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2016年03月03日

超初心者向け知的財産のお話 知財検定過去問題 その39





かえるくんです

引き続き2級過去問題解説です。

Q19、著作権法についての問題です。
 この問題はTPPの発効にも影響される時事的問題
 なので、要注意です。


ア 著作権に関するベルヌ条約には,内国民待遇の原
則が規定されている。

その通りです。

イ 日本で最初に発行された著作物であれば,外国人
の著作物であっても日本の著作権法で保護される。

その通りです。

ウ 日本と保護を求める外国がベルヌ条約による保護
関係にある場合,当該外国の保護期間が日本より短い
場合は,当該外国の国民の著作物は当該外国の保護
期間だけ保護すればよい。

その通りです。
たとえば日本の著作権は死後50年、ドイツの著作権は
死後70年、保護されます。
死後51年のドイツの著作物を日本で使おうとする場合、
日本の法律ではフリーで使えますが、実際はドイツの
法律が適用されて死後70年を経過するまでフリーには
なりません。逆に死後51年の日本の著作物をドイツで
使うときはドイツの著作権法ではフリーではありませんが
日本の著作権法ではフリーなのでドイツでフリーに使え
ます。
TPPの発効により、日本においても著作権の保護期間
は作者の死後70年になりますので、ドイツでは今後、
日本の著作物をフリーで使うのに死後70年を待たなくて
はなりません。
また、TPP発行で保護期間が死後70に変わっても、
すでに権利切れしている著作権が復活することはありま
せん。

エ 外国において創作され,外国において最初に発行
された著作物は,日本国民の著作物であっても日本の
著作権法の保護対象とはならない。

日本国外で最初に発行された著作物については日本
国民の著作物、最初に国内で発行された著作物(日本
国外における発行日から30日以内に日本国内で発行
された場合を含む)、著作物条約により日本国が保護義
務を負う著作物を保護の対象と定めています。
(著作権法6条)
よって、保護対象となります。


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