2014年08月24日
西芳寺(苔寺) 〜 8月
昨日は誕生日でした^^
だから、といわけではありませんが、これまでいきたいと思いつつ行けなかった、世界遺産「西芳寺(苔寺)」へ行ってきました。
夢窓疎石ゆかりの名庭を日帰りでめぐるツアーに参加したのですが、 京都の名庭を訪ね、日本の美に触れるとても贅沢な1日でした。思い出に残る誕生日になると思います。
西芳寺は、奈良時代、行基菩薩の開創と伝えられる古刹(こさつ:由緒ある古いお寺)で、兵乱などで荒廃の後、暦応2年(1339)に夢窓国師により再建されました。その見事な構造は後の日本庭園に大きな影響を与えてきました。また、足利義政が銀閣寺を建てるときに庭や建物を見本にしたことは有名な話です。
禅と東山文化にとても興味がある私としては以前から行きたかったのですが、往復はがきによる事前申し込みが必要な上、拝観料が3千円すること、拝観に際しては、写経などの宗教行事に参加する事が必要など、けっこう敷居が高いように感じて、京都に何度も行っているにもかかわらず、これまで訪れたことはありませんでした。
今回は事前の申し込みはツアーなので不要ですし、誕生日プレゼントのつもりで思い切って参加してみました。
拝観は10時からなのですが、9時半にはついてしまったので、門前で少し待ったあと、9時40分頃から中に案内されます。私たちのツアーだけかと思ったら、他にも個人で申し込まれた方もたくさんいて、10時の回は全部で80名近くいたように思います。外国人の方もちらほら。まず、般若心経、坐禅和讃の唱和のあと、今回写経はなかったのですが、祈願札に願い事と住所氏名を書いて納めました。
願い事はひとつ、ということで、迷いましたが「平常心」と書きました。
宗教行事が終わったのが10時30分頃、順次庭園に向かいます。
お寺の方の庭園の説明を聞くことができます
庭園内を約120種類の苔が覆い、まるで緑のじゅうたんを敷き詰めたような美しさです。苔は梅雨時が一番美しいそうですが、ちょうど雨がふったせいか、真夏のわりには苔はしっとりしていたと思います。
園内には古い建物はあまりまりませんが、湘南亭(重要文化財)は、千利休の二男少庵が建てたもので、桃山期の建築です。ただ、中は拝見できません。
庭園は上下二段構えの造りで、上段には枯山水の庭、下段には「心」の字を描く黄金池を中心とした池泉回遊式の庭を配置。
苔の緑、せせらぎの音、蝉の声、美しい水の中を涼しげに泳ぐ鯉・・・、人の波が過ぎるのを待ち、ゆっくり散策することができました。時間制限はないのですが、約30分〜1時間程度でひと通り見学できると思います。
また、秋や冬季節を変えて訪れてみたいと思いました。
昼食は「天龍寺」内の師月で。3千円の精進料理なのですが、結構量もあり、野菜と大豆中心のとてもヘルシーな食事です。美しい庭園を眺めながらゆったりとおいしい食事をいただくことができ、大満足。季節ごとにメニューも変わるそうなので、また来てみたいと思いました。
その後、天龍寺庭園を散策し、嵐山を少し歩いて最後の観光場所「等持院」へ。
ここでではお抹茶と和菓子をいただきながら、住職さんの説明を聞くことができました。
入口に達磨さんの像があり、そのとき感じたことが現在の自分の心のありようを示しているとか。
私は上目遣いで「ん?」ととぼけているように見えました。。。
ここは足利家の菩提寺で、境内の霊光殿には足利13歴代将軍の木像を安置しています。
3年前にも訪れたばかりですが、室町文化に興味のある私は、ここはとても興味深い場所です。
図らずも戦いにあけくれた生涯を送った足利尊氏。戦前において、足利尊氏は後醍醐天皇に反逆した悪人とされていたのは多くの人が知っていると思います。天皇への敬意を持ち、敵に寛大で、国家の安定に死力を尽くした尊氏はもっと評価されるべき人物ではないでしょうか?
また義満、義政のコレクションは世界に誇る素晴らしいものですし、日本美術を語るうえで、室町時代はとても面白い時代だと思っています。
17時すぎに京都駅に到着、新幹線で帰京。
本当に贅沢で充実した1日でした。
京都の魅力は本当に奥深く、何度も訪れたい魅惑的な街だと改めて思いました。
だから、といわけではありませんが、これまでいきたいと思いつつ行けなかった、世界遺産「西芳寺(苔寺)」へ行ってきました。
夢窓疎石ゆかりの名庭を日帰りでめぐるツアーに参加したのですが、 京都の名庭を訪ね、日本の美に触れるとても贅沢な1日でした。思い出に残る誕生日になると思います。
西芳寺は、奈良時代、行基菩薩の開創と伝えられる古刹(こさつ:由緒ある古いお寺)で、兵乱などで荒廃の後、暦応2年(1339)に夢窓国師により再建されました。その見事な構造は後の日本庭園に大きな影響を与えてきました。また、足利義政が銀閣寺を建てるときに庭や建物を見本にしたことは有名な話です。
禅と東山文化にとても興味がある私としては以前から行きたかったのですが、往復はがきによる事前申し込みが必要な上、拝観料が3千円すること、拝観に際しては、写経などの宗教行事に参加する事が必要など、けっこう敷居が高いように感じて、京都に何度も行っているにもかかわらず、これまで訪れたことはありませんでした。
今回は事前の申し込みはツアーなので不要ですし、誕生日プレゼントのつもりで思い切って参加してみました。
拝観は10時からなのですが、9時半にはついてしまったので、門前で少し待ったあと、9時40分頃から中に案内されます。私たちのツアーだけかと思ったら、他にも個人で申し込まれた方もたくさんいて、10時の回は全部で80名近くいたように思います。外国人の方もちらほら。まず、般若心経、坐禅和讃の唱和のあと、今回写経はなかったのですが、祈願札に願い事と住所氏名を書いて納めました。
願い事はひとつ、ということで、迷いましたが「平常心」と書きました。
宗教行事が終わったのが10時30分頃、順次庭園に向かいます。
お寺の方の庭園の説明を聞くことができます
庭園内を約120種類の苔が覆い、まるで緑のじゅうたんを敷き詰めたような美しさです。苔は梅雨時が一番美しいそうですが、ちょうど雨がふったせいか、真夏のわりには苔はしっとりしていたと思います。
園内には古い建物はあまりまりませんが、湘南亭(重要文化財)は、千利休の二男少庵が建てたもので、桃山期の建築です。ただ、中は拝見できません。
庭園は上下二段構えの造りで、上段には枯山水の庭、下段には「心」の字を描く黄金池を中心とした池泉回遊式の庭を配置。
苔の緑、せせらぎの音、蝉の声、美しい水の中を涼しげに泳ぐ鯉・・・、人の波が過ぎるのを待ち、ゆっくり散策することができました。時間制限はないのですが、約30分〜1時間程度でひと通り見学できると思います。
また、秋や冬季節を変えて訪れてみたいと思いました。
昼食は「天龍寺」内の師月で。3千円の精進料理なのですが、結構量もあり、野菜と大豆中心のとてもヘルシーな食事です。美しい庭園を眺めながらゆったりとおいしい食事をいただくことができ、大満足。季節ごとにメニューも変わるそうなので、また来てみたいと思いました。
その後、天龍寺庭園を散策し、嵐山を少し歩いて最後の観光場所「等持院」へ。
ここでではお抹茶と和菓子をいただきながら、住職さんの説明を聞くことができました。
入口に達磨さんの像があり、そのとき感じたことが現在の自分の心のありようを示しているとか。
私は上目遣いで「ん?」ととぼけているように見えました。。。
ここは足利家の菩提寺で、境内の霊光殿には足利13歴代将軍の木像を安置しています。
3年前にも訪れたばかりですが、室町文化に興味のある私は、ここはとても興味深い場所です。
図らずも戦いにあけくれた生涯を送った足利尊氏。戦前において、足利尊氏は後醍醐天皇に反逆した悪人とされていたのは多くの人が知っていると思います。天皇への敬意を持ち、敵に寛大で、国家の安定に死力を尽くした尊氏はもっと評価されるべき人物ではないでしょうか?
また義満、義政のコレクションは世界に誇る素晴らしいものですし、日本美術を語るうえで、室町時代はとても面白い時代だと思っています。
17時すぎに京都駅に到着、新幹線で帰京。
本当に贅沢で充実した1日でした。
京都の魅力は本当に奥深く、何度も訪れたい魅惑的な街だと改めて思いました。