2015年08月23日
迎賓館赤坂離宮
迎賓館は諸外国の賓客をもてなす国の迎賓施設で、内閣府が管理しています。東京赤坂と京都にあり、非公開が原則ですが、一般公開は賓客の少ない8月に10日間行われます。毎年6月に内閣府により応募要項が発表され、当選すると参加できます。日にちは応募時に希望を指定します。時間は15時半までいつでも入れますが、16時半閉門です。
ガイドさんの説明も16時すぎに終わりますし、16時15分に噴水も止まってしまいます。
細部にわたり見どころが豊富なので、時間に余裕をもって行くことをおすすめします。
この建物は東宮御所(赤坂離宮)として明治42年(1909年)建てられましたが、設計したのは、日本近代建築の父と呼ばれたジョサイア・コンドルの弟子である建築家の片山東熊です。
第二次世界大戦後は、国の持ち物となり今は国家元首や国賓を招く外交の場となっています。参観受付が終わると、日本国政府の紋章、「五七の桐」のバッジをもらって参観します。3枚の桐の葉の上に中央に7つの桐花を、その左右にそれぞれ5つの桐花を配した図柄となっています。
受付が終わって順路に沿って進むと、迎賓館が目の前に見えます。こちらが本館正面と前庭です。先ほどの正門からまっすぐ見えた場所です。まずはこの写真の一番手前の入り口から入って中を観覧します。中は撮影禁止でしたが、2階にある4つの間と、「中央階段と二階大ホール」を見ることができました。各部屋にボランティアガイドさんがいて、丁寧に説明してくださるので、とても理解が深まりました。
それぞれの見学場所の簡単な紹介です。
「彩鸞(さいらん)の間」
条約・協定の調印式。国・公賓のテレビインタビューに利用。鸞(らん)と呼ばれる架空の鳥が暖炉の両側など、室内の装飾に施されています。
「花鳥の間」
国、公賓主催の公式晩さん会に利用。最大約130名収容。天井に描かれた36枚の絵。壁面に飾られた30枚の七宝焼きの花鳥。チャボの絵が有名。晩餐会やルーム・サービス用などの大倉陶園の食器を展示。
「朝日の間」
国、公賓用のサロン。表敬訪問や首脳会談に利用。天井に描かれた女神の絵。16本の大理石。壁の織物(川島織物)。獅子頭の目の絵は、どこから見ても観ている人の方を見ているように見える「だまし絵」となっていました。これが興味深かったです。
「羽衣の間」
舞踏会場として設計。現在はレセプションや歓迎行事、晩餐会の招待客に食前酒や食後酒を振舞うのに利用。館内で一番大きく豪華なシャンデリアは、高さ約3m、重さ800kg。オーケストラ用の舞台有り。
「中央階段」と「二階大ホール」
一階の正面玄関から二階に繋がる階段。大理石の上に赤い絨毯が敷かれている有名な場所。二階には大ホールがあり、大理石が多く使われている空間です。
会場には、3種類の色(赤・橙・青)の腕章の方がいました。赤が誘導スタッフ、橙が観覧場所を説明するボランティアの方、そして青が内閣府のスタッフの方です。内閣府の方によると、この迎賓館は内閣府の傘下にあり、実際の迎賓施設としての運営、たとえばお料理やベッドメイキングなどは、毎年入札で決まるホテルが対応するそうです。聞いたところ、大規模で有名ホテルが多いようです。
主庭と呼ばれているお庭です。2009年に創建当時の建造物である本館、正門、主庭噴水池が国宝に指定されています。
正面玄関です。屋根の上に青銅でできた「甲冑」「天球」「鳳凰」などの彫刻がほどこされています。建築様式はネオ・バロック方式で、ベルサイユ宮殿、ルーブル宮殿、バッキンガム宮殿を参考にしたと言われています。
内閣府の方によると、毎年応募しても確率は変わらないそうですので、また応募して行ってみようと思っています。参考になるサイトを下記にご紹介します。また、観覧の際は、夏なので飲み物をもって行かれるとよいと思います。休憩室、
トイレが受付そばにあります。
参考サイトのご紹介
【参考サイト】
迎賓館赤坂離宮http://www8.cao.go.jp/geihinkan/index.html