アフィリエイト広告を利用しています
ファン
検索
<< 2020年11月 >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
最新記事
写真ギャラリー
最新コメント
タグクラウド
カテゴリーアーカイブ
プロフィール
マフィンさんの画像
マフィン
活字中毒。 ホラー、ミステリー、サスペンスの傑作小説や映画、テレビドラマをご紹介します。好きな作家はスティーヴン・キング、クライヴ・バーカー、トマス・ハリスなど。ご紹介するのは同性愛を扱ったものが多いです。腐女子。
プロフィール
日別アーカイブ

広告

この広告は30日以上更新がないブログに表示されております。
新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
posted by fanblog

2020年02月15日

ゴーリー『ジャンブリーズ』は不気味で楽しい荒唐無稽な冒険の絵本の感想

ジャンブリーズ [ エドワード・リア ]


感想(5件)




今回は、前回ご紹介したエドワード・ゴーリーの別の作品『ジャンブリーズ』を

ご紹介します。

こちらは、文章はエドワード・リア。

絵は、エドワード・ゴーリーです。

この二人のコラボはどんな化学反応を発生させているでしょうか。

あらすじ


うみなかなたのそらとおく

ジャンブリーズのすむという

あたまはみどり てはあおく

ふるいにのってふなでした。


ふるいのふねでふなでした」(本文抜粋)

ジャンブリーズは謎の生命体?で正体は分かりません。

100年位前のイギリス風の装いの人々が

ドレスやシルクハット、タキシードに身を包んで

小さなふるいの船で、西の海へとワクワクと冒険の旅に出る物語です。

(「ふるい」って、若い方はご存じでしょうか?

円柱状で底が網になっている道具で、

粉などをその網目を通すことによってより分けるものです。

底が網なので、当然船にはなりませんwww)



文章はエドワード・リア


エドワード・リアは1812年生まれのイギリスの詩人。

ダービー伯爵に雇われて、伯爵の孫たちのために

滑稽な詩や絵を描いていたそう。

今回の詩は、スタイルは5行脚韻詩というそうで

リズミカルで音楽的な詩です。

例えば、冒頭はこんな感じです。

They went to sea in a Sieve ,they did,

In a Sieve they went to sea:

In spite of all their friends could say,

On a winter's morn, on a stormy day,

In a Sieve they went to sea!



英語と日本語訳が両方記載されているので、両方が楽しめます。


絵はエドワード・ゴーリー


ゴーリーの絵はいつも通りダークで不気味ですが

この絵本では、可笑しさとウキウキするような楽しさも漂っています。

未知の世界へ向けて、

荒唐無稽な旅をする人々がとても楽しそうに描かれています。



日本語訳は柴田元幸


上田敏の「やまのあなたのそらとおく」という有名な訳文への

オマージュが感じられる楽しい日本語訳がついています。

七五調の訳なので声に出して読みたくなります。


まとめ


エドワード・リアのナンセンスな詩と

エドワード・ゴーリーの不気味な絵は

不条理で滑稽な所が非常に相性が良く、

とっても素敵なコラボ作品になっています。


長い間沢山の人々に愛されている、大人が楽しめる絵本です。


ジャンブリーズ [ エドワード・リア ]


感想(5件)




※最後まで読んでいただきましてありがとうございました(*^▽^*)







2020年02月13日

『ギャシュリークラムのちびっ子たち』は、ゴーリーの一番怖い絵本の感想

ギャシュリークラムのちびっ子たち または遠出のあとで [ エドワード・ゴーリー ]


感想(12件)




ゴーリーの代表作『ギャシュリークラムのちびっ子たち』

「Aはエイミー かいだんおちた」

「Bはベイジル くまにやられた」

こんな風に、アルファベット順に子供の死に様が描かれている絵本です。


絵は全て白黒で登場人物はレトロなアールヌーボーの装い。

ゴーリーはアメリカの作家ですが

絵柄は100年位昔のイギリスを彷彿とさせます。

ゴーリーを未読の方は、

まず初めにこの絵本を読んでみてはいかがでしょうか。


ゴーリーの常習性


私は最初にこの本を開いたとき

余りに怖くて気持ち悪くて、最後まで読めませんでした(/´△`\)

でも数週間後、再び手に取って読んでしまった……。

なぜだろう?

ゴーリーの絵本には、不思議な魅力があるんです。

不可思議でナンセンス、不気味でグロテスク、

そこはかとなく漂うブラックなユーモアセンス。

描かれているのは、非常に原始的でどこか子供じみた恐怖。

子供の頃家族皆が寝静まった夜中にふと目が覚めて

真っ暗闇の中で感じた恐怖…そんな恐怖を思い出しました。

ゴーリーの絵本って、どういう訳か癖になるんですよね。

この本は電子書籍じゃなくて

是非紙媒体の本を手にしていただけたらなあと思います。

きっとその方がゴーリーの魅力が伝わると思います。


英語と日本語訳が両方記載されている


この本は英語と日本語が両方記載されているので

両方の言語の意味合いやリズム、雰囲気が楽しめます。

柴田元幸氏の訳も秀逸です。

シンプルでリズミカルで、声に出して読みたくなります。

内容は悲惨だけど…(((^^;)。


ゴーリー自身も個性的で魅力的


生前のゴーリーはニューヨーク在住で

毎晩全身頭のてっぺんから足の先まで純白の装いで

全ての指に指輪を着けてミュージカル劇場に出掛けていたそう。


親しい友人が亡くなってからは

田舎に引っ越して猫たちと暮らしていたそうです。


ゴーリーの沼にはまりそうな方には


ゴーリーの沼にはまりそうな匂いがするけど

ちょっと『ギャシュリークラムのちびっ子たち』は怖すぎるので

もう少し軽めの作品が良いかも?という方には

彼の他の作品もご紹介したいと思います。

ゴーリーには楽しい絵本もあります。

例えば『ジャンブリーズ』は、愉快で不条理なファンタジー絵本です。


ジャンブリーズ』の訳も柴田元幸氏ですが、語呂が良くて

頭の中でぐるぐるヘビロテしちゃう楽しい日本語訳なのです。

キモカワ?な不思議な生き物登場する『うろんな客』も

ダークで愉快な楽しい絵本です。

ゴーリーの明るい絵本を読みたいなら

ユーモラスな猫が登場する『キャッテゴーリー』も良いかもです。

どの本も短くて小さな絵本ですが、存在感はめっちゃあるし、

何とも言えない不思議な読後感が残ります(笑)。

ギャシュリークラムのちびっ子たち または遠出のあとで [ エドワード・ゴーリー ]


感想(12件)




ジャンブリーズ [ エドワード・リア ]


感想(5件)




うろんな客 [ エドワード・ゴーリー ]


感想(11件)




キャッテゴーリー [ エドワード・ゴーリー ]


感想(3件)





※最後まで読んでいただきましてありがとうございました(*^▽^*)




×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。