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2020年05月08日
『ジーブスとねこさらい』腐女子にも刺さる!ウッドハウスの傑作ユーモア小説の感想
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今回は、ウッドハウスの『ジーブスとねこさらい』をご紹介します。
気楽に笑えるユーモラスな小説ですが、
腐属性の方にも刺さる内容かと思います。
主従関係が守備範囲の方におすすめです!
この作品は、ウッドハウスの有名なジーブス・シリーズの最後の作品です。
1話完結のユーモア小説なので、
今までジーブス・シリーズを一度も読んだことがないという方でも、
『ジーブスとねこさらい』をいきなり読んでも大丈夫です。
ジーブス・シリーズは沢山ありますが、作品の間で矛盾する内容があったりするので、
あまり難しく考えず、ゆる〜く気楽に笑って楽しめば正解です。
ジーブス・シリーズは、イギリスの皇太后が誕生日のプレゼントに
ジーブス・シリーズの全集を希望したことで有名です。
また、最近では、日本の美智子后が
「公務を離れたら、読みたい本の1つ」として
ジーブス・シリーズをあげています。
バーティは胸に湿疹ができたため、保養地に静養に行く。
保養地でダリアおばさんに再会した彼は、おばさんから難題を突きつけられる。
地元の競馬大会に大金を突っ込んだおばさんが是が非でも一山当てようと、
いかさまの片棒を担ぐように迫ってきたのだ。
ちょうどその頃、時を同じくしてバーティは、
同窓生で天敵のオルロ・ポーターとも再会。
「貴様の内蔵の色が見たい」と脅される。
困り果てたバーティはジーブスに相談するが‥‥‥。
ジーブスのことを「執事」と訳している本もありますが
厳密には、「gentleman´s gentleman」をいう職種で、
「紳士様お側つきの紳士」ということらしいです。
つまり、主人の家に仕える執事と違って、主人個人に仕えているそうです。
この小説でジーブスを雇っているのは、
バートラム(通称バーティ)・ウースターという独身の貴族です。
両親は亡くなっていて、姉は結婚して家を出たようなので、
ウースター家はバーティただひとり。
もしバーティが結婚するなら退職すると、
ジーブスはいつもはっきり言っているので、
あくまでバーティ個人に仕える
「gentleman´s gentleman」という立ち位置のジーブスなのです。
ウースター家に仕える執事ではありません。
そうはいっても、現状ウースター家には他の使用人もいないので、
執事の仕事もこなしていると言えるでしょうか。
執事というと、『日の名残り』に登場したスティーブンスのように、
黒いスーツで寡黙で無表情、粛々と主人に仕える忠実な使用人
というイメージを持つ方も多いかと思います。
が、ジーブスはちょっと違います。
外見は黒いスーツで寡黙、無表情ですが、
必ずしもいつも従順という訳ではありません。
バーティのためにならないと思えば、バーティの縁談もぶち壊すし、
バーティが(ジーブスの目から見ていささか紳士に不適切な)
妙な服を買ってきたときには、
バーティの意思に逆らって勝手に捨てちゃうし、
たまにバーティを陥れるようなことも(笑)。
とは言え、二人を繋いでいるのはただ単にお金だけではなく、
信頼とお互いを大切に思う気持ちです。
そもそもジーブスはとても優秀なので、使用人に甘んじている必要は全くなく
自分で事業でも始めた方が余程儲かりそうwww
トラブルを引き寄せるタイプのバーティは、毎回、
傍若無人なおばさんや美人だけどわがままな女性、
困っている友人などから様々な無理難題やご無体な頼み事を押し付けられます。
で、そんなバーティを助けるのがジーブスです。
二重三重にこんがらがった泥沼でも
ジーブスが万事解決してくれるのが、このシリーズのお約束。
ジーブスは水戸黄門の印籠的存在なんです。
最後はいつもジーブスがなんとかしてくれるので、
バーティがどんなトラブルにはまっても
読者は心穏やかに笑って読んでいられます。
例えば、怖いおばさんを形容して、「割れ瓶を食い破り、
満月の夜には狼人間に変身するとの疑いが強く持たれている」と記述。
ふくよかな人を「アルバート・ホール」にたとえ、
お酒の飲めない客には「水と犬用ビスケットを出せばいい」と書いてありますwww
また、随所にシェークスピアなどの文学作品の間違った引用が
わざとなされていて笑えます。
藤田文作画、『プリーズ・ジーブス』というタイトルで漫画化されています。
原作を元にして作られたコミックです。漫画がお好きな方はどうぞ。
今までに何度もテレビドラマ化されています。
2013年に日本で発売されたDVDの内容は、
1990年〜1993年までイギリスでテレビ放送されたシリーズの一部です。
出演は、バーティ役に、「ドクター・ハウス」のヒュー・ローリー、
ジーブス役はスティーヴン・フライ。
オリジナルは、Youtubeでも一部見られるみたいです。
小説も良いけど、かいがいしくバーティのお世話をする
ジーブスの様子が映像で見られるのはヤバいですwww
私は、イギリスのDVD完全版と日本で発売されたものを両方買いました。
昔の作品なので、多少画像は荒いですが、内容は面白いです。
ヒュー・ローリーとスティーヴン・フライが最高です。
学生時代からコンビを組んでコメディを演じていた二人なので、
息もぴったり合っています。
ゆるゆるで、気楽に笑えるユーモラスな小説です。
表現力が豊かなので、ストーリーを楽しむだけでなく、
文章を読むこと自体の喜びを感じさせてくれます。
主従属性の腐女子にもオススメです!
※最後まで読んでいただいて、ありがとうございました(*^▽^*)。
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今回は、ウッドハウスの『ジーブスとねこさらい』をご紹介します。
気楽に笑えるユーモラスな小説ですが、
腐属性の方にも刺さる内容かと思います。
主従関係が守備範囲の方におすすめです!
この作品は、ウッドハウスの有名なジーブス・シリーズの最後の作品です。
1話完結のユーモア小説なので、
今までジーブス・シリーズを一度も読んだことがないという方でも、
『ジーブスとねこさらい』をいきなり読んでも大丈夫です。
ジーブス・シリーズは沢山ありますが、作品の間で矛盾する内容があったりするので、
あまり難しく考えず、ゆる〜く気楽に笑って楽しめば正解です。
ジーブス・シリーズは、イギリスの皇太后が誕生日のプレゼントに
ジーブス・シリーズの全集を希望したことで有名です。
また、最近では、日本の美智子后が
「公務を離れたら、読みたい本の1つ」として
ジーブス・シリーズをあげています。
あらすじ
バーティは胸に湿疹ができたため、保養地に静養に行く。
保養地でダリアおばさんに再会した彼は、おばさんから難題を突きつけられる。
地元の競馬大会に大金を突っ込んだおばさんが是が非でも一山当てようと、
いかさまの片棒を担ぐように迫ってきたのだ。
ちょうどその頃、時を同じくしてバーティは、
同窓生で天敵のオルロ・ポーターとも再会。
「貴様の内蔵の色が見たい」と脅される。
困り果てたバーティはジーブスに相談するが‥‥‥。
「gentleman´s gentleman」と執事の違い
ジーブスのことを「執事」と訳している本もありますが
厳密には、「gentleman´s gentleman」をいう職種で、
「紳士様お側つきの紳士」ということらしいです。
つまり、主人の家に仕える執事と違って、主人個人に仕えているそうです。
この小説でジーブスを雇っているのは、
バートラム(通称バーティ)・ウースターという独身の貴族です。
両親は亡くなっていて、姉は結婚して家を出たようなので、
ウースター家はバーティただひとり。
もしバーティが結婚するなら退職すると、
ジーブスはいつもはっきり言っているので、
あくまでバーティ個人に仕える
「gentleman´s gentleman」という立ち位置のジーブスなのです。
ウースター家に仕える執事ではありません。
そうはいっても、現状ウースター家には他の使用人もいないので、
執事の仕事もこなしていると言えるでしょうか。
ジーブスは、たまに下剋上?
執事というと、『日の名残り』に登場したスティーブンスのように、
黒いスーツで寡黙で無表情、粛々と主人に仕える忠実な使用人
というイメージを持つ方も多いかと思います。
が、ジーブスはちょっと違います。
外見は黒いスーツで寡黙、無表情ですが、
必ずしもいつも従順という訳ではありません。
バーティのためにならないと思えば、バーティの縁談もぶち壊すし、
バーティが(ジーブスの目から見ていささか紳士に不適切な)
妙な服を買ってきたときには、
バーティの意思に逆らって勝手に捨てちゃうし、
たまにバーティを陥れるようなことも(笑)。
とは言え、二人を繋いでいるのはただ単にお金だけではなく、
信頼とお互いを大切に思う気持ちです。
そもそもジーブスはとても優秀なので、使用人に甘んじている必要は全くなく
自分で事業でも始めた方が余程儲かりそうwww
ジーブスは水戸黄門の印籠的存在
トラブルを引き寄せるタイプのバーティは、毎回、
傍若無人なおばさんや美人だけどわがままな女性、
困っている友人などから様々な無理難題やご無体な頼み事を押し付けられます。
で、そんなバーティを助けるのがジーブスです。
二重三重にこんがらがった泥沼でも
ジーブスが万事解決してくれるのが、このシリーズのお約束。
ジーブスは水戸黄門の印籠的存在なんです。
最後はいつもジーブスがなんとかしてくれるので、
バーティがどんなトラブルにはまっても
読者は心穏やかに笑って読んでいられます。
表現力の豊かさと巧みさ
例えば、怖いおばさんを形容して、「割れ瓶を食い破り、
満月の夜には狼人間に変身するとの疑いが強く持たれている」と記述。
ふくよかな人を「アルバート・ホール」にたとえ、
お酒の飲めない客には「水と犬用ビスケットを出せばいい」と書いてありますwww
また、随所にシェークスピアなどの文学作品の間違った引用が
わざとなされていて笑えます。
ジーブス・シリーズの漫画『プリーズ・ジーブス』
藤田文作画、『プリーズ・ジーブス』というタイトルで漫画化されています。
原作を元にして作られたコミックです。漫画がお好きな方はどうぞ。
ジーブス・シリーズのテレビドラマ化
今までに何度もテレビドラマ化されています。
2013年に日本で発売されたDVDの内容は、
1990年〜1993年までイギリスでテレビ放送されたシリーズの一部です。
出演は、バーティ役に、「ドクター・ハウス」のヒュー・ローリー、
ジーブス役はスティーヴン・フライ。
オリジナルは、Youtubeでも一部見られるみたいです。
小説も良いけど、かいがいしくバーティのお世話をする
ジーブスの様子が映像で見られるのはヤバいですwww
私は、イギリスのDVD完全版と日本で発売されたものを両方買いました。
昔の作品なので、多少画像は荒いですが、内容は面白いです。
ヒュー・ローリーとスティーヴン・フライが最高です。
学生時代からコンビを組んでコメディを演じていた二人なので、
息もぴったり合っています。
ま と め
ゆるゆるで、気楽に笑えるユーモラスな小説です。
表現力が豊かなので、ストーリーを楽しむだけでなく、
文章を読むこと自体の喜びを感じさせてくれます。
主従属性の腐女子にもオススメです!
※最後まで読んでいただいて、ありがとうございました(*^▽^*)。
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