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2020年05月22日
『マーメイド・マーダーズ』ジョシュ・ラニヨン「殺しのアート」第一作の感想レビュー
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今回はジョシュ・ラニヨンの『マーメイド・マーダーズ』をご紹介します。
「殺しのアート」シリーズ第一作。ボーイズラブ・ミステリ小説です。
あらすじ
FBIの美術犯罪班ジェイソンは、
FBIプロファイラー、ケネディのお目付け役として、
故郷の町キングスフィールドで起きた失踪事件の捜査に派遣される。
ケネディは、実績のある優秀なプロファイラーだが、
無愛想で冷酷な印象がある40代後半の男だ。
やがて捜査が進むに連れて、かつてキングスフィールドで起きた
連続殺人事件との関連性が見逃せなくなってきた。
当時、逮捕された犯人は真犯人ではなかったのか?
それとも、共犯者がいたのか? 捜査は難航する‥‥。
主人公カプ:40代後半FBI × 30代FBI
40代後半の攻め(ケヴィン)と、30代FBI捜査官の受け(ジェイソン)という
年齢設定、高めのカプです。
40代後半で社畜だと、大体生活パターンが確立(仕事一色w)されてるので、
新しくステディの恋人をつくるって難しいですよね。
相手が同僚なら尚更、面倒くさいし(^_^;)。
でも、その面倒臭さを乗り越えてっていうのはポイントですね!
一方ジェイソンは久しぶりに故郷に帰って、初恋の人に再会をしますが、
相手はホモフォビィアなっているというビターな展開。
故郷に帰っても、ホッとするどころかストレス満載です。
仕事に対しても、仕事中に銃撃を受けた過去のトラウマがまだ癒えていません。
そんな状況で、初めて組んだ仕事の相棒ケヴィンは、
一匹狼タイプで人を寄せ付けないところがあるワークホリック。
ケヴィンはフレンドリーなタイプではないので、
当初二人は対立し、険悪なムードに‥‥。
そんなゼロからの出発‥‥というか、むしろマイナスからの出発で、
二人の関係が深まっていくのが、この小説の醍醐味です。
人魚という幻想的なイメージ
廃村、見捨てられた水棲生物博覧館、遺体に残された人魚の根付けなど、
謎めいた幻想的なモチーフが使われています。
ちょっと不気味だけど、夢があります。
廃墟や人魚にロマンを感じる性癖の方にはオススメのミステリー小説です。
ま と め
ジョシュ・ラニヨンの小説はどれも読みやすいボーイズラブ・ミステリだけど、
『マーメイド・マーダーズ』は、人魚というコンセプトを使って、
閉鎖された水棲生物博覧館を舞台に
幻想的な雰囲気をもった作品になっているところが特徴です。
40代後半と30代という年齢高めの中年男性のカプという点も特色。
アメリカでは人気のあるシリーズのようですし
ご一読いかがでしょうか?
※最後まで読んでいただいて、ありがとうございました(*^▽^*)
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