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活字中毒。 ホラー、ミステリー、サスペンスの傑作小説や映画、テレビドラマをご紹介します。好きな作家はスティーヴン・キング、クライヴ・バーカー、トマス・ハリスなど。ご紹介するのは同性愛を扱ったものが多いです。腐女子。
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posted by fanblog

2020年05月11日

『ラスト・ショウ』腐女子必読!クライヴ・バーカー血の本最終巻の感想

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今回はクライヴ・バーカーの血の本シリーズの最終巻、

『ラスト・ショウ』
をご紹介します。

こんな表紙ですが(^_^;)

血の本シリーズは、1985年度世界幻想文学大賞、

ならびに英国幻想文学賞を受賞したホラー短編集です。


血の本シリーズの中でも特にこの本は、もしあの世へ本を持っていけるなら、

是非ともトランクに入れたい一冊です。

腐女子向けでもあります。

想像力抜群で、スプラッタでユーモラスで切なくて美しくてお耽美‥‥

これらが全部一度に味わえる小説を書ける作家はなかなかいません。


類まれなる貴重な作家、

クライヴ・バーカーの『ラスト・ショウ』を読んでみませんか?


この本には、

「死は生なればなり」

「侵略者の血を」

「血脈のトワイライト・タワー」

「ラスト・ショウ」

「血の本」

以上の短編を収録しています。

以下に、それぞれのあらすじと感想を書きました。



「死は生なればなり」


【あらすじ】

エレインは古い教会だった建物が取り壊されている現場に出くわす。

教会には封印された地下納骨堂があった。

当局は、地下納骨堂を発掘することに決め封印をあばく。

ある夜、エレインは好奇心から納骨堂に忍び込むが‥‥。

【感想】

単に納骨堂の恐怖というだけでなく、

身近にある死について思いを巡らせる短編ホラー小説。

まさにメメント・モリな作品。生と死は表裏一体で、読後感は明るいです。



「侵略者の血を」


【あらすじ】

ロックは一山当てようと南米にやって来た。

そして、仲間と一緒にジャングルの中の土地を買い、

今までそこで暮らしていた原住民を立ち退かせようとする。

しかし、トラブルを起こしてインディオの子どもを殺してしまった。

数日後、皮膚が裂ける奇病で仲間チェリックが死んだ。

チェリックは死ぬ前、自分達は呪いをかけられたんだと言い残す‥‥。

【感想】

原初的なアマゾンのインディオに呪いをかけられたヨーロッパの男たちの恐怖。

呪いも怖いけど、あくまで利己的で打算的な男たちの

愚かさと貪欲さが恐ろしいホラー小説。



「血脈のトワイライト・タワー」


【あらすじ】

冷戦下、バラードはベルリンで諜報活動を行っていた。

今回の任務はKGBからの亡命希望者ついて、彼に本当に亡命の意志があるのか、

信用することができるのかを調査することだった。

ミロネンコに面会した彼は、ミロネンコを信用できると判断し、

その旨を上司クリップスに報告。

しかし、クリップスはバラードの仕事の成果を認めながらも

「ミロネンコには慎重にならざるを得ない理由がある」と言う‥‥。

【感想】

ホラー小説版「LET IT GO」(ありのままの〜♪)。

現在の体制にも自分自身にも絶望している男が、

本来の自分に目覚めていく神話的な短編ホラー小説。

変化への恐怖と痛みを抱えながらも、本来の自分であることの至福感、充足感、

そして、捨てていく世界への哀愁、郷愁が切ない名作。


肉体の変化はグロテスクだけど、小説全体は非常にロマンティックで甘美。

クライヴ・バーカーの小説を読む上で、ほぼ必ず登場するゲイの要素。

この作品も「本来の自分」イコール、同性愛者であることの隠喩です。

バラードの、クリップスへのほのかな想いが胸に迫ります。

でも、ゲイじゃなくても

現在の自分に違和感を感じていたり、

束縛に苦しんでいる人には刺さると思います。




「ラスト・ショウ」


【あらすじ】

稀代の奇術師スワンが死んだ。

その夜、さえない探偵ハリー・ダムーアの元にスワンの妻から電話があった。

依頼の内容は、スワンの遺体を見張ること。

無事に火葬が済むまで遺体を守ってほしいと言うのだ。

ハリーが依頼に応じて、スワンの遺体が安置されている館に行くと、

ヴァレンティンという執事が彼を出迎えた。

棺を置いた部屋は蘭と百合で一杯だった。

やがて夜がふけた頃、部屋の中の花が揺れ始めた‥‥。

2010048_s.jpg

【感想】

血の本シリーズの中で一番のオススメがこれ!!!

主従が沼な腐女子には、マストアイテム!!!


執事の、主人へのひたむきで献身的な純愛がキュンキュンきます。

「スワンの誘惑者であり、親友であり、下僕であった男」ヴァレンティン。

ヴァレンティンが祈りを唱えながら、スワンの遺体の唇に折り紙の花を載せ、

ローソクの火を花につけて、スワンを火葬するシーンは切なくて美しい、

心に残る名場面です。



「血の本(血の本シリーズのプロローグとエピローグ)」


【あらすじ】

死者の通る街道がある。その禁断の街道がこの世につながることがあるとすれば、

それは死者の群衆がまじわる十字路においてである。

トーリントン・プレイス65番地にそんな十字路があった。

そこに、ニセの霊媒の少年マクニールがやってくる。最初の内はただのゲームだった。

しかし、マクニールは死者たちの怒りをかってしまった。

冥界の扉が大きく開き、死者たちがマクニールに押し寄せた‥‥。

【感想】

本来、血の本シリーズの第一巻冒頭に収録すべきだったプロローグだけど、

出版社の都合で、プロローグとエピローグを両方血の本シリーズ最終巻に収録しています。

血の本シリーズが書かれることになったエピソードと、

その後のマクニールの死について書かれています。



クライヴ・バーカーのプロフィール


クライヴ・バーカーという作家について少しご紹介します。

1952年イギリス生まれ。小説家、脚本家、映画監督、画家。

有名な映画は「ヘル・レイザー」。オープンリー・ゲイ。

何年か前に彼の公式サイトを見たときは、

男性と結婚して、ハズバンドと犬たちと一緒にアメリカの西海岸に

暮らしている
という情報が公開されてたけど、

さっき公式サイトを見たら、

昔はアップされていたハズバンドの写真が見当たらない‥‥‥?

え〜と。ひょっとして離婚した???(´▽`;)ゞ

「車と食べ物の好みが合わない男とは一緒に暮らせない」って言ってたけど、

もしかして、車か食べ物の好みが変わったのかしら?(^_^;)

ところで余談だけど

クライヴ・バーカーは絵も凄くパワフルで幻想的でとても素敵です。

彼の描く奇想天外なクリーチャーたちは、独創的でユーモラスで愛嬌があります。

もし、機会がありましたら是非ご覧下さい。



まとめ


1985年度世界幻想文学大賞、

ならびに英国幻想文学賞を受賞した血の本シリーズ。


特に、「血脈のトワイライト・タワー」と

「ラスト・ショウ」は腐女子にはオススメです!


あの世に持っていきたい傑作です!

グロテスクでありながら、切なくて綺麗で、下品だけど、どこか気品もあります。

繰り返しになりますが

想像力抜群で、スプラッタでユーモラスで切なくて美しくてお耽美‥‥

これらが全部一度にに味わえる小説を書ける作家はなかなかいません。

クライヴ・バーカーの『ラスト・ショウ』を読んでみませんか?



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2020年02月24日

『ミッドナイト・ミートトレイン』クライヴ・バーカーの衝撃グロテスクホラー小説の感想




クライヴ・バーカーの短編集。シリーズ「血の本」の一冊目。

表題作「ミッドナイト・ミートトレイン」他、

「下級悪魔とジャック」

「豚の血のブルース」

「セックスと死と星あかり」

「丘に、町が」の合計5編を収録。

5編はそれぞれ独立した作品です。

日本での初版出版は1987年なので、もう図書館か古本屋にしかないと思うけど

滅茶苦茶素晴らしい本なのでご紹介します。

図書館等で見掛けた時は是非手に取ってみてくださいね。

とはいえ、非常に手に取りにくい表紙ではありますね(^_^;)。

新装丁で再販してくれたらなあ。

以下各短編ごとにネタバレなしで簡単にご紹介します。


「ミッドナイト・ミートトレイン」


ニューヨークで地下鉄内連続殺人事件が勃発していた。

被害者は、血を抜かれ毛を剃られ全裸で電車の吊革に逆さ吊りされるのだ。

残業後の深夜、カウフマンは帰りの地下鉄に乗車した。

電車に揺られながらうとうとした後ふと目覚めると、

隣の車両で不審な物音がした。

好奇心に駆られてカウフマンが隣の車両を覗くと、

まさに今殺人犯が血生臭い犯行に及んでいる最中だった…。

クトゥルフ神話をスプラッタ風味にした感じかな。

グロテスクで血糊多め、いにしえの異形の生物への敬意と

美意識が感じられる神話的ホラーファンタジー小説です。


「下級悪魔とジャック」


おとぼけ下級悪魔と、

無神経でマイペースな人間とのユーモラスなドタバタコメディ小説。

上司の命令でつまらない小男にとりついた悪魔の爆笑悲喜劇。


「豚の血のブルース」


タイトルの通り血生臭い小説。

閉鎖的な少年院で起きた自殺と少女のように美しい少年との関係は?

新任教師が謎に迫る。サスペンス風お耽美ホラー小説。


「セックスと死と星あかり」


閉鎖を目前にしたイリジウム劇場。

有終の美を飾るため、かつての名女優が劇場最後の舞台に登場することになる。

しかし、彼女は何十年も前に若くして死んだのではなかったか?

彼女の蝋のような白く冷たい肌は死人のものでは?

ノスタルジックで切ない作品。


「丘に、町が」


ジャッドとミックはゲイのカップル。

ハネムーンで中央ヨーロッパをフォルクスワーゲンで旅行中。

ある田舎をドライブ中、二人は大砲のようなうなり声のような音を聞く。

音の正体を確かめるべく二人が向かった先で見たものは、

おびただしい数の死体の山だった。

その数約38,000人以上。二人は生存者に話を聞こうとするが…。

とにかく、クライヴ・バーカーの想像力に圧倒される短編。


ま と め


グロテスクでお耽美なホラー小説なら、

クライヴ・バーカーの「血の本」シリーズは外せません。


作品発表当時、スティーヴン・キングに

「ホラー小説の未来を見た」と言わしめたシリーズ作品集です。


表面的な不気味さやただの即物的なスプラッタが売りの三文小説ではなく、

詩的で叙情的な想像力豊かな作品集です。是非ご一読を(*^^*)




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