1,500円
場所 京都国立博物館 平成知新館
公式サイトhttp://www.kyohaku.go.jp/jp/special/
虫干しは2回目です。博物館の展示のような照明はありませんが、ガラスケースのない、手の届く距離で国宝・重文宝物をまじかに見られます。
狩野探幽の襖絵(これも見応えがあります)のうえに、ずら〜っと、無造作に吊るされている国宝・重文の名宝類が、ふきぬける風で、はためいている光景など、博物館では絶対に見ることの出来ない、貴重な経験です。
まずは国宝・牧谿の観音・猿鶴図、「龍虎図」。やはりここは混んでいますが、少し待つとすぐ前で見ることができます。 正面の観音像の、薄暗い洞窟の空間の空気感、、ほのかに浮かび上がる衣服の線、鶴の迫力、子を守ろうとする猿の表情、木の筆の運びがなど、やはり実物を見なければ充分には伝わらないものです。照明の落された中の鑑賞ははとても迫力がありました。
国宝の方丈の縁側に腰かけ、目の前の庭越しに国宝の唐門を眺めるという国宝づくしの至福のひと時でした。
牧谿以外も、国内の絵師では明兆、探幽、蘆雪らビッグネームの作品を手が届く距離で見ることができます。また日頃は見る機会のない中国絵画の顔輝、日観の秀作、その他作者不詳の作品もたくさん!
方丈(国宝)の中は撮影禁止なので報告出来ないのが残念です〜。唐門(国宝)は日光東照宮の日暮門の模型になっているそうです。
利休さんが大徳寺に寄進された「芙蓉図 伝牧谿筆 附利休添文」も茶室に展示されていました。墨のトーンが薄い部分が多い上に、全体に薄墨がかかっているせいか一見地味なんですが、比較的少ない手数でありながら的確にものごとの有様を描ききっているところが見事で、見れば見るほど味わいが増してきます。
お昼は『大徳寺 一休』さんへ。 京都の食材を使った精進料理でを満喫させて頂きました。お料理はまず目から秋を楽しむという趣向で、素材も秋いっぱいでした。
その後は時間もない中、京都国立博物館へ。
入場まで40分待ちという表示でしたが、実際は30分くらい。夕方になっても来場者が多くいたので、時間に余裕をもって行くことをオススメします。
平成知新館オープンから1年。今秋は、メモリアルイヤーのトリを飾る、大々的な琳派展「琳派誕生400年記念 琳派 京(みやこ)を彩る」が開催されています。
本阿弥光悦にはじまり、俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一といった琳派のスーパースター達の作品が京都で一堂に会するのは、なんと今回が初めてとか。国宝5件、重文36件、絵画にとどまらず書や陶芸など多彩な分野で受け継がれてきた琳派の美が充分に楽しめます
琳派創世のきっかけを作ったのが、光悦と宗達。そんな2人の最強の競演作ともいえる「鶴下絵(つるしたえ)三十六歌仙和歌巻」では、宗達が鶴が羽ばたき羽を休めるまでの様子を描き、その上に光悦が三十六歌仙の和歌を書きました。全長13メートルにもおよぶ超大作が全面公開されています。これが一番の目的でした。何度も図録では見ていますが、体は銀で、くちばし、足、目は金など初めて気がつきました。鳥が向かい合って呼び合っていたり(?)というのも面白かった。ただあまりに長く混んでいるため、全体を一度には見られないので、アニメーションのように流れを追えなかったのは残念でしたが、素晴らしい作品でした。
重文 鶴下絵三十六歌仙和歌巻 部分 本阿弥光悦書は、・俵屋宗達下絵 京都国立博物館蔵
その他お気に入りの作品-
草花図襖、芥子図屛風(京都国立博物館蔵)、秋草図屛風俵屋宗雪筆’(東京国立博物館蔵)はとても秋色のうつくしい作品。
十二ヶ月歌意図屛風尾形光琳筆・鷹司兼煕ほか賛は光琳にしてはとても瀟洒な江戸風。
雪舟写山水図 尾形光琳 奈良・大和文華館 は光琳の以外な面も。雪舟水墨画も学んでいたのですね。
色絵定家詠十二ヶ月和歌花鳥図角皿 尾形乾山作 乾山のこういう作品は大好きです。鶴、烏、月、孔雀、、四季折々の絵だけでも十分見応えがあります。
業平・菊に雁・楓に鹿図 立林何帠筆 三幅対の作品です。江戸琳派風。
時間の都合でかなり急いで見てしまいましたが、個人蔵の作品も多く、とても貴重な展覧会だと思います。関西の方は是非足を運んでみてください。
展示替えが多いので、事前に出品リストをチェックしておきましょう。
日程10月10日(土)〜11月23日(月・祝)
時間 9:30〜18:00(受付終了17:30) 金曜日は〜20:00(受付終了19:30
休館日月曜日(祝日の場合翌日)料 金1,500円
場所 京都国立博物館 平成知新館
公式サイトhttp://www.kyohaku.go.jp/jp/special/